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「接客を学んだからこそ、労務は直接的に顧客貢献できるポジションだって気付けたんです」
入社早々から社内の制度設計や業務フロー改善に切り込み、能動的な姿勢で仕組みを整えまくった立役者! 毎週更新するクラフトバンクのメンバー紹介、第8弾の今回は、コーポレートの大橋さんです。
前職では250人分の労務を1人で担当するというド修羅場を乗り越えた大橋さん。苦労を感じさせない笑顔と謙虚さが光る彼女に、急成長の組織を支えた激動の半年間の工夫と、今後の目標を伺いました。
「この人の列に並ぼう」と思われる人でありたい
自己紹介をお願いします!
大橋 美咲です。クラフトバンクで労務を担当しています。小さい頃から誰かの役に立ったり喜んでもらったりするのが好きだったようで、大きくなったら盲導犬訓練士かディズニーキャストになりたいと思っていました。
一番やりたかったのはショップのキャストさん。会計後に「ありがとうございました」ではなく「いってらっしゃい!」と送り出してくれる姿に憧れていました。結局、夢は夢のままで応募もしなかったんですけどね(笑)。
出身は福島県で、高校を卒業してすぐに就職し、地元にあるオリンパスの工場で25歳まで勤めました。最初は工場の現場で、そのあと事務職に配属されたんですけど、マニュアル通りの作業を淡々と処理する仕事にちょっと飽きてしまったので、以前から興味があったサービス業への転職を考えるようになりました。
それで頭に浮かんだのが、行きつけの焼肉屋さんでして。普通にお肉を提供するだけじゃなくて、店長さんがカウンターでお肉を焼いたり切ったりしながらお客様と話す、コミュニケーション重視の素敵なお店だったんです。
当時の私は店長さんの接客にすっかり夢中になっていたので「一緒に働きたいです! ここで働かせてください」って直談判して、初めての転職をしました。
キャリアチェンジなのはもちろん、大きな会社から個人店への転職だったので、周囲からは「考え直したら?」って止められました。けど、どうしてもその店長さんのところで“接客の極意”を学んでみたかったんです。
たとえばいつも行くスーパーでお会計をするとき、並びたいレジとそうじゃないレジってありませんか? 無愛想で雑な人のレジより、親切で手際が良くて明るい人のレジを選びたいなって思うじゃないですか。
そんなふうに、私も「あ、この人の列に並ぼう」って思われるような人でありたい。そういう “顧客体験を高める貢献” に携わりたいから、接客を学びたいなと思ったんですよね。
焼肉屋さんで1年ほど働いて接客の楽しさを知り、おもてなしって素敵だなと再確認した一方で、「おいしい・たのしい・また来たい」と思ってもらえる体験を提供することの難しさを痛感しました。
たとえば、常連のお客様には味に飽きさせないよう工夫したり、好みの話題を振ったり、相手が欲しいなと思うタイミングを先読みしておしぼりをお出ししたり……。すごく奥深いんですよね。
そんな試行錯誤を楽しんでいるとき、たまたまそこで出会ったお客さんが今の旦那さんなんです。旦那さんが東京出向になったのをきっかけに、25歳で初めて東京に出ました。
東京ではどんなお仕事を?
経験があった労務職に、もう一度就くことにしました。東京での転職活動の仕方がわからなかったので、持っているスキルや経験でできる仕事を探したんです。その後、たまたま出会ったベンチャー企業に労務担当として入社して、7年ほど修行の日々を過ごしました。
私が入った時は社員70人くらいだったんですけど、5年くらいで250人規模にまで大きくなって……。気づいたら250人分の労務を1人で対応していたんです。それに加え、経営層と議論を重ねてプロジェクトを動かしていくような業務も並行して経験しました。
本当に1人じゃやりきれないと思うつらいときもありましたけど、それを耐え抜いたからこそ、今となっては何が来てもどうにか対応できるんじゃないかという自信に繋がってます。
もともと、20代はゴリゴリに働こうと思っていましたし、早くから修羅場に携われたことで、次に活かせるものが増えたかなと感じています!
接客から労務に戻り、心境の変化はありましたか?
そうですね。以前の私は「バックオフィスは売上も立てられないコスト部門だし、顧客から遠いところにいるから、貢献実感を得るのも難しい」と思っていた節がありました。でもあるとき気づいたんです。「労務も接客だな」って。
労務の仕事をしていると、勤怠ちゃんとつけてくださいとか、健康診断受けてくださいとか、もうお願い事ばっかりなんですけど、現場のメンバーがすごく感謝してくださるんです。「いつもありがとうございます」って言ってもらえるたびに、その気持ちがやっぱりすごく嬉しくて。
労務は定型的な作業をしている部門と思われがちですが、都度発生する業務や毎年の法改正への対応、福利厚生など制度の検討とか、実はやることがいっぱいあるんです。感謝してくださる人っていうのはそういう背景を分かってくださってる感じがして、もっとみんなのために役に立ちたいという責任感に繋がっていきました。
結局、労務の顧客って、一緒に働く社員なんですよね。そう考えると、ものすごく直接的に顧客に貢献できるポジションでもある。だから「この人のレジに並ぼう」と思われたいのと同じように、一緒に働く仲間から「大橋さんに相談しよう」って思ってもらえるような存在でありたいなと思うようになりました。
接客を学んだからこそ、労務の仕事でも顧客貢献ができると感じられるようになったんだと思います。
本気になれる仕事で目指す、脱・属人化
クラフトバンクとの出会いのきっかけは?
父が亡くなって、実家に母が1人になってしまったので、地元・福島へUターンすることにしました。
昔ながらの大企業よりもベンチャーの方が肌に合ってるなと感じていたので、次の職場もベンチャーがよくて。かつ、自分が「この会社のために一生懸命頑張りたい」と思える会社で働きたいと思っていました。本気になれる仕事がいい、というか。
でも家の近くではなかなか見つからず、関東まで範囲を広げて探していた時に、エージェントから勧められたのがクラフトバンクでした。「フルリモート勤務OKで、いい人ばかりの会社がありますよ」と。
ただ、労務の求人は出ていなかったので、こちらから問い合わせてみたところ「ちょうど採用を始めようと思っていました」との回答が! 本当に奇跡的なタイミングでした。
そこからはトントン拍子でお話が進んで、なんだかサクッと採用していただいた感じです。
入社の決め手は?
いろいろありますが、建設業界向けの事業内容にすごく共感できたことが大きいです。私は18歳の時、東日本大震災を経験していて。福島県があんなにやられてしまった状況でしたから、建設業界の方々の力がなかったらここまで復興できなかったと感謝しています。
あとは私の実家をフルリフォームした際に、65歳と70歳の2人の大工さんが半年ぐらいの間、毎日来てくださったことがあって。それまでは職人さんと話す機会はほぼありませんでしたが、そのタイミングで毎日挨拶を交わして「うわ、この部分すごく綺麗になりましたね」なんて喋ったりして、道具を見せてもらうぐらい仲良くなったんです。
クラフトバンクの事業の話を聞いた時に、その大工さんたちの顔が浮かんできました。日本の建築に関わる方々は本当にすごい技術をお持ちだと実感していたので、職人さんを支援していく事業に興味が湧いたんです。
最後の決定打は、代表の韓さんがSNSで、私の自宅の最寄駅にいる自撮りをアップしているのを見つけたことです。「東京の社長が、こんな田舎の駅にまで足を運んでくれるの!?」とすごく驚き、感銘を受けました。
後から聞いた話ですが「デジタル建設ジャーナル」っていうクラフトバンクのラジオ番組の、記念すべき第一回放送の収録地が私の地元だったみたいで。クラフトバンクは本当にローカルに強くて、東京のITベンチャーとは思えないです(笑)。
今年10月にも私の地元でイベントがあり、同行させてもらいました。前は候補者としてSNSを見ていた自分が、今はクラフトバンク社員として地元に来ている。それがなんだか嬉しくて、同じシュワッチポーズでリバイバル写真を撮ってもらったんです。「初心忘るべからず」の気持ちで大切にしている写真です。
今はどんなお仕事を?
労務全般を担当しています。入社・退職・育休などの手続き全般、社会保険、勤怠管理、年末調整などですね。月に3回くらい出社しますが、基本的にはリモートワークです。バックオフィスで地方人材っていうのはすごく珍しいと思うんですけど、電子化やツールの活用が進んでいるので十分回っています。
今は組織が急拡大しているフェーズなので、一度に20人入社してきますみたいなことが増えました。1人入社するだけでも、バックオフィスではパソコンの準備・アカウントの準備・名刺作成などいろんな作業が走ります。いろんな部署や人が関わるフローが煩雑になってしまうと大人数をスムーズにお迎えできないので、いろんな工夫をしています。
たとえば、これまでは声かけによる連携で運用していた入社対応を、半自動化しました。採用が決まったら、入社者の必要情報がSlackで関係者へ自動で通知される仕組みをGAS(Google Apps Script)で組んだり。確実なトリガーが用意されたことで進捗が明確になり、受け入れフローのオペレーションが大幅に変わりました。
この仕組みづくりには、前職での反省が活きています。前職では全部1人でやってきたからこそ「自分にしか分からない仕組み」を作りがちだったんですよね。そうすると引継ぎの時にめっちゃ困ると痛感しましたし、ただでさえ属人化しがちな労務をもっと属人化させてしまうんです。
今回は、人事の方々や総務の人たちも含め「みんなが使える資料・管理表」という観点で、誰が見てもわかるものにしようと意識しました。
まだまだ課題ありではありますけど、引き続き自動化やマニュアル化を勧めて、意識的に属人化を解消していきたいと思ってます。
事業スピードを上回れ! 急成長を支える土台作り
資金調達や会社の成長をどう見ていますか?
ワクワクしてます! 苦労を一緒に乗り越えて走っていくというのは、やっぱり楽しいなと思っていて。もっと前から入社していたらより大変な時間をみんなと一緒に経験できたのかなって、ちょっと悔しく思うくらいです。
これからは自分も貢献した上で会社が大きくなっていくかなと思うので、達成感ややりがいをさらに感じられるだろうな。5年後、10年後には社員数が倍以上になってると思うと、労務チームができてるかなと想像したりもして。それもワクワクしますね。
一方で、緊張感や危機感もすごくあります。会社が大きくなって、資金調達もして、事業サイドはどんどん勢いを増していますが、事業のスピード感に置いていかれてコーポレートが後手に回るのだけは避けたいと思っていて。むしろ事業のスピードを上回るコーポレートでないといけないと考えているので、危機感を持って体制を整えたり、制度設計や対応のスピードを上げていきたいです。
今後の目標は?
入社から半年経ちましたが、まだまだ労務の土台が固まり切っていないなと思っています。
バックオフィスの業務は常に動かし続ける必要があり、止めることができないものばかりなんです。入社した人がすぐに働ける状況を作り続けないといけないし、給与は毎月必ずお支払いしないといけないし。
まずはこの止めてはいけない業務をしっかり安定稼働させるのが目標です。やれることはすべてやる勢いで頑張れたらと思います。
その上で、ひとりで対応できることっていうのは限界があるので、人を増やしてチームとしてどういう体制でやっていくべきかも考えていこうと思っています。会社やチームの規模が大きくなっても、質を担保して進行できるような業務体制を構築したいですね。
それから業務とは関係ありませんが、老後は宮古島に移住するのが目標……というか、人生プランです! 毎年宮古島に泳ぎに行くのをすごく楽しみにしているんですけど、訪れるたびに島の魅力が増している感じがして、最高なんです。
どんな人と一緒に働きたいですか?
「誰かのために」と考えられる人は、コーポレートに向いてると思います。人に向き合うことが多いお仕事なので、相手の立場に立って考えられることも大事。「当事者だったら、どうしてほしいだろう?」と考えられる人は、うまく活躍できると思います。
例えば社員から「初めての育休取得で手続きがわからない」と質問が来た時、その質問の内容だけじゃなくて、他にも分からないことがあるだろうなと深掘りして「こういう制度もありますよ」と伝えてあげるとか。
労務は相手のためになることを考えて手渡せる仕事かなと思います。ほんの小さなことかもしれないですけど、それが私なりの良い接客であり、顧客貢献なんです。
社員という「いちばん身近な顧客」を支えるために、細やかな当事者意識を発揮してくださる方と一緒に働きたいなと思います。組織の基盤を守る仲間が増えたら、とっても心強いです! ぜひお話しする機会をいただければ幸いです。
(執筆・撮影:青柳ゆみか https://x.com/aopan_na )