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地方創生ベンチャー設立4周年の日に思うこと、都農町から全国に!

人口1万人の過疎地、宮崎県都農町で設立した株式会社イツノマ、本日が4歳の誕生日。

会社設立とともに、新型コロナウイルス
落ち着いてきたら、都農町がふるさと納税の2年間取引停止
その余波で、予定していたまちづくり実務の予算は削減。

そういえば2年前のこの日に、現金残高が100万円をきりそうになってたっけ。。

2年間のふるさと納税停止がやっと終わると思ったら町長交代
町の大きな方針変更により、ぼくらにも大きな影響が(いまここ)

この4年間、年間平均で330〜350日は都農町在住。
会社の売上はほぼ100%町内でしたが、今年からは積極的に町外に出て、仕事の横展開を広げていきなさい!という神のお告げだと捉えて。

で、会社のキックオフは、べたに書初めからスタート。

同時に、経営第2ステージに向けて、ミッション・ビジョン・スタイルと、2024年、都農町でやりたいことBEST3を話し合って言語化しました。

1.ミッション

人からはじまる、まちづくり

これは創業以来、ブレずに。
まちづくりには、お金、ハード、政策と必要なものはたくさんあるけれど、すべてのスタートは人

キーワードは「あ!いいこと思いついちゃった」
言い出しっぺが地域を変える、と信じて。

ちなみに、イツノマのロゴ、最初にイを人に見えるようにしてます。人からはじまる、の小さなこだわりですが。。

2.ビジョン

こどもとまちをつくるジェネレーター

今年、はじめて3年後、イツノマはどうなっていたいか、何をしていたいかを話し合いました。

創業以来のジェットコースター経営で、かなり節操なくいろんなことに手を出し、なんでも屋的に仕事をしてきましたが、所詮、長続きはせず。

そんな中、結果的に残った仕事で、自分たちなりに、じわりじわりと広げて、手応えをもててきたのが「こども参画まちづくり」です。

そんな背景もあり、ビジョンを考える際、「こうありたい姿」は、「こどもとまちをつくっていたい」でした。

「こうしていたい」は、ジェネレーター

まちづくりをしていくうえで、ファシリテーターのスキルだけでは、なかなか局面を打開して新しいことを創り出すのは難しいと実感。

小さな町だからこそ、外部ではなく内部として入り込み、発電機・生成機として、自らアイデアを出しながらみんなを焚き付け、巻き込み、最後は町民が自ら決めたと思えるような進め方。

それが、ぼくらのイメージするジェネレーターです。

3.スタイル

ミッション、ビジョンを踏まえて、日々の行動基準のようなもの、わかりやすくいうとイツノマっぽさについても話し合いました。

いま社員は3名なので、あえて言語化する必要もなくやってきましたが、最近、ありがたいことに増えてきた大学生インターンともシェアできれば、という趣旨で3つのスタイルを決めました。

①Be Positive , Do Positive

これは一昨年、あまりにネガティブだった組織状態を憂いてぼくが強制ポジティブ宣言したときのフレーズ。

個人的には、ポジティブが一番の強みと自負しているので、イツノマっぽさとしてダントツ1位にしました。

②いつの間に?のスピード感

2つめは、社名の由来そのものになるんですが。。
やはりイツノマだけに、「いつの間に?」って言われるぐらいのスピード感は売りにしたいし、日々メンバーに求めていることでもあります。

ごくたまにイツノマが外部から褒められることがあるとしたら、たいてい、ポジティブ以外はスピード。

単純にして最強。だと思ってます。

③つまらないことも面白く

3つめは、慶應義塾大学SFCの井庭崇さんと一緒につくった拙著『おもてなしデザイン・パターン』の13個目のパターン・ランゲージ「面白がり力」をベースに。


過疎地のまちづくりは、思ってる以上にうまくいかないことが多く、論理的にはたどりつけない理由で否決・批判をされたりもします。

ぶっちゃけ、決して面白みの多くない仕事も多いのですが、だからこそ、自分なりの面白いポイントを見出していこうぜ!っていう、単なる精神論 笑。

でも、こどもたちとの接点が多いだけに、ここは重要。

トムソーヤ(イツノマのロールモデルです)を見習って、大人が楽しげに、面白がっていれば、こどもたちもそうなってくると信じて。

4.都農町でやりたいことBEST3

横展開をするためにも、絶対的な本拠地である都農町でのぼくらの実践が面白くなければ何も起こせません。

ということで、都農町では今年なにやりたい?って話を最後に。

①ALAの可能性を最大化

町長交代の余波で仕事に多大な影響が出るのは、町や財団からの委託事業なので宿命的にしかたない。経営を安定させていくためにも、直営事業であるHOSTEL ALAの可能性を最大化させることにあります。

新年早々、安定収入ほしさに賃貸住宅としてしていた部屋を、攻めの客室、ツインルームに。

さらに、春からは、5,000㎡の敷地の魅力を最大化できるよう、町外から泊まりがけで遊びにきてもらえるような仕掛けを毎月していこう!と、ただいま絶賛企画中〜

ALAの大きな収益源となっている「まちづくりスタディツアー」も、これまでは高校生中心でしたが、今年からは企業・教職員向けのプログラムを強化し、より多くの町外の方々に都農町へ来てもらうことを目指します。

②YARDの業態開発

イツノマにとって、もうひとつの直営拠点が、商店街の入口にあるコワーキングスペース「YARD 1927」

地元の方々のご好意の集約がこのYARD。
ぼくにとっては都農町で一番思い入れのある場所です。

昨年から、中学生の地域クラブ「まちづくり部」、そして小学生のゼロカーボン推進チーム「Green Hope」の部室としても活用しているため、放課後は毎日、子どもの奇声歓声がたえない賑やかなオフィスになってきて、かなり楽しくなってきてます。

リノベ5年目の今年は、再プチリノベして、小中学生に加えて、日中は子育て中のママパパや、1000ベロ的な気軽な飲み場を求めている若者たちにも利用してもらえるオープンな居場所に変身させようと企み中です。

③VIVI STOPの開設

最後は、子どものクリエイティブ・ラーニングスペースのVIVI STOPの開設。

都農中学校と、町内小学校3校で実施する総合・探究学習「つの未来学」と連動した場づくりを目指しています。

「つの未来学」では、探究してアイデア出して、町長をはじめ、町の人たちに提案まではこの3年間で実践。

次の課題は、町の中で実現できるか?

そのために必要なのが「試作(プロトタイピング)」

ぼくらがスタディツアーで提携している新渡戸文化高校では、学校の中に「VIVI STOP NITOBE」があり、3Dプリンターやレーザーカッター、製本機が常設されています。

子どもたちがつくりたいものを思い思いにつくれる場所。

VIVI STOP NITOBEの担当でもあり元小学校の図工教員だった山内佑輔さんは昨年と今年、都農町の小学校で造形あそびの授業を実践。

少しずつですが、小学校の図工と総合学習を合体させながら、放課後も、探究と創造に没頭できる場づくりを目指します。

5.まとめ

全国各地で、地方創生・まちづくりの新しいアクションが増えてきています。それはそれで、すごくいいことだと思いますが、こどもたちの未来への投資や、過疎地へのUターン政策については、まだまだ事例が少ないなと感じてます。

会社経営するだけでひいひい言ってるぼくらのような零細ベンチャーにできることはたかだかしれてますが、この4年間、都農町で実践してきたことをベースに、全国の過疎地、1万人以下の町村を中心に、「こども参画まちづくり」を積極的に提案、伴走していきたいと思います。

ちょうど2年ぐらい前に、デザイナーの太田開さんに描いていただいたイラスト。イツノマのホームページのトップ画像や名刺にも使ってます。

この絵の意味するところは、都農町で実践したまちづくりをまるごと、都農から全国に輸出するために町から出港する宝船。

5年目をむかえる株式会社イツノマ、出港いたしました。
これからもどうぞよろしくお願いします!




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