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「正解」がないカオスを楽しむ ── なぜ大手Webサービスのバックエンドエンジニアが初めてのスタートアップ転職にRightTouchを選んだのか
※この記事は2024年4月に『RightTouch公式note』に掲載した記事を転載しています。
株式会社RightTouchは、カスタマーサポート領域向けのWebサポートプラットフォーム「RightSupport by KARTE」「RightConnect by KARTE」などを提供する、株式会社プレイドからスピンオフしたスタートアップです。
今回、RightTouchエンジニアの松尾祐佳さんに、入社の経緯や現在の仕事、RightTouchでエンジニアとして働く魅力について話を聞きました。
<プロフィール>
松尾 祐佳
東京工業高等専門学校卒業後、2017年ニフティ株式会社に入社し、Webサービス事業の開発などに従事。 分社化に伴いニフティライフスタイル株式会社に転籍し、不動産アプリの開発に携わる。2023年11月にRightTouchに入社し、「RightSupport」や「KARTE Talk」の開発を担当。
Webサービス開発で培ったスキル、経験で新たな領域に挑戦したい
—— 松尾さんのこれまでのキャリアを教えてください。
新卒でプロバイダーサービスやWebサービス事業を展開するニフティに入社し、Webサービス事業でバックエンドやインフラ開発などを担当していました。その後、担当事業が分社化することに伴い、「ニフティ不動産」などのサービスを運営するニフティライフスタイルに転籍。
不動産検索アプリのバックエンドエンジニアとして、さまざまな不動産会社から送られてくる大量の物件データを処理したり、10名ほどのメンバーのリーダーとして、企画チームと定義した要件を開発に依頼したりする役割を担っていました。
—— 6年半ほど在籍していたと伺いましたが、転職を考え始めたきっかけはあったのでしょうか。
ここでの仕事は「やり切ったな」と思えたのがきっかけです。
もともと、自社の採用活動の一環で転職サイトに登録はしていました。社会課題解決に向き合うスタートアップやベンチャー企業からのスカウトメールを見て、興味は湧いていたんです。自社サービスをグロースさせる仕事にもやりがいを感じていましたが、もっと自分の経験やスキルを活かして、社会貢献している実感が持てる場所、かつ自分もエンジニアとして、そして一人の社会人として成長していける環境で働きたい。そんな思いが芽生え始めました。
そんな時、半期に一度実施している目標設定の場がありました。そこで「もっとここを伸ばしていきたい」という具体的な業務やキャリアの目標が思い浮かばない自分がいました。Webサービスの開発からマネジメントに至るまで、エンジニアとしてさまざまな経験を積ませてもらって、今の場所でできることはやり切った感覚があったのも正直なところです。そろそろ新しい場所に挑戦するタイミングなのかもしれない。そう思い始め、転職活動をスタートしました。
「承認より謝罪より事後報告」お互いを信頼するエンジニアカルチャーに惹かれた
—— 転職先はどのような観点で探していたのでしょうか。
私が重視していた軸は2つあります。
一つは、「自分にとって未知の領域を扱う事業、サービスである」こと。私は好奇心が強い性格で、仕事を通してもっと世の中を広く深く知りたいという気持ちがありました。前職では不動産領域に特化していたので、これまで関わる機会がなかった領域に挑戦してみたいなと思ったんです。それで、建設や物流、広告など幅広い業界の求人を見ていました。
転職にあたり重視していたもう一つの軸は、「ビジネスと開発メンバーの距離が近いこと」です。これまでは組織規模が大きい分、ポジションによって役割が固定化されていて、組織間の繋がりが薄い側面もありました。だからこそ、もっとビジネスメンバーとコミュニケーションをとりながら開発を進めたいという思いがあったんです。
—— そんな中でRightTouchに出会ったんですね。
はい。「転職ドラフト」から届いたスカウトメールが最初の出会いです。
データの価値を引き出し最大限活用するような事業に興味が湧いていたところでした。また前職がちょうど、グループ会社のプレイドが運営する「KARTE」を導入し始めたところで、他よりも関心を持ってスカウトメールを読んだように思います。
—— RightTouchにジョインした決め手は何かあったのでしょうか?
大きく2つあります。一つは、カスタマーサポート領域の「負」をデータの力で変革するRightTouchの事業やプロダクトに魅力を感じたことです。
前職でも、コールセンターで電話越しにお客様とコミュニケーションをとる難しさや「Web」と「コールセンター」間の分断を耳にしたことがあり、カスタマーサポート領域には大きな「負」が存在するという認識がありました。大量のデータを扱う仕事に長く就いていた経験から、レガシーな領域の課題を「データの力」で解消していく事業は、純粋に面白そうだと感じたんです。
選考過程でプロダクトのデモを見せてもらううちに、「このプロダクトなら本当に社会を変えられるんじゃないか」「自分もこういったプロダクトが世にリリースされる過程に携わりたい」という思いがさらに強くなっていきました。
面談で話題になった2ndプロダクト「RightConnect by KARTE(β版)」
また「仕事を通してもっと世の中を広く深く知りたいと」と考えていた自分にとって、「カスタマーサポート領域」を通してさまざまな業界に関われるのもワクワクしましたね。
—— もう一つはどんなことでしょう?
エンジニアチームのお互いを信頼するカルチャーに惹かれました。一般的な開発組織では、意思決定のフローが固定化されているので、スピード感をもって開発が進めにくい傾向があります。
しかし、RightTouchには「承認より謝罪より事後報告」という行動指針があり、メンバー一人ひとりが責任を持って意思決定し、開発とリリースを高速で回すという話を選考過程で聞きました。
こうした行動指針が成り立つのはお互いを信頼しているからこそだと感じましたし、このマインドが浸透しているRightTouchであれば、安心してプロダクト開発に向き合えそうだと思いました。
全員プロダクト担当。RightTouchには、圧倒的な開発スピードとフラットな組織がある
—— 松尾さんの現在のお仕事について教えてください。実際に働いてみて、選考中とギャップを感じたことはありますか?
今は「RightSupport」や「KARTE Talk」など、複数のプロダクトの開発に幅広く関わっています。
入社して驚いたのは、想像以上の開発・リリースの頻度、スピード感です。Slackのチャンネルには毎日リリース報告が上がりますし、私も入社2週目には初回の施策リリース、入社初月だけで10施策もリリースできました。
並列に高頻度で開発を進め、リリースを出し、リリースの直後から社内外からのフィードバックを受けてプロダクトを改善していく。RightTouchではこのプロセスを高速で繰り返すことで、圧倒的なスピード感でプロダクトを成長させているんです。
先ほどお話しした「承認より謝罪より事後報告」という行動指針が、全員に本当に根付いているのだと思いましたし、個人の裁量が大きい分、能力やスキルが試される環境だとも感じました。
さらに、RightTouchでは「全てはプロダクトのために/全員プロダクト担当」という考え方を大切にしています。エンジニアはもちろん、ビジネスメンバーも、「全員でプロダクトを強くし、プロダクトの力でビジネスを変革していきたい」という共通認識を持っているのもRightTouchらしさだと思います。
—— 他に驚いたことやギャップを感じたことはありますか?
組織全体のフラットさや、ビジネスと開発の距離の近さにも驚きました。年齢も役割も関係なく、事業を成長させるという「コト」に向かって率直に意見を言い合っている。
例えばSlackでは、ビジネスや開発含む全メンバーが1つのメインチャンネルで活発に意見交換しているし、誰かがアイディアを出すと「いいね!」とか「もうちょっとこういう機能があると良いかも」とたくさんのリアクションが返ってくる。また、事業について意見を交わすだけでなく、会社の進む方針やバリュー、チームで実現したい未来についても議論をする機会が多いです。まだ大きな組織ではない分、みんなで1つのものを作り上げている実感がありますね。
「正解」がない状況を楽しみながら、自ら手を動かせるか
—— 松尾さんから見て、RightTouchで活躍できるのはどのような人だと思いますか?
「正解」がない状況を楽しみながら、自ら手を動かしていける人ではないでしょうか。RightTouchは草創期のスタートアップですから、事業やプロダクト、組織はまさにこれから作り上げていくタイミングです。固めきった戦略や開発方針、組織設計などはありません。決められた「正解」がない中で、「カオス感」を楽しみながら、自分らしく能動的に行動していける人がRightTouchで活躍できるのかなと思います。
—— 松尾さんは初めての転職、かつ未経験の領域への挑戦だと思いますが、普段の業務の中で意識していることはありますか?
少しでも早くカスタマーサポート市場を理解するため、積極的に一次情報を取りに行くようにしています。例えば「デモコンファレンス」というコールセンターの展示会に参加したり、コールセンターに足を運び、実際のオペレーター業務を見学させてもらったり。
現場でどの業務にどのくらい時間が掛かっているのか、そしてRightTouchのプロダクトがどんな場面で価値を発揮できそうか、リアルな「現場感」を知ったことで、プロダクト開発の優先順位が決めやすくなりましたね。会社全体としても、一次情報を取る機会を奨励しているので、積極的に手を挙げて行くようにしています。
—— 最後に、松尾さんが今後RightTouchで挑戦したいことを教えてください。
プロダクト開発を通して、カスタマーサポート領域の「負」の解消に少しでも貢献していけたらと思っています。まだ入社したばかりですが、自分の役割に囚われず、貪欲に新しい知識やスキルを吸収し、RightTouchの事業に価値を還元していける存在になりたいです。
(ライター/安心院 彩(フリーランス) 取材・編集/緒方 祥子(フリーランス))