「仕事を遊びに、遊びを仕事にする」。そんな言葉が、岡崎祐樹にとっては理想ではなく“実践”だ。
SNSマーケティングを軸に旅や食の魅力を伝えるSOEL株式会社は、いま上場という挑戦を目前にしながらも、それを通過点と捉えている。なぜ上場を目指すのか。その先に何を見据えているのか。そして、今どんな仲間を求めているのか。代表・岡崎の言葉から、SOELという熱源の正体に迫る。
目次
0. 岡崎祐樹のプロフィール
1. 就活で気づいた「希少性こそが価値」
2. なぜSNSマーケティングだったのか
3. 「遊び」と「仕事」の境界線をなくすカルチャー
4. IPOを通じて実現したいこと
5. 今SOELに加わる価値と、求める人材像
6. SOELという場が持つ“市場価値”
7. 好きを仕事にしていい——SOELで働くという選択
0. 岡崎祐樹のプロフィール
SOEL株式会社代表取締役。京都大学工学研究科建築学修士課程修了。
■2017年にグループ会社でPR代行業務を担当し、主要メディアへの露出に成功。
■2017年7月営業組織の業務改革を主導し、年間昨対比300%の受注件数を達成。
■2018年には美容グループのM&A案件をリード。2019年11月からは業績悪化企業の事業再生に責任者として従事。就任3ヶ月で前年同月比110%まで回復させ、2020年11月には株式会社WIN THREE代表取締役社長に就任。
■2020年12月からSNSを活用したホテル・飲食業向けブランドコンサルティング事業「Noren(現SOEL)」を立ち上げ代表取締役就任、3年で100社以上のSNS企画運用の継続案件を獲得。
1. 就活で気づいた「希少性こそが価値」
岡崎のキャリア選択は、常識と逆行していた。京都大学建築学科に在籍しながら、彼は東証一部(現:プライム)上場企業や政府機関の重役と研究を行っていた。だが、彼らが50~60歳台でその地位にいることを見たとき、よりスピード感を持って組織や社会にインパクトを与えられる環境を求めるようになっていった。
就活で重要視していたのは“自分が希少な存在になれる環境”だった。選んだのは、新卒を雇用したことがないベンチャー企業。単一事業ではないシナジーのない事業を多く抱える型破りなベンチャー企業だった。事業部門ごとに全く風土も異なり、事業部門のトップが独自でオフィスを構えているカオスな環境。その組織環境に岡崎は空隙を見出した。
空隙がある会社だからこそ、チャンスがある。そう信じて入社した彼は、3年で子会社社長に就任。様々な事業に携わる中で、「価値は誰かの理想と現実のギャップを埋めること」だと気づいていく。
2. なぜSNSマーケティングだったのか
多様な事業経験を通して、岡崎は「ビジネスの本質」を身につけていた。だが、自分ひとりでできても組織はスケールしない。重要なのは、仲間に“下駄を履かせること”だった。
SNSマーケティングは、若い人が先頭に立てる領域。経験年数や業界の壁が少なく、成果を出しやすい。岡崎自身、個人事業主としてホテルや飲食案件を手がけた経験から、SNSと体験価値の親和性の高さに気づいていた。
競合が少ない中、直感的に反応の良さを感じた飲食と観光のマーケットを主戦場に定め、Noren(現:SOEL)を立ち上げた。
3. 「遊び」と「仕事」の境界線をなくすカルチャー
SOELのクレドには「仕事を遊びに、遊びを仕事にする」とある。ただのスローガンではない。岡崎には、その価値観の根源があった。
彼は、やりたくない仕事を続けながら成長できない人たちを見てきた。他者の価値観に依存したり意思決定の保留で人生の時間を無駄にしてしまう。その一方で、自身の過去の経験として音楽やゲームに没頭し、時間を忘れて夢中になる体験も知っていた。
美容室経営者時代に、美容師たちが図工のように楽しみながら色を混ぜ、髪を染め、時間を忘れて営業時間後に練習をする姿を見た。勤怠や接客業としてのだらしなさがあるメンバーも多く、世にいう「社会人」としては未熟な部分も多々あった。だが“仕事に夢中になっている点は大きな学びだった。
SOELが目指すのは、真剣に遊べる組織。ただし、遊び呆けることではなく、夢中になって努力する集団だ。
4. IPOを通じて実現したいこと
岡崎は、人生において大きな目標を持ち、それを期限内に実現してきた。上場もその一つとして掲げた。
ただし、上場がゴールではない。むしろ通過点に過ぎない。岡崎の中にあるのは、日本の中小企業をもう一度活性化させるという強い意志だ。食や旅館といった日本が誇る産業は、いまなお世界から見れば“割安”だと語る。
SNSというボーダーレスな手段で、その魅力を世界に伝え直し、結果的に地域も産業も潤っていく構造を作りたい。
SOELの社名に込めた「ニッポンという国が蘇える」というミッションも、そこにつながっている。
5. 今SOELに加わる価値と、求める人材像
現在SOELは第二創業期。ショートレビュー準備も進み、岡崎自身が“ギアを変えた”と語る。
予算を達成できなかった月が続き、会議体や朝礼などマネジメント体制も一新した。その結果、組織としての地力がつきはじめている。
今、岡崎が求めているのは「他者からの評価を前提としない努力ができる人」。
正解のない問いに対し、自らの頭で考え、試行錯誤を続けられる。ビジネスだからこそ、出口は設計する。ただ、そこに至るプロセスで「他者から評価されたい」という欲だけで動く人は、SOELに向いていない。
6. SOELという場が持つ“市場価値”
岡崎には「関わる人の市場価値を上げたい」という信念がある。SOELは今まさに成長フェーズにあり、ポジションが空いている。
昇進のスピードは速く、裁量も大きい。業界未経験でも、ケイパビリティがあれば活躍できる環境だ。
事業自体も、誰にとっても直感的に理解しやすい。「外食も旅行もしたことない人はいない」。
SOELが支援しているのは、感情を解放する“場”を提供する事業者たち。そこにSNSという“現代の語り口”で花を添える。それが、SOELの仕事だ。
7. 好きを仕事にしていい——SOELで働くという選択
SOELに入社してくる人たちは、“少し迷子”な状態であることが多い。SNSが好き、食が好き、旅が好き。でも、それを「仕事にしていい」と思えなかった人たち。
面接で話す中で、涙を流す人もいる。「本当はこれが好きなんです」とやっと言えるようになる瞬間が、SOELにはある。
それができたとき、彼らは“評価を前提としない努力”を始める。好きなことに真っ直ぐ向き合い、自分の手で何かを創り出そうとする。そんな人たちが、今、SOELを支えている。
岡崎祐樹が率いるSOELは、単なるマーケティング会社ではない。人が自分の“好き”に向き合い、夢中になることを仕事に変える場所だ。
上場はあくまで通過点。日本の魅力を世界へ伝えるというミッションの先にあるのは、「仕事は高貴な遊び」に変えていく未来。その一員として、今、この空隙に飛び込んでみてほしい。