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蔵人の必須能力!リモートワーク組で利き酒練習会を開催した話。

広報課の北山です。

突然ですが…「蔵人たるもの利き酒ができて当然だ!」
ということで、先日、主に関東圏を中心にリモートで働く社員で集まって、利き酒練習会を実施しました。

今回は、その模様をお届けします。

利き酒とは?
人間の五感をつかって、日本酒の品質をチェックする「官能検査」のこと。出荷前の最終検査や、市場に流通した後に品質が劣化していないかなど確認します。

講師は、製造部・部長の川名さん!
会場は、都内コワーキングスペースの会議室で行いました。(ガラス張りの部屋だったので、外から見たら不思議な光景だったかもしれません…)

楯の川酒造は、山形県に蔵を構えながらも全国各地で活躍する社員が多い酒蔵です。
この日は、講師の川名さんが本社蔵(酒田市)から参加。石垣島や京都の社員ともオンラインで繋いで実施しました。(都内に集まれる社員は、上記の会議室集合)

今回は、楯の川酒造の製品を4種類用意。ラベルが貼ってあると先入観に囚われてしまうかも…ということで、全てブラインドテイスティングにて実施しました。

(A~Dの4種類のお酒を用意。商品名は明かしていたものの、どれがどのお酒に当てはまるのかは講師の川名さん以外知りません。)

では、さっそく利き酒の実践開始…
といきたいのですが、その前に川名さんより利き酒において重要な点やチェックポイントなどの説明を受けます。

利き酒のチェックポイントは、主に下記の3つです。
ポイント①:「色」を確かめる
日本酒は必ずしも無色透明とは限りません。青みがかかっていたり、熟成の進み具合によっては黄色みがかっていることも。まずは目で見て、お酒の状態をチェックします。
ポイント②:「香り」を確かめる
色を確かめた後は、実際に鼻を近づけて香りを確かめます。綺麗な吟醸香(リンゴやバナナなどフルーツを連想させる香り)が出ているかどうか。逆に、マイナス評価となるような香りがでていないかどうかなどをチェックします。この際、大きく「スゥー」っと鼻をすってしまうとアルコールの刺激が先にきてしまい、正しい香りが判断できなくなるので、「スッ」と少量を鼻腔に取り込むイメージで確認することも重要なポイントです!
ポイント③:「味」を確かめる
最後に口に含んで、日本酒の味わいを確かめます。甘み、旨味、苦み、酸味を舌の上でお酒を転がせるようにしてチェックします。
口に含む量も重要で、一回に含むのは5ml程度(小さじ1杯分)に留めるといいとのこと。含む量によって味わいの感じ方も変化することや、舌上からも微量のアルコールが吸収されるので、できるだけ少量で利き酒します。

(まずは水で、口に含む量を調整する練習もしました!)

一通りの座学を経た後に、いよいよ実践開始。

一つずつメモを取りながら「これは華やかでリンゴ様の香りがする」「このお酒は酸味が強くでている」「AとBを比べると、Bのほうが口当たりまろやかに感じる」などなど真剣にお互いの意見交換をしながら進めていきました。

自社商品と言えども、ブラインドテイスティングで実施すると頭もフル回転!最後に商品名の答え合わせもしてみようということで、真剣にお酒と向き合いました。

今回の目的は、あくまで『テイスティング能力を高めること』
商品名を当てることが一番の目的ではなかったのですが「考えれば考えるほどわからなくなってきた!」とドツボにはまってしまう人も…(笑)講師の川名さんからは「行ったり来たりしているとプロでも混乱するので、なるべく第一印象を大切にしてください。」というアドバイスがありました。

ちなみに通常、利き酒後はお酒を飲みこまずに、吐器へお酒を吐き出します。(なので、お酒が飲めなくても大丈夫!実は、お酒を全く飲めないという杜氏や蔵人もいます。)

30分程度実践して、最後に商品名の公開を。

A 純米大吟醸 美山錦 中取り
B 純米大吟醸 清流
C Shield 惣兵衛早生
D 純米大吟醸 主流

今回は、上記の4種類でした!商品名が明らかになったところで、再度ひと通り利き酒をして振り返りを行いました。

このようにリモート組で集まって練習会を実施することは初の試みでしたが、今年ジョインした人にとっては、新たな学びの場に。社歴の長い社員にとっても、再確認や知っているようで知らなかったことの発見に繋がる良い機会となりました。

利き酒は、自身の感じたことを言葉に表して精度(再現性)を高めていくことが重要です。
普段、日本酒を楽しむ上では必須の能力ではありませんが、利き酒ができるようになると日本酒の奥深さや面白さに気づくことができるかもしれません。

興味が湧いたら『唎酒師』のように比較的取りやすいものから『酒匠』『Sake Diploma』など専門性の高いものまで日本酒の資格も様々ありますので、資格取得に挑戦してみることもおすすめです!

【公式通販】楯の川酒造│山形の日本酒・純米大吟醸の蔵元
山形初となる全量純米大吟醸蔵。楯の川酒造の公式通販サイトです。鳥海山麓の良質な水と米、豊かな自然と雪国文化に育まれた"きれいな日本酒"を、酒蔵直送でお届けします。
https://shop.tatenokawa.com/

楯の川酒造公式オンラインショップでは、小容量の飲み比べセットも用意しています!利き酒の練習にもぜひ!

それでは、また次回の更新もお楽しみに!

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