こんにちは!2026年4月に株式会社ジョイゾーに入社しました、和田華蓮です。
今回は、新人研修の一環として株式会社かたわらの佐藤彰悟さんをジョイゾーにお迎えし、「折れない心を作る」レジリエンス研修を受講しました。
正直に言うと、私は自分のことを「メンタルが弱い方」だと思っています。
社会人になるにあたって、一番心配していたのがまさにそこでした。スキルや知識は後からついてくるとしても、心身ともに健康でいることが仕事の土台。だからこそ、レジリエンス研修があると聞いたとき、「ちゃんと向き合いたい」という気持ちで臨みました。
この記事では、研修で学んだことと、それを通して私自身が感じたこと・気づいたことをお伝えします。
第3弾となる「SI・PM・AI」研修の様子は、こちらからご覧いただけます!
【仕事の「本当の価値」とは?】SI・PM・AI講義〜M-SOLUTIONS株式会社 植草さん〜|26卒新人研修 | 株式会社ジョイゾー
目次
講師紹介:株式会社かたわら 佐藤彰悟さん
佐藤さんは、IT業界やブライダル業界など幅広い分野でマーケティング・人事に携わってこられたゼネラリストです。その経験を活かし、2019年に株式会社かたわらを創業されました。
現在は北海道を拠点に、複数の企業や自治体で人事顧問として活躍されており、ジョイゾーでも人事顧問としてご支援いただいています。
佐藤さんのこれまでのご活躍や想いはこちらからぜひご覧ください!
佐藤 彰悟のプロフィール - Wantedly
1. レジリエンスとは? ─「耐える」ではなく「しなやかに戻る」力
「レジリエンス」とは、困難や逆境に直面したときに、そこから立ち直り適応していく力のことです。竹のようにしなやかに元に戻る「立ち直る力」とも言えます。
研修の中で佐藤さんは、「レジリエンスは仕事や人生での成功の土台であり、学歴やスキルや経験以上に大切」だとおっしゃっていました。
ここで私にとって大きかったのは、「辛い経験をすれば強くなれるわけではない」という話です。
研修を受ける前の私は、「場数を踏めばメンタルも鍛えられるだろう」と漠然と思っていました。耐えた分だけ強くなる、と。しかし、レジリエンスはそうして自然に身につくものではなく、意識的にトレーニングして鍛えていくものだということを学びました。
そして、レジリエンスを鍛えるには、次の3つのステップを繰り返すことが大切です。
Step 1:底打ち ── 負の感情の連鎖を断ち切り、心の落ち込みに歯止めをかける
Step 2:立ち直り ── 障害を乗り越え、前に進む
Step 3:教訓化 ── 逆境の体験を振り返り、次につながる学びを見出す
「耐える」のではなく、落ち込んだ自分を自覚して、立ち直り、学びに変えていく。
この繰り返しが、しなやかな心を育てるトレーニングだそうです。
2.「変えられるもの」と「変えられないもの」
研修では、ネガティブな感情との向き合い方として、「変えられるもの」と「変えられないもの」を切り分けて考えることの重要性を学びました。
- 変えられるもの : 自分、思考、行動、未来
- 変えられないもの: 他人、感情、生理現象、過去
ここでポイントになるのは、感情そのものは「変えられないもの」に分類されるということです。嬉しい、悲しい、不安、そうした感情が湧き上がること自体は止められません。
しかし、感情は思考によってコントロールできると教わりました。感情を否定するのではなく受け入れた上で、それをどう捉えるか、どう次につなげるかという「思考」の部分は、トレーニングによって変えていける領域なのです。
この「変えられるもの」と「変えられないもの」の話を聞いたとき、仕事の中で思い当たることがありました。
たとえば、チームで仕事をしていると、相手に「こうしてほしい」と期待する場面があります。相手がこう動いてくれたら、もっとスムーズに進むのに、そう思ってしまう。
しかし相手の行動は「変えられないもの」です。期待が外れると感情が揺れてしまうけれど、変えられるのは自分の捉え方と自分の行動のみ。人は「変えられないもの」に一喜一憂してしまうものですが、変えられるものだけに集中することが大切だと、研修を通じてあらためて実感しました。
3.焦ったときこそ、立ち止まる
研修の中では、不測の事態が起きた時の対処についても学びました。それは緊迫した状況のときほど落ち着いて広い視野を持つことで、起きた問題に対処しやすくなる、ということです。
焦れば焦るほど視野は狭くなってしまうため、大変なときこそ一度立ち止まり、視野を広く持つ。そうすることで、より問題への対処を正確に行うことができます。
この話を聞いて真っ先に思い浮かんだのが、新人セミナーの準備期間のことでした。
ジョイゾーでは、新人研修の集大成として、新入社員自身が企画・運営・集客・登壇・配信までのすべてを担う「新人セミナー」を毎年開催しています。今年も「AI」をテーマに、同期の村上さんと1からセミナーを作り上げました。
新人セミナーについてはこちらの記事もぜひご覧ください!
【村上執筆 新人セミナーWantedly記事のリンク】
初めてのことだらけの中で、先輩からのレビューでは厳しいフィードバックをいただいたり、準備の途中で大きな変更が発生したりする場面があり、そのたびに焦ってしまいました。それによりタスクの全体像が見えなくなったり、期日を見落としてしまったりしたことがあります。
今振り返ると、あのとき必要だったのは、焦ってがむしゃらに手を動かすことではなく、一度立ち止まって冷静にタスクを整理することだったと思います。難しければ先輩に相談する、優先順位をつけて対処するなど、状況が厳しいときほど視野を広く持つことが大切だという学びが、あの時期の自分にそのまま当てはまると感じました。
4.自分の中の「思い込み犬」を知る
研修の中でも特に印象的だったのが、心理学者イローナ・ボニウェル博士が提唱した「思い込み犬」という概念です。
人はネガティブな感情が湧き上がったとき、その裏に特定の「思い込みのパターン」を持っていることがあります。研修では、そのパターンを7種類の犬に例えて分類し、自分の思考の癖を自覚するワークに取り組みました。
ここで大切なのは、これらはただの「思い込み」であり、自分の生まれ持った性格ではないということです。たまたま心に住み着いた犬にすぎないのです。
そしてその思い込みの犬たちには、以下の対処法があります。
- 追放する: 思い切って手放す・無視をする
- 受容する: 現実的な場合はその言葉を受け入れる。
現実的・合理的に考え、気にしない。 - 手なづけ:「うまく付き合っていこう」と心に決める
まずは自分の思い込みパターンを自覚し、その上で思い込みに対して自主的に対処していく。これを繰り返していくうちにマイナスな思い込みと上手に付き合っていけるようになるのです。
私の中の犬たち
私自身を振り返ると、無関心犬以外はほぼすべてに心当たりがありました。
しかも厄介なのは、1匹ずつではなく連鎖すること。
たとえば、納得できないことがあると正義犬や批判犬が出てきて、他人を責める方向に気持ちが向いてしまう。すると今度は「そんなふうに思ってしまう自分が嫌だ」と、負け犬、諦め犬、心配犬、謝り犬が次々に現れてくる。
そんなパターンがあることに気づきました。
正直、どの犬もまだ飼い慣らせていません。それぞれが暴走しているような状態です。
しかし、研修を受けたことで、「あ、今この犬が出てきているな」と気づけるようになったこと自体が、大きな一歩だと思っています。暴走していることにすら気づけなかった研修前の自分とは、確実に違うはずです。
すぐに変われなくても、まず自覚できること。そしてそこから徐々に対処できるよう、意識的にトレーニングしていきます。
5.感情は伝染する ─「場を選ぶ」、そして「作る側」になる
研修では、感情の伝染がチームの成果にも影響するという研究結果も紹介されました。ノースカロライナ大学のポジティブ心理学の研究によると、職場での会話におけるポジティブな言葉とネガティブな言葉の割合(ポジティビティ比)が、チームのパフォーマンスに大きく関わっているそうです。
ポジティブとネガティブが1:1のチームはロイヤリティが低く離職率も高い一方、3:1のチームは高い利益を挙げ、6:1になると全社で最も業績が高くメンバー個人の評価も高いという結果が出ています。
この話を聞いたとき、自分の経験と重なるものがありました。
これまでの自分を振り返り、マイナスな発言や愚痴の多い環境にいた時は、帰り道に「楽しかった」よりも「疲れた」が先に来ていました。逆に、ポジティブに物事を捉えてくれる人たちと一緒にいると、元気をもらえるし、自分のことも前向きに受け止められることがあります。
ただ「大丈夫だよ」と言うだけではなく、気持ちに寄り添った上で良いところや成長した部分を見つけてくれる人の存在は、自身の経験においても本当に大きいです。
そしてここで気づいたのは、「場を選ぶ」だけでは足りないということ。自分がマイナスの感情を放っていたら、周りの大切な人にも、会社の人にも、お客様にも影響してしまう。自分がポジティブな場に身を置きたいなら、自分自身もその場を作る側にならなくてはいけないのだと、気づきました。
6.プロセスを認めることの大切さ
研修では、「自己効力感」という言葉も教わりました。「自分ならできる」という信念のことです。
そして、自己効力感が高い人ほど、レジリエンスも高い傾向にあります。自信を持てているからこそ、逆境に直面しても心が折れにくく、粘り強く乗り越えていける、ということです。
この自己効力感を高める方法の一つとして、結果よりもプロセスを重視した言葉かけの方が、成長思考につながるというお話もありました。
この学びを、身をもって実感する出来事がありました。
先ほどお話しした新人セミナーの後、同期の村上さんと2人で振り返りをした時のことです。
私は反省点ばかりが頭に浮かんでいて、「ここをこうすればよかった」「あれは失敗だった」と、できなかったことに心が引っ張られていました。セミナー自体はうまくいったのに、どこか不完全燃焼のような気持ちが残っていたのです。
しかし同期の村上さんは、反省を共有しつつも、「ここでこうしたから、この結果につながったんだよね」と、プロセスの中にある良かった部分を見つけてくれました。
そのおかげで、反省だけで終わるのではなく、「これは続けていこう」「ここは次にも活かそう」と、前向きな発見ができました。結果だけを見るのではなく、そこに至る過程を丁寧に見ることで、捉え方がまるで変わるということを体感しました。
将来、後輩ができたときには、私も同じように、相手の頑張りの過程を見つけられる人でありたいと思います。
7.回復にも、誰かの力を借りていい
研修を受ける前の私は、メンタルの問題は一人で解決しなければならないものだと思っていました。自分の心のことは、自分でなんとかするべきだと。
しかしこの研修で、「社会的支援」の大切さを学びました。マイナスの思い込みに対処するためには、自分を認め、沈んだ気持ちに共感してくれる人、「サポーター」の存在が欠かせないということです。サポーターとは、自分の味方となり、心の支えとなり、時に叱咤してくれる人のこと。
レジリエンスの研究では、精神的な落ち込みからの立ち直りが早い人ほど、周りに心の支えとなる存在がいるということがわかっているそうです。そして、サポーターは職場の上司や同僚に限らず、学生時代からの親友や恩師、両親や兄弟、カウンセラーなど、さまざまな関係性の中にいると教わりました。
そして「自分のサポーターとなる人を少なくとも5人見つけよう」というアドバイスがありました。私は正直、5人はまだ見つけられていません。しかし、「意識的にそういう関係を築いていこう」と思えたこと自体が、研修前の自分との大きな違いです。
心が傷つくきっかけには他者が関わっていることが多いです。しかし、精神的な立ち直りが早い人ほど周りに支えとなる存在がいるという研究結果を知り、それと同じように、回復させてくれるのもまた他者なのだと気づきました。だからこそ、回復にも他者に関わってもらっていい。それが、私がこの研修で一番大きな学びです。
8.攻めと守り、両輪で鍛えていく
研修の最後には、ここまでの学びを整理する「攻めと守り」のお話がありました。
攻めは、自分の強みを見つけて仕事で活かすこと。
それによって自己効力感が高まり、自信が持てるようになり、難易度の高い挑戦にも踏み出せるようになる。結果として、レジリエンスそのものが鍛えられていきます。
守りは、心が折れることは誰にでもあると自覚した上で、変えられるものだけに集中すること。
自分の思い込みのパターンに気づき、感情を思考でコントロールし、周囲からの社会的支援を得ながら、質の高いつながりのある環境を作っていくこと。
この2つを整理してみると、ここまでお伝えしてきた学びが、すべてこの図の中に収まっていることに気づきました。「変えられるもの/変えられないもの」や「思い込み犬」、「感情の伝染」は守りの話で、「自己効力感」や「プロセスを認めること」は攻めの話。片方だけでは足りなくて、両方があってはじめて、しなやかな心が育っていくのだと感じました。
私自身、今回の研修を振り返ってみると、取り組んでいきたいことは守りの学びが中心でした。感情との向き合い方や思い込みのパターンなど、自分の弱さと向き合うことの方が、今の自分にはしっくりきたのだと思います。
一方で、攻めの部分、つまり自分の強みを見つけて仕事で活かしていくことは、まだこれからの課題です。守りで心の土台を整えつつ、攻めの部分も意識的に伸ばしていくことで、両輪で自分を鍛えていきたいと思います。
最後に
メンタルの悩みは一人で抱え込まなくていい。自分の感情に気づいて、自覚して、時には誰かに頼って、少しずつ「しなやかな心」を育てていく。
この研修を通して学んだことは、どれも一度聞いて終わりではなく、日常の中で繰り返し実践して身につけていくものばかりでした。
ネガティブな感情が湧いたとき「変えられるものは何か」を考えること、思い込み犬が暴走し始めたら「今、犬が出てきているな」と気づくこと、自分がポジティブな場を作る側であろうとすること、そしてプロセスの中にある良い部分を見つけること。
3ヶ月の研修が終わり、いよいよ実務に携わっていきます。きっとまた壁にぶつかることもあるけれど、この学びを「知識」だけで終わらせず、少しずつ、日常の中で「実践」していきたいと思います。
佐藤さん、たくさんの学びを本当にありがとうございました!