炭火焼き、釜炊きごはん、手づくりサラダバー。こだわりが多い業態ほど、オペレーションは複雑になります。128店舗を展開するブロンコビリーが、4年間・5プロジェクトをトリノ・ガーデンと共に走り続けた理由を、営業企画部の山口さんに聞きました。担当アナリストの近藤が、その舞台裏を振り返ります。
「オペレーションの良し悪しを、指標にできるんだ」
──山口さん(株式会社ブロンコビリー 営業企画部)
サービス導入前にトリノ・ガーデンさんからプレゼンをしていただいた際には、率直におもしろいな、と思いました。人の動作一つひとつをここまで分解して数値化することによって、オペレーションの良し悪しというものを指標にできるんだ、と驚きました。
──山口さん
社内ではイメージがしづらい部分もあったようで、「どうなんだろう?」と懐疑的な意見もあったかとは思います。ただ、実際に分析をしていただいて、レポートを見せていただく段階ではそういった意見や抵抗感もなく、納得してくれていたようですね。データが出た瞬間に、みんな腑に落ちる感覚があったんだと思います。
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暗黙知だった「熟練の技」を、言葉にする
最初のプロジェクトで取り組んだのは、生産性に差がある店舗のオペレーション比較分析でした。中位店舗と上位店舗の動きを動画で細かく追いかけ、何が違うのかを秒単位で可視化していきます。
──山口さん
印象に残っているのは、初級スタッフとベテランスタッフの時間の使い方の違いを可視化してくださったことです。ベテランスタッフが持つ、暗黙知となっていた時短テクニックが可視化されました。ベテランが当たり前のようにやっていたことが、実はかなり高度なオペレーションだったと気づいた瞬間でしたね。
「なんかあの人うまいよね」で止まっていた話が、「なぜうまいのか」まで言語化される。これがトリノ・ガーデンの分析が現場に刺さる理由の一つです。経験の長いスタッフほど「そう、そういうことなんだよ」と腹落ちする。その納得感が、現場全体を動かすエネルギーになります。
「伝票出力後1分以内」──共通言語が現場を変える
──山口さん
オペレーションを分析して終わりではなく、現場への落とし込みまで一緒に取り組んでくださるので、現場は動きやすかったみたいですね。たとえば「伝票出力後1分以内で調理開始」とか、「テーブルバッシングは2名体制」といった、現場に即したわかりやすいキャッチフレーズを作って定着させてしまう。
──山口さん
もちろん現場には、これらをキャッチフレーズとして覚えて行動している子と、このキャッチフレーズが生まれるに至ったもともとのオペレーションの課題点を深く理解している子とさまざまではあります。ただそうした理解度の異なるスタッフたちもみんな、改善に向かって動ける体制ができたことは成果として大きいですね。
「1分以内」という数字が共通言語になると、指導の仕方が変わります。「もっと早くしろ」という曖昧な指示ではなく、「今、伝票から何分経ってる?」という具体的な対話ができるようになる。これが、現場の空気を変えていきます。
下位店長が、2週間で全店トップクラスに変わった
──山口さん
ある店舗に「とにかく実直に一生懸命だけれど厨房のオペレーションに自信が持てない」という店長がいて、彼のオペレーションを分析していただいたことも印象深かったですね。提供スピードが全店でも下位だった店長が、2週間ほどで全店トップクラスの提供スピードに変貌したのは本人もそうですがみなが驚きましたね。
──山口さん
彼は、トリノ・ガーデンさんの分析をきっかけにして、オペレーションの見方、考え方を学んだようで、最後にはとても自信を持って仕事に取り組めるようになってくれました。そうした成長を見て、結果としてエリアマネージャーに登用されることにも繋がったと思います。
「一生懸命やっているのに結果が出ない」という状態は、多くの場合「どこを変えればいいかわからない」ことに原因があります。動画分析でその店長の動きを細かく追いかけると、問題は「手が遅い」わけでも「知識がない」わけでもなかった。作業の優先順位の組み立て方に、小さなロスが積み重なっていただけでした。それが見えた瞬間、本人が一番驚いていました。
「次はここを見てほしい」が、4年間続いた理由
──山口さん
やっぱり全体のオペレーションを一度見ていただいていたことで、各所の細かいところにある課題や問題が炙り出される感覚があって、「じゃあ次はこのポジションを深掘りして見てもらおう」ということをくり返しやっていった形ですね。
──山口さん
全体をざっと改善して終わり、じゃなくて、細かい部分まできちんと見てもらって、さまざまな指標を定義していくというのが一番良いなと思ったんです。そこまでやると、やっぱり他の店舗にも展開しやすかったですね。
1つのプロジェクトが終わると、次の問いが生まれる。「ホールの分析は終わった。次は厨房を深掘りしよう」「このポジションのベストプラクティスが定義できた。次は中位店舗への展開方法を考えよう」。この繰り返しが4年間続きました。
分析を間近で見て、自分たちも変わっていった
──山口さん
最近、現場をコントロールしなければいけない店長が、ピーク中にずっとレジ会計から抜け出せていない現象があったんですね。責任者がレジに入っていては、店舗全体が見渡せず、店内全体のオペレーションがうまく機能していない。今までは「何してるんだ!」と言っていたところ、最近は「1時間のうち何分間、店長がレジ前にいたのか」を計測したりしています。
──山口さん
そうすることで、みんながなんとなく感じていることも、店長たちに数値で伝えることによって「こういう人員配置にすればいいのか」という話がとてもしやすくなりました。もちろんトリノ・ガーデンさんの分析には及びませんが、課題解決のための手立てを率先して考えられる店長が増えてきたのは、大きな収穫だったと思います。
これは、トリノ・ガーデンが「分析の手法を渡した」というより、「数値で考える文化が伝染していった」という話だと思っています。怒鳴ることをやめて、計測し始めた。その小さな変化が、現場の対話の質を変えていきました。
▌ 担当アナリストから(近藤)
ブロンコビリーさんとのプロジェクトで一番印象的だったのは、プロジェクトが終わった後に、クライアント側が自分たちで数値化を始めたことです。「何分間、店長がレジ前にいたか」を自分たちで計測している、という話を聞いた時、この仕事の本当の意義を感じました。分析の手法を渡すのではなく、数値で考える文化そのものが伝染していく。それが積み重なって、4年間のリピートに繋がったんだと思っています。最初のプロジェクトで暗黙知の可視化に取り組んだとき、ベテランスタッフの方が「そう、そういうことなんだよ」と言った瞬間が今でも忘れられません。自分が長年やってきたことが、初めて言葉になった瞬間だったんだと思います。その方の表情を見て、この仕事をやっていてよかったと思いました。
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こんな方と、一緒に働きたいです。
分析結果を渡して終わりにしたくない方。現場が変わっていくプロセスを最後まで見届けたい方。「なんとなく感じていた課題」を数値にする仕事に面白さを感じる方。トリノ・ガーデンのアナリストとして、一緒に働きましょう。