Goodpatch Blog グッドパッチブログ
Goodpatchが運営するブログです。主にUI/UXデザインや、デザインパートナーとしての事例、デザイン思考に関するナレッジ、社内のイベントやカルチャー発信、Prott、Strap、ReDesignerなど自社サービスの紹介も行っています。
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今回インタビューをしたのは、GoodpatchでUIデザイナーを務める甲斐田 愛華。
事業会社の一人デザイナーという立場から、成長機会を求めてGoodpatchへ。デザイナーの枠を超え、クライアントのビジネス領域に深く関わってプロジェクトを推進する彼女に、「デザイン×ビジネス」の極意を聞きました。
1社目は広告代理店の開発部にて活躍。2社目の事業会社のプロダクトデザイナーを経て事業会社に転職。プロダクトマネージャーの右腕として、戦略段階からプロダクト開発・デザインに携わる。2022年11月に株式会社グッドパッチに入社。2児の子育てをしながら、UIデザイナーとして活躍中。
ー事業会社からGoodpatchに転職してクライアントワークを行っていますが、転職に至った経緯を教えてください。
前職の事業会社では一人デザイナーで周囲との比較ができなかったため、「自分はユーザーに価値あるプロダクトを届けられているのだろうか…」という葛藤を日々感じていました。
HCD-Net認定人間中心設計スペシャリストの資格をとったりデザインの情報収集をしたりと研鑽は続けていたものの、やはり、きちんとしたデザイン組織のもと、ユーザーに価値を届けられる環境で働きたいと転職を決意。
以前から、後学のためにGoodpatchのデザイナー向けブログをよく見ていたこともあり、Goodpatchに応募しました。
転職先を事業会社にするかクライアントワークの会社にするか、最後まで迷いはありました。
しかし、転職を「挑戦」と捉えたときに、さまざまな事業・サービスに携われる会社の方が、自分の成長に繋がるだろうと考えました。さらに、Goodpatchは一般的な制作会社のオペレーション仕事ではなく、クライアントのパートナーとして事業の課題解決に取り組んでおり、その中で『デザインの力を証明していく』という方針に共感し、Goodpatchへの転職を決めました。
Goodpatchに入社して、まずどんなところに魅力を感じましたか?印象的なことを教えてください。
入社前に期待していた通り、クライアントとは単なる受発注関係ではなく、パートナーとして「一緒によいサービスを作ろう」「ユーザーに価値を提供しよう」という想いを共有できるすばらしい関係です。
また、いろいろな事業領域に携われることは想像していましたが、初期フェーズだけでなくプロダクトを育てるグロースフェーズにも携われることには、驚きました。飽きることなく挑戦し続けられる、願った通りの環境でしたね。
デザイナーに対する会社の向き合い方にも、魅力を感じています。会社の方針ありきではなく、上司が「甲斐田さんはどうしたいですか?」と耳を傾けてくれ、一人ひとりのキャリアパスを一緒に考えてくれるんです。社員のwillをとても大事にしている会社だと思いますね。
また、デザイナーの評価基準が明確に言語化されているので、自分のレベルや市場価値を把握できたことも、大きな収穫でした。
母親目線では、フルリモート・フルフレックスで働けるおかげで、好きな仕事が続けられていることが本当にありがたいです。
※グッドパッチには社員のライフスタイルにあわせた働き方を実現できる『勤務地選択制度』がございます。
現在、どんな業務に携わっていますか?
100人以上が関わる大規模なアプリ開発のプロジェクトで、UIデザインと複数のUIデザイナー(UIデザインのプロジェクトチーム)のディレクションを担当しています。
また、アプリの機能別に複数のチームが動いており、私は横断的に施策に関わっているのですが、その中に自分がメイン担当の施策をいくつか持っています。
アプリリリース後のグロース案件で、どうやったらプロダクトを成長させられるのか・サービスやプロダクトをもっと推進できるのかという課題を、デザインの力で解決していく業務です。
デザインの力で事業課題を解決するために、プロジェクトを進める際に意識していることはなんですか?
まず、ビジネス要求とユーザー要求の2つをしっかり理解して進めることは、大前提です。
進め方の大枠としては、KGI・KPIで示された数値目標に対し、それをユーザー体験として実現するために、具体としてUIに落とし込んでいく流れとなります。
数値では表せないユーザーの抽象的なニーズを把握することが重要なのですが、ただ使いやすい・キレイなものを作るのではなく、ビジネス要求に立ち返ることは必要不可欠。
たとえKPIの数字上はクリアしていたとしても、それが最終的な事業やプロダクトのゴールに紐づいているかは、その都度、各チームの弊社UXデザイナーやクライアントとすり合わせながら進めています。
しかし、最初から狭めすぎるとアイデアの広がりがなくなってしまうので、最初はワーっとアイデアを出し合って発散します。
発散したものを収束させていく過程で、「そもそもの目的ってなんでしたっけ?」「じゃあ、ユーザーニーズはこうですよね」と確認しながら、ユーザー要求やビジネス要求に沿ったUIへと収束させていきます。
ユーザーとビジネスの両方に向き合うために、デザイナーとして甲斐田さんが意識していることはありますか?
メンバーにはよく「私は交通整理のおばちゃんだから」と言っています(笑)
Goodpatchにはプロフェッショナルなデザイナーがたくさんいて、それぞれに得意な領域があります。個々が力を発揮するためには、情報伝達やコミュニケーション環境を整備する人間が必要だと思うんです。
個々が滞りなく回って初めて、チームのパフォーマンスが上がりデザインや数値目標に還元されると考えていて、その交通整理を行うのが私の役割です。
メンバーのレビューをする際に気をつけているのは、なるべく聞き役に徹すること。メンバーが考えていることを自由に話してもらい、自己解決に導いていく手法をとっています。
一方で、「なんでこのデザインにしたの?」と尋ねて「なんとなく…」というのはNGにしています。言語化できないところはもっと考えられる部分だと思うので、一緒に観点を整理した上で持ち帰って再検討してもらっています。
私は、自分が絶対的なデザイン力を持っているとは思っていませんし、得意分野ではないものを扱うこともあります。
その私がディレクションする立場としてできるのは、メンバーと一緒に答えを考えていくことだと思うんです。ですので、メンバーにとって、困ったときは気軽に相談できる存在であることは意識しています。
ビジネス視点も含めたスキルアップやキャリアアップの観点から、Goodpatchの環境をどのように感じていますか?
自分の強みがディレクションだと気づけたのは、たくさんのデザイナーがいるGoodpatchだからこそ。
さらに、大きなプロジェクトがいくつもあるので、自分の強みを活かしてキャリアアップを目指していける環境だと思います。
また、前職時代から私も参考にしていたブログを始め、UIデザイナーチームでは各プロジェクトのクオリティを上げるために週に1回定例で、ナレッジ共有や相談をする場があります。「私もがんばろう」という気持ちをもらっていますし、経験の浅いメンバーでも難しいプロジェクトで成果が出せているのは、学びやナレッジ共有が仕組み化されているからではないでしょうか。
今後、どんなキャリアパスを展開していきたいですか?
「スペシャリストか?マネジメントか?」でキャリアを迷うケースがあると思います。
私も絶賛悩み中ではあるのですが、Goodpatchに入って発見したディレクションという自分の強みを、今後の仕事やキャリアにぜひ活かしていきたいですね。
今期からプロジェクトを牽引する機会も得たので、マネジメント経験もしっかり積んでいきたいと考えています。同時に、スペシャリストの道を歩める環境も用意されています。もちろん、マネジメントに進むにしてもスキルは必要になるため、デザイナーとしても自己研鑽に励んでいきたいです。
最後に、Goodpatchを検討している方へのメッセージをお願いします。
デザイナーの中には、オペレーター的な仕事に閉塞感を覚えていたり、ユーザーに価値が届かないものを作る歯痒さを感じていたりする方も少なくないと思います。かつての私もそうでした。
Goodpatchには、デザインの力でプロダクトを育みたい、事業課題を解決したいというデザイナーが、存分に力を発揮できるフィールドがあります。
デザインが好き・もの作りが好きというステージから成長に貪欲になりたいという方にご参画いただけることを、心よりお待ちしています!
甲斐田さん、ありがとうございました!
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