スペースマーケットに入社してよかった3つの理由 | スペースマーケット コーポレート Blog
早いもので、スペースマーケットに入社して早くも1年が経とうとしています。コロナ禍で転職を決めて、先行き不透明な中、2020年6月に大手監査法人からベンチャーへ飛び込みました。これは、自分の人生で中でも上位を争うチャレンジした決断だったと思っています。 ...
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こんにちは、スペースマーケット/コーポレート部の會津です。
スペースマーケットへジョインしてから、1年3ヶ月が経とうとしています。最近、採用活動に関わるようになり、上場準備会社と当社のような上場したばかりの会社を転職先の候補としている方によく出会います。振り返ると、自分も転職時に上場準備会社と上場会社、どちらに行こうか迷ったことを思い出しました。
そこで、事業会社のコーポレートでキャリアを積み上げていきたい人で、当社のような上場したばかりのベンチャー企業(以下、上場会社)かIPO準備会社への転職を迷っている皆さんのご参考になればと思い、みなさんが気になる点について比較をしてみようと思います。私は、IPO準備会社の直接の業務経験はありませんが、監査法人の立場やIPOコンサルタントとして近くでサポートしていたので、その立場から比較する点、ご了承ください。なお、IPO準備会社の魅力としてストックオプションがもらえるという観点がありますが、この点はコーポレートで働かなくてももらえるので、以下では特に触れません。
スペースマーケットを含め、ぜひベンチャーに飛び込んでもらえるきっかけになればと思います!写真は当社が上場会社となった日の写真です。
上場会社のやり甲斐は、株式市場から時価総額という形で評価されるので、自社のコーポレートアクション(※)の評価が明確にわかるという点です。コーポレート業務でも時価総額を上げるために貢献できるアクションがいくつかあり、それを実行できる環境があるという点は上場会社ならではのやり甲斐かと思います。具体的なアクションとは、代表的なところだと、ファイナンス、M&A等が上げられます。
基本的に、上場会社に所属する社員は、多くの人が時価総額が上がって欲しいと思っているので、時価総額が上がる=社員が幸せになるという構図です。
※ここで言うコーポレートアクションは取締役会で決める、会社にとって重要な意思決定のことを指します。
IPO準備会社から上場会社になる過程で会社は大きく成長しますが、個人的には上場後の方が、以下の3つの観点から、大きく成長できる環境があると考えています。
1.IPOによる知名度向上
2.資金調達の選択肢の増加
3.コーポレートアクションの制約がない(※)
※コーポレートアクションの制約という観点では、IPO準備会社は、IPOする上での新たな論点を増やすことになるため一定の制約があり、上場会社と比較すると自由度は下がります。
実際は、私が入社してから約1年間で、MAとストックオプションの発行など大きめのコーポレートアクションが経験できています。
例えば、アパレルのオンライン通販サイトで有名なBUYMAを運営するエニグモは上場した2012年7月から、約9年で時価総額が10倍以上に成長しています。この時価総額の伸びた背景には様々なコーポレートアクションがあります。このように、会社が急成長する環境に身を置きつつ、会社とともに、自分自身も経験値を大きく上げられるという点は非常に大きな魅力だと思っています。
上場会社のコーポレートもやることはたくさんありますが、四半期決算や月次決算など、繁忙期のスケジュールはある程度予測可能で、メリハリのある働き方が実現できます。具体的には、経理担当だと、月次決算対応で毎月月初から5−6営業日は特に忙しいですが、それ以外のタイミングだと予定のある日は早く業務を切り上げるなどメリハリのある働き方が実現できます。また、監査対応が四半期ごとにあるので、そのタイミングは業務負荷は上がります。
上場会社のコーポレートで実績を残すと、上場会社の実務経験を買われ、他の上場会社にも転職することが可能になります。また、IPO準備会社にもその実績から転職が可能になります。
IPO準備会社の場合、内部管理体制整備、管理会計制度整備、開示体制整備、資本政策の立案など、自分の担当領域以外の領域についても担当を任され、上場するために論点を解決する必要があります。人数がギリギリのところで回しているIPO準備会社がほとんどのため、自分の担当領域以外もやらざるを得ない環境がほとんどかと思います。そのため、上場会社のコーポレート以上に幅広い業務の知識、経験が身に付きます。また、上場審査を通じて、そのオペレーションが上場会社として通用するか否かの答え合わせも上場審査を通じて確認ができます。
IPO準備期間において、上場会社と同じルールで一定期間運用してくださいというタイミングがあります。これは、上場会社と同じスケジュールでちゃんとできるかという上場審査の一環なのですが、非上場時に上場会社のスケジュールに慣れるとてもいい機会だと思います。私のように、いきなり上場会社の実務に飛び込んだ立場からすると、この期間は上場会社のスケジュールに慣れるためにも必要な期間なのではと思いました。
上場審査や監査法人の対応などを通じて、経験値が大幅に上がります。とにかくスピーディに正確な対応が求められるためです。例えば、東証の審査などは、100問を超える質問を中4営業日で回答をしなければならないことなどがあり、非常に鍛えられます。
上場会社は投資家保護のため、コーポレートアクション(例、MAやストックオプションの発行)があるときは、東証のルールに基づく提出資料や、場合によっては金融庁のルールに基づく提出資料の準備など、一つのコーポレートアクションに対して、複数の別の資料を提出する必要があります。これは、非常に工数がかかります。
上場会社のルールで、年4回の決算発表をする必要があり、この準備には多くの労力がかかります。また、同じ決算書でも、東証のルールに基づいて提出する決算短信、金融庁のルールに基づいて提出する四半期報告書(有価証券報告書)などの一つの決算に対して、複数の資料を提出する必要あります。これも、非常に工数がかかります。
上場を目指していても、実際上場できると言われている一般的な確率は20社のうち1社程度と言われています。それは、内的要因だけでなく、業績がついてこない、上場時点の時価総額が想定以上に低いなど、様々な外的要因にも影響を受けます。上場するスケジュールが延期になる会社もあれば、上場を断念してしまう会社もあります。ここは大変というよりは、IPO準備企業には上場できないリスクが一定あるということを認識しておいた方が良いと思います。最近だと、上場直前にコロナの感染症拡大により、株式市場の動向を勘案し、上場を見送った会社などがあります。
通常業務に加えて、少ない人数で膨大な量のIPOに向けた対応をしなければなりません。IPO準備会社の大変なところは、通常業務に加えて、少ない人数でIPOの準備をタイトなスケジュールで且つ、外部から突っ込まれる足跡を残さないように行う必要があります。そこがとても大変です。
上場会社になるには、会社の内部の主要なオペレーションを非上場会社の仕様から上場会社仕様に持っていく必要があり、東証が求めるいくつかのポイントを織り込みながら、構築する必要があります。それがとても労力がかかります。また、それとは別に、審査用の膨大な量の提出資料を作成する必要があります。通常業務に加えて、その二つを行うことが非常にハードです。
IPOは役員、株主、社員の人生を変える一大イベントですので、順調な時は大きな問題はありませんが、IPOスケジュールの延期が生じそうな局面のプレッシャーは凄まじいです。特に子会社上場やファンドが主要株主にいる場合のIPOは、強いプレッシャーがIPO事務局の責任者にかかっています。(主にコーポレート管掌役員や部長)
以上、上場会社とIPO準備会社の魅力と大変なところを記載してみました。どっちが魅力かはあなたのキャリアビジョン次第なので、一概にどちらかが魅力かは言えませんが、参考にしてもらえると嬉しいです。
なお、スペースマーケットに入ってよかった理由は以下のリンクに記載しているので、興味がある方は是非、ご覧ください!
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