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阿部 / CFO
新卒でIT企業に入り、プロジェクトリーダーや経営企画部門の立ち上げを担う。その後ベンチャー企業を経て、大手ポータルサイト運営企業で予算管理や資金調達など経営企画に従事。2023年フロンティアへ入社し、翌年取締役CFOに就任。現在は業務改革とガバナンス強化を推進している。
経営企画との出会い──“泥くさい”下積みが生んだステップアップ
ーーまず、学生時代から社会人初期までの歩みを教えてください!
大学では心理学を専攻しながらバレーボールに熱中し、「やると決めたことは最後までやり抜く」という姿勢を学生時代に培いました。就職氷河期の中、官公庁向けのIT企業に入社するも、希望していたエンジニア職ではなく営業配属に。最初は戸惑いもありましたが、製品知識を身につけてプロジェクトリーダー的な役割も担えたのは大きな糧でした。とりわけ官公庁の電子申請関連では、厳しい納期を乗り切る中で粘り強さが身に付き、「やりきる力」がより一層鍛えられたと思います。
ーーそこから経営企画のキャリアをスタートさせたきっかけは何だったのでしょう。
1社目に7年ほど在籍し、営業やプロジェクト管理を3年続けた後、辞めようとしていた矢先に取締役から「会社の面白さをまだ知らないだろう」と声をかけられたんです。そこから社会人向け大学院に派遣してもらいつつ、経営企画部の責任者としてジョインし、人事制度の導入や評価・育成プログラムの構築、月次決算や予算づくりなど多岐にわたる改革を一手に担いました。特に「短期間でシンプルな人事制度を浸透させる」という経験が、20代後半の私にはとても刺激的で、“経営企画って面白い”という確信を得たんです。
実際、経営企画は数字を管理するだけでなく、会社の経営状況を可視化して前へ進める役割だと思います。幸い「会社を変えるためなら何でもやっていい」というおおらかな文化もあり、スピーディーに制度を整備できました。ただ、スピード優先で上層部と意見が衝突する場面もありましたが、あのとき得た経験は今も大きな糧になっています。
大手企業で数十億円規模の資金調達を実施
ーーその後、ベンチャーを経て大手ポータルサイト運営企業に移ったとお伺いしました。
ベンチャー企業では、5名ほどのチームでカーシェアリング事業を立ち上げました。とにかく資金も人手も足りない中で、サポートの電話対応から車の掃除、チラシのポスティングまで自分たちでやるという、あらゆる雑務を泥臭く自分たちでこなしました。短期でクローズすることになりましたが、ゼロから事業を動かす経験は貴重だったと感じています。
次に選んだのは、誰もが知る大手ポータルサイト運営企業でした。そこでは経営企画部門のコアメンバーとして、予算管理から資金調達、デューデリジェンス対応、各事業部との調整に至るまで、上場企業ならではの幅広い業務を任せてもらえたんです。特に大規模な案件を円滑に進めるためには、金融機関や投資家との交渉、内部統制の強化など高度な連携が求められます。経営企画の責任者として私自身が中心的に動き、出資者や銀行との協議を重ねて数十億円規模の資金調達を実施し、社内の幹部陣や関連部署をまとめ上げながらスピード感を持って成案にこぎつけました。
複数の事業ドメインを抱える会社ですから、予算作成1つとっても担当部署が多岐にわたりますし、その分数字を動かす手応えも桁違いでしたね。「大手だから安定」ではなく、むしろ攻めの経営企画を実行できる環境があったというか。実際、コロナ禍で業績が落ち込んだ局面での資金調達も、迅速な意思決定と精度の高い計画づくりが欠かせず、その重要な役割を担わせてもらえたことはとても大きな経験でした。組織の要として事業をドライブさせていくスケール感は圧倒的で、「やっぱり数字を武器に会社を動かす面白さはここにある」と実感しましたね。
ダイナミックな挑戦を求め、フロンティアへ入社
ーーそんな大手企業の役員候補でもあった阿部さんが、フロンティアを選んだのはなぜでしょう。
45歳という人生の節目を迎えたとき、このまま同じ環境でキャリアを終えてしまうのは本当にいいのだろうか、と考えるようになりました。執行役員の打診は受けていたものの、「本気でコミットしきれないまま何年も過ごしていいのか」という迷いがあったんです。そこで一旦、自分のこれまでのキャリアや人生を見つめ直し、「後悔のない道を選ぼう」と強く思いました。
ーーその中でフロンティアに出会ったのは、どのような経緯だったのでしょうか。
ありがたいことにいくつかお話をいただく中で、フロンティアの経営陣から「ぜひ一度、お会いしたい」という声をかけていただきました。面接というよりは、3名の役員が勢ぞろいして「抱えている事業課題を聞いてほしい」という場だったんです。私がこれまで経験してきた経営企画や資金調達の話を交えながら「こういうやり方はどうか」「それはこう改善できるかもしれない」といった具体的なやりとりをしているうちに、あっという間に時間が過ぎてしまって(笑)。
ーー実際に役員とお話ししてみて、どんな印象を受けましたか。
若い経営陣が驚くほど率直に課題をさらけ出し、「どうすれば会社をさらに成長させられるか」を本気で模索している姿に心を動かされました。私が「こう改善できるのでは」と提案すると、即座に「やってみたい」「リスクはどこにある?」など、突っ込んだ質問が返ってくる。さらに、社長からは“企業の情報格差をなくす”という大きなミッションに向けて、あえて赤字覚悟でビジネスモデルを転換したという話を伺い、「ここならダイナミックな挑戦を続けられるかもしれない」と直感しました。
ーーまさに「ここなら面白い」と直感したわけですね!
そうですね。大きな組織での経験も得難いものでしたが、フロンティアのように若いメンバーが経営の最前線で日々挑戦を続けている空気感に触れると、「自分の経験をどう活かし、さらにどこまで可能性を広げられるだろう」という期待が自然と湧いてきたんです。結果的に、「人生の新たなステージはここだ」と思い、フロンティアへの入社を決断しました。
フロンティアの強みは“攻め”の姿勢
ーー現在、フロンティアのCFOとしてはどのような業務を担当されていますか。
私がCFOとして力を注いでいるのは、大きく2つあります。まずは上場企業並みの管理体制を、非上場の今から整えていくことですね。月次決算を含めた管理会計や財務会計をしっかり回しながら、各部署のKPIと予実を素早く連動させ、経営のスピードをさらに上げる仕組みを作っています。
もう1つは、資金繰りとリスクマネジメントの両立です。フロンティアは既存事業と新規事業を同時にドライブする“両利きの経営”を標榜しているので、どうしても投資が必要になる瞬間が多い。そこで、どこにどれだけの資金を振り向ければいいのか、逆にどのタイミングでコストを絞ればいいのか――この判断材料を用意するのが私の責任です。
経営陣が「今は攻めたい」と思ったときに、“ここまでなら攻められる”という数字面の裏付けを用意する。それが私のCFOとしての大きな役割だと考えています。
ーー阿部さんが思うフロンティアの強みや魅力を教えてください。
フロンティアの強みは、組織全体に“攻め”の姿勢が浸透している点にあると思います。たとえば、過去最高の売上を上げた翌年にあえてビジネスモデルを大きく変更しました。普通は好調なときほど保守的になりがちですが、フロンティアは違う。
その背景には、若い経営陣の素直さと実行力があるんです。課題や失敗を取り繕うことなく共有し合い、「やりきるために何が必要か」をみんなで真剣に考える。それを社員全体が当たり前のように受け入れているからこそ、トップダウンの指示だけでなく、現場からも自発的に挑戦が生まれるんです。
もう1つ挙げるとすれば、“両利きの経営”を本気で回そうとしている企業体質ですね。既存事業で着実に売上を作りながら、新しいビジネスモデルやサービス開発にも積極的に投資する。多くの会社が掲げている理想かもしれませんが、フロンティアは実際に短いサイクルで結果を出してきた歴史があります。そこは大きな強みであり、「この会社ならもっと面白いことができる」と思わせてくれる要素だと思います。
ーーでは、フロンティアを目指す方へのメッセージをお願いします。
フロンティアは、何かを成し遂げたい人にとっては最高のフィールドだと思います。若手だろうがベテランだろうが、「新しいことを考えたらまずは動いてみる」という風土があり、失敗したら一緒にリカバリーしてくれる空気感がある。そこに甘んじるのではなく、“次こそやりきる”というハングリー精神を発揮できる人には、無限のチャンスがあります。
フロンティアは今後さらに攻め続けます。「企業の情報格差をなくす」という大きなテーマを本気で追求していくなかで、自分の可能性を試したい、社会をより良くしたいと思う方がいれば、ぜひ仲間になってください。私たちと一緒に、未来を切り拓く“攻めの経営”を楽しみましょう。