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都農町の公式HPをイツノマが運用受託、町民双方向型にアップグレード。

日ごろ、あまり接点がない地方自治体のホームページ。僕も都農町に移住して一年近くたちますが、ほぼ見てません。。(見る理由がない?)

とはいえ、町民とのコミュニケーションチャネルとしては、新たに何かつくるよりは、公式ホームページを活用したほうがリーズナブル。

都農町では、4月から特に65歳以上の高齢者と15歳以下の子どもたちを戦略ターゲットに、町民双方向型ポータルサイト『都農ページ』をはじめます。

1. 都農町デジタル・フレンドリー

人口減少・高齢化・若者流出の3点セットが課題の都農町、まちづくりへの町民参画、特に若い世代と意見交換を活発化させることは必須。

昨年から町をあげて「デジタル・フレンドリー宣言」。全世帯の光回線整備、デジタルに縁遠い65歳以上だけの世帯と15歳以下の子どもがいる世帯、約2,000世帯にタブレットを配布5年間は1GBまで使い放題の太っ腹施策。

町の公式ホームページも一新、IDを共有する町民双方向型のポータルサイトを開発中。

2. 町民双方向型のポータルサイト


開発は、会津若松市のスマートシティ推進の中核を担い、双方向型ポータルサイト「会津若松+(プラス)」を立ち上げたアクセンチュアさんと。

ユーザーがIDを登録すると、自分の志向性や必要とする情報からレコメンドされて見ることができ、関連するホームページを閲覧する際のプラットフォームになります。

この背景には、自治体の提供する情報がどれだけ住民に届いているかを示す「コミュニケーション率」の低さが課題としてあります。

海外の「コミュニケーション率」は、スマートシティ先進国のエストニアでほぼ100%デンマーク80%オランダ60%とヨーロッパ勢が高い比率なのに対し、日本は10%以下。(byアクセンチュアさん)

会津若松市では、「会津若松+(プラス)」を導入し、一桁台だったコミュニケーション率が20%に到達、いまは30%を目指しているとのこと。

3. 都農モデルを目指して

コミュニケーション率」には「市政だより」なども含まれるのですが、1万人の町、都農町では「週報つの」という町内で知らない人はいない広報誌があります。


隔週で、44自治会で仕分け、添付のビラなどをホチキスどめ、各世帯に配るというアナログの極みながら、個人的にも毎回、しっかり読んでいてとても浸透している広報媒体。

都農町で何か知らせようとしたら、まずは「週報つの」を使います。

とはいえ、高齢化著しい自治会役員の方々にとっては負担がふえ、10年、20年先を見据えると持続可能性は?という状況でした。

なので、「週報つの」をタブレットから見られるようになれば、結果的に町のデジタル化も進みます。

また、都農町では、宮崎大学に寄付講座「地域包括ケア・総合診療医学講座」を開設、宮崎大学の総合診療医の先生たちが3名、都農病院に常駐してます。(全国的にも稀有なことです!)

町の人たちに健康情報・知識を日常的にとりいれてもらえるよう、総合診療医や看護師、介護士、ソーシャルワーカー、ケアマネージャーが日替わりでコラム『けんこう日記』を発信、『都農ページ』のトップ画面からすぐにアクセスできる予定です。

会津若松+(プラス)」のシステムをベースにしながら、1万人の町ならではの仕様「都農モデル」をつくるため、日常的に、高齢者の方々に直接、意見を聞き、タブレットの操作をしてもらいながら開発中です。


4. 自治体コミュニケーションの未来を展望

住民と地方自治体のコミュニケーション(住民参画や広報・広聴)の現状や課題、地方自治体の問題意識を明らかにし、今後あるべき地方自治体におけるコミュニケーションの未来を展望することを目的に、全国の市町を対象に実施した「自治体コミュニケーションの未来を展望する調査2019」(トーマツと慶應義塾大学)によると

「自治体コミュニケーションの未来を展望する調査 2019」発表デロイト トーマツ グループのプレスリリース(2019年7月8日 14時04分)[自治体コミュニケーションの未来を展望するprtimes.jp

9割を超える地方自治体において、住民との双方向のコミュニケーションが政策形成に有効と認識されていることが確認。
・その一方で、現状の住民参画の手法は参加年代の偏り参加人数の確保などで課題があり、住民から得られた意見を施策の検討に活用するには難しさがある。
・また、ターゲットに合わせた広報・広聴の実施や、IT技術を活用した住民との意見交換などを実施している市町は限定的であり、課題の改善に向けた取組みは十分ではありません
・しかしながら、8割の市町がIT技術を活用した住民参画に関心を示しており、今後テクノロジーを活用して住民参画の手法が大きく変化していく可能性があると考えられます

町のホームページを活用しないのはもったいないですね。



都農ページ』で一番重要視しているのが、18歳未満の参加です。

過半数の自治体が、18歳未満の住民の地域経営、政策形成への参加、意見表出の場がないと回答しています。


5. 18歳未満の参加を促す「都農ページ」

全国の課題を先取りする都農町では、来月末で唯一の高校が閉校に。残された1校だけの都農中学校、約240人の中学生に未来が託されます。

僕らがデジタル・フレンドリー推進とほぼ同じタイミングで、都農中学校のキャリア教育に携われることになり、デジタル推進と連動した来年度のカリキュラムを企画中です。

昨年10月の全校生徒向けキャリア教育講演会で、事前に全員にアンケートで、「何があったら新しいホームページを見たいか」と質問、みんなでディスカッションをしましたが、大人と議論するよりは何倍も盛り上がったことに、限りないポテンシャルを感じました。


中学生の1位はなんと「占い」、2位は「流行しているもの」、3位は「天気予報」。農業が基幹産業の都農町では、天気予報は必須コンテンツ。ただし、中学生が必要な理由はおそらく自転車通学が多いから。


4月からは中学生に全員タブレットが配布されるため、ホームページを通して、町に関心を持ってもらい、「つの目安箱」からどんどん町長あてに意見を言ってもらいたいし、促すアクション、どんどんとっていきます◎

このアンケートがあったおかげで、年末に公募したホームページ名称アイデア募集も、ほぼ全員が応募してくれ、見事、1年生3人が提案してくれた『都農ページ』に決定!

僕が知る限りで、地方自治体の公式ホームページでネーミングがあること自体めずらしいのでは?

町長に普通にホームページのデザイン承認をもっていったとき、「もっと面白い名前にしたほうがみんな見てくれるんじゃない?」という一言をいただけたおかげで、中学生たちが貴重な経験できました!

先週金曜日には、町長室で河野正和町長と生まれてはじめて一緒に撮影!


10代にとって、自分のホームページだ、という当事者意識をもってもらえるよう、運用も担わせていただく僕らイツノマで責任もって記事作成・更新作業に励みます!

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