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社内報『技術情報・知識共有記事』よりご紹介。今回のテーマは「LT(Lightning Talks)」について。

みなさん、こんにちは。

株式会社テトラ・コミュニケーションズ(以下、テトラ)採用広報の山田です。
私たちは「瞬間の利益を喜ぶのではなく、ビジネスに関わるすべての人がHAPPYになる。」ことを目指しているエンジニア集団です!

テトラでは、各種勉強会などの他に、毎月発行している「社内報」もスキルアップのツールとして活用しています。「技術情報・知識共有」コーナーに社内の有識メンバーより『体験・知識・スキル・情報』等を共有してもらうことで、新たな学びや挑戦のきっかけとしています。

今回は、社内報よりソリューションセンター グループリーダー 吉田彰宏さんの執筆記事を抜粋してお届けします。内容とあわせ、テトラの社内報を通じた知識の共有やコミュニケーションの文化についても感じとっていただけましたら幸いです!



LTというものをご存じでしょうか?もくもく会と並び、エンジニア界隈の独特の文化(?)だと思っています。テトラにも取り入れたら面白いのでは思い、紹介します。

LTとはLightning Talks(ライトニングトーク)の略となります。”Lightning”とは稲妻という意味ですが、稲妻トークと直訳すると意味不明ですね。

一言でいうと、LTとは短いプレゼンテーションのことで、稲妻のようにとまではいきませんが、サクッと終わるプレゼンです。カンファレンス、イベント、勉強会などでよく行われています。厳密に時間が決められているわけではないのですが、5分程度というのが目安のようです。イベントによっては、時間が来たら強制終了で、次の発表者に移るというケースもあるようです。

一番多いのは、業務上で得た経験をプレゼンするというものです。おそらくこれが発表しやすく、かつ、聞いている人にも有益なものになりやすいでしょう。

● Windowsでこんなショートカットを覚えたら便利だった!Excelでこんな数式やマクロを作成したら、作業効率が上がった! ・・・ といったものでも良し。

● 基本情報試験、FP試験などに向けて、こんな勉強をして挑んだ結果・・・というのも良いですね。仮に不合格だったとしても「こういう勉強は役に立った」「でもこういった勉強も必要だったと分かった」といった生の声は役立ちます。

● 最初はお客様から怒られることが多かったが、こういう工夫をしていったらスムーズに進められるようになった・・・といった仕事の進め方、取り組み方のような内容も、発表後にいろいろな意見が飛び交いそうです。

うまくいったことだけではなく、しくじり先生のように「やってしまった」体験もアリだと思います。他にも、ライフハックや趣味などをテーマにしたりもするようです。このあたりはどういう場でLTをやるのかで変わってくるような気がします。

いろいろなメリットがあると思いますが、いくつかを紹介します。

① 自分が普段やっている業務、磨いているスキルについて知ってもらう

今自分がやっている業務やスキルについて、同じ会社の人たちはどれだけ知っているでしょうか?LTをすることで自分が普段やっていることや興味をもっていることを知ってもらうことができるのはもちろんのこと、あとから「自分も同じようなことをやっているよ」「自分はこういうことで困ったことがあったから、○○さんにも共有するよ」といったコミュニケーションが生まれるキッカケになります。

② アウトプットの練習になる

仕事ではアウトプットすることが重要です。アウトプットとは設計書、プログラムコード、手順書を書いたりするだけではなく、進捗や課題を報告したり、困りごと/要望を伝えるといったことも含めると、多岐にわたります。LTは5分という制限があるため、あれこれ盛り込むことはできません。余分なことをそぎ落とし、自分が一番伝えたいことはなにかということに絞むことになります。また、どういう表現をすれば聞き手に「伝わるか」を意識ようになり、コミュニケーション力がアップします。あと、人前で話す練習にもなりますよ。

③ 自分が学んだことが他の人の役に立つかも

「1人の100歩より、100人の1歩」という言葉があります。自分は困りごとをこうやって乗り越えた、こうやったら便利になった、ということを共有することで、聞いてくれた人の1歩に貢献できる可能性があります。仮に10人の1歩に役立ったとしたら、それってすごいことではないでしょうか?

④ フィードバックをもらえる

人前で発表するということに怖さを感じることがあるかもしれません。人の目が怖いということのほか「内容が誤っている」「こっちのほうが良い」といった指摘をもらうことに怖さを感じるかもしれませんね。ただ、そういった指摘をくれる人がいるおかげで、自分の理解の誤りを訂正できたり、より良い方法を知ることができます。発表をしないとそれらを知らないまま。そう考えると指摘をもらえるのはありがたいことだと思います。

⑤ 準備が勉強になる

「知っている」と「できる」は違います。同じように「できる」と「教えられる」も違います。LTの準備を進めていく中、自分の理解があいまいな点に気づいたり、新しく学ぶことがでてきます。「アウトプットの練習になる」にも書いた通り、準備の段階でいろいろ考えることになるので、LTで誰が一番学べるかというと、聞いているひとではなく、間違いなく発表者だと思います。

こういうプレゼンをやろうといった場合「私はまだまだ」「私が知っていることなんてみんな知っているはず」「もっと経験を積んでから」といったことを思い浮かべ、遠慮してしまうかもしれません。しかし、LTでは「他の誰もが知らないすごいこと」を話す必要はありません。例えば未経験入社だった人が「最初の頃に躓いたこと。どうやって対応していったか」でもOKです。今まさに研修を受けている人が「今、困っていること。(解決はしていなくても)こういう風に取り組んでいる」といったことでもOKです。それらはきっと、未来の未経験入社の方に役立ちます。すごいことを話す必要はなく、自分がこれまで経験してきたことを等身大で話すことが大事です。

テトラにはPizza&Beer、寿司と日本酒、たこ焼きwithハイボールといったイベントがあります。イベントはおおよそ2時間の枠があり、誰かがひたすら話し続ける必要はないのですが、主催者はファシリテーターのような役割も求められるため、どうやればよいのか分からないなど、主催するにあたり「少しハードルが高いな」と感じているメンバーもいるかもしれません。

みなさんは業務を通じて様々なスキルや経験を得ていますが、それが各々の中に留まり、社内をうまく巡っていないのがすごくもったいなと感じています。LTは5分と短く、ハードルが下がるため、こういったことを取り入れることでみなさんが得たものを社内に還元していくためのきっかけにならないかと思っています。

そういう私自身も、LTデビューをしました。DMS Cube(※HULFT/DataSpiderのユーザコミュニティのイベント)で「DataSpider: 気を付けろ! クラウド版はオンプレ版とここが違う!」というテーマで話しました。現地参加者数名、オンライン参加も数名というささやかな規模でしたが、噛みまくりながらも何とかやりとげました。コミュニティに関わる人達は「この人にあの人を紹介したい」のように人をつなげることが好きな方が多いので、今後のイベントで新しいつながりが生まれることも期待しています。

2023年は最終的に3回のLTを行い、発表した後に、「そんな機能があるとは知らなかった」「まだDataSpiderを使い始めたばかりだったので勉強になりました」といった声をかけていただいたりしました。また、最初は見知らぬ場へ1人で参加するという状態でしたが、登壇することが他の参加者とのつながるキッカケにもなり、今は顔見知りの人がいる場に行くといった気持ち的な変化も起き、チャレンジしてよかったと改めて思いました。

                     文/ソリューションセンター グループリーダー 吉田彰宏



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