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「日本市場に、グローバルの最前線を届ける」──“SAMURAI SALES”で切り拓くキャリアの現在地
アメリカ・ミシガン州で生まれ育ち、大学では全米トップ2%のアスリートとして活躍。その後、最前線で挑んでいるのは海外企業の日本市場参入を支援する、“SAMURAI SALES”という新領域。
「変化を恐れず、自分の手で“橋”をかけていきたい」。
プロダクトの魅力とチームの熱量に惹かれて飛び込んだ先には、日々新しい発見と試行錯誤が待っていた。グローバルと日本、過去と未来。あらゆる境界線を越えながら前に進む中野さんに、お話を伺いました。
中野 賢斗 / プロダクトマーケティング本部 SAMURAI SALES事業部
アメリカ・ミシガン州出身。高校時代からラクロスに情熱を注ぎ、全米の高校ラクロス選手のうちわずか2%しか進めない大学ディビジョン1で活躍。その中でプレーした経験を持ち、日本代表を目指して来日。世界最大のオフィス家具メーカー・スチールケースでグローバルアカウントを担当した後、スタートアップのアルダグラムにて6カ国への海外展開を推進。2024年末にSales Markerへ参画し、グローバル事業開発を担当。日本と世界をつなぐ「SAMURAI SALES」の立ち上げ・拡大に挑んでいる。
情熱と勢いが伝わってきた。選考を通じて感じた“このチームで働きたい”という確信
――まずはこれまでのご経歴からお聞かせいただけますか?
私は生まれも育ちもアメリカ・ミシガン州の田舎町なんです。両親は日本人なのですが、仕事の都合でアメリカに移住しました。現地の学校に通いながら、週末は日本人学校に通っていたので、自然と家庭では日本語、学校や友人とは英語というバイリンガルな環境で育ちました。
幼少期からラクロスを続け、大学では全米の高校選手のうちわずか2%しか進めないディビジョン1のチームでプレーしました。卒業後は、日本代表としてラクロスに挑戦したくて、初めて日本に住むことに決めたんです。実は、日本に移るつもりはなかったんですが、東京に住んでみたいという憧れがあって…。その経験が、ビジネスキャリアを考える大きな転機になったと思います。
――ビジネスの世界に入られたきっかけや、最初のキャリアステップについてもお聞かせください。
新卒で入社したのは、スチールケースという外資系のオフィス家具メーカーでした。本社が実家の近くにあったこともあり、親近感を感じていた企業なんです。東京支社でグローバルアカウントマネージャーとして、4年間勤務しました。グローバルアカウントマネージャーと代理店営業の両方を担当し、グローバル企業の担当としてやりがいのある毎日を送っていました。
ですが、もっとスピード感のある環境で新しい挑戦をしたいという思いが強くなり、建設・不動産業界向けにDXアプリを提供するスタートアップ、アルダグラムへ転職しました。ちょうどグローバル展開を始めるタイミングで、1人目のグローバル担当としてジョインしたんです。
6カ国への展開を2年間で進めるなど、非常にチャレンジングな経験をさせてもらいました。
――これまでのキャリアを通じて、大切にされてきた価値観はありますか?
そうですね、一番大きいのは「変化を恐れないこと」だと思います。アメリカから日本へ、ラクロスからビジネスへ、大企業からスタートアップへ──環境は大きく変わってきましたが、その都度「自分で選び取ること」を大切にしてきました。
Sales Markerでの挑戦も、まさにその延長線上にあると思っています。どんな変化も、学びと成長のきっかけになると信じています。
――Sales Markerを知ったきっかけや、入社の決め手について教えていただけますか?
きっかけは、エージェント経由でお話をいただいたことだったんですが、最初に「Sales Markerってどんな会社なんだろう?」と調べたとき、正直、ちょっと驚きました。
というのも、前職のアルダグラムではグローバル展開を担当していて、日々さまざまな海外SaaSツール──たとえばインテントセールス関連やセールステック系のプロダクトを触っていたんです。
そんな中で、「え、日本にもこんなプロダクトがあるの?」と。機能の思想や設計のアプローチが、海外SaaSと遜色ないと感じて…。日本のスタートアップで、ここまでインテントデータやBtoBセールスに特化したツールを作っている会社があるとは思っていなかったので、すごく惹かれました。
――面接を通して、どんな印象を持たれましたか?
選考中にいろんなメンバーとお話しさせていただいたんですが、皆さん本当にエネルギッシュで。第一印象から「この会社、勢いあるな」「熱量高いな」と感じました。
最初は人事とのカジュアル面談、その後、Recruit Marker事業本部長の梅村さん、COO荻原さん、CEO小笠原さんとの面接が続けてありました。梅村さんは海外経験もある方で、価値観の部分で共通点が多く、話がすごく盛り上がりました。小笠原さんからは、会社として目指す世界観やプロダクトビジョンを細かく共有していただきました。特に、ゲーミフィケーションの話を熱く語ってくれたのが印象的で(笑)、「社長がこんなに熱いのか。これは信じてついていける」と思いました。
最終的には採用会食の場ではCTOの陳さんや本部長の林さん、前職でご縁のあったPdMの辻さんをはじめ、本当に多くの社員の方と話す中で、「このチームで働きたい」と心から思うようになったんです。
――知っている方がいたことも、決断に影響しましたか?
はい、それもすごく大きかったです。PdMの辻さんとは前職のアルダグラムで一緒に働いていて、Sales Markerに私より少し早く入社されていたんです。 「どう?今どんな感じ?」って、入社前に何度か話を聞かせてもらっていました。プロダクトの成長フェーズや、チームの雰囲気、働き方までかなりリアルに共有してもらい、自分の中で働くイメージを持った状態で進められたのは安心でしたね。
“SAMURAI SALES”で、海外企業の日本進出を支援する最前線へ
――現在、Sales Markerではどのような業務を担当されているのでしょうか?
現在はグローバル事業開発を担当しています。簡単に言うと、海外の企業が日本市場に参入・拡大していく際の支援を、Sales Markerのプロダクトと私たちのナレッジを掛け合わせて行っています。
たとえば「SAMURAI SALES」と呼んでいるコンサルティング型のサービスでは、日本にこれから進出したいグローバル企業に対して、市場検証やローカライズのサポート、Sales Markerを活用したアポイント獲得、さらには商談の同席・交渉支援まで、一気通貫で支援しています。
一方で、すでに日本市場に進出している企業には、Sales Markerをツールとして導入いただく形で、日本でのビジネス拡大に伴走しています。多くの案件では、本社とのやりとりや契約・予算調整も発生するため、英語での交渉や提案も自分が直接担当しています。
――チーム体制についても教えていただけますか?
もともとはインターンを含めて4人の小さなチームで、私がフロントに立って動くことがほとんどでした。でも最近ではありがたいことに案件数も増えてきて、新しくメンバーもジョインしてくれたので、今は6人体制になっています。
現在は、マーケットエントリーの初期支援などは新しいメンバーが担当してくれていて、私はより全体設計やキーアカウントの交渉、戦略的な商談などに集中しています。
――現在のミッションやKPIには、どのようなものがあるのでしょうか?
私たちグローバル事業チームとしては、Sales Markerの認知度をグローバル市場に広げること、そして「SAMURAI SALES」という支援モデルを確立・拡大させていくことが大きなミッションです。
その一環として、月に1回オンラインセミナーを開催していて、管掌役員の渡邉さんと一緒に出演しながら、日本のマーケット事情や海外企業の参入ポイントなどをトピックに発信しています。こうした情報発信は、ただプロダクトを売るだけではなく、「日本市場に挑戦したい」と思ってもらえるきっかけ作りにもなっていると思います。
また、直近ではゴールデンウィーク明けに「Sushi Tech」という大型カンファレンスのアフターパーティーをホストとして主催しました。150人規模のオフラインイベントで、国内外の企業とのネットワーキングの場として大きな反響がありましたね。
「Sushi Tech」のアフターパーティーで登壇する中野さん
――現在のポジションにおいて、どのようなやりがいや面白さを感じていますか?
一番のやりがいは、ゼロから新しい事業を立ち上げていることです。グローバル向けの取り組みはまだ始まったばかりで、まさに今“土台をつくっている”フェーズ。だからこそ、自分のアクションがそのままSales Markerの数字や成果に直結し、何より自分自身の成長にもつながっていると実感しています。
Sales Markerが掲げている「グローバル企業として、日本と世界の架け橋になる」というビジョン。その第一歩に関われていることも嬉しいですし、自分のキャリアの軸である「グローバル」と「事業開発」をまさに体現できている環境だとも感じていて、今のポジションは“挑戦したかった場所そのもの”なんです。
前職では、プロダクトを“海外に売っていく”側でしたが、今は逆で、“海外のプロダクトを日本に届ける”側。この両面を経験できる環境は、グローバルビジネスに本気で挑戦したい人にとって、理想的なフィールドだと思います。
――国ごとの違いなど、グローバルならではの面白さもありますか?
ありますね。時間の感覚やビジネスの進め方、ニーズの出し方──すべてが国によって違います。たとえば、ある国では1時間以内のレスポンスが当たり前でも、別の国では週単位で動くことが当たり前だったり。そういう違いを理解しながら、カスタマイズして提案していく必要があります。
なので、常に勉強が欠かせません。『カルチャーマップ』という書籍を参考にしていて、各国のコミュニケーションスタイルや上司との関係性の取り方、本音と建前のバランスなどを学んでいます。
たとえば、日本は建前文化が強くて本音が見えにくい。一方、欧米は議論型・ダイレクト型が多い。そういう違いを理解した上で、商談や交渉に臨むことが大事ですね。
――グローバル企業との対話から、見えてきた気づきもありましたか?
たくさんあります。特に印象的だったのは、AIを使った自動事業開発ツールが、すでに欧米の企業では当たり前に活用されていること。日本とレベル感が全く違い、「日本はまだまだだな」と痛感しました。
だからこそ、“日本にないものを届ける”というこの仕事には、すごく大きな価値があると感じています。SAMURAI SALESは、単にプロダクトを売るのではなく、日本市場をアップデートする仕事だと思っていて…。
AIや最先端のツールを活用できる環境を日本の企業にも提供することで、日本経済そのもののスピード感を高めることにつながると信じています。
プロダクトを導入するだけでなく、それによって社会が変わる、産業が進化する──そんな未来に関われるのが、このポジションの一番の面白さです。
――これまで取り組まれてきた中で、課題に感じたことはありましたか?
もちろんあります。まず一番大きかったのは、新事業ゆえの“認知度の低さ”ですね。Sales Markerという会社やプロダクトは国内では知られつつあるものの、グローバルではゼロに近い状態。そこからどう広げていくか、毎日試行錯誤でした。
加えて、社内のインフラや業務プロセスが日本語中心だったことも影響していて、海外企業向けに動こうとしても資料が日本語しかない、契約書の整備が追いつかない、支払いの通貨をどうするかすら決まっていない──といったことも多くて。
このポジションの“一人目”社員なので、とにかくすべてゼロから作るしかなかったんです。リソースも限られている中で、「どこに集中するべきか?」「どこを仕組み化して、どこを手で回すのか?」という問いにずっと向き合っていました。
――そうした課題を、どう乗り越えてこられたのでしょうか?
一つひとつ、“社内を巻き込んで、対話しながら乗り越える”ということを大切にしてきました。
翻訳が間に合わない資料は自ら手直しして商談に臨んだり、契約や支払いの仕組みも、その都度社内の経理や法務、営業のメンバーと連携して進めたり。国内向けのプロセスはあっても、グローバルの正解はまだない。だからこそ、みんなで会話しながら「最適解」をつくっていくしかないと思っています。
正直、楽なフェーズではないですが、“自分たちが最初の事例になる”というこのフェーズこそ、最もエキサイティングなんですよね。苦しさもありますが、それも含めて、今はこの挑戦がすごく楽しいと感じています。
「“日本市場に進出するならSales Marker”を当たり前に」──目指すのはグローバル基準の存在感
――これからの目標や、今後取り組んでいきたいことについて教えてください。
まず、今取り組んでいるSAMURAI SALESという新しいビジネスモデルを、もっと広めていきたいと思っています。将来的には、「日本市場に進出したいなら、Sales Markerに相談するのが当たり前」という状態を目指したい。そのためにも、まずは着実に売上を伸ばして、実績を重ねていくことが必要です。
今後、プロダクト自体も英語対応が進めば、海外への展開も本格化していくはず。そうなったときに、グローバルで認知されるセールステック企業として存在感を出していきたいですし、その立ち上げを担えることに大きなやりがいを感じています。
一方で、個人としての目標もあって。将来的には、自分の事業を持ちたいという思いがあります。アメリカと日本、両方に住んできたからこそ、2つの国を橋渡しするような仕事がしたいという気持ちはずっとあって──それが何かはまだはっきり見えているわけではないんですが、Sales Markerでやっている今の仕事は、間違いなくその方向に近づいていると感じています。
ここでは、「日本とグローバルをつなぐ」という軸で、前職ではできなかったことや、学べなかったことが実現できている。だからこそ、毎日が勉強であり、成長であり、自分の未来にちゃんとつながっている感覚があります。
――そのような挑戦ができるのは、Sales Markerならではの理由もあるのでしょうか?
はい、あると思います。まずはやっぱり、プロダクトの力ですね。Sales Markerは、日本国内でも珍しいBtoBインテントセールスに特化したプロダクトで、実際に海外の企業からの引き合いも増えてきています。
というのも、多くのグローバル企業は、自国ではLinkedInベースのセールステックツールを使っているんです。ただ、日本に進出するとそのまま使えないケースが多い。なぜなら、日本ではLinkedInの普及率がまだまだ低いから。
その点、Sales Markerは日本独自のデータベース構造に最適化されていて、海外の企業から見ると「日本向けにこんなに使いやすいツールがあるのか」と驚かれることもあります。こういうプロダクトだからこそ、私たちがトップ企業の経営層と直接話す機会も生まれていて、非常にユニークなポジションにいると感じています。
――ご自身にとって、Sales Markerはどんな環境ですか?
とにかく、自分が「ありのままでいられる」環境だと感じています。
日本の企業ではありますが、エンジニアは英語をベースに働いていますし、経営陣も英語を話せる人たちばかり。若くて、ビジョンがはっきりしていて、勢いのある組織。SAMURAI SALESチームでは英語がベースなので、日本語と英語の両方を柔軟に使えるのがが心地いいですね。
“グローバルに行きたい”と口にするのは簡単ですが、実際に行くにはグローバルマインドを持った組織じゃないと難しいと思っていて。Sales Markerには、それがある。だからこそ、「ここでなら、日本と世界を本当に繋げる仕事ができる」と感じています。
ーーありがとうございました!