KINTOテクノロジーズは、全国に4つの拠点を持っています。2025年6月、そのうちのひとつである大阪のOsaka Tech Labが梅田にオフィスを移転しました。今回はOsaka Tech Labから朝長さん、高見さん、中村さんの3人を迎え、大阪拠点の設立と移転の背景や、時期をおなじくして発足した「Osaka Tech Lab 2.0」プロジェクトの概要、大阪オフィスの魅力などについてお話を伺います。
オフィスの移転に際し、あらためてOsaka Tech Labらしさを見つめ直す必要があったと語る3人。プロジェクトを進めるなかで、どのような答えにたどり着いたのでしょうか。
▍朝長 Osaka Tech Lab所属 DataOps グループ
外資系のDWHベンダー、コンサルティング企業で、システムの開発や分析、プロジェクトマネージャーなどを経験したのち、2020年2月に株式会社KINTOに入社。2021年の分社化にともない、KINTOテクノロジーズへと転籍する。KINTOテクノロジーズでは、DataOpsグループマネージャとして所属。グループ企業に対し、分析基盤のアーキテクチャ設計から開発・構築を行っている。Osaka Tech Labの最初のメンバーとして、大阪拠点のこれまでを見つめてきた1人でもある。
▍高見 Osaka Tech Lab所属 DXソリューショングループ
WEB広告の企業でさまざまな企業のコミュニケーションの課題に関わり、アートディレクターとして経験を積み重ねていたが、AIの台頭からキャリアプランとのギャップを感じ、転職を決意する。KINTOテクノロジーズへとジョインしたのは、2023年7月のこと。トヨタグループのアセットを活用しながら、社会問題の解決に向かえる点に惹かれ入社の決め手となった。社内では、全国の販売店のDXプロジェクトにおいて、企画/立案やUXのデザインを担当。Osaka Tech Lab 2.0のプロジェクトにおいても、経験から培った力を余すところなく発揮している。
▍中村 Osaka Tech Lab所属 データグロースグループ
大学を卒業後、新卒でIT企業へと入社。Web開発のディレクションやプロダクトマネジメントなどを経験する。コロナ禍をきっかけに、働き方やキャリアプランを見つめ直し、地元・大阪へのUターンを決意。2024年10月、KINTOテクノロジーズに入社する。入社の決め手は、大阪にいながら本格的にサービス開発に携われる環境に魅力を感じたこと。
現在は、データグロースグループのプロデューサーとして所属し、サービス企画やデータ分析の推進役としてプロジェクトのハブを担っている。
オフィスの移転計画をきっかけに、組織の軸を再定義するプロジェクト「Osaka Tech Lab 2.0」が始動
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――まず今回の大阪オフィス移転の経緯について教えてください。どのようにして話が持ち上がったのでしょうか。
朝長:旧オフィスが手狭になったのがきっかけです。Osaka Tech Labは2022年4月にスタートしました。立ち上げ当初は少人数だったため、広いオフィスは必要ありませんでした。それから3年。少しずつ仲間が増え、現在は30名を超える組織に成長しました。全員が出社する日には、オフィスが手狭になることも多くなっています。
Osaka Tech Labには、神戸や京都など、市内北部の方がアクセスしやすい地域から通うメンバーも多かったため、次のオフィスは心斎橋エリアではなく、より北側で、かつIT企業が集まる梅田エリアを候補に進めることにしました。
具体的に動き始めたのは2024年8月ごろ。そこから約1か月で10件ほどの物件を内見し、年末に現在のオフィスへ移転することを決めました。
――朝長さんはOsaka Tech Labの初期メンバーとして、大阪拠点の変化を間近で見守ってきたかと思います。そもそもOsaka Tech Labは、どのような経緯で設立されたのでしょうか?
朝長:私は2020年2月にリファラルで入社しました。当時、まだ大阪に拠点はなく、私は名古屋オフィスに単身赴任していたんです。実は、入社面接のときから「子どもが小学校に上がるタイミングで、大阪に戻りたい」という希望を伝えていました。面接官だった景山さん(現・取締役副社長)は、その思いをしっかり受け止めてくれていたんですよね。そして、いよいよその約束の時期が近づいてきた頃、改めて相談したら、「よし、わかった」と力強く背中を押してくれて。そこから、大阪拠点の立ち上げ準備が一気に進み始めました。
もちろん、私個人の希望だけで立ち上がったわけではありません。でも、少しは後押しになれたのかな、と思っています。そこからは驚くほどトントン拍子に話が進みました。
気づけば、大阪拠点はあっという間に立ち上がり、設立からしばらくの間は私ひとりで大阪オフィスを運営していました。
――オフィスの移転にあわせて、「Osaka Tech Lab 2.0」というプロジェクトもスタートしました。今回、このプロジェクトが生まれた背景には、どんな想いがあったのでしょうか。
朝長:「オフィス移転後のOsaka Tech Labでは開所式を皮切りに、さまざまなイベントを開催していきたい。」と小寺さん(代表取締役社長)に相談したんです。そのとき、「そのためには、Osaka Tech Labの軸やコンセプトをもう一度きちんと見直す方がいいんじゃないか」と提案をもらいました。
たしかに、私たちは東京オフィスとほとんど同じ業務を大阪で行っているのが現状です。
「ラボ活動」として、自主開発やイベントなど、さまざまな取り組みも行ってきましたが、“大阪ならでは”の強い個性があるかと言われると、まだ十分とは言えませんでした。
そんな中で、ちょうどオフィスの移転が決まり、「Osaka Tech Lab 2.0」というプロジェクトを立ち上げることにしたんです。あらためて、Osaka Tech Labはどんな場を目指すのか──。 それをみんなで考えるきっかけにしたいと思いました。
キーワードは「この指とまれ」。持ち前の自発性と協調性がプロジェクト推進の原動力に
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――Osaka Tech Lab 2.0のなかで、朝長さん、高見さん、中村さんはどのような役割を担っていますか?
高見:私は「ジャンクション」と呼ばれるイベントスペースの壁デザインを担当しました。制作にあたっては、朝長さん、中村さんをはじめとした大阪オフィスのメンバーと、「Osaka Tech Labらしさ」についてじっくり話し合い、そこで出たキーワードを抽象的、具体的にしたりを繰り返しながら、最終的なデザインへと落とし込みました。
一筋縄ではいかない難しい仕事でしたが、私の大好きな大阪のメンバーの本質的な部分を絵にするやりがいを感じながら取り組めたと思っています。
中村:私は2024年10月入社で、まだ社歴が浅いのですが、新しいメンバーだからこそ気付ける目線を生かして、いろんな部分に関わらせてもらっています。たとえば、コンセプト策定の課程で出てきた疑問点や課題点の整理、Osaka Tech Labの軸を考えるために必要だった事業アイデアたたき台作成などはその一例です。
他にも、Osaka Tech Labの特設サイトの目的整理や情報設計、進行管理、リリース記事の執筆なども担当しています。
朝長:私は全員の動きを見ながら、各活動のサポートをする役割です。必要に応じて、手を動かすこともありますが、基本的には現場での実作業は、高見さんや中村さんをはじめ、各メンバーに一任しています。
ありがたいことに、自発的に取り組んでくれるメンバーが多くて。いつも助けられています。
――Osaka Tech Lab 2.0でのこれまでの活動のなかで、印象に残っているエピソードなどはありますか?
高見:壁のデザインをめぐっての小寺さんとのやりとりが特に印象に残っています。先ほどお話したように、ジャンクションの制作は「Osaka Tech Labらしさとは何か」を、メンバー全員で話し合うところからスタートしました。でも、当初は誰もがその個性をなんとなく感じているものの、ことばにすることができない状況が続いていました。考えがなかなかまとまらなかった私は、言葉を実際に絵にして、無難にまとめたA案と、出てきたキーワードを詰め込んだB案の、2つのデザインを制作し、提案することにしました。内心ではB案を大切にしたい気持ちがありましたが、正直「A案に着地した方が無難に進むのでは」と迷いもありました。
ミーティングではじめて両案を小寺さんに見せたとき、A案について即答で、「大阪らしさが表現できていないからこれはダメだね。」と言われました。その対応を目の当たりにして、「300名規模の組織の代表取締役なのに、いち地方拠点である大阪オフィスのことを、こんなにもちゃんと見てくれているんだ」と私は感動したのを覚えています。
その言葉を頂き、思い切り大阪の気質を表現するB案で決意がつきました。いまでは、Osaka Tech Labの気質と強みをしっかり表現できた良いデザインになったと感じています。
中村:Osaka Tech Lab 2.0では、「この指とまれ」というコピーをコンセプトに掲げています。私は、この言葉がOsaka Tech Labメンバーの中から自然に生まれたことがとても印象的でした。納得感のあるコンセプトをつくることは、私たちにとってプロジェクト開始当初からの大きな課題でした。Osaka Tech Labでは、業務外の活動(ラボ活)にも自然に人が集まり、そこから新しい挑戦が生まれています。
「誰かが人差し指を立てて、合図をする。そこに、共感したメンバーが集まり、大きな動きへと広がっていく。」
”らしさ”の言語化に悩み続けていた私たちですが、「この指とまれ」という言葉に出会えた瞬間、メンバー全員が自然と納得できたんです。この言葉が生まれたことで、私たちの活動は、より力強く前に進んでいったように感じています。
――Osaka Tech Labのあり方をこれ以上に的確に表現した言葉はないかもしれませんね。
朝長:そのとおりだと思います。実際にOsaka Tech Lab 2.0の活動のなかでも、そんなシーンが何度もありました。
ここにいる中村さんも、私が「プロジェクトを紹介するLPを作りたい」と提案したとき、すぐに動いてくれて、2日ほどで目的整理とワイヤーフレームまで仕上げてくれました。共感力とやる気、実行するスピードの速さが、Osaka Tech Labの自慢だと思っています。今年1月にプロジェクトが立ち上がってから、そうしたこのチームのカラーに、何度も助けられてきましたね。
高見:こうした個性には、特有の風通しの良さも影響していると思います。Osaka Tech Labは、部署や役割、立場に関係なく、メンバー同士が本当にフラットにコミュニケーションができる環境です。だからこそ、誰かのアイディアに率直な意見を伝えられるし、ゴールに向かって、最短距離で進めるのだと思います。
朝長:この風土があるからこそ、メンバーから「もっとこんなコミュニケーションをしてみたい!」というアイディアが自然と生まれる。これもOsaka Tech Labらしさだと思います。月1回ほどのペースで開催している「ビアバッシュ(自由参加の社内飲み会)」、無作為に選ばれた3人でランチをする「シャッフルランチ」などは、まさにその好例です。こうした場があるからこそ、最初の1人が「やってみたい」と手を挙げやすくなったり、メンバー同士の会話が自然に増えたりしているのだと感じています。
中村:新人の目線で言うと、朝長さんをはじめ、責任者レベルの人たちが気さくで話しやすいことも大きいと思います。私自身、入社したときにはコミュニケーションの取りづらさを感じていましたが、このことをOsaka Tech Labのマネージャーに相談したところ、「それなら、Osaka Tech Labのメンバーと1on1をやってみたら?」くらいの軽いノリでメンバーを紹介してくれました。
実際に話してみると、最初に感じていた「話にくさ」は全然なくて、みんなすごく話しやすくて驚きました。こうしたひとつひとつの動きが積み重なって、Osaka Tech Lab独自のカルチャーができているんだと思います。このことは、私が感じるOsaka Tech Labの大きな魅力のひとつだと思います。
“らしさ”を希釈させない組織づくりを目指して。Osaka Tech Labの働き方に共感する人「この指とまれ」
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――Osaka Tech Labの今後について、考えていることがあれば教えてください。
朝長:2025年1月にプロジェクトが始動し、ようやくオフィスの移転が完了しました。でも、本当の意味で「Osaka Tech Lab 2.0」の本質が問われるのは、むしろこれからだと思っています。
これからもスピード感を持って、新しい動きをつくっていきたい。同時に、もっと外に向けた発信にも力を入れていきたいと考えています。
最終的には、グループ内はもちろん、社外とも共創・コラボレーションの機会を広げ、外からも「一緒にやってみたい」と思われる存在を目指します。そのためにも、これまで以上にチーム力が求められるフェーズに入っていくと感じています。
高見:今回の移転で、私たちは改めて「Osaka Tech Labってこういう場所だよね」という共通認識をメンバー全員で再確認できたと思います。オフィスが広くなりましたが、「やっぱり集まって仕事したいよね」とみんなが同じ気持ちを口にしていたことがすごく印象に残っています。チーム力を実現するためには、この雰囲気を組織が大きくなっても保てることが必要だと思います。これは、今後しっかり取り組んでいくべき目標だと感じています。
中村:そのためにも、先ほどお話しした「ビアバッシュ」や「シャッフルランチ」、「1on1」のような取り組みは、これからも大事に続けていきたいです。直近では、「この指とまれ」のカルチャーを深く理解してもらうために、新しく入ったメンバーに向けた、独自のオリエンテーションもスタートしました。こうした仕掛けは、これからもっと増やしていきたいと思っています。組織の規模が大きくなっても、全員でチャレンジしつづけられれば、つながりを薄めることなくOsaka Tech Labらしさは維持できるのではないかと思います。
――最後に、Osaka Tech Labでは現在、キャリア採用で新しい仲間を募集しています。朝長さん、高見さん、中村さんは、どのような方といっしょに働きたいと考えていますか?
高見:KINTOテクノロジーズの良いところは、トヨタのアセットを活用しながら、ベンチャーのように柔軟に働けるところにあると思います。この環境で活躍するためには、仕事に対する熱意が欠かせません。やりたいことを持っている人なら、きっと活躍できる環境だと思います。
中村:Osaka Tech Labは、スピード感を持って動くこと、そしてみんなが本音で語り合える風通しの良さが、最大の魅力だと思います。
こうした特徴をもっと伸ばしていくためには、アイディアを生み出して、0から1をつくれる人の存在が不可欠です。そのような方が加わってくれることで、これまで以上の推進力が発揮できると思います。自分が生み出した種を、メンバーと一緒に揉んで、磨いて、より良いものに洗練していく。こうしたプロセスの楽しさを、ぜひOsaka Tech Labで味わってほしいです。
私自身、東京から地元の大阪にUターンし、Osaka Tech Labに加わりました。大阪にも挑戦できる場があるということを、同じように考えているエンジニア・デザイナー・PdMの方に伝えたいです。Osaka Tech Labでは、私たちのカルチャーを体験できるイベントも企画・開催しているので、まずは気軽に足を運んでもらえるとうれしいです。
朝長:「自分で何かつくりだしたい」、「誰かと何かを共創したい」という想いをもっている方なら、必ず活躍できる環境がOsaka Tech Labにはあるはずです。「この指とまれ」という言葉に、少しでも興味を持っていただけたのなら、一度お話してみませんか?みなさんのご応募を心よりお待ちしています。