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コールドチェーンを最適化し、急速冷凍を世界へ。TEC部門 開発担当の渡辺さんが実現をめざす未来とは

「『急速冷凍』の市場は、将来的に、世界も含めてものすごく発展していくと思います」

デイブレイクが手がける急速冷凍機・特殊冷凍機の可能性について、大きな期待を込めてそのように話してくれたのは、2024年1月にTEC部門へと入社した渡辺智己さんです。


TEC部門の中でも、特に冷凍機の設計・開発担当に着任した渡辺さん。今回行なったインタビューでは、前職で技術職として19年もの間培ってきた経験やノウハウを活かしながら、「特殊冷凍機で冷凍された食品が世界中を行き来し、どこにいても“できたて”の料理を楽しめる未来」「冷凍技術が、世界の食糧問題を解決した未来」を実現したいと、大きな夢を高い熱量で語る姿が印象的でした。

渡辺智己さん
  • これまでのキャリア:デンソーにて、車載用冷凍機の設計・開発に従事。宅配業界向け新商品開発にもコンセプト設計から携わった
  • デイブレイクへ転職した決め手:車載用冷凍機の開発を通して、生産地〜小売店間を所定の温度に保ったまま流通させる「コールドチェーン」の大切さを実感。急速冷凍市場に大きな可能性を見出し、デイブレイクに転職を決意
  • デイブレイクの魅力:どのメンバーも活き活きと働き、社内の雰囲気が明るいこと


新卒でデンソーに入社。「冷凍機」に携わり始める

渡辺さんが急速冷凍に大きな可能性を見出すようになったのは、前職の株式会社デンソーで、車載用冷凍機の開発に携わっていたことが大きなきっかけでした。


大学では工学を学び、卒業後は「ものづくりに携わる仕事がしたい」と、大手自動車部品メーカーであるデンソーの門を叩いた渡辺さん。入社後は、運送業・宅配業をお客様とする専門チームの中で、冷凍・冷蔵品を運ぶ専用トラックのコンテナ部分の設計・開発や、温度を制御するためのシステム構築に長く携わってきました。
そのキャリアは、実に19年。2004年にデンソーに入社してから2024年1月にデイブレイクへと転職を果たすまで、一貫して車載用冷凍機の開発を担当していたといいます。


「開発業務は、図面を描くところから担当していました。食品も含めて様々な物をインターネットで買うことが当たり前になった今の時代、運送会社が使用する車載用冷凍機はもはや社会インフラと言っても過言ではありません。良い製品を、いかに安定してつくりつづけるか。これが私たちに課せられた大きな使命でした。
自分なりに業界の未来に少しでも貢献できればと、エンジンを止めた状態でも冷凍機を動かすことが可能なリチウム電池の技術開発・研究などにも携わっていたんです。最終的にはマネージャーも務め、8名ほどのチームを率いてプロジェクトを進めていました」


業界課題に切り込む新製品を開発。「お客様に寄り添った製品開発」のおもしろさを知る

そんな渡辺さんに大きな転機が訪れたのは、2018年のことでした。トヨタグループ一丸となって宅配業界向けに提案する配送車の新製品開発プロジェクトに、ニーズ探索やコンセプト設計の部分から携わることが決まったのです。


当時、国会で『働き方改革関連法』が成立しました。その結果、ドライバーの時間外労働は、2024年から年間で960時間までに制限されることが決定。それでなくとも、当時から慢性的な人手不足に悩まされていた運送業界です。配送のオペレーションを効率化するなど、抜本的な対応策を講じなければ、2024年には配送の需要に対して担い手が大幅に減ってしまうと、どの会社も頭を悩ませていました。


そこで、準中型免許を持っているドライバーでなければ冷凍・冷蔵便を配達できない状況にメスを入れることに。具体的には、普通免許を持つ人なら誰でも配達可能な冷凍・冷蔵品の配送車を開発することにしました。そのプロジェクトを初期の頃から担うメンバーとして白羽の矢が立ったのが、渡辺さんだったというわけです。


「プロジェクトでは、当初は、冷凍設備を常設したワンボックスカーを開発していました。しかし、プロトタイプを宅配の現場の方に見ていただいたところ、『これでは使い勝手が悪い』と、あまり良くないフィードバックが多数上がってきてしまいました。

というのも、現場では、せっかく普通免許のドライバーが運転できるのなら、冷凍・冷蔵品だけでなく常温の配達物も合わせて運んでしまいたいというニーズが大きかったんです。それならば、車内に常設する冷凍機ではなく、不要な時は取り外しができるようなものを開発したほうがいいと方向性を大幅に変更。必要に応じて最適な容量の品物を格納できる『モバイル冷凍機』の開発を進めていきました」

「新商品開発では、実際に宅配の配送現場に足を運び、現場の課題やニーズ、意見などを調査して製品に織り込みながら、製品化にこぎつけていきました。お客様に寄り添いながら製品を開発する楽しさを知れたため、本当に良い経験をさせてもらったと思います」


このプロジェクトでの経験が、渡辺さんを“新たなキャリア”へと突き動かしていくことになります。


コールドチェーン全体の最適化を叶えるには、デイブレイクが一番だった

新商品の開発プロジェクトに参画し、製品の本格リリースに結びつけることができたとき、渡辺さんの中には新たな目標が芽生えていました。


「単に性能の良い冷凍機をつくるだけでなく、もっとお客様のことを考え抜きながら開発に携わりたい。さらに言えば、おいしく冷凍できる食品の種類を増やし、冷凍された食品が生活者の元に届いていく『コールドチェーン』の全体像を設計・最適化する仕事がしたい。プロジェクトを終えて、そんな風に思うようになりました。

それをやるためには、デイブレイクが一番だと感じたんです。

仕事柄、冷凍機業界は日頃からチェックしていましたから、デイブレイクがどのような理念を掲げ、どんな製品をつくっているのかは知っていました。登録した転職エージェントから、たまたま転職先として体ブレイクを紹介してもらったこともあり、『これはご縁だ』と、運命を感じてデイブレイクへの入社を決意しました」


デンソー時代の渡辺さんは、デイブレイクのことを「お客様に徹底的に寄り添いながら製品・サービスを提供し、世界の食糧問題の解決とも本気で向き合っているスタートアップ」だと捉えていたといいます。基本的に良いイメージを持っていたそうですが、それでもやはり、長く勤めた大手企業からスタートアップに転職する際は、多少なりとも尻込みをしてしまう部分もあったのではないでしょうか。その点について尋ねてみると、渡辺さんからは意外な答えが返ってきました。


「心理的なハードルは、特段感じていませんでした。とにかく新しい世界を見たい。その一心でしたね。ただ、私としては非常に前向きに転職を決めたのですが、やはり前職の上司や役員、私の両親、妻からは考え直すよう説得されました。特に私の家族は、デイブレイクに転職すると私一人で東京に来て単身赴任をするという形になってしまうので、家庭のあり方に大きな変化が生じます。家族も含め、周囲の方とは何度も話し合いました。最終的には、お互いが納得した上で転職することができました」


そうして、2024年1月にデイブレイクへと入社した渡辺さん。初日から、スタートアップらしい社内の雰囲気を感じ取ったと話してくれました。

「まだまだ入社して日が浅いですが、デイブレイクでは、スタートアップらしく時間軸が前職の2倍速、3倍速で進んでいる実感があります。あとは、職場の雰囲気がとても明るいです。社内のメンバーがみんな活き活きと働いている姿に、改めて驚かされました」


渡辺さんは今、デイブレイクが開発した『アートロックフリーザー』の図面や仕様書など基本情報のとりまとめ、技術ノウハウの蓄積、開発・製造まわりの各種制度づくりを中心に、開発チームの体制強化に携わっています。
また、より便利で高品質な冷凍を実現できる製品を開発すべく、食品ごとの最適な冷凍方法を見出すための基礎研究にも取り組んでいるところです。


「前職ではマネジメントも経験しましたし、人と関わったり、物事を調整したりすることは得意なほうだと思っています。今後は技術の部分だけでなく、そうしたチームのマネジメントや他部署との連携、前職のデンソーをはじめとした他社とのつながりづくりにおいてもデイブレイクに貢献できたらと考えています。いずれは、デイブレイクの技術の指針をまとめることにも携われたら嬉しいですね」


「砂漠で寿司」も可能な世界へ。渡辺さんがデイブレイクで実現したい大きな夢とは

渡辺さんには、デイブレイクで成し遂げたい大きな夢があるといいます。


「急速冷凍は、ものすごく発展性のある市場だと思っています。

現在は食品の鮮度とおいしさを保ったまま冷凍する技術が突出していますが、保管方法によっては品質が劣化してしまうこともあります。急速冷凍した物の品質を損なわずに運ぶ技術を確立させることができれば、きっといずれ、新鮮かつできたての状態の食品をどんな場所でも楽しめるようになるはずです。中東の砂漠で日本の握り寿司を楽しんだり、世界各地の採れたての生鮮食品を日本で味わったりすることも絵空事ではなくなります

『冷凍』をキーワードに、食のボーダーレス化を実現できたら。そしていずれは、アフリカ地域を中心に深刻な食糧問題の解決にも結びつけていけたら。その夢を叶えるためにも、まずは急速冷凍を世の中に広めていくための製品ラインナップの拡充や、製品への新技術の導入などを目指し、目の前の業務に力を入れていきたいです」

最後に、デイブレイクで技術者として働く魅力について聞いてみると、「まだまだ入社したばかりなので大層なことは言えないのですが……」と謙遜しつつ、このようなメッセージを語ってくれました。


「デイブレイクで働くメンバーは、みんな夢を持って、この場所に集まっていると感じます。会社が掲げる理念やビジョンに共感して、その実現を目指して、全メンバーが一丸となって全力で走っている。そんな会社です。デイブレイクには、たしかに大手ほど充実した環境やノウハウ、ツール、人手はありません。でも、だからこそ、技術者としての自分を飛躍的に成長させることができると思うんです。成長意欲の高い方は、きっとデイブレイクの環境が肌に合うと思います。興味を持った方は、ぜひ思い切って挑戦してみてはいかがでしょうか」

渡辺さんのストーリーが気になった・共感した方は、記事下の「話を聞きに行きたい」ボタンから一度お話ししてみませんか?



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