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ミラティブのUnityエンジニアとして、3Dアバターエモモの運営・開発に携わる菅谷 琢磨。配信プラットフォームにUnityの特性を取り入れ、独自のアプリ開発を進めるミラティブの開発チームの魅力について、ゲーム業界からミラティブに転職した菅谷の視点で語ります。
Unityリードエンジニア 菅谷 琢磨
東北大学大学院修了後、株式会社Donutsに新卒で入社し複数のリズムゲーム開発に携わる。新規開発と運営の両方でリードエンジニアを経験した後、2020年にミラティブにジョイン。現在はUnityエンジニアとして、Mirrativ内のアバター機能「エモモ」の開発・運用に力を注ぐ。
目次
- ゲーム業界で培ったスキルを配信事業に
- 業界でも珍しい乗算が生んだアプリを、優秀な仲間と育てる喜び
- 技術で解決できる可能性を広げ、『これがしたい』を形に
ゲーム業界で培ったスキルを配信事業に
ーーミラティブ入社前のキャリアを教えてください。
菅谷「新卒でクラウドサービスやゲームを開発する企業に入社し、ゲーム開発に携わりました。リードエンジニアとしてサービスのリリースから運営まで関わった経験もあります。しかし、ここで見えた限界もありました。アプリゲーム市場が成熟したことや海外アプリの影響力が高まってきたこともあり、競争が激しくなっています。昔に比べてアイデア勝負が難しくなり、容易に“勝てない”というもどかしさを感じました」
ーーミラティブへの転職を決めたきっかけは何だったのでしょうか?
菅谷「元々社内に知人がいて、紹介されたことがきっかけです。まだ勝ち筋が決まっていない配信事業に可能性を感じたことと、社内に優秀な人材が多いことに惹かれました。その頃すでにPMやデザイナーの仲間が数名ミラティブにいたのですが、みんな声をそろえて『ミラティブのエンジニアはスキルが高い』と言うんです。彼らがそこまで言う環境なら、一緒に働きたいと思いました」
――入社したミラティブにはどんな印象をもちましたか?
菅谷「当時組織コンセプトに掲げられていた、『支え合うプロ集団』という言葉を体現しているチームだと思いました。また、ひとつのプロダクトに全員で向かっている会社だなという印象も強かったです。たとえ部門が異なる仲間でも、成果はすべてMirrativというプロダクトの成長に結びつきます。
複数事業を展開していたり、クライアントワークが主事業だったりする企業だと、こういう感覚はなかなか得られません。別の視点から見れば、自分の仕事が企業の成長に貢献していることを感じやすい環境でもあります」
――人材、事業、やりがいと、さまざまな条件がそろっていたんですね。
菅谷「はい。ミラティブなら、事業はもちろん、配信市場そのものを成長させていくことに、自分自身が貢献できるのではないかと思いました」
業界でも珍しい乗算が生んだアプリを、優秀な仲間と育てる喜び
――現在はどのような役割を担っているのでしょうか。
菅谷「3Dアバターエモモの開発をしています。衣装やアイテムを追加するだけでなく、エモモと連動したギフトや演出を作ったり、Mirrativ内のミニゲームを作ったりしています」
ーーMirrativ開発の技術的な魅力を教えてください。
菅谷「UnityとiOS/Androidのアプリを組み合わせていること、配信事業でUnityを生かしていることです。Unityは本来ゲーム開発に用いるツールで、多くのゲームはUnity単体で作られていますから、配信という領域でUnityを扱うMirrativのようなアプリは、業界的にも珍しいと思います」
――なぜUnity単体ではなく、他技術を組み合わせて作っているのでしょうか?
菅谷「配信をうまく使うのはiOS/Andoroidの得意な領域だからです。ゲーム配信部分はiOS/Androidで作って、エモモの部分はUnityで作るというアイデアがあったからこそ、今のMirrativが生まれました」
ーーミラティブで働いてみて、どんな環境だと感じますか?
菅谷「一般的には4人ほどで役割分担して開発する内容を1~2人で網羅するので、自然とスキルが磨かれていきます。また、一緒に働くデザイナーの皆さんもすばらしいクオリティのものを出してくれるので、それに応えられる開発をしようとモチベーションが上がりますね。社内の技術者のスキルが総じて高いので、切磋琢磨していける環境です」
ーー社内エンジニアのスキルの高さについて、具体的に教えてください。
菅谷「僕がよく使うたとえは、『全員がリードエンジニアレベル』です。これまではリファラル中心で、強いひとが強いひとを連れてくる形でチームを拡大してきたのですが、それにも限界があります。ここから先の企業成長には、より広く仲間を募る必要があると感じています」
ーーミラティブで働くことで感じられるやりがいについて教えてください。
菅谷「これはゲーム開発業界と比べたときの話になりますが、一般的にゲームはリリースした瞬間にできるだけ多くの新規ユーザーを獲得し、そこからの運用は、いかにユーザーが離脱しないかが目標になることが多いです。
一方、ミラティブはユーザーを増やし、事業を成長させていくための挑戦ができる企業です。実際、僕が入社してからもユーザー数は伸び続けていますし、自分の仕事が事業の成長に直結していることを実感しながら働けていることがうれしいです」
技術で解決できる可能性を広げ、『これがしたい』を形に
ーー今後どのようなキャリアを築いていきたいですか?
菅谷「明確なキャリアステップではないのですが、『これがしたい』という願望を叶えられる人材になりたいです。そのためにはUnityに限らず、あらゆる技術を横断して習得しながら挑戦を繰り返していく必要がありますが、最終的にそれらの技術がミラティブや市場の成長につながっていけばいいな、と考えています。
これだけだと、漠然としてしまいますね。もう少し直近の目標について言うと、Unityで解決できる課題をひとつずつ解決していきたいです」
ーー具体的には?
菅谷「配信の体験を邪魔することなく、グラフィックをより魅力的にしていくことがその一例です。エモモの衣装には開発側の都合上、制約がいくつかあるのですが、今後は制約なくあらゆる衣装をアプリ上で実現したいな、と思っています。
また、エモモがステージで歌う配信ができるなど、衣装だけでなく、配信画面の仕掛けでユーザーさんをわくわくさせられるような開発にも挑戦したいです」
――技術面での目標がある他方、菅谷さんは最近エンジニア向けのイベントの企画や登壇にも挑戦されていると聞いています。
菅谷「はい。ミラティブの事業内容や、配信領域でUnityを活用していることについて、多くのエンジニアに知ってほしいという思いからイベントを企画しました。2021年6~7月は他社と協力したものも含め合計3本のイベントを企画し、僕自身も登壇しました」
――イベントをやってみて手応えはありましたか?
菅谷「Unityといえばゲーム開発だと考えている方々に、配信でUnityを活用する選択肢もあるんだと興味を持ってもらえたかな、と思います。このイベントをきっかけに転職を考える方は少ないかもしれませんが、長い目で見てミラティブのような挑戦をしている企業があることを認知してもらえていることが重要だと考えています」
――最後に、転職を検討している方にメッセージをお願いします。
菅谷「ミラティブはひとつのプロダクトに全員で向かっていける企業です。また提供しているサービスがコミュニケーションを軸としていることもあり、開発の正解がなかなか見えないというおもしろさもあります。ただグラフィックを良くすればいいというわけではなく、ユーザーさんの体験を考えながら課題を解決していかなければなりません。
そういった正解の見えない課題に、スキルの高いメンバーと共に互いの仕事を評価しながら向き合える環境は、とても刺激的です。ゲーム領域以外でも開発してみたいUnityエンジニアの方、新しい市場に挑戦したい方は、ぜひ来てください」
Unityの新たな可能性を探求しつつ、ミラティブの事業拡大にも確かな布石を残している菅谷。ミラティブが描く『これがしたい』を叶えていった先には、きっと今のMirrativからは想像もできない体験が生まれるでしょう。