はじめまして!ワードロジー代表の大串です。
この会社を始めてからしばらく経ちましたが、改めて「なぜ起業したのか」を整理して、自分の原点を言葉にしてみようと思います。
学生時代の広告代理店でのアルバイトが「働く」の原点
突然ですが、僕は大学時代、広告代理店で働いていました。
「なぜ大学生が広告代理店?」と思うかもしれませんが、大学3年生の10月頃、「就活は広告系とか面白そう」と思っていた矢先に、知り合いの社会人から小さな広告代理店のアルバイトを紹介されたのが理由です。
きっかけは、金曜20時にかかってきた1本の電話でした。
なんだろうと思って電話にでると、人手が足りない会社があって、明日から来れる人を探していると。
なんの会社かと聞いたら、当時原宿にあった広告代理店。なにをやるかわからないけど、とにかくスーツでいけばOK。元気に挨拶して、あとは現地で話を聞いてくれと。
「よくわかんないからもう少し話を……」とか「時給いくらですか」とか、野暮なことは聞くまい。これは運命だと思い、私は即答で「いきます!」と返事をしました。
次の日に行ってみると「大串くん、今日はよろしくね」と社長の挨拶が。その日は社長と飲食店舗を回り、ウェブで紹介記事を書くためインタビューをやるのが主な業務でした。
仕事終わりには打ち上げで飲み屋に。その際に「僕ここでもっと働きたいです!」と思いを伝えたら、「おお、そうしたらまたきてよ」と一言。この瞬間から、「なんでもやる」アルバイトがスタートしたのでした。
実質インターン?社長のお付きで、なんでもこなすアルバイト
小さな会社は、大学生でも即戦力です。
社長の横について、打ち合わせに同席したり、イベントがあれば設営をやったり、記事の仕事があれば人に取材をしてウェブメディアに記事を書いたり(このときの文章を書く体験が、後々のキャリアに影響してきます)。
特にイベントの仕事では、朝9時から次の日の深夜3時まで社長と一緒にいる、なんてこともありました。ヘトヘトになってタクシーに乗って帰ろうとすると、社長は「10時から打ち合わせだから俺はこのままサウナいって寝る」と言って薄暗い街に消えていきます。頭を下げながら去り行く背中を見届け「この人、体力のオニだ」とか思いましたね。
そんなふうに、学生らしからぬ(?)働き方をしていたときに、社長から聞いたある言葉が僕は忘れられません。
「目的を達成するためには、何をやってもいい。それが広告の面白さだ」
何をやってもいいというのは、ルールを無視していいとか、そういう話ではありません。
そうではなくて「認知を広めたい」「反響を取りたい」といった目的があったときに、それを達成するためには、あらゆる手段を柔軟に検討していいのだと。
イベントをやってもいいし、文章で伝えてもいい。今だったらSNSを効果的に使ってもいい。もしくはあえてデジタルを使わない施策をとらず、アナログでウェットなコミュニケーションをとったっていい。とにかく自由に戦えるのが広告の面白さだということを教えてくれました。
企業のコミュニケーションにおいては、「何が対象とする人々に刺さるか」は感性の領域ですし、「得られる成果」は理性の領域だと私は考えています。そんな人間の感性と理性の交差点に、広告という世界があるような気がしました。
僕はこの一言にビビッときて、広告関係の進路へ進む思いを、より強くしたのでした。
さぁ働こう、営業力をつけよう!
そんな業界自体への憧れとともに、個人として一生使える営業力をつけたいという思いがあったので、就職はイシン株式会社という、広告会社でありながらも営業系の組織風土を持つ会社に入社しました。
そこでは、雑誌メディアを使ったPR支援の営業を担当。
お客様に紙面の提案をして、取材に立ち会い、社長の想いを聞き、記事として届ける——。やりがいもあったし、面白い仕事でした。
でも、ある時ふと思ったんです。
「企業のストーリーって、もっと深くて、多面的で、伝え方も自由なはずじゃないか?」と。
社会人で4〜5年働く中で、大学時代の社長の言葉が頭によぎったんですね。
自社メディアという限られたフォーマットの中では、どうしても伝えきれないことがたくさんあるのに気づきました。
それなら、自分たちで“伝え方そのもの”から設計できる会社をつくろう。そう思って、2017年、28歳の頃に現在の会社を立ち上げました。
とはいえ、何もない。事業内容もない。できることもない…が、しかし!
とはいえ、僕には武器は何もありませんでした。営業力を身につけたといっても事業会社で5年働いていた程度ですし、あるとしたら大学時代のアルバイトで身につけたライティングスキルくらい……おお、これだ。
コピーライティングなども勉強しながら、最初は小さく広告関連会社にフリーライターとして企業に入り込み、仲良くなったタイミングで「実は僕、会社やってて。コーポレートサイトや採用サイト、会社パンフレットも作れるんです」なんて言って自己紹介。「ええ、そうなの?早く言ってよ。なんか一緒にできたらいいね」と言われながら、少しずつ制作関係のお仕事をいただいてきました。
そんなこんなで、最初は事業内容もやること(やれること)も決まっていないまま、営業を開始し、ウェブを中心としたクリエイティブ制作や数値解析に携わり、今に至ります。
企業が存分に個性を発信できる社会にできたら、世の中盛り上がるんじゃね?
弊社の理念は「ブランドづくりのパートナーになる」。
そして目指す世界は、ビジョンにある「あらゆる組織が、個性と創造性を発揮している」世界です。
その会社が大切にしていることをきちんとカタチにして、きちんと伝えていく。もちろん結果として、反響といった成果を獲得していくことも忘れない。ブランディングとマーケティングの両側面、まさに感性と理性の両方から、アプローチを考えていくことが大切です。事業ドメインである、SNSの活用も、プレスリリースも、コーポレートサイトも採用サイトも、全部そういった目的を達成するために存在するのだと、私は考えています。
あらゆる組織が、自分たちの個性を表現しながら、それぞれがそれぞれのやり方で、社会を良くするために事業をやってく。そんな社会を作れたら、とってもステキじゃないですか?
結構ピュアに、青くさく、そんなことを僕は考えています。
今回、Wantedlyを通じて 、これらの想いに共感していただける仲間探しをスタートしました。ぜひ、いろんな仲間とともに、思い描く社会を作っていけたら嬉しく思います。
興味がある方は、ぜひ一度お話ししましょう!