社員インタビュー第二弾は、Relic(レリック)創業初期からのメンバー、取締役CTO 兼 プロダクトイノベーション事業部長の大庭亮(おおば・りょう)。
ロボット工学や情報工学を修了した彼が、インターネット業界に飛び込み、さらにはCTOというポジションでRelicの会社経営に参画するまでを追いました。
インターネットってすごい!自分の部屋の、ベッドの下で広がる無限の世界。
まずは簡単に、Relic入社前までのキャリアを教えてください。大学では、リアルな「ロボット」を研究していたとか。
大学院時代は、奈良先端科学技術大学院大学(NAIST)でロボット工学の研究をしていました。ありがたいことにお声掛けいただき、国の研究機関である産業技術総合研究所(以下、産総研)を拠点に研究ができるなど、かなり充実した学生生活を送ることができました。
具体的には、自分で制作したロボットハンドと、Python等を用いたシミュレーションを組み合わせて最適解を導き出す研究がメイン。シミュレーションという二次元の概念が、ロボットハンドによって現実世界に影響を及ぼす、というのに面白みを感じていました。
並行して、中学生の頃からWebサービスには触っていて、特にハマったのは「Minecraft」というゲーム。ゲーム自体というよりも、サーバ運営をするのが楽しかった。自分の部屋のベッドの下に置いた自宅サーバに、たくさんの人がログインしてきて、新しいコミュニティができていく。ときには自分が思いもよらなかったような方法でユーザー同士の交流を楽しむ人も出てきて……「集合知」というんでしょうか。たくさんの人が集まって創り上げられる"インターネット"の面白みにハマっていった感じです。
自動車や消費財といった旧来型の産業で「世界を変える」となったら、それこそ億単位、兆単位の投資が必要です。しかし、WebならばPC1台あればたくさんの人のリアルな世界に影響を及ぼすサービスを作れる。いまはクラウドなどの発達で、サーバもさらに安価になりましたしね。
学生時代にリアルなものを作る世界にいたからこそ、Web技術のこういった価値をいっそう強く認識したのかもしれません。
ですから、当時ソーシャルゲームに限らず、コミュニケーションアプリや海外支社のM&Aなど、勢いがあったDeNAに入社したのはとても自然な流れだったんです。
DeNAでは早い段階からサービスのリードエンジニアを任されるなど、活躍していましたよね。そこからRelicに転職したのはどうしてですか?
DeNAでは、Eコマースの新規サービスを中心にインフラからアプリケーションまで、幅広く任されました。物事はゼロから100まで把握しておきたいタイプの自分としては、セクションや担当業務に関係なく、サービス作りをすべて勉強できるこの環境はありがたかったです。
しかし、5年ほど経って自分が担当してきたサービスをふと振り返ると、すべてが半年〜1年程度の短期間でクローズ。もちろん、見込み通りに収益が伸びないのですから、経営判断としては当然のことなんですが、「自分の情熱をかけて立ち上げたサービスが終わる」ことに対して、もう少し重く受け止めてもいいのではないか?と。
どうせ作るなら、サービスに対して「想い」を持った人と一緒にやりたい。
技術サイドのプロフェッショナルとして、そんな人を支えたい。
それがRelicに転職を決意した、最大の理由です。
転職していなかったら、知らなかった「仕事」の奥深さ。
熱い「想い」をもって転職した大庭さん。Relicで、実際に担っている業務を教えてください。
自社サービスであるBooster(ブースター)というMAツールの開発周りが3割。ツールの性質上、大量のトラフィックを捌きますし、コンテンツ配信の最適化ロジックなどはロボットのシミュレーションにも通じるところがありますね。 前職ではやらなかった、営業同行もするようになりました。お客さんの声を直接聞くというのは、エンジニアにとっても大事ですね。新しい世界が拓けたというか……自分のサービスを使ってくれている人が、いま何に困っているのか、次に何が必要なのか、明確にイメージできるようになったんです。ここが、Relicに転職して気づいたことのひとつめ。
ふたつめは、「マネジメント/会社作り」に挑戦していること。
残りの7割の時間は、メンバーのマネジメントや育成、採用活動といったコーディング外のことに費やしています。
転職前は、多くのエンジニアと同じく、自分もずっとコードと向き合い手を動かし続けていたいと思っていたのですが、マネジメントはいざやってみると奥が深い。現在社内でエンジニアは15名(正社員の約半数)ですが、これから採用を本格化してもっと人数が増える予定ですし、組織の規模に応じた課題に対応していかなければなりません。いま見えているところでいうと、組織ミッション・バリューの浸透ですね。会社全体がおなじ方向を見据えられるよう、新制度や施策を考えています。
採用のメッセージを考えたり、新人育成のプランニングもするようになりました。転職前に思い描いていた、「生涯、いちエンジニア」としてのキャリアだったらあり得なかった仕事内容です。しかし、こういった仕事も意外と向いているのか、楽しさを感じ始めています。
たとえば、Relicの特徴である「エンジニアサポート制度」は自分が経営会議に掛け合って導入した福利厚生制度。技術勉強会の開催や関連書籍の購入は積極的に支援していますし、サンドボックス用のAWSアカウントもメンバーに付与。そのアカウントは自由に使ってもらってよいとしています。
経営層にエンジニアがいない会社では、なぜエンジニアにとって自由に使えるAWSアカウント付与が嬉しいかを経営メンバーに提起し、必要性を理解してもらうところからスタートですから、スピード感も違います。今後は、自分(エンジニア)が経営メンバーの一員にいるバリューをより発揮していきたいです。
▼エンジニア向け福利厚生制度はこちらの募集からもチェックできます!
最後に、Relicの魅力と、どんな人と働きたいか教えてください。
知的好奇心が高く、勉強熱心であること。
エンジニアとしての技術ノウハウはもちろん、新しい事業領域に取り組む際はその領域の知識を集め、インプットし続ける力が求められます。
DeNAをはじめとした、Web業界出身のメンバーが多いという背景もあり、リテラシーが高い人も多いです。社内でのコミュニケーションコストが低いのも、エンジニアにとって働きやすいポイントですね。
また、Relicではエンジニアの場合、基本的に1人1プロダクトの担当制を敷いています。
私の信条に通じるところもありますが、Relicのエンジニアには、自分のサービスを愛し、サービスのことをすべて把握しているエンジニアになってほしい。1プロダクト1カンパニーの巨体の中で歯車になるよりも、圧倒的に成長角度は鋭いと思いますよ!
最後に
Relicの現場で働くエンジニアやデザイナー、PMが執筆している記事はこちらから確認できます!
ぜひ見に来てください!
https://dev.relic.co.jp/