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Design Director’s file 03

【プロフィール】
2014.4:東京藝術大学 デザイン科 入学
2015.9:藝祭アートディレクション実施
2019.3:東京藝術大学 卒業
2019.4:リクルート入社/リクナビNEXTへ配属
2020.4:Airプロダクトへ異動 現在に至る

さまざまなバックグラウンドの人材が集まるデザインマネジメント部。今回登場してくれた山田は、バリバリのデザイン畑出身でありながら、自分にとってあるべきデザイン像を追求するために、あえて真逆とも言えるロジカルなフィールドに足を踏み入れ、自らの専門性を高めている一人です。

自分は果たしてこの世界にフィットするのか――そんな疑問や不安を抱えている方は、ぜひ今回のインタビューをご覧になって、個人の意見を尊重し、挑戦を後押しするリクルートへの理解を深めてみてください。

目に見えないものに価値を与えることもデザイン

―まず、バックグラウンドのことから伺います。もともとは“ロジカルな考え方”からかけ離れた、クオリティ至上主義だったということですが、大学ではどんなことを学んでいたのですか?

モノのデザインに興味があって、グラフィックを中心に、プロダクトや空間デザインまで幅広く学んでいました。東京藝術大学のデザイン科は、抽象的なテーマに対して、自分なりの哲学やデザイン観を深掘りするような課題がメインで、アウトプットのクオリティが何よりも重視される環境だったと思います。

私自身、デザイン=見た目を美しくかたちづくるものと考えて制作していましたが、その意識が大きく変わったのが、多摩美術大学の情報デザイン学科を立ち上げられた須永剛司先生との出会いです。
須永先生は私が2年生になるタイミングで藝大に赴任されて、デザインの対象はモノだけではない、人と人の関係性や社会のシステムといった、目に見えないものに価値を与えることもデザインだという考え方を教えてくれました。それをきっかけに、コミュニティデザインやソーシャルデザインに興味を持ち始め、1年間休学して、デンマークのコリングデザインスクールにも留学しました。

―藝大のデザイン科というと大学院への進学率も高く、就職なら広告代理店やデザイン事務所というイメージが強いですが、事業会社であるリクルートに就職を決めた理由は?

卒業制作で福岡の窯元さんと協働し、上野焼きを広く知ってもらうためのコンセプトと茶器を制作したのですが、さまざまな人と関わりながらデザインをするうえで、大学で学んできたこととはまったく違う領域の知識が必要だと感じたからです。
また、大学で取り組んでいたデザインは、限られたコミュニティのなかでしか成り立たないのではないか、と感じるようになったことも大きいです。それはそれで魅力的な世界だし、私もものづくりや美しいものを観ることが圧倒的に好きなのですが、いざデザインされたものを評価するのは外の世界の人たちですから、そこへきちんと伝えることが一番大切だと思いました。

リクルートを選んだのは、ロジカルなものの考え方やビジネスの仕組み、ユーザーリサーチなどについて学べると思ったことと、ビジネスを通じて社会の不を解決するというコーポレートビジョンが、「デザインで世の中を良くしたい」という私が目指しているものに近いと感じたから。「コクリ!プロジェクト」(※1)や「iction!」(※2)など、社内発の活動に会社が投資をして、大きな活動となっていることにも興味を惹かれました。

※1…コ・クリエーション(共創)プロセスを使って、地域や社会に大転換を起こそうとする研究コミュニティ。http://cocre.jalan.net/cocre/

※2…日本における社会課題として言われてきた女性の就業率の向上を目的に、「子育てしながら働きやすい世の中を、共に創る」をコンセプトに、日本における社会課題として言われてきた女性の就業率の向上を目的にしたプロジェクト。https://www.recruit.co.jp/sustainability/iction/

数字もリアルな声に負けないものと気付かされた

―入社後、どんな業務を担当しましたか。

最初に配属されたのは「リクナビNEXT」で、ユーザーにとっての不を見つけて企画化し、プロダクト改善の施策に取り組むUXプランナーとしての業務と、実際に手を動かしてUIのビジュアルデザインを行うUIデザイナーとしての業務を担当しました。
同期はみんなバリバリの理系で、私はデザイン以外の知識はほぼゼロという状態。定量分析の結果を用いて理詰めで施策を組み立てるなんて作業もやったことがなかったので、とても苦労しましたし、「数字ばかり追っていてユーザーの不が解消するの?」と思ったこともあります。

そんなとき、先輩から「実際にユーザーが困っているから数字が落ちているのであって、数字は行動の裏付けなんだよ」と言ってもらえたことが、今でも記憶に残っています。数字に対する考え方が変わったし、定量分析もユーザーのリアルな声に負けないものなのだと気付かされました。
思考的にも能力的にも、まだまだ足りないと感じていますが、周りからはたくさんサポートしていただいています。“よもやま”(誰とでも自由なテーマで個別ミーティングできるリクルートの文化)も気軽にお願いできる環境はリクルートならではですね。

―現在はSaasデザインマネジメントグループに所属とのことですが、どんな業務を担当しているのでしょう?

「Airビジネスツールズ」(店舗型ビジネスの業務支援サービス)のPOSレジアプリ「Airレジ」のプロモーションサイトのプロダクトデザインを行っています。さまざまなAirレジ関連サービスの入口となるプロモーションサイトについて、デザインディレクター的な立ち位置で改善施策を企画し、検証、反映、振り返りまでの全体統括が私の担当です。
また、新規CRMプロダクトの立ち上げに向けて、ディレクターと協働しながら、競合プロダクトのリサーチやクライアントへの定性調査、セグメントの定義などを進めています。リクルートは全体的に定量を重視する文化が強いものの、プロダクトによって定性にも重きを置くところもあり、Saas分野は割と後者の文化が強いですね。

―入社2年目での異動は、何かきっかけがあったのでしょうか。

「リクナビNEXT」でも勉強になることがたくさんあったのですが、もっと実際のユーザーの行動や使い方を見ながらプロダクト改善に取り組みたいという思いが強くなり、直属の上長である磯貝(直紀)さんに、定期的に“よもやま”で相談していたんです。
そんな私の意見を考慮してくれて、「確かにそれならSaas分野があっているかもね」と、部署替えを認めていただきました。社内的には異例だと思いますが、新人の意見でも真剣に受け止めてくれる環境は、とてもありがたいと感じています。

社会にとって良いと思えるデザインを生み出すために

―今年(2021年)の4月で入社3年目です。自分自身の成長を感じることは?

入社前はエビデンスも考えず、アウトプットの説得力で勝負するという考え方しかありませんでしたから、実際にどんな承認プロセスがあって、チーム内で承認を得るためには何をしなければならないのか、その動きをゼロベースで学べたことは自分のなかで大きいですね。

また、個人的に勉強になったのが、リクルートエージェントサイトのメインビジュアル刷新。アートディレクター兼デザイナーとして、コンセプトの立案からライターと協働でのコピーづくり、カンプの作成や撮影のディレクションまで担当したのですが、ABテストのためにコンセプトやビジュアルがまったく異なる3パターンの施策を考え、その差分で実際に数字が上がったことから、デザインがプロダクトにおいて欠かせないものであることを証明しようと、振り返り調査を提案したんです。
自分で企画書をつくって決裁や予算を取り、解析ツールを導入してアンケートを取るところまでやりました。個人的にも満足するかたちでプロジェクトを終えられたことには、とてもやり甲斐を感じました。

―最後に、今後の目標についても教えてください。

▲お店の業務課題をデザインの力で解決する業務支援サービス「Air ビジネスツールズ」

「Airビジネスツールズ」に携わるなかで、もっと学ぶべきことがあると感じているのですが、実は、近々実際に手を動かす制作系に戻ろうと考えています。

とはいえ、企画系の仕事が合わなかったというわけではありません。特定の専門性を持ちながら、その他の領域についても広い知見を持つ“T字型人材”にたとえれば、私にとってデザインが縦軸で、ビジネスの知識やリサーチ力が横軸。その横軸をある程度深められたと思えたら、再度、縦軸――デザインのアウトプット力を強めるフェーズに移ることで、社会にとって良いと思えるデザインを生み出す力をつけていきたいと思っているんです。
幸いにもリクルートは企業の風通しが良く、新しい挑戦のための巣立ちを応援してくれる風土があります。こうしたこともオープンに相談できるし、副業も認められていますから、どんな動き方がベストなのか、しっかり判断していきたいです。

―ありがとうございました。


★編集後記★
どんな人がデザインマネジメント部に向いているかという質問に、「ものづくりが好きという基盤があるうえで、言われた仕事をこなすのではなく、『なぜこれをつくるのだろう?』というところできちんと立ち止まり、自分の意志で考えたいという人や、チャレンジ思考の人」と山田は話していました。入社して間もないながらも、自分の意志で考え、新たな挑戦も画策している山田。そんな自由な働き方もデザインマネジメント部では応援します!






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