【社員インタビュー】「助かりました」の一言が原動力に。日本で味わった“壁”を、国籍を超えた仲間と“架け橋”に変える
「この出来事が、私がこの国に住みたいと強く決心するきっかけになりました。」
株式会社グローバルトラストネットワークス(GTN)は、「外国人が日本に来てよかったをカタチに」をビジョンに掲げ、外国人が日本で生活する上での構造的な課題解決を支援する、多様なサービスを提供しています。今回は、ネパール出身で、日本生活サポート職として働くママタさんにインタビュー。来日当初に感じた日本人の優しさ、そして自らが直面した数々の「壁」。その実体験を原動力に、同じように頑張る外国人を支える仕事のやりがいと、国籍を超えた仲間が集う組織の魅力について、詳しく語ってもらいました。
カトリ・ママタ / 保証事業部 グローバル保証審査部 ネパール出身。
ネパール出身。両親が日本で働いていたことをきっかけに、2016年に来日。日本語学校、就労経験を経て、東京国際大学へ進学。大学在学中に友人からの紹介でGTNと出会い、その事業内容に深く共感。アルバイトとして審査部で約1年半勤務した後、2024年11月に正社員として入社。自身の語学力と経験を活かし、日本で暮らす外国人の入居審査に従事している。
「道、わかりますか?」――見知らぬ人の優しさが、日本で生きていく覚悟をくれた
ーーまず、ママタさんが日本に来られた経緯について教えていただけますか?
はい。もともと両親が日本で働いていたこともあり、ネパールの高校を卒業した後は、日本の大学で学びたいという気持ちがありました。父から「日本はとても綺麗で安全な国だ」とは聞いていましたが、実際に来てみて一番心に響いたのは、日本人の優しさでした。先進的なテクノロジーや文化にももちろん惹かれましたが、最終的に私の心を掴んだのは、人の温かさでしたね。
来日して間もない頃、まだ日本語がほとんど話せなかったのですが、一人でスーパーへ買い物に出かけたんです。その帰り道、家の場所がわからなくなってしまって。違う道に入り込んでしまい、途方に暮れていた時、通りかかった日本人の方が声をかけてくれたんです。
ーーそれは心細かったでしょうね。
はい。「日本語がわからないと、何もできないんだ」と痛感し、不安でいっぱいでした。
しかし、私が英語で必死に事情を伝えると、その方は嫌な顔一つせず、私の家が見つかるまで親身になって一緒に探してくれたんです。見知らぬ土地で、言葉も通じない外国人の私に、ここまで優しくしてくれるんだと本当に感動しました。この出来事が、私が「この国に住みたい」と強く決心するきっかけになりました。
もちろん、日本の魅力はそれだけではありません。ネパールはスパイス料理が中心で、海のない国なので、日本の食文化はとても新鮮でした。
最初は生魚に抵抗があって食べられなかったお寿司も、今では大好物です(笑)。ラーメンも好きですし、日本の料理は自分の体にも合っている気がします。
また、今は行けてませんが、以前は毎年京都を訪れるほど、その静かで美しい風景が好きでした。来日から8年以上経ち、20代のほとんどを日本で過ごしてきたので、今では第二の故郷のように感じています。
半年かかった家探しと、永住者だからこその苦労。自身の“不便”がGTNを志した原点に
ーー日本での生活に魅力を感じる一方で、ご自身が外国人として苦労された経験もあったのではないでしょうか。
生活の基盤となる住まい探しは、本当に大変でした。以前住んでいた部屋から新しい部屋へ引っ越そうとした時、次の家が見つかるまで半年もかかったんです。不動産情報アプリで良い物件を見つけて問い合わせても、「外国人だから」という理由で断られてしまうことが何度も……。
管理会社はOKしてくれても、最後の最後でオーナーさんからNGが出てしまう。一番驚き、そしてもどかしかったのは、私が「永住者」のビザを持っていることが、かえって入居審査を厳しくするケースがあったことです。例えば就労ビザの方は、特定の企業に所属していることが在留の前提であり収入の安定性の指標として重視されます。
これに対し、永住者の方は特定の企業に所属することが在留の条件ではないため、厳しく判断をされたことがありました。
国から認められて、頑張って取得した永住資格なのに、それが理由で信用してもらえない。「永住なのに」という悔しい気持ちでいっぱいでした。この現実は本当に辛かったですね。
他にも、市役所での手続きや病院でのやり取りなど、言葉の壁で苦労したことは数えきれません。特に病院では、先生が何を言っているのか、渡された処方箋に何が書いてあるのか正確に理解できず、「自分の体は大丈夫なんだろうか」と、怖い思いをしました。
ーーそうしたご自身の経験が、GTNで働くきっかけになったのでしょうか。
はい、その通りです。大学3年生の時、GTNでアルバイトをしていた友人から「あなたの辛い経験が活かせる仕事だよ」と教えてもらいました。話を聞いて、まさに私が日本で経験してきた「不便」や「困難」を解決するための会社だと知り、すぐに興味を持ちました。
外国人のための家賃保証だけでなく、携帯電話の契約や生活のサポートまで、ワンストップで提供している。私自身もそうですが、昔日本で暮らしていた両親の話を聞いても、「あの時、GTNのような会社があったら、どれだけ生活が楽だっただろう」と心から思います。この会社なら、自分の辛かった経験を、今度は誰かを助けるために活かせる。その想いが、GTNで働きたいという気持ちの原点になっています。
国籍も役職も関係ない。チームで助け合うのが、私たちの“当たり前”
ーー現在は審査部でご活躍されているとのことですが、具体的なお仕事内容と、そのやりがいについて教えてください。
審査部の主な仕事は、GTNの家賃保証サービスを利用して部屋を借りたいという外国人の方々の入居審査を行うことです。不動産会社から届いた申込書類を元に、在留資格や収入状況などを確認し、ご本人が安心して日本で生活できるかを判断します。
その際、ご本人に直接お電話をして、日本の賃貸ルールをご説明したり、申込内容の確認をしたりするのですが、私は日本語の他にネパール語、英語、ヒンディー語の4ヶ国語を話せるので、お客様が得意な言語で対応するようにしています。
多くの方は、日本の複雑なルールを完全には理解できていません。それを母国語で丁寧に説明し、お客様が納得して「なるほど、理解できました。本当に助かりました」と言ってくださった時が、一番嬉しい瞬間です。誰かの役に立てていると実感できますし、大きなやりがいを感じます。
ーー職場は国際色豊かなメンバーが集まっているそうですが、チームの雰囲気はいかがですか?
審査部には今、30名ほどのメンバーがいますが、本当に国籍も多様で、いつも賑やかです。入社当初は、ビジネス日本語に自信がなく、特にお客様である不動産会社の方とお話しすることに少し怖さもありました。ですが、周りの先輩たちが「わからないことがあったら何でも聞いてね」と、本当に優しく、わかるまで丁寧にサポートしてくれたおかげですぐに慣れることができました。
GTNには、困っている人がいたら、国籍や役職に関係なく、みんなで助け合う文化が深く根付いています。特に審査の仕事はチームワークが不可欠で、繁忙期は皆自分の案件で手一杯になることもありますが、それでも誰かが困っていれば必ず手を差し伸べます。
自分の仕事が終わったら先に帰る、という人はいません。全員の仕事が終わるまで手伝い合って、一緒に「お疲れ様!」と帰るのが私たちのスタイルです。
仕事以外でも、マネージャーや部長も一緒にみんなでランチやディナーに行ったり、休日には高尾山に登ったりと、本当に仲が良いですね。日本にいるけれど、世界中の文化に触れながら働ける、とても楽しくて働きやすい環境です。
「日本に来てよかった」を一人でも多くへ。挑戦を後押ししてくれる環境で、未来を描く
ーー7月からは通信事業の部署へ異動されると伺いました。新しい挑戦への意気込みや、今後の目標についてお聞かせください。
はい。私は新しいことに挑戦するのが好きな性格なため、今回新たなチャレンジをさせていただくことになりました。
少し前に、新入社員研修の一環で様々な部署の仕事を経験させてもらう機会があり、そこで新たな仕事に触れ、今審査部が行っている住まいの次に外国人が直面する課題である「通信契約」のサポートにも挑戦してみたいと感じ、希望を出しました。
GTNは「やりたい」と手を挙げれば、その挑戦を積極的に後押ししてくれる会社です。審査部で2年以上経験を積んできたので、ここでまた新しい知識を身につけて、もっと多角的に外国人の皆さんをサポートできるようになりたいと思っています。
私自身の目標は、これからもずっとGTNが掲げる「外国人が日本に来てよかったをカタチに」を体現し続けることです。以前の私のような日本での生活に困っている方に寄り添い、一人でも多くの方をサポートしていきたい。そして、その方たちが笑顔で日本での生活を送れるようになることが、私の変わらない夢です。
ーー最後に、この記事を読んでいる方、特にGTNに興味を持っている未来の仲間に向けてメッセージをお願いします。
私と同じように、日本で生活する中で何かしらの苦労を経験した方、そして、その経験を活かして「困っている外国人を助けたい」という強い想いを持っている方。そんな方と、ぜひ一緒に働きたいです。
GTNの仕事は、単なる作業ではありません。一つひとつの審査、一本一本の電話の向こうには、日本での生活に夢と少しの不安を抱いている人たちがいます。その気持ちに寄り添い、チーム一丸となってサポートする。
そこには、文化の違いから生まれる難しさではなく、助け合うことから生まれる温かさがあります。「チームワークを大切にできること」が、ここでは何よりも重要です。この素晴らしい環境で、一緒に「日本に来てよかった」と思える人を増やしていく、そんなやりがいのある仕事に挑戦してみませんか。