こんにちは、レガシー採用担当です。
私たち株式会社レガシーは、『社会インフラを支える企業と人材をつなぐ会社。』として、建設・不動産業界に特化をしたヘッドハンティング・採用支援事業を手掛けています。
弊社は、ビジネスの中核となるヘッドハンターを日々採用しておりますが、そもそも、ヘッドハンターとはどのような仕事なのか、あまり実態が分からない方が多いようです。そこで、本記事では、ヘッドハンターという仕事について、解説したいと思います。
目次
そもそも、ヘッドハンターとは
日々、どんな業務をしているのか
クライアント企業との折衝業務
候補者へのアプローチ及び移籍交渉
ヘッドハンターの一日
ヘッドハンターとしての仕事のやりがいとは
単なる紹介業ではない、ヘッドハンティングならではの介在価値
人の人生を変えるきっかけになる仕事
自分自身の市場価値も高まっていく
どんな人が向いているか
スキル
マインドセット
まとめ
そもそも、ヘッドハンターとは
ヘッドハンターとは、企業が必要とする優秀な人材をリサーチで見つけ出し、こちらから直接アプローチして採用につなげる、その一連のプロセスを統括する仕事です。
ヘッドハンティングは、求人への応募を待つのではなく、転職市場にいない人材にも積極的に声をかけて探し出すため、「攻めの採用手法」とも称されます。一方、一般的な人材紹介(エージェント)は転職希望者が登録した候補者の中から企業に合う人材を紹介するスタイルであり、いわば企業からの求人依頼を受けてマッチしそうな求職者を待つ「受け身の採用手法」です。このようにヘッドハンティングは、従来の人材紹介とは対象層やアプローチ方法が大きく異なりますので、ヘッドハンターの仕事も、一般的な人材紹介エージェントとは性質が異なります。
もともと欧米では経営幹部層を対象としたエグゼクティブサーチとして発達しましたが、近年では日本でもミドルクラスまで対象が広がりつつあります。企業規模も外資系だけでなく日系大手や中小企業まで幅広く、特に日本では、人材不足が深刻化しているころから、即戦力人材の確保策としてヘッドハンターの活用が注目されています。
日々、どんな業務をしているのか
ヘッドハンターの業務は、企業と候補者とのマッチングプロセスから交渉までを一貫して担うことが特徴です。
クライアント企業との折衝業務
クライアント企業からヘッドハンティングの依頼を受けたら、まず綿密に打ち合わせを行い、プロジェクトを組成します。
ヘッドハンターは、基本的にはクライアント企業との商談・打ち合わせから候補者との面談まで一気通貫で対応し、プロジェクトマネージャーのような立場で双方に並走します。単に、求人情報を取りまとめるだけでは不十分で、「求める人物像はどんな人か」「その人は現在どの会社にいるのか」「どうアプローチすれば転職を前向きに検討してもらえるか」まで、あらゆる角度から企業と議論します。時には、企業に対して厳しい提言を行うこともあり、単に人材を繋ぐだけの仕事ではなく、採用成功のための戦略的なコンサルティング要素が求められます。
候補者へのアプローチ及び移籍交渉
一方で候補者に対しては、まずはリサーチによって母集団となる候補者リストを作成し、そこからターゲットを絞り込んでアプローチします。ヘッドハンターは、リサーチ部隊と連携し、独自のリサーチや業界人脈を駆使して優秀な人材を探し出し、あらゆる手法でコンタクトを取って面談の機会を設定します。
アプローチを受ける候補者の多くは、現職で活躍中であり、転職意向が顕在化していない層(=転職潜在層)なので、最初は驚いたり半信半疑だったりすることもあります。そのため、ヘッドハンターはキャリア形成のプロとして、「この転職がその方のキャリアにとってどうプラスになり得るか」という視点で日々コミュニケーションを取り、信頼関係の構築に努めます。転職ありきで話を進めるのではなく、あくまで候補者のキャリアに寄り添った提案を心がける点がプロとしての腕の見せ所です。
【資料:労働人口における転職顕在層と潜在層(当社作成)】
また、ヘッドハンターは常時複数のプロジェクトを並行して担当することが多く、それぞれの業界動向や人材市場のトレンドを把握しておく必要があります。日々インプットとアウトプットを繰り返しながらアンテナを張り、クライアントにも候補者にも適切な助言ができるよう市場情報をアップデートし続けます。このように企業対応と人材リサーチ・候補者対応をバランス良くこなし、プロジェクトを前に進めていくのがヘッドハンターの日々の仕事です。
ヘッドハンターの一日
新卒で大手ヘッドハンティング会社に入社し、弊社に参画後もなお、トップヘッドハンターとして走り続けている、弊社執行役員の金田のとある一日を紹介します。
- 9:30 出社・準備: 朝はメールチェックから始まり、クライアント企業や候補者からの連絡に目を通します。案件ごとの進捗を整理し、その日のタスクを整理します。リサーチャーやチームメンバーと短いミーティングを行い、情報共有や戦略確認をすることもあります。
- 10:00 クライアント対応: クライアント企業と電話やオンライン会議で打ち合わせを実施します。新たな採用ニーズのヒアリングや既存案件の進捗報告を行い、候補者像のすり合わせや次のアクションを決定します。場合によってはクライアント先を訪問し、人事責任者や経営者との対面商談になることもあります。企業の要望を深掘りし、採用課題に対する提案を行う貴重な機会です。
- 13:00 リサーチ・アプローチ: スケジュールに余裕のある日は、リサーチャーと協力しながら、リサーチ業務を行います。業界の動向を調べつつ、独自のデータベースやSNS、業界ネットワークからターゲットとなりそうな人材をリストアップします。複数のプロジェクトを抱えていますので、優先度を判断しながら、効率的にリサーチとスカウト活動を進めます。
- 16:00 候補者との面談: アポイントが取れたターゲット人材との初回面談です。今日は、都内の某ホテルラウンジでの対面での面談を実施。まずは、これまでのキャリアや今後の目標をヒアリングしつつ、自社クライアントの魅力やポジションをご紹介します。ただ求人を説明するだけでなく、対話を通じて相手の価値観やキャリア観、本音のニーズを引き出すことに注力します。
- 18:00 レポート作成・事務作業: 面談後は、候補者の意思や適性を踏まえて、クライアントへ紹介する候補者のレポートをまとめます。こういった事務作業は地味ですが、非常に重要です。進捗中の候補者と企業双方の日程を調整し、面談設定の調整業務も行います。夕方以降は、ターゲット人材とも連絡がつきやすい時間帯のため、追加の電話フォローや質問対応も行いますね。
- 20:00 終業・フォローアップ: 日中の活動を整理し、翌日以降のタスクを確認します。クライアントへの報告やチーム内への共有事項があればこの時間に情報共有します。明日のスケジュールを確認し、一日を締めくくります。
ヘッドハンターは、ターゲット人材の方が比較的都合がつきやすい夜間や土日に面談を行うことも多く、スケジュールに応じて直行直帰したり、出張先で仕事をしたりと、一日中オフィスで黙々と作業をするというよりは、フレキシブルな働き方をすることが多いですね。
ヘッドハンターとしての仕事のやりがいとは
単なる紹介業ではない、ヘッドハンティングならではの介在価値
ヘッドハンターの仕事には、単なる紹介業にはない、難しさがあります。一方で、自身の介在価値が試される場面も多く、それが大きなやりがいになります。人手不足に直面する日本において、多くの企業は優秀な人材を採用しようと、日々試行錯誤をしていますが、既存の求人媒体や人材紹介では、売り手の市場の昨今、優秀な人材にリーチできず困っている企業がほとんどです。そこで、ヘッドハンティングは採用の切り札になり、ヘッドハンターはクライアント企業の重要な採用パートナーになります。
そして、より俯瞰的にみると、ヘッドハンティングを通じて適材適所のマッチングを提供することは、企業の成長・価値向上に直接貢献できます。そして、人と企業を繋げた先には、『日本経済の復興』という大きなテーマにも寄与していると感じています。
人の人生を変えるきっかけになる仕事
候補者の人生に深く関われる点もヘッドハンターならではのやりがいです。自分からのアプローチがきっかけで、転職を考えていなかった優秀な人材が新たな挑戦に踏み出し、結果として本人やそのご家族の人生を良い方向に変えるお手伝いができる──ヘッドハンターはそんなやりがいに満ちた職業です。大げさではなく、本当に支援した方の人生を変える場面に立ち会える仕事です。
人材と企業の双方から「あなたのおかげで良い人材が採用できた」「あなたのおかげでキャリアアップできた」と感謝される場面は、この仕事ならではの醍醐味でしょう。
自分自身の市場価値も高まっていく
さらに、ヘッドハンターは高度な専門性を武器に経営に深く関与する機会が得られる点も魅力です。昨今、人的資本経営というテーマが盛んになっています。人的資本経営とは、人材を「資本」と捉え、その価値を最大限に引き出して企業価値を向上させる経営手法です。つまり、人材の価値や重要性が見直されており、戦略的な採用活動を進めることが求められています。
ヘッドハンティングは、専門性とコンサルティング力、そして実行力が求められる仕事ですので、業務を通じてそれらのスキルを身に着けることができます。中途採用の重要性が高まっている日本において、採用のプロフェッショナルとして、経営陣と対話できる機会は、自分自身の市場価値へと直結します。
どんな人が向いているか
それでは、ヘッドハンターとして活躍できるのはどんな人でしょうか。スキルとマインドセットの2つの観点から、解説します。
スキル
- コミュニケーション力: 単に会話が上手なだけではなく、相手の本質を理解して潜在的なニーズを引き出すコミュニケーション能力が求められます。候補者に対しては信頼関係を築ける聞き手となり、企業に対しては組織文化や採用ニーズを正確に把握して適切な人材を提案できる力が重要です。人脈を広げ維持していくマメさもこの仕事では大切です。
- 業界知識・分析力: 担当する業界の動向や特性を深く理解し、企業が求める人材像を見極める分析力は不可欠です。例えば「どのようなスキル・経験を持つ人材がこの企業の課題解決に貢献できるか」を判断するため、常に業界トレンドや最新の技術動向にアンテナを張っておく必要があります。好奇心を持って学び続け、情報を更新し続ける姿勢が結果的にマッチング精度を高めることに直結します。
- 交渉力・問題解決力: 候補者と企業双方の希望条件をすり合わせ、お互いにとって最良の結果へ導くための交渉力が求められます。選考過程では予期せぬ事態や障害が起こることもありますが、そうした局面でも冷静に状況を分析し、創造的な解決策を提案できる問題解決力も欠かせません。妥協点を探りWin-Winの着地点を見つける調整力こそ、ヘッドハンターの真価と言えるでしょう。
マインドセット
- やり抜く力:ヘッドハンターは企業と人材の間に立つ仲介者としてあらゆる調整・交渉を担う中で、厳しい局面に直面することもしばしばです。交渉が難航したり、内定直前で話が白紙に戻ってしまうケースも珍しくありません。。そうした困難な場面でも諦めずに双方が納得できる解決策を模索し、最後までやり抜く強い意志が必要とされます。
- 成長意欲: ヘッドハンターは、日々、最新の業界動向をキャッチアップしたり、専門性を磨いたりと、自己研鑽をすることが求められます。仕事で対峙するのは、経営陣やハイレイヤー人材ですので、ヘッドハンター自身がそういった方々と対話できる高いレベルでいることが必要です。そのためには、成長意欲を持って、日々新たな知識を吸収し、情報をアップデートしていくことを厭わないマインドが必要です。
まとめ
ヘッドハンターは、企業と人材を繋ぐプロフェッショナルとして社会に価値を提供するやりがいあふれる仕事です。優秀な人材と企業の出会いを創出し両者の未来を切り拓くこの仕事には、高い専門性とビジネススキル、そして強い信念が求められます。しかし、その分得られる達成感や成長機会は非常に大きく、ポジティブに挑戦し続けられる人にとって天職とも言えるでしょう。
弊社では、ヘッドハンターを募集しております。人材業界での経験は不問であり、業界未経験の方を含めて積極的に採用をしています。本記事を通じて、ヘッドハンターという職業について関心を持った方には、もう少しリアルな話も含めて、是非お話させていただければと考えておりますので、是非気軽にご応募ください!