KEPPLE CREATORS LAB
KEPPLE CREATORS LAB を紹介する Web サイトです。
https://lab.kepple.co.jp/
こんにちは! KEPPLE CREATORS LAB(以下ラボ)の UI デザイナー 髙石です。
社内で勉強会をやるぞと意気揚々と始めたはいいものの、メンバーが集まらなかったり、モチベーションがだんだん下がってきたり、そんな経験はありませんか?
この記事では、ラボで UI デザイン勉強会を1年間続けてきた経験から学んだことをお伝えします。
という方に、ぜひこの記事を読んで参考にしていただけたら嬉しいです。
手っ取り早くポイントだけ教えておくれ!というせっかちなあなたは、目次から「社内勉強会を活発にする5つのポイント」にジャンプしてください。
発端はデザイナー同士のおしゃべりでした。
「デザインの評価軸が欲しいよね」
「世界的な基準やデファクトスタンダードを参考にするといいかも」
「Apple 好きだから Human Interface Guideline(以下 HIG)を読んでみよう!」
というノリで、当初は「HIG 読み合わせ会」として出発しました。当時はデザイナー間の自主的な勉強会だったので、週に一度時間を設けてライトに続けていました。
週ごとに別の担当者が発表するルールにしており、発表までの具体的な流れは以下の通りです。
実際に勉強会を行ってみるとたくさん発見がありました。
今まで断片的に知っていた知識を体系的に整理できるので、デザインチームの目線合わせに役立ったと感じています。記事や書籍での引用だけだとどうしても情報が断片的になってしまいますよね。一度原典を読んで全体像を把握すると「この話のこの部分について指摘しているな」と頭の中でマッピングできるようになります。
デザイナーとしてどの範囲まで理解していれば良いのか把握した上で、個々の知識がどう関わり合っているのか知ることができたのが一番の発見でした。
HIG 読み合わせ会を数回重ねていくうちに、ラボ内で「デザイナーが勉強会をしてるらしいぞ」と噂が広まります。
「デファクトスタンダードを学ぼう!ということで HIG を読んでるんですよー」とみんなに話すと想像以上に興味を持ってくれる人が多く、エンジニアやマネージャーも加わって参加者が倍以上になりました。
今までは参加者がデザイナーだけだったのでデザイン寄りの話になりやすかったのですが、エンジニアがいることでコードを書く場合の実践的な話も聞けたり、マネージャーがいることで組織への影響や他社での事例なども聞けたりして、さらに学びが広がる会に進化しました!
毎週勉強会を重ねていると、だんだん「これは前回の〇〇と一緒だね」ということが増えてきました。
それはそれで基礎が定着してきた証拠なので喜ばしいですが、新たな目標を設定し直してもいい時期かなと思い始めました。
というのも、勉強会を開催する中で以下の3つの懸念を感じていたためです。
これらの懸念を払拭するために、HIG 読み合わせ会は解散し、新たな勉強会を企画しました。
新たな勉強会の使命は上記の懸念に対応して次の3つ。
「Apple の次は Google でしょ」ということで次は Material Design(以下 MD)を扱うことにしました。
メンバーも改めて募りましたが、今までのメンバーは全員続投してくれました。続けたいと思える勉強会を作れていたのかなと感じて嬉しかったですね。
実際に MD 勉強会を進めてみると、先に HIG を読んでいたおかげで、両者の共通点や相違点がよく見えてきます。さまざまな情報源から知識を仕入れることで、抽象と具体を解像度高く行き来できるようになるんですね!
MD 勉強会を通して学んだことがあれば、またブログでお届けできればと思います。
勉強会を開催する時に特に意識しているのは、モチベーションの維持と雰囲気づくりです。
いくつかの勉強会を開催して気付いた、参加者の士気を高く保つためのポイントが次の5つです。
デザイン勉強会に限らずさまざまな勉強会に適用できることだと思うので、ぜひ参考になれば幸いです。
固定のスピーカーを立てるのはNGです。常にゲストの立場だと当事者意識が薄れてしまいますので、スピーカーは持ち回りにしましょう。
定期的に自分が主役になることで、スピーカーとリスナーの両方の気持ちがわかります。スピーカーを担当する時は、後で見返した時にも理解しやすいように資料を作ったり、質問しやすいように話すリズムを調整したりして工夫します。また、リスナーを担当する時は、スピーカーが気持ちいいタイミングで合いの手を入れたり、みんなもきっと気になるだろう箇所を質問したりします。
ゲストホストの立場を固定するのではなく、参加者全員で勉強会の時間を有意義にしていく意識を醸成できるとバッチリです!
重苦しい雰囲気の会は誰も参加したくありません。リアクションが命です。たくさん反応しましょう!
目の前に相手がいれば一挙手一投足がリアクションになるので話している側もそれほど気になりません。一方でオンラインの場合は、カメラとマイクをオフにしていると、相手が理解できているのか、疑問に思っているのか、笑っているのか、一切わからなくなります。
リスナーが雰囲気を作る意識がとても大切で、程よく「なるほどね」「うんうん」と相槌を打つだけでリズムが生まれます。コメントやエモートもフル活用して反応してください!
さらに、勉強会ですから内容を深掘ることも重要です。実践を想定した具体的な質問を投げられると、訊かれた側も答えやすいので効果的です。
雰囲気作りと内容の深掘りの両立を意識して、深く明るく振る舞ってみてください。
始めて間もないモチベーションの高い時期は勉強会の時間が多少長くても楽しめますが、回を重ねると次第に重く感じてきます。
負担にならないように勉強会は1回あたり30分程度に収めるのがオススメです。
集中力を保てている間にパッと終わらせるイメージですね。準備にもある程度時間がかかるので、勉強会のためにトータルでどの程度時間を割く必要があるかを考えて時間を設定しましょう。
短い時間でも、毎週開催していれば充分知識は積み上がっていきますから安心してください。
デザイン思想をまだ理解できていなかったり、原文の英語特有の言い回しがあったりして、よくわからない文章に出くわすこともあるでしょう。
そんな時はスキップしていいんです!完全に理解するまで追求していると時間がかかりますし、みるみるうちにみんなのモチベーションが下がっていきます。全体像が見えてくれば後から「あーそういうことだったのね」と腹落ちすることもあります。細かい部分にこだわり過ぎずにサクサク進めましょう。一旦みんなで深掘りして、すぐに結論が出なさそうならスキップ。
100%の理解よりも80%の全体像を捉えることを意識すると停滞しにくくなります。
リマインドのような地味な配慮が、活発な勉強会には必要不可欠です。
来週の担当者をリマインドしましょう。担当者がうっかり忘れると当然申し訳なく思ってしまいますし、他の参加者も「なんだ今日ないのか」と残念な気持ちになってしまいます。
その状況を避けるために、勉強会の最後に Slack に次の担当者メモを残しています。
6月15日(木)時点
【MD 担当者】
候補:田中 鈴木 高橋
次回:@takaishi 髙石
済み:伊藤 本田 山本
どこかに次の担当者を掲示しても毎回チェックするのはなかなか億劫だと思うので、敢えて流れてしまう普通の投稿として毎回書き直して送っています。また、最新の担当者メモを送信したら前回のメモは不要なので遡って削除しておきます。そうするとチャンネル内で「担当者」と検索をかけたときに最新のメモのみ表示されるようになり便利です。
リマインドのように自分の手間を惜しまず、他人の手間を徹底的に排除することが勉強会の継続的な開催にとって重要なことです。
弊社の UI デザイン勉強会での経験から学んだことをご紹介しました。
働きながら同時に勉強して新たな知識を得るのは大変ですよね。
だからこそチームで協力しましょう!一歩ずつでも進んでいけば、1ヶ月後、1年後、あなたのチームはきっと今より成長できているはずです。
KEPPLE CREATORS LAB も、自分の可能性を開拓し続ける人と一緒に働けることを楽しみにしています。
KEPPLE CREATORS LAB では一緒に働くメンバーを募集しています。
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