「人が育つ組織に、本気で向き合う。」Granderのリーダー育成プログラムとは?
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組織の成長とともに、リーダーの存在はますます重要になっています。
Granderでは、経営から現場へとリーダーシップを広げていくために、独自の育成プログラムを立ち上げました。
本記事では、なぜこの育成に取り組んだのか、どんな内容を通して何が起きたのかをご紹介します。
1. なぜGranderは“人を育てる”ことに本気なのか?
◆ Granderの課題
Granderではこれまで、CEOの森とCTOの中澤によるTOPマネジメント体制で、事業と組織を推進してきました。
意思決定や組織運営の多くをこの2人が担うスタイルは、少人数のうちはスピード感と柔軟性を兼ね備えた体制でした。
しかし、従業員数の増加や事業の多角化にともない、
「現場と経営の距離」
「意思決定の集中」
「マネジメント負荷の偏り」
といった課題が徐々に表面化してきました。
このままでは、『森・中澤がいないと動かない組織』になってしまう——
そんな危機感を私たちは強く持つようになりました。
◆ この体制が続くことで起きるリスク
- リーダーシップの集中
主要な判断や進行が限られた上層部に依存し、メンバーの意思決定力や主体性が育たなくなる。 - スケールの限界
事業が成長しても、すべてをトップだけで管理・育成するには限界があり、ボトルネックが発生する。 - イノベーションの停滞
経営層が日々のオペレーションに追われ、戦略立案や新規事業といった“未来への投資”に手が回らなくなる。
こうしたリスクは、すでに兆しとして現れ始めていました。
◆ 育成への決断
そこで私たちは、「リーダーシップを分散させ、組織全体の運営力を高める」ことを目的に、
リーダー育成プログラムを立ち上げることを決断しました。
リーダーを偶然に生み出すのではなく、意図的・戦略的に育てる仕組みを持つこと。
これが、これからのGranderに必要な基盤だと確信したのです。
2. Granderにおけるリーダーとは?
◆ Granderにおけるリーダーの役割とは?
Granderにおけるリーダーは、組織の一部であるチームの成果を最大化し、メンバーの成長を支援する役割を担います。
具体的には以下の3点が期待される行動です:
- チームのスキルアップ支援:能力開発を促し、専門性を高める
- モチベーション管理:メンバーの意欲を引き出し、持続的成果につなげる
- ネクストリーダーの育成:次世代リーダーの成長をサポートする仕組みづくり
◆ リーダーの業務内容
リーダーは「経営とチームをつなぐ橋渡し役」として、以下のような具体業務にも携わります:
- 評価面談の実施:成長の方向性を共有し、モチベーションを引き出す
- 採用の一次面接対応:自チームにフィットする人材を見極め、魅力を伝える
- 育成担当としての伴走:一人ひとりに応じた育成計画を設計・実行する
◆ リーダーのミッション
リーダーのミッションは、メンバーの成長を促進することです。
メンバーの成長が進めば、個々の目標達成が叶い、ひいてはチーム全体の成果向上にもつながります。
このように、リーダーはただ業務を遂行するのではなく、“成果と育成の両輪”を支える存在として期待されます。
◆ リーダーに求められるスキル
Granderのリーダーには、以下のようなスキルがバランスよく求められます:
- 評価面談スキル:成長を後押しする目標設定とフィードバック
- タスク管理とアドバイス力:挑戦と学びの機会を設計する力
- 傾聴力:相手の意見や感情を受け止め、信頼関係を築く力
- 課題発見・解決力:組織課題の本質を捉え、行動に変える力
- 行動力と巻き込み力:周囲の協力を得ながら推進する実行力
- ポジティブ思考と伝達力:前向きなマインドをチームに言語化して伝える力
- PMスキル:プロジェクトを推進するためのマネジメント力
- 面接スキル:採用場面での適性見極めと動機づけのスキル
このようなリーダーを育成していくために、Granderのリーダー育成プログラムでは、以下の3つを目標に掲げています。
- 上層部の判断やマネジメントの一部を、現場のリーダーが担える体制づくり
- 自律的に課題を発見し、チームを巻き込んで動かせる人材の育成
- 従業員にとって明確なキャリアパスと成長機会を提示することで、エンゲージメントを高めること
Granderが描いている理想の組織は、「誰かが引っ張る組織」ではなく、「みんなで動かす組織」です。
その中核を担うのが、自ら考え、動き、仲間を支えられるリーダーたちです。
この組織の中核となるリーダーを意図的に、計画的に育てていくための仕組みとして、リーダー育成プログラムは立ち上げられました。
3. 学びの流れ
Granderのリーダー育成プログラムは、大きく分けて3つのフェーズで構成されています。
前半はリーダーとしての土台を築く「スキル習得フェーズ」、中盤はそれを“実際に使ってみる”「実践・振り返りフェーズ」、最後は自分の成長を見つめ直し、次のステップにつなげる「評価・フォローアップフェーズ」です。
◆ スキル習得フェーズ
このフェーズでは、以下のようなテーマを軸に、リーダーとして必要な視点・型・関わり方を段階的に学びます。
- 課題解決の型:GROWモデルを活用した思考・意思決定のフレームを習得
- コミュニケーション・傾聴:リフレクション・共感・伝達スキルの強化
- 評価とフィードバック:職務プロセス評価やサンドイッチ法による効果的な伝え方
- 育成と成長支援:スキル/キャリア/マインドセットを軸にした育成設計
- 採用と見極め:STAR法を活用した価値観・スキル・自走性の見立て力
◆ 実践・振り返りフェーズ
このフェーズでは、学んできた知識やフレームを“実際に動かす”フェーズとして、プロジェクトベースでの実践に取り組みます。
- MVV(理念・行動指針)浸透プロジェクトの企画・実行
- 評価制度の改善提案(貢献度設計など)
- チームで課題に向き合い、実行 → 振り返り → 再設計のプロセスを体験
- 他者との対話やフィードバックを通じて、自分のリーダーシップの癖・強み・課題を言語化していきます
◆ 評価・フォローアップフェーズ
プログラムの集大成として、実践での取り組みを振り返り、自分自身の成長と向き合うフェーズです。
- プロジェクト成果の自己評価:行動と結果を自ら整理し、言語化する
- 360度フィードバックの実施・共有:上司・同僚・チームから多面的な視点を得る
- 成長プランの再設定(個別セッション):フィードバックをもとに目標とアクションを再設計
- 成長プランの発表・共有:他者の意見を取り入れながら、自分らしいリーダー像を更新
- フェーズ全体の振り返りと次の準備:これまでの変化を可視化し、次のチャレンジに備える
このように、Granderの育成プログラムは 「学ぶ → 実行する →振り返る →再設計する」というサイクルを軸に設計されています。
単なるスキル習得に留まらず、「自分がどう変わったか」を実感できるプログラムとして設計しています。
4. プログラムを通じて見えた変化 〜参加者の声〜
ここでは、プログラムに参加したメンバーたちが感じた気づきや変化の兆しを紹介します。
🔸Aさん
これまでは直感や経験に頼って対話をしていましたが、プログラムでフレームワークに触れることで、「自分は何を聞きたいのか」「相手は何を伝えたいのか」を意識的に整理できるようになってきました。
傾聴や対話が技術として身につき始め、物事を深く捉えられるようになってきた…かもしれません。
🔸Bさん
普段触れている制度や取り組みにも、実は一つひとつに「意志」や「意図」があることに気づかされました。
経営や組織を捉える視座が少しでも備わったことで、日々の業務に対する見え方が変わってきたと思います。
🔸Cさん
まだ日常業務の中で「学んだことを活かす」場面は少ないのですが、これからの実践の中で、自分の中に積み重なっていることを少しずつ実感できるのではと思っています。
🔸Dさん
以前よりも、「リーダーの意図」に対して深く思いを巡らせるようになりました。
グループワークなどでも、「どのような視点で評価されているのか?」といった見方ができるようになり、定量的にチームを捉える視野が広がったと感じています。
🔸Eさん
リーダー的な立場の仕事はそれなりに経験してきたので、「そこまで新しく学ぶことはないかも」と思っていました。
でも、実際にワークに取り組んでみると全然うまくいかなくて、自分ができていない部分がはっきり見えました。驕りがあったと、素直に気づけました。
🔸Fさん
入社して間もなかったこともあり、これまでは「メンバーの視点」しか持てていませんでした。
でもこの育成プログラムを通して、「リーダーの視点」でチームを見る経験ができたことで、自分の業務への向き合い方や立ち回り方が少し変わってきたように思います。
小さな気づきの積み重ねが、行動の変化につながっていく。
そうした変化を実感できることも、この育成プログラムの特徴のひとつです。
5. Granderがこれからも“人への投資”を続けていく理由
Granderが育成に注力するのは、単なる「制度設計」や「スキル強化」が目的ではありません。
変化の激しい時代において、組織の持続的な成長を支えるのは、他でもない『人の成長』だと考えているからです。
私たちが目指しているのは、「一部の人が引っ張る」組織ではなく、一人ひとりが主体的に動き、チームや事業を前に進めるような組織のあり方です。
現場のメンバーがリーダーシップを発揮し、周囲を巻き込みながら自走していく。
そんな自発性が連鎖する組織こそ、これからのGranderにとっての理想です。
現場にリーダーの種をまき、それが芽を出し、育ち、次の誰かを育てていく。
このような“成長の循環”をつくることが、Granderがこれからも“人への投資”を続けていく理由です。
そしてこれは、今回のプログラムで終わる話ではありません。
今後も私たちは、育成の仕組みそのものを進化させながら、個人と組織がともに高め合える環境づくりに挑み続けていきます。
Granderは、今後も「人を育てる」ための取り組みを進化させていきます。
本記事を読んで「こういう組織で働きたい」と感じてくださった方は、ぜひカジュアルにお話ししましょう。
一緒に未来のGranderを創る仲間をお待ちしています。