“住みたい”を、あきらめない：高齢者向け賃料保証の挑戦

「高齢者だから」という理由で、住みたい家に住めない。
そんな現実が、今の賃貸市場には存在しています。

連帯保証人がいない、収入が年金のみ、健康面の不安など、
高齢者が賃貸住宅に入居する際には、さまざまなハードルが立ちはだかります。

しかし、住まいは人生の基盤であり、尊厳そのものです。
私たちはこの課題に向き合い、高齢者が希望する賃貸物件へスムーズに入居できる環境づくりを目指して、
新たな保証サービス事業の立ち上げを決意しました。

業界の動向と社会的背景

近年、民法改正により連帯保証人制度が見直され、
高齢者や外国人など「住宅確保要配慮者」への支援が強化されています。

家賃保証業界のイマ

家賃保証業界は拡大傾向にあり、2024年度の市場規模は事業者売上高ベースで約2,548億円、2025年度には約2,723億円まで拡大する見込みです。2029年度には3,500億円を超える水準に達すると予測されています。
また、2020年4月の民法改正で、個人が連帯保証人になる場合に「極度額」の設定が義務化されました。これにより、連帯保証人を引き受けるハードルが上がり、家賃保証会社の利用がさらに増加しています。
高齢化、単身世帯の増加、外国人労働者の受け入れ拡大など、社会の変化に伴い、個人間の連帯保証が難しくなっていることが、家賃保証会社のニーズを高める主要な要因となっています。（引用：家賃保証業界の最近のニュースやトピックス_2025.0803｜HIRO）

上述より、家賃保証市場は今後も拡大が見込まれ、
見守り機能付き保証やトラブル対応など、付加価値型サービスのニーズも高まっています。

少子高齢化が進む日本において、
「住まいの保証」は、単なる契約の話ではなく、社会の安心インフラとしての役割を担い始めています。

ミライへの問いかけ

これから日本は、さらに少子高齢化が進みます。
この課題は、個人の問題ではなく、社会全体で向き合うべきテーマです。

世界ではすでに、高齢者向けの住まいに注目した取り組みが始まっており、
成功事例もあれば、失敗から学ぶべき教訓もあります。

また、日本国内でも、入居者保護の観点から見直すべき制度や仕組みが数多く存在しています。

私たちは、次回以降のストーリーで、住宅セーフティネット法等、関連する法改正の動向を注視しつつ、
こうした国内外の事例や制度を比較し、より誠実に、かつより多角的に、この課題を掘り下げてまいりたいと考えています。

「高齢者が安心して暮らせる社会を、どうすれば実現できるのか？」
この問いに、私たちは事業という手段で向き合っていきます。