飛鳥 貴雄's Wantedly Profile
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■ 株式会社ピアラ 代表取締役CEO 飛鳥貴雄
■ 株式会社ピアラ エンターテインメントDX本部/Buzz Create部 青木海燈(入社2年目)
<青木さんのWantedlyプロフィール>
青木:ずばり、一言でピアラはどんな会社だと定義しますか?
飛鳥:「マーケティング業界で下剋上を果たそうとしている会社」というのが一番近い表現なのかな。
青木:下剋上というと?
飛鳥:まず、そもそもマーケ業界というのは状況が昔から何も変わっていないのね。
例えば、マーケの会社を順位で表した場合。大手広告代理店3社が上位を占めているわけだけど、これは2000年初期からずっと同じ。そして、そういった大手広告代理店は「ブランド認知が〜」とか色々言うんだけど、実際に数値化してみると7割失敗している。当然、お客さんの売上も上がっていなければ、市場もそのことをあまり認知していない。
僕らはそういったマーケの市場に根付いている「嘘」を暴くという文脈を含め、あらゆるものを数値化し、マーケティング・サイエンスを通じて“マーケティングの見える化”を図る。そして、ゆくゆくはマーケ業界でゲームチェンジを起こそうとしている。そんな感じの会社かな。
青木:確かに、ベンチャーが便利なツールを開発して話題になったりもしますけど、順位を覆すようなことにはなっていないですからね。そういった意味ではマーケ業界が変わってないというのも理解できます。
飛鳥:結局、この20年間でマーケ企業の順位が変わっていないということはイノベーションが起きてないのと同義なんだよね。青木くんの言うように、その時々で局所的なニーズを満たすためのツールが出るくらいで革新的なものはまだ何も生まれていない。だから僕らがそれを生み出し、どこかで順位を覆したいというのがあるんだよね。
青木:そんなピアラですが、会社を特徴付けるような文化は何でしょうか?
飛鳥:『すぐやる、必ずやる、出来るまでやる』という永守重信さんの言葉そのものかな。要は“スピード重視で勝つまでやる”という考え方だね。これは昔から言ってるから文化として定着していると思う。
青木:チャレンジするにしても失敗することもあるじゃないですか。部下の失敗に対してどのように考えているんですか?
飛鳥:むしろ失敗をしに行く感覚で良いと思っている。例えば、大谷翔平さんだって打率は3割で7割が失敗するわけだし、孫正義さんも新規事業の9割が失敗すると言っている。つまり失敗というのはごく身近なものであって、重要なのはそこから学んで勝ちに繋げられるか。
現にマーケ市場は流行変化が激しすぎて、社内でも連続でMVPを獲った人は未だにいない。みんな成功と挫折を繰り返しながらジグザグ成長で頑張っているんだよね。だからこそ、勝つまでやる必要がある。少なくともチャレンジし続ける気持ちだけは失わないで欲しいと思っている。
青木:確かにそうですね。実際にそういった姿勢は社内で浸透していると思いますか?
飛鳥:まだ、ちょっと抑え込んじゃってる人はいるかな。失敗が当たり前ではあるんだけど、失敗したことで落ち込んで、そこからなかなか帰ってこれない人もいる。本来ここは上の人間がもっと責任を取るべき部分ではあるから、そういった意味でもっとバックアップ体制は築けるかなとは思っている。
とはいえ、やっぱり僕らはマーケ業界でイノベーションを起こそうとしているわけだからね。トライ&エラーなんてのは日常茶飯事なことではある。今は業界自体が本当に大変になってきてるし、そう簡単に成功して急成長するようなこともない。だから、失敗を前提として地道にやり続けることが重要なんだよね。
青木:なるほどですね。他に大切にしている価値観は何かありますか?
飛鳥:うちの理念でもあるけど『Win-Win』だね。“評価は相手がするもの”と捉え、当事者意識を持って仕事に取り組む。その上で“相手を知ること”は特に重要で、それがクライアントであろうと社内の人間であろうと関係ない。その人の立場になって物事を考え、責任を持って行動する。という考え方だね。
青木:いま僕は新卒2年目で現場にいるわけですけど、『Win-Win』の概念については共通認識としてかなり定着しているような感覚はありますね。
飛鳥:上場前後で『Win-Win』を社内浸透させようと結構やってきたからね。実際に「この理念いいな」と思って入社する方も増えたし、部署同士で揉めるようなことも、ここ数年でかなり減ったと感じているんだよね。
青木:結束力が高まっているということじゃないですかね。
飛鳥:そうだね。昔の話ではあるけど、やっぱり部署同士で数字を取りあったり、それが原因で組織全体の雰囲気が悪くなったりもしたからね。今はどちらかというと全体で数字を取りに行く。個の結果より、全体の結果を優先するようなムーブになってきているので良い兆候だと思う。
青木:現在ピアラには200名弱の社員がいますが、どういった社員が多いと感じますか?
飛鳥:まず前提として、うちは特定のタイプの人で集約させているわけじゃないんだよね。あくまでもチームバランスを重んじているから「攻める人」「守る人」「クリエイティブな人」「コツコツやる人」と多種多様なタイプな人がいるという感じ。
これはサッカーチームなんかと似たような考え方で、全員が全員が攻めれば良いというものではない。前線にパスを繋げる中間の人、後ろで自陣を守っている人。こういう人たちがいるからこそ攻められる。企業もバランスが重要なんだよね。
青木:僕から見ても様々なタイプや性格の人がいると思うんですけど、『Win-Win』の概念だったり、当事者意識を持つみたいな部分は共通しているので、そこがピアラ社員の特性なんじゃないですかね。
飛鳥:それはあるね。実際、採用面接でも「自己主張が強い」と感じたり、「他責にしている」と感じる場合はどれだけスキルがあっても採用しないからね。どんなタイプの人であろうと目指すゴールは一緒なわけだから、みんなと同じ方向を見て走れるかどうかだよね。
青木:その通りですね。ちなみに現役社員に対して、こうあって欲しいみたいな想いはありますか?
飛鳥:やっぱり社員の成長は会社の成長にも直結する。だから、みんなには常に2〜3つ上の立場の人間を見て、自分自身もそこに到達できるように努力を続けて欲しいなとは思うね。
例えば、僕であれば1,000億円企業の経営者の考え方を学ぶとか。新卒であればマネージャーや部長の目線を学ぶとか。その人はどう考え、どういうスケールで物事を捉えているのかを探ることで、自分に足りないものが自ずと見えてくる。そこから必要な要素はどんどん吸収すべきだし、これが自己成長という意味でも一番早いと思っているかな。
青木:僕も上司が普段何を考えているのか、何を求めてるのかみたいな部分を意識し始めるようになってから、視野の広さがだいぶ変わったなという実感はあります。同世代しかり、今年入ってきた新卒の方々もこの目線は大事だなって思いますね。
青木:自己成長という言葉が出てきましたけど、ピアラで働くことで得られるものやメリットって何だと思いますか?
飛鳥:新卒の方々はなかなか気付けないと思うんだけど、うちは一般的な企業に比べて業務内容のレベルが高いし、スピード感も圧倒的に早い。そういう環境が若い人たちの成長をかなり促していたりするんだよね。
例えば、とある方が「月1,000万円の広告運用を1人でやってます」「界隈でトップクラスです」みたいなことを言ってたんだけど、「いや、うちはもっと若い人がそれくらいやっているよな」と思ったこと実際にがあったりね。
青木:そうなんですね。僕もここが初めての会社なんでこれが普通だと思っていました。
飛鳥:「マーケをやっている」と言う人はたくさんいるんだけど、その多くが「広告運用」とか部分的なマーケしか経験がなかったりすんだよね。その点、うちは認知・共感・理解・比較・検討・管理・ファン化までマーケの全てをやる。だから、知らぬ間にちゃんと全体像を理解したマーケターになってたりもするんだよね。
だから、前職経験がある中途の方とかは結構びっくりするかもしれない。得意とする分野に対しても、こういう見方もあるんだとか。ここまで細かく突き詰めてデータ分析しているのかとか。キャリアアップとしてもうちに入る意味は大いにあると思うよ。
青木:逆にピアラから巣立った人たちは、その後どんなキャリアを踏んでいるんですか?
飛鳥:それで言うと、独立する人が多いんだよね。ただ全員が全員うまく行っているかというとそうでもない感じかな。
青木:というと?
飛鳥:やっぱりピアラという環境があってこそ回るみたいな部分が多少あるんだよね。例えば、うちが大量に保有するマーケティングのデータベースもそう。もっと基本的なところで言うと、インプット・アウトプットの量とスピード感。外に出ちゃうとそういったものが無くなるから、人によっては結構厳しくなったりはするんだよね。
青木:まあ結果はどうあれ、「独立」という選択肢が出てくるくらいですから、成長環境という意味では確かなんじゃないですかね。
飛鳥:それは絶対にあると思う。それに失速せずにインプット・アウトプットをちゃんと続けている人は独立しても上手いことやっている印象があるからね。その人次第なところはあるかな。
青木:続いてピアラの評価基準について触れていきたいんですけど、ピアラではどういった人を評価しているんですか?
飛鳥:どんな部署や役職であれ、必ず「目的・ゴール」がそれぞれにある。その「目的・ゴール」を達成するために与えられている役割をしっかりこなせる人かな。
青木:大前提として組織の一部としてちゃんと機能できるかというところですね。
飛鳥:そうね。もちろん個人的にやりたい事が色々あるのは良いことなんだけど、まずはチームの目標達成にコミットできるか。そこを優先してやり切れる人をちゃんと評価しないと、個人目標を追いかけるような人も出てきちゃったりするからね。
青木:実際にそういった人が過去にいたんですか?
飛鳥:自分の業績だけに注力するとかね。これは仮にチームが甲子園を目指しているとして、自分がプロになりたいばかりに「打率だけ上げれば良い」と考えるのと一緒。監督の指示を無視して送りバントもしないかもしれない。そうなると勝てる試合も勝てなくなり、予選敗退とかもあり得るわけじゃん。
青木:確かに。昔はどうか知りませんけど、今はワンチームで動けている印象はありますか?
飛鳥:基本的にそういう意識が高まってきていると思うよ。本部長以上の人間は1泊2日の経営合宿もして意識合わせをすごいやっているし、そうなると自ずと全体にも波及していくから浸透率は上がっているんじゃないかな。
青木:最後はピアラが求める人物像について、飛鳥さんのお考えを教えてください。
飛鳥:僕は本当にマーケ業界でイノベーションを起こしたい。ピアラの存在価値を示したいと思っているんだけど、そこに共感して本気で走ってくれる人かな。やろうとしていることは甲子園を目指すこととあまり変わらない。やっぱりチームの一員として同じ船に乗る以上、共通の夢として考えられるかどうかが一番重要なんだよね。
青木:やろうとしていることが大きければ大きいほど、組織としての総合力もそれだけ求められますからね。
飛鳥:そうね。自分の担当領域だけ結果を出せば良いという考えではなく、その先をひっくり返すぐらいの気持ちを持っているか。どれだけそういうメンバーが増えるかどうかで決まると思う。
どうしても目先のタスクや短期目標に目が行きがちだけど、最終的なゴールはイノベーションだからね。そこに意識が向けられるようになると足りない部分も自ずと見えてくるし、「目的・ゴール」を見失わないことは本当に重要だね。
青木:面接でも、そういった素養があるか見ている感じですか?
飛鳥:正直、面接だけでは計り知れない部分があるから、最低条件として『Win-Win』の理念に共感できる人なのか。または『Win-Win』的な考え方を持っていることを示すような経験を持っているのか聞くことが多いかな。
青木:なるほど。逆にNGなのはどんな人ですか?
飛鳥:一番は他責にする人。やっぱり足りないものを自ら補ってこそ成長できるんだよね。「今回の失敗は○○のせい」と言い訳をしている限り、いつまで経ってもその人は成長できない。それは『Win-Win』の理念からも外れているし、会社やチームにも悪影響を及ぼすから、そんな人は採用したくないな。
青木:他責って現実逃避と変わらないですからね。他の何かのせいにすれば自分が楽なので、そういう選択をしたくなる気持ちもわかる。でも組織の一員としてもそうですし、お客さんからお金をもらってビジネスをしている以上、それは通用しないですもんね。
飛鳥:そうだね。僕自身も学生時代とか他責にしがちな時期が実際にあったんだけど、本当に成長できないんだよね。だから、みんなには同じ轍を踏まないようにしてもらいたいし、もっとポジティブに働けるような環境を僕も作るし、みんなにも作って欲しいなって思うね。