※このストーリーは、noteで発信した記事を転載しています。
カスタマーサポートの大谷さんからバトンを受け取ったのは、同期入社の知久さん。1人目プロダクトマネージャー（以下、PdM）として、今、何をしていて、これから何をしようとしているのか——。プロダクト開発をリードする彼女の想いや原動力について、伝えていただきました。ぜひ、ご覧ください！
▼大谷さんの記事はこちら
新卒で入社したのは、エンジニア、デザイナーなどテック系の大手派遣会社で、最初にセールスを3年ほど経験しました。ここで、開発の基礎的な知識を身につけます。次に、経営層直下となる事業企画に異動。データ分析やレポート作成、プロジェクトの推進などを通して、数字の見方やプロジェクトマネジメントを学びました。
その後、社内公募でWebマーケティングの部署に異動し、幅広い業務を経験させてもらっていたのですが、社内の体制が大きく変わるという話が持ち上がって。環境が大きく変わるなら転職してみるのもありかなと思い始めた矢先、かなり前に登録したエージェントから連絡があり、紹介いただいた会社にそのまま転職しました。
実は、仕事内容をあまり理解していないまま入社したのですが、ここで初めてPdMとして働くことになりました。未経験ではあったものの、セールスや数字の分析、ステークホルダーとの調整など、いろんな経験がちょっとずつ役に立つ感じがあって。加えて、純粋に企画をしたり、数字を見るのが楽しいというのもあり、どんどんのめり込んでいきました。
このまま続けていてもよかったのですが、1つのプロダクトを複数人のPdMで担当する経験もしてみたいと思い、転職。とてもいい経験にはなったのですが、1つのプロダクト、小規模な開発チームを1人で担うほうが、やはり性に合っていると感じて、転職を考えるようになりました。ここで出会ったのが、kickflowです。
スカウトメールをいただいたのですが、前職でkickflowを使っていたこともあり、まずは、カジュアル面談をすることに。話を聞いてみて、こんなに小規模でやっているのにプロダクトのクオリティが高いことに、衝撃を受けました。さらに、後発でも勝てるポジショニング戦略（※1）をとっていることや、任せてもらえる仕事の大きさ・範囲の広さをお聞きして、すごくワクワクしてきて。ダメ押しで小林さん（CTO）と話して仕事がやりやすそうだと感じ、入社を決めました。
（※1）後発でも勝てるポジショニング戦略：中堅・大企業の求める要件を満たしつつ、クラウドならではの使い勝手を保ったプロダクトを作る（詳しくは、代表取締役とCTOの対談をご覧ください！）
PdMのミッションは、プロダクトのビジョンや戦略を策定し、プロダクトのライフサイクル全体を管理することです。わたしはこのライフサイクルを「プロダクトライフサイクル」と「プロダクト開発ライフサイクル」の2つの観点で理解しています。
プロダクトライフサイクルとは、商品やサービスが市場に登場してから成長し、やがて衰退していくまでの流れを捉える考え方です。
3〜5年の中長期で目指す姿を設定し、そこから直近1年でやりたいこと（＝戦略）を立てます。戦略の段階では、個別の機能をどうするかではなく、「新規顧客を優先するのか、既存顧客のアップセルに注力するのか」といった意思決定の基準を明確にしていくイメージです。
一方で、戦略を具体的な形にしていくのがプロダクト開発ライフサイクルです。戦略をもとにやることリストを作り、そこに優先順位をつけたものを「プロダクトバックログ」と呼びます。
そのリストを起点に、仕様を固め、開発し、リリースし、効果を検証するというサイクルを回していきます。今はお客さまからの要望が多いものを中心に開発を進めていますが、将来的には影響の大きさや実現にかかる工数なども考慮し「作るべきものを正しく決める仕組み」を整えていきたいと思っています。そのうえで、作った後の数値での効果検証も強化していきたいと考えています。
なお、わたしが入社する前は、エンジニアが中心となって四半期ごとに計画を立てていました。今回は初めて1年単位の計画に挑戦していて、そのぶん認識のズレが出やすいかなと感じていました。そこで、計画を固める前に戦略とバックログをチーム全体に共有し、フィードバックをもらいながら内容や優先順位を調整する場を用意しました。
このように、仕様書の作成方法や朝会・夕会でのレビューといった基本的なやり方はこれまでのやり方を踏襲しつつ、新しい取り組みと従来のやり方を組み合わせることで、大きな齟齬が起きないよう進めています。いいものを作るには、関わる人が気持ちよく納得感を持って働けることが大切だと思っていて、そのための工夫も心がけています。
やるべきことや挑戦したいことは山ほどありますが、それ自体が楽しく、前向きに取り組めています。
たくさんあって何を書こうか迷ったのですが、3つに絞りました。1つめは、任せてもらえることです。目標も自分で決めるのですが、「〇〇という数値を達成してください」みたいな指針もないんです。本当に何もない状態から作るのはたいへんではあるのですが、目標＝やりたいことなので、やりがいを強く感じながら取り組めています。
まったく別の観点になるのですが、2つめは、お客さまからのフィードバックは、やはり大きなモチベーションになります。厳しい意見も含めすべて目を通しているのですが、「もっと良くしていこう」という意欲につながっています。
最後、3つめは、ゼロから仕組みを作れることです。プロダクトマネジメントのやり方を含め、まだ細かいルールがない状態なので、どうやったらチーム全体が動きやすくなるかを考えて、やってみることができるんです。お客さまの声を機能や解決策につなげていく仕組みから作っていけるのは、とてもワクワクします。
みんなが気持ちよく働ければ、プロダクトのクオリティも上がるし、成果にもつながりやすくなると思っていて、この観点でHRTはとても大事にしています。
特に開発においては、PdMが戦略や仕様を決めて、エンジニアやデザイナーがカタチにしていくという流れになりやすく、過去の経験から発注者と受注者のような関係にみえてしまう場面もあると感じています。そうならないように、相手へのリスペクトを忘れず、意見を言いやすい雰囲気づくりを心がけています。
具体的には、それぞれの立場やスタイルに合わせて話すようにしています。たとえば、質問の意図が伝わりづらい場面では、「どういう背景があってそう考えたのか」を聞いてみるとか。発言に至った背景や、どんな考えを持っているのかを理解するのが大事なのかなと思っています。
ただ、これはわたしだけの話ではなく、kickflowのメンバーは総じてHRTを高いレベルで体現していて、そもそもイヤな人が一人もいないんです。だから、自然と役に立ちたいと思えるし、（フルリモートであっても）お互いのがんばりが見えるから、自分もがんばろうと思えている気がします。
お客さまのフィードバックの伝え方がめちゃくちゃ丁寧で、直接、やり取りをする前から、すごく真摯に仕事に向き合う人だと思っていました。
しかも、すごく能動的なんです。プロダクトの改善についての相談をしにきてくれたり、お客さまの商談に同席しないかと誘ってくれたり。いい意味で職域を越境してきてくれる点が、圧倒的当事者意識を高いレベルで体現されていると感じます。また、視座も高く、常に改善しようとされていて。高みドリブンも当てはまると思っています。
どうやったらEllyさんのように考えて、行動できるのか、ぜひ、知りたいです！
