子会社設立に関するお知らせ | プレスリリース
※本記事は2022年12月16日にインヴァスト株式会社が発表したプレスリリースのご紹介です。当社は、2022年12月16日開催の取締役会において、新たに子会社を設立することを決議いたしましたので...
https://www.wantedly.com/companies/invinc/post_articles/464145
インヴァスト株式会社で新規事業開発を統括し、2022年12月には新たに設立した子会社「株式会社アルカド」の代表取締役社長にも就任した、鶴見豪常務取締役にお話を伺いました。
新会社アルカドや1月13日に発表したばかりのBibro新バージョンなど、インヴァストグループの新規事業開発について語っていただいています。
-2022年12月16日に株式会社アルカドの設立が発表されました。まずは新社長就任、おめでとうございます。
ありがとうございます。ただ、新会社についてお話できる内容はまだあまり多くありません。というのも、プレスリリースに記載した通り、株式会社アルカドでは「投資助言・代理業」の許認可(関係当局への登録・届出等)が必要となるサービスの提供を想定しています。
そのため、事業開始より前倒した形で先にインヴァスト株式会社の100%子会社として法人登記しました。投資助言・代理業の登録完了は4月頃を目途にしており、事業の本格稼働は今年の夏から秋にかけてのイメージです。
-社名の「アルカド」は、バビロンの大富豪に登場する賢者に由来しているということですが、インヴァストグループにおける立ち位置についてご説明いただけますか。
インヴァストグループでは「2025年までに全世界で1,000万人の利用者を持つ金融ソリューションを生み出す」という経営ミッションを掲げており、来期(2024年3月期)からの3年間を収穫期間としてのSTAGE3に位置づけています。
我々のグループには国内BtoC向けブローカーとしてインヴァスト証券、海外のBtoBプライムブローカーを主としBtoCも提供するインヴァストフィナンシャルサービス(IFS)があります。とりわけIFSは現社長の川路が当時のインヴァスト証券で社長に就任した後、自らが主導して立ち上げ、今ではグループ利益の半分を担うまでに成長している企業です。
グループ内の連携も進んでおり、インヴァスト証券はIFSとの連携によってFXだけでなく、さまざまな資産クラスにアプローチできるようになっています。また、自社開発のアルゴリズムトレーディングサービスを中心として安定的にお客様の預かり資産を増やしており、成熟期の業界において他の企業とは違う独自の差別化されたポジションを築くことに成功しています。
新会社のアルカドではこの2つの金融会社の顧客基盤や経験を活かして、これまでとは異なる立ち位置で金融課題を解決するためのチャレンジを計画しているんですね。まだ詳細を申し上げることはできませんが、「C向けメディア」と「B向けソリューション」の2軸で世界に向けたサービスを提供していきたいと考えています。
-鶴見常務取締役はインヴァスト株式会社で新規事業開発を統括されています。2022年の新規事業開発を振り返って、どんな1年でしたか。
開発中のサービス以外でお伝えできるのは、2023年1月13日に刷新したBibroという、個別にパーソナライズし厳選した投資書籍の要約を無料でお届けするアプリです。
もともとMVPとして2022年3月に前バージョンをリリースしたのですが、プロダクトの本質的な価値を体現できていなかったため、全般的な見直しを行いました。それまでのプロジェクト体制を大幅に変え、チーム全体で提供すべき価値の再検証からスタートすることで、プロダクトの課題とあるべき姿を共有したんです。
経験豊富で大変優秀な開発メンバーに恵まれたため新しいプロダクトは圧倒的に良いものに仕上がったと感じています。現在、今後のグロースに向けた検討を行っているところです。
学習やユーザーの行動変容を期待するという、これまでにないアプローチによる投資系メディアなので、今まさに正解に近づくための観察と探索を行っている最中と言えます。
2022年はBibro以外にも複数サービスを検証しました。そのうちの一つが今回の新会社である株式会社アルカド設立の理由になっています。検証段階でボツになったサービスがたくさんあったからこそ、目指すべきものが明確化できた1年であったと感じています。
新規事業には型があるようでありません。事業開発で有名な企業の手法であっても、そのまま導入して成功できる確率は非常に小さいでしょう。決まった回答がない分野だと考えています。
既存事業を拡大させる組織を作ることと新規事業を成功させる組織を作ることは全く別ものであり、トップダウン型の事業開発を除けば、多くの企業がボトムアップ型の新規事業創出に苦戦しているようです。その会社の文化や経営体制、資本力、事業基盤、人材力などの条件が揃っていなければ、いくら良いアイデアがあっても計画通りに実現する可能性は低いからです。
当グループは新規事業に対して理解が深い役員陣に恵まれており、且つ「成功するまでやる」「秀でた人間に権限を集中させる」「失敗は買ってでもしろ」といった文化を持っています。その結果、インヴァスト証券が提供しているマイメイトなど独自性の高いプロダクトだけでなく、IFSのように日本企業ではかなり珍しい海外のプライムブローカーとして存在感を示す子会社が誕生しているんです。
こういった環境を活かしながら、取り組むべきユーザーの課題解決と会社の成長を両立できる新規事業分野の特定がこの一年でできたと考えていますので、あとは最速で辿り着けるようにチャレンジしていきます。
-インヴァストの2023年新規事業開発についてお聞きしたいと思います。
まずは株式会社アルカドでリリース予定のサービスに注力していきます。今年の暑くなる頃にはお伝えできると思いますが、これまでにないエキサイティングなサービスになる予定です。
サービスの初期検証は大体終わっていますが、対象ユーザーや関係者からの引き合いも強く、期待しています。また、プロジェクトに参加していただいているブランディングプランナー、ストラテジックプランナー、デザイナー、エンジニアなど各方面の一線級でご活躍されている経験豊富で優秀な方々からもプロダクトに関心を持っていただいています。
当社のプロジェクトは社員だけでなく、業務委託や副業など高い専門性を持ったメンバーが参画しているのが特徴です。そのため社員は外部のプロフェッショナルと一緒になってプロジェクトを進めることで新たな知識や経験を獲得することができ、早い成長を余儀なくされます。
インヴァストグループは金融系のお堅い会社に見えるかもしれませんが、新規事業組織では業務委託の方と社員の境目があまりなく、場合によってはスタートアップ組織のように業務委託の方のほうが社員より権限を持っている場合も珍しくありません。もちろん全員ではなく、人によりますが、そういった優秀な方々と仕事ができる機会を私自身も心から楽しんでいます。
-Bibroの次世代バージョンは構想しているんですか?
現在は今回リリースした新バージョンの調査と検証を行っている段階で、その後に大きな機能についての実装を決めていきます。一方で、Bibroの要となるコンテンツの量と質とマッチングロジックについては並行して改善を進めています。
Bibroのコンテンツはどんどん増やしていきますので、数ヶ月後には国内の金融・投資ジャンルでは最も多くの要約書籍を配信できるアプリになっている予定です。
-鶴見常務取締役が2022年に印象に残った出来事は何でしたか?
去年は完全なリモートワークを意図的に実践し、会社にはほとんど来なかったんです。2021年もそれなりにリモートワークを活用していたんですが、2022年はほぼ完全なリモートワーカーでしたので、リモートワークのメリット・デメリットがよくわかりましたね。
リモートワークは自分のアウトプット業務に集中できるという意味で効率的なのですが、気づきのインプットが極端に減ってしまうんです。
特にプロダクト開発などゴールが明確に見えても方法がたくさんあるような、ものづくり的役割の部門は何気ないインプットがチームとしての効率をあげるだけでなく、プロダクトの完成度を高めます。当たり前の話なのですが、顔を合わせて仕事する際に生じるインプットの重要性を再認識したという感じです。
一方で本質的にリモートワークに向いているのは、やることが明確で方法が確立されているオペレーション部門ではないかと考えています。金融系の多くはライセンス業なのでこのオペレーションが最も重要です。
しかし、一発退場もありえる上にミスも言い訳も許されないので、なにかあった時のことを考えると効率面がいくらよくなっても、全面的なリモートワークを導入する決断は難しいだろうと思います。
また、業務を行う担当者も一人一人の責任が非常に重いため、同じ空間にいない、気軽に相談できないという精神的なプレッシャーをSlackなどのコミュニケーションツールで解消するのは難しい。ですからリモートワークが大変有用で働き方に大きな幅を持たせたのは事実ですが、利用については出社とうまく使い分ける必要があると感じました。
当社でも引き続きリモートワーク可にしていきますが、少なくとも新規事業開発部門では業務の性質上、今後強く推奨することはないだろうと思います。
-最後に、求職者の皆さんに何かメッセージをお願いします。
インヴァスト株式会社ではデータサイエンティストに加えて、2022年12月からプロジェクトマネージャーの募集を開始しています。今回募集しているプロジェクトマネージャーは、どちらかというとプロジェクトマネージャー「候補」的な位置づけで採用活動を行っており、直属の上司は私になります。
プロジェクトは新規事業のゼロイチフェーズだけでなく、グロースフェーズと半々といった具合で、異なるステージの経験ができるのが特徴だと考えています。
すでにPMをやっている方、現在エンジニアでPjMやPdMのキャリアを歩んでみたい方、デザイナーやマーケティングのバックグラウンドをお持ちでプロダクト開発に興味がある方、金融サービスでイケてるものを作りたいと心から思っている方!
興味を持っていただけたらぜひ、エントリーしてみてください。カジュアル面談も大歓迎です。
(取材日:2023年1月13日 聞き手:垣本陸)