うま Gのプロフィール - Wantedly
ゴールデンルールス株式会社, プロジェクトマネージャー 大学でプログラミングを学び、独立系の受託系中心のシステム開発会社に入社。受託案件を経験した後、自社製品開発部門ではPMとして携わりました。その後は縁があって、ゴールデンルールス株式会社に入社。病院向け経営データ分析SaaSを開発しています。 私生活ではラズベリーパイを使った猫見守りシステムを自作。
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ゴールデンルールス株式会社(以下、GR)は、医療機関向けに経営改善・業務効率化を支援するSaaS『Mighty Brain®︎』シリーズを提供するヘルステックベンチャーです。
その開発チームをリードするのが、2018年に正社員第1号として入社し、7年を迎えた浦田さん。大手SIerでの多様な経験を経て、なぜスタートアップの、しかも最初の社員になる道を選んだのか。今回は、浦田さんのこれまでの歩みと、GRで働くことのリアルな魅力をインタビューしました!
(ずっと馬の覆面を被って登場していたのですが、最近はもう脱いじゃってます!笑)
ーーまずはGRに入社されるまでのキャリアについて、改めて詳しく教えていただけますか?SIerで12年間、様々なご経験を積まれたそうですね。
浦田:新卒で入ったのは独立系のSIerで、主に電力系のシステム開発がメインの会社でした。ただ、最初に配属されたのは電力系ではなく、たまたま先輩が担当していた地理情報システム(GIS)、つまり地図システムの開発チームだったんです。これが結構、幸運でしたね。
ーー「幸運だった」とは、どういうことでしょうか?
浦田:その先輩がエンドユーザーと直接やり取りするスタイルで、僕にもかなり自由にやらせてくれたんです。新卒1年目から、作ったものをすぐユーザーに見せてフィードバックをもらう、という経験ができました。「すごく使いやすくなった!」とか、ダイレクトな反応がある環境がすごく楽しかったのを覚えています。
しかも、そのプロジェクトが経済産業省系のジョイントベンチャーで、インドネシア政府と共同で石炭埋蔵量を調査・管理するシステムの開発だったんです。1年目の冬にはインドネシアに出張に行って、現地でユーザーと直接やり取りしながら開発を進める、なんて経験もしました。英語と片言のインドネシア語を混ぜながら(笑)。
ーー新卒からすごい経験ですね!そのGISプロジェクトがキャリアの原体験になったんですね。
浦田:そうかもしれません。ただ、そのプロジェクトが2010年頃に終了してしまって。その後は、会社のメイン事業である電力系のシステム開発に移りました。技術スタックもC#からJavaやCOBOLにガラッと変わりましたし、契約形態も下請けに近くなり、ユーザーとの距離も遠くなってしまって…。最初のGISプロジェクトで感じたような、ユーザーと近い距離で、裁量を持って開発する面白さを、どこかで求めていたんだと思います。
ーーなるほど。その後はどのようにキャリアを歩まれたんでしょうか?
浦田:2011年頃から社内で医療系の新規事業が立ち上がり、そちらへ異動になりました。最初に担当したのが医療ダッシュボードの開発で、これは今のGRの主力プロダクト『加算だポン』に少し似ていますね。医療材料の物流分析や手術件数の集計・可視化などを行っていました。
その後、九州の大規模病院向けの医薬品在庫管理システムの導入なども担当しました。この頃は要件定義など、上流工程から関わることが多かったです。
ーーこの時期にGRの芦田さん(代表取締役)と出会ったそうですね。
浦田:2014年頃、僕が所属していた会社に、芦田さんが「すごいコンサルタントがいる」という触れ込みで紹介されてやってきたのがきっかけです(笑)。当時はまだGRで『Mighty Brain®︎』シリーズを本格的に開発する前で、「こういうシステムを作りたいんだけど、手伝ってくれる開発会社を探している」と。
僕らの会社も医療系システムを手掛けていたので、「ノウハウを共有しつつ、共同開発しよう」という話になり、僕と同僚の2名で担当することになったんです。
ーー共同開発ですか。面白い関係性ですね!
浦田:そうですね。ただ、僕自身が別の九州の案件でかなり忙しくなってしまって....なかなか芦田さんとの開発に時間を割けなくなってしまったんです。その後後輩に引き継いで開発は何とか一旦落ち着いたのですが、なかなか営業面の状況がスムーズに進まず、一度その共同開発は中断することになりました。
ーー共同開発は中断してしまったんですね。その後、GRへの入社はどのような経緯だったのでしょうか?
浦田:2017年頃、芦田さんともその後は少し疎遠になっていた時期ですが、ちょうどキャリア的に新しいこともやりたいけど、転職活動に手を付ける余裕はない時期で、本当に偶然なんですけど、後輩が盲腸で入院して。東京で働いていたその後輩のために、関東圏で良い病院がないか、芦田さんに相談の連絡をしたんです。
病院の話はすぐ終わったんですが、「最近どう?」という話になって。「そろそろキャリア的に転職も考えている状況で…」と話したら、芦田さんから「じゃあ、うちでやらない?」と。ちょうどGRとしても本格的に自社プロダクト開発を進めるために、エンジニアを探していたタイミングだったようです。
ーーそんなきっかけだったんですね!お誘いを受けてどう思いましたか?
浦田:正直、迷いはありました。当時のGRには正社員がおらず、芦田さんと、月2日程度副業で掛け持ちで携わっているエンジニアと、あとは業務委託で協力会社さんに3社依頼しているような状況でしたから。まさに「正社員第1号」になるわけです。
でも、ちょうど新しいことをやれるという点が魅力的に映って、GRに行く方が面白そうだな、と感じたんです。芦田さんとは共同開発を通じて、その人柄や医療分野への深い知見、プロダクト構想の壮大さに触れていましたし、何より「ユーザーと直接向き合って、価値あるものを作りたい」という自分の想いと、GRの目指す方向性が一致していると感じました。
それに、最初のGISプロジェクトで感じたような、裁量を持って、スピード感をもって開発できる環境がそこにはあるんじゃないか、と。それで、2018年にGRへの入社を決意しました。
ーーGRに入社されてからは、主に『Mighty Brain®︎』シリーズ、特に『加算だポン』の開発に携わってこられたわけですね。このプロダクトは、どのような課題を解決しているのでしょうか?
浦田:病院のスタッフの方々って、本当に忙しいんです。特に、診療報酬の「加算」(特定の医療行為や体制に対する追加報酬)や「医学管理料」といった項目は、算定ルールが非常に複雑で、手計算で正確に把握するのはほぼ不可能です。「週に1回しか算定できない」「特定の病棟では算定できない」といった細かいルールが無数にあって…。
『加算だポン』は、そうした複雑な算定業務を自動化し、本来算定できたはずなのに漏れている収益機会を可視化することで、病院経営の改善とスタッフの業務負担軽減に貢献しています。
ーー他社サービスとの違いはどこにあるのでしょう?
浦田:まずは「加算」にフォーカスを当てるのはユニークだと思います。この指標は他の病院と奪い合わない、納得感のある指標でもあると思うので、非常にアプローチすることへの価値を感じますね。
そして多くの競合製品は、「算定できたか/できなかったか」の結果を示すだけですが、『加算だポン』は「なぜ取れなかったのか」「どうすれば取れたのか」という深掘りができる点に強みがあります。
例えば、「薬剤管理指導料」が月の途中で算定されなくなった患者さんがいた場合、その「中抜け」の理由まで追えるようにしています。「この患者さんは本来、この週も算定できたはずですよね?」と、具体的なデータに基づいて現場にフィードバックできる。この「現場に響く具体性」が、コンサルティングを祖業とするGRならではの価値だと考えています。
ーーなるほど、それは具体的ですね。開発において、技術的なチャレンジはありますか?
浦田:データ量が膨大なことですね。現在、詳細分析を提供している病院は約50院ですが、実はもっと多くのニーズがあります。
なので、より多くのデータを高速に処理し、ユーザーにストレスなく情報を届けるため、バックエンドではPHPとMySQLに加え、BigQueryを活用しています。ですがまだまだMySQLで処理している部分も多く、BigQueryへの移行を進めている最中です。
もう一つの課題は、フロントエンド開発ですね。現在、画面開発は協力会社さんにお願いしている部分が大きいのですが、社内にもフロントエンドに強いメンバーがいると、より開発スピードや拡張性を高められると考えています。Ruby on RailsとJavaScriptがメインです。
ーー今後、プロダクトをどのように進化させていきたいですか?
浦田:データ取得のフローでのチェックツールの導入等はぜひ進めていきたいですね。病院からいただくデータは、フォーマットこそ決まっているものの、中身の間違いや不整合が少なくありません。これらのデータチェックや取り込み処理を可能な限り自動化し、人の手を介さずにスムーズに分析できる仕組みを強化していきたいです。
ーー少数精鋭の開発チームとのことですが、普段はどのように開発を進めているのですか?
浦田:芦田さんやコンサルメンバーから「こういう機能が欲しい」「こういう課題がある」といった要望が上がってくることもありますし、病院のユーザーさんから直接アイデアをいただくことも多いですね。「こんなグラフが見たい!」といった声から新しい機能が生まれることもあります。
もちろん開発サイドからも積極的にアイデアを出します。僕とエンジニアメンバーとで、「この課題に対しては、こういうアプローチが考えられるよね」と複数の選択肢を出し合い、芦田さんも交えて議論しながら最適な方法を決めていく、というサイクルを高速で回しています。「自分たちのアイデアを形にできる」実感は大きいですね。
ーー浦田さんが仕事をしていて、一番「楽しい!」と感じる瞬間はどんな時ですか?
浦田:やっぱり、ユーザーさんからのフィードバックをもらった時ですね。「あの機能、すごく便利で助かってる!」等のコメントや、実際に経営改善が数値で現れたことを聞くと、頑張って作ってよかったな、と心から思います。特に『加算だポン』は直接的な収益改善につながりやすいので、インパクトを実感しやすいんです。
あとは、大きなデータを扱えること自体も、エンジニアとしては面白いですね。試行錯誤しながら、どうすれば効率的に処理できるか、どうすればユーザーに価値ある情報として届けられるかを考えるのは、やりがいがあります。
ーーGRならではの文化や価値観についてはいかがでしょう?
浦田:芦田さんがよく「前のめりに転ぶのはOK」とおっしゃっているのですが、チーム全体としても「まずやってみよう」というチャレンジ精神が根付いていると思います。もちろん、何でもかんでもOKというわけではなく、やるべきかどうか、どう進めるべきかは、ちゃんとチームで議論します。でも、新しいことへの挑戦を止める人はいません。
あとは、「業者さん」ではなく「パートナー」として病院と向き合う姿勢ですね。単にシステムを導入するだけでなく、データ支援契約を通じて病院の中に入り込み、一緒に課題解決を目指していく。だからこそ、対等な立場で深い議論ができ、本質的な価値提供につながっているのだと思います。
ーー働き方についてもお伺いしたいのですが、浦田さんはリモートワークやフレックスは活用されていますか?
浦田:僕は週に2日リモートワークをしています。通院など、ちょっとした用事を済ませるのにも便利ですね。フレックス制度もあるので、必要に応じて早上がりなども可能です。もちろん、他のメンバーとの兼ね合いや業務状況次第ですが、柔軟な働き方はしやすい環境だと思います。
ーーその他、GR独自の開発体制の特徴はありますか?
アジャイル的にスピード感を持った開発を大事にしていて、依頼のあった修正で急ぎのものは、すぐに調べて改修してテストして来週本番アップ、みたいなことも日常茶飯事で行っています。プロダクトの開発・提供スピードに重きを置いているイメージですね。仕様をかっちり固めることやテストはもちろん大事ですが、まずやってみようという感じで作ってみてフィードバックをもらって、また改善していくなどを繰り返して製品をブラッシュアップしているイメージです。
ーーこれからGRにジョインする方には、どのような成長機会があるでしょうか?
浦田:まず、裁量が大きい分、幅広いスキルが身につきます。バックエンド(PHP, MySQL, BigQuery)はもちろん、クラウドインフラ(GCP)、ネットワークの知識も必要になりますし、フロントエンド(Ruby on Rails, JavaScript)に触れる機会もあります。僕自身、クラウド関連の知識はGRに入ってから本格的に身につけました。
将来的には、メンバーが増える中で「自分はこの分野を極めたい」という専門性を追求することも可能ですし、僕のように幅広い領域をカバーするジェネラリストを目指すこともできます。キャリアパスの選択肢は多様だと思います。
ーー新しく入る方は、具体的にどのような業務からスタートすることになりますか?
浦田:バックエンド志向の方であれば、まずはSQLを使ったデータ集計や、既存の仕組みを使ったグラフ設定などから担当していただくことになると思います。慣れてきたら、データ集計基盤(PHP, MySQL, BigQuery)の機能拡張などにもチャレンジしていただきたいと考えています。
また、プロトタイプ的にExcelでパパッと見せてあげた方が早い場面もあるため、マクロが得意な方も強みを活かせる場面が多々あります!
フロントエンド志向の方であれば、Ruby on RailsとJavaScriptを使った画面開発がメインになります。現状、社内にフロントエンド専任者がいないので、ご自身の経験や知見を活かして、より良い構成や技術を提案していただくことも大歓迎です!もちろん、既存の協力会社さんとも連携しながら進めていきます。
ーー最後に、どんな方と一緒に働きたいか、メッセージをお願いします!
浦田:自分の考えやアイデアを積極的に発信できる方、新しいことや知らないことを調べるのが好きな方と一緒に働きたいですね。
GRはまだ少人数のチームなので、一人ひとりのパフォーマンスや主体性がチーム全体の推進力に直結します。「これをやってみたい」「こうすればもっと良くなるはず」という想いを持っている方にとっては、それを実現できるチャンスがたくさんある環境です。
私がお話ししたことのうち、全てに共感できなくてもOKですし、スペシャリストでなくてもOKです(僕自身もそんなことはありませんでした...!)色々なキャリア・価値観を持った方と一緒に働けると、僕自身もとても嬉しいです!
GRのプロダクトや事業に少しでも興味を持っていただけたら、まずはカジュアルにお話しましょう!あなたの経験やスキルが、GRのどの部分にフィットしそうか、一緒に探していけたらと思います。ご応募お待ちしています!
いかがでしたでしょうか?
少しでも、GRメンバーの雰囲気や想いが伝わっていれば嬉しいです。
少しでも興味を持っていただけましたら、ぜひお気軽にご応募ください!今回のインタビュイー浦田がカジュアル面談を担当いたします🤝