「石の上にも三年」ということわざに、皆さんはどのような印象を抱きますか? 新卒入社からしばらくは下積み経験をするのが当たり前。チャレンジングな仕事はすぐに回ってこない。そう腹を括っている人も少なくないのではないでしょうか。
リブセンスにおいては、必ずしも「長い下積み期間」はありません。新入社員でも、社歴が浅くとも、成果を上げられる人にはチャレンジングな仕事が回ってきます。
今回紹介するのは、2022年新卒入社、現在人事部にて新卒採用グループのリーダーをしている平田 光明さん。入社後、転職会議事業部での業務を経て、入社半年ほどで現在の人事職へとキャリアチェンジしました。入社して約3年間、どのように働き、どのように成長したのか。本人にインタビューをしました。
記事の最後には、就活中の方や未来の後輩に向けたメッセージも用意しています。ぜひ最後までご覧ください!
目次
「想定外の“人事キャリア”のスタートが、成長につながっている」
「プロダクト価値を信じて突き進み、入社2ヶ月で得たスキルとは」
「人事業務で得た今までにないやりがいと、さらなる未来の展望について」
「就活生や未来の後輩に伝えたいこと」
「想定外の“人事キャリア”のスタートが、成長につながっている」
── 現在新卒採用グループのリーダーをされていますが、もともと人事職を志していたんですか?
平田(以下、同):
いえ、実を言うと、入社時点では人事キャリアは全く思い描いていませんでした。
当時、僕を含む22卒4名を採用後、23卒は新型コロナウイルスの影響を受け、新卒採用を実施していませんでした。そんな中、入社して5ヶ月間が経過した頃、突然、当時の執行役員から「24新卒採用の立ち上げをやらないか?」と声をかけられたのが始まりでした。想像もしていないキャリアチェンジの打診でしたが、「おもしろそう!」という気持ちが強かったことを覚えています。
そこから周囲の人に相談したり、僕が選ばれた背景を役員に聞きに行ったりしました。最終的に今回のゼロベースからの組織立ち上げの経験は、自分の将来キャリアに活かすことができそうだと思い、新卒採用立ち上げという挑戦をスタートしました!
── 予想もしていなかった人事キャリアがスタートし、実際はどうでしたか?
採用というものをどう始めればいいのかもわからないところからのスタートだったので、めちゃくちゃ苦戦しました。
まずは僕が就活時代にお世話になった他社の人事の方々に連絡し、話を伺いに行きました。その情報を元に、リブセンスの新卒採用だからこそ、今のフェーズだからこそ、何が必要なのかを考え、当時の人事部長に1on1で壁打ちしながら一つひとつ意思決定をしていきました。
新卒採用の推進にあたっては、面接に関わる執行役員・グループリーダー・部長など多くの社内関係者を巻き込む必要がありました。当時入社1年目ではじめましての方も多かったですが、全く嫌な顔せず要望を聞いてくださり、役職や年次に関係なく一人の社会人として真摯に向き合ってくれる会社なんだなと実感したことは今でも覚えています。
── 新卒1年目にして一人で新卒採用を立ち上げるのはとても大変だったのではと感じますが、どう乗り越えましたか?
自分の中でずっと思っていたことは、「期待に絶対に応える」という気持ちで、やれることを必死に全部やる、がむしゃらに突き進む、ということでした。
その上で、あらゆる意思決定を任せてくれる社風と、思考過程で壁打ちに応じてくれる上司、フィードバックをくださる周囲の方々の存在はとても大きかったと感じています。選考フロー設計や媒体選定など、あらゆる場面でこれまでの新卒採用のやり方とは全く違う仕組みを構築していったのですが、意図を説明することで、実績がなくてもチャレンジさせてもらえたのは、とてもありがたい環境だったと感じています。
立ち上げにおいて具体的に推し進めたこととしては、自社HPに新卒採用ページをつくるためにワードプレスをとにかく触ってみたり、人材紹介企業やメディア媒体にひたすら問い合わせて商談を重ねたり、社長の村上さんと直接ミーティングをしたり、社内の面接担当として巻き込む方全員に挨拶して回ったり、人員不足解消のために業務委託の方を採用したり……
言い出すときりがないですがとにかくやり抜いた結果、なんとか24新卒入社数目標を達成しました!
そこから新卒採用チームリーダーになりマネジメントや育成業務も経験して、現在は新卒採用グループとして独立し、グループリーダーをしています。新卒採用立ち上げ期を改めて振り返ると、多くの関係者を巻き込みながら視野を広げられた貴重な経験だと感じていますし、確実にここがキャリアの分岐点だと思います。
「プロダクト価値を信じて突き進み、入社2ヶ月で得たスキルとは」
── 人事になる前の業務についても伺えればと思うのですが、新卒入社後の流れや携わっていた業務について教えてください!
入社後は22卒の同期と1週間ほどの研修を受けるところからスタートしました。
事業部説明を受け、「新規立ち上げフェーズに早く関われる」という理由を軸に転職会議事業部を希望し、4月2週目には同事業部のアライアンスグループへと配属されました。配属後、事業部にてSQL(データベースを操作するためのプログラミング言語)研修を受け、数日間先輩から徹底的にアドバイスをもらいながらなんとか習得することができました。
そこからの業務で携わったサービスは大きく分けて2つありました。
1つ目は「転職会議」で、既存顧客に対してSQLで集客データを試算しながら営業を行っていきました。
2つ目は「転職会議MIRROR(ミラー)」という新規サービスで、2010年に立ち上がって以来保有する企業の口コミを組織開発などの人事部門に提供することで、組織改善に役立ててもらおうというサービス(https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000146.000015443.html)の新規営業を担当しました。
事前説明通り、すぐに新規サービスに携わっていけましたね。
── 転職会議事業部での業務で、最も成長を感じられたことはなんですか?
一番となると、転職会議MIRRORでの経験ですかね。サービスの性質上、ターゲット顧客である企業からすると、悪い口コミは気持ちの良いものではありませんし、実際にお怒りの電話を頂いたこともありました……。
ただ、このサービスに価値を感じてくれる企業が必ずあるはずだと信じて、限られたリソースの中で、どう結果を出すかを考え抜き、日々実践しました。
当時、転職会議MIRRORの営業組織は自分を含め二人で、二歳上の新卒の先輩とタッグを組んで挑みました。掲げていた目標である上期成約8件に対し、結果は3件ずつの計6件でした。目標は未達となってしまいましたが、配属後約2ヶ月間で、何もわからない新人だった自分がプロダクト価値を信じ、ターゲット選定からこだわって新規サービスの成約に繋げられたことは大きな成長だったと感じています。
転職会議で業務をしたのは4ヶ月だけなのですが、濃い時間だったなと思いますね。
「人事業務で得た今までにないやりがいと、さらなる未来の展望について」
── 新卒入社から約3年、人事キャリアが大半を占める中でのやりがいはなんですか?
やっぱり、僕自身が新卒採用組織を立ち上げたからこそ、「一人じゃできなかったこと、気付けなかったことに気が付いて、提供価値が増え、新しいものを生み出せている感覚」を味わえていることだと思います。
マネジメントにおいては、自分の意図したコミュニケーションやチーム作りによって、メンバーの成長につながっていると実感した出来事が最近あって、実は一人で泣きそうになりました(笑)。組織としてやるべきこと、やりたいことが人の成長に繋がるという好循環を作ることができて、こういうことが好きなのかもなと発見がありました。
── 泣きそうになるほどの出来事とは、何があったのですか?
リブセンスには年に一度表彰式があります。2024年の年間アワードで、チームに人事未経験で入社してくれたメンバーが、バックオフィス部門のアワードを受賞してくれたんです。僕も2年前に同じ賞を受賞していたため、チームメンバーの表彰が心の底から嬉しかったですね。
マネジメントで具体的に意識したことは、「メンバー全員がオーナー」という考えです。できる限り意思決定や責任をメンバーに任せることで、多くの成功・失敗を経験し、都度振り返って成長していってくれたと思います。これは、私が初めて人事に来た時に上司がとってくれた行動から学んだことです。「早い段階で責任や意思決定を渡す」というリブセンスの文化を、マネージャーとして体現できたことが嬉しかったです。
── 人事として、そして社会人として、今後はどういうことをしていきたいですか?
今後を考えたときに改めて思うことは、やっぱりリブセンスという会社が好きだなということです。社長の村上さんも好きだし、本当に好きな人が多いんです。
ただ、正直採用はまだまだうまくできると思っています。なのでまずは「リブセンスの採用は強い」という状態にすることが、短期的な目標として一番やりたいことではあります。人事部に異動になり、誰よりも勉強した自信があるからこそ、その知見を組織に広げて強くしたいなと本気で思っています。
中長期的な目標としては、新規事業などの何かしら別領域で、なにかを立ち上げて形にしていくようなことをやりたいと考えています。ただまずは、目の前の仕事に向き合って頑張っていっているところです。
「就活生や未来の後輩に伝えたいこと」
── 最後になりますが、就活生や未来の後輩に伝えたいことはありますか?
まず、就活をしている学生に向けて伝えたいことは、「①人生やキャリアで大事にしたいことを考えよう②その大事にしたいことを、壊すことを恐れないでおこう」です。
大事にしたいことを考える際は「後でいくらでも変えていい」から、まずは決めきってみてください。決めきった後に、「見える世界はまだまだ広がるからこそ、変わって良いものなのだ」と知っておいてください。
そして未来の後輩には、「かけられた期待や、自分の意図とは違う仕事をチャンスだと思って飛び込んでみよう」と言いたいです。
これは、自分の倫理観に反する仕事を受け入れろ、という話ではありません。想定と違う仕事が舞い込んできたときに、それが自分の大事にしたいことに反するものでなければ、チャンスだと思って飛び込んでみてほしいです。そうすると、おもしろいものが見えたり、進んだ先に得られるものはあるよと伝えたいです。
以上です!
── ステキなメッセージをありがとうございました!
執筆担当:人事部新卒採用担当
撮影場所:WeWork 東京ポートシティ竹芝