vol.01 代表インタビュー / 社長の「壁打ち相手」募集。 安定基盤に、あえて「ガツガツした刺激」を求める理由とは
「本当に困っている人を助けたい」25年来の仲間と描く、ゼロ手間な未来
ソフトウェア開発会社での経験を経て、仲間とともに株式会社アーネストテクノロジーズを創業した乗田代表。「本当にいいと思ったものを、自分たちの手でつくり、直接届けたい」という想いから、ITソリューション事業で安定した基盤を築きながら、自社SaaS「Bukatsu Page&アプリ」の開発にも取り組んできました。
将来的には、福祉領域をはじめとする新たな自社サービスの展開も視野に入れています。創業メンバーとの25年にわたる信頼関係、“ライスワーク”と“ライフワーク”の両立、
そして「ガツガツした人材」を求める理由について、お話を伺いました。
【プロフィール】
乗田 伸輝:代表取締役社長。ソフトウェア開発会社にて、エンジニアから採用・教育担当まで幅広い業務を経験。教育ベンチャーでのカリキュラム構築経験やNPO法人立ち上げにも従事。その後、人材系企業でCTOを務め、複数のサービス開発を主導。2020年、長年の仲間とともに株式会社アーネストテクノロジーズを創業。
まずは土台を、そして理想へ。両輪で進めた自社サービス開発
――独立を決意したきっかけや、創業の経緯について教えてください。
ソフトウェア開発会社でキャリアをスタートし、当時は客先常駐型の開発が中心でした。そんな中で、「自分たちの手でサービスをつくり、直接ユーザーに届けたい」という想いが芽生え、自社サービスへの憧れを強く持つようになりました。
とはいえ、当時は資金も経験も十分ではなく、すぐに独立するのは現実的ではありませんでした。そんな折、人材系企業の社長から声をかけていただき、CTOとしてHR関連システムの開発を任されることに。そこで3つのサービスを立ち上げる経験を積み、いよいよ独立を決意。前職から同社に移っていた5名の仲間とともに、アーネストテクノロジーズを創業しました。
――会社を起こした当初から、「福祉系サービス」への想いがあったと伺いました。
そうですね。私の息子が障がいを持っていて、創業当時は放課後等デイサービスなどの
福祉施設を利用していました。そうした経験を通じて、福祉の現場で本当に困っている方々の存在を肌で感じ、「自分の力で何か役に立てないか」という想いが芽生えました。
今はITで何でもできる時代です。エンタメやゲームなど、華やかな分野にも挑戦できます。でも私自身は、「本当に困っている人の助けになるようなサービスをつくりたい」という気持ちがずっと根底にありました。
――ただ、創業当初は自社サービスにすぐには取り組めなかったのですね。
はい。いきなり自社サービスに取り組むのは難しく、まずは会社としての安定した基盤を築く必要がありました。そこで、これまで自分たちが経験を積んできたSESや受託開発、コンサルティングといった得意分野を軸に、事業をスタートさせました。
私の中では、こうした仕事を“ライスワーク”と呼んでいます。つまり、生きていくため、会社を支えるための仕事です。そしてその一方で、「本当にやりたいこと」である“ライフワーク”も並行して進めていく。そんな“両輪体制”を目指して、少しずつ自社サービスの開発にも取り組んでいきました。
“集中すべきこと”に専念できる世界をつくりたい
――現在展開されている自社SaaS「Bukatsu Page&アプリ」は、どのような経緯で生まれたのですか?
あるとき、当社のパートナー企業の代表と話していた際に、「自分の原点は高校時代の部活動だった」という話題になりました。その言葉がきっかけとなり、部活動に関わるITサービスの可能性を探り始めたんです。
調べていくうちに、部活動の情報発信手段がほとんど存在していないという課題が見えてきました。さらに、地域移行の流れの中で、部活動そのものが縮小傾向にあることも知りました。
ちょうどその頃、私の長女が高校の軽音楽部に所属していたのですが、コロナ禍の影響で、思うように活動できない状況が続いていました。このままでは本当に部活がなくなってしまう」という危機感から、パートナーと一緒にサービスを作ることを決意し、「Bukatsu Page&アプリ」が生まれました。
――アーネストテクノロジーズが掲げる「ゼロ手間な未来」というビジョンにも通じるサービスですね。
まさにそうですね。以前、お客様先でシステム開発をしていた頃から、「本来の事業や、本当にやりたいことに集中してほしい」という想いがずっとありました。細々とした煩わしい業務を、できるだけ手間なく、自動化したり、気づいたら終わっているような状態にしたい。そんな理想を描きながら、開発を続けてきました。
例えば、部活動の顧問の先生であれば、教育や指導に力を注ぎたいはずです。でも実際には、事務作業や連絡業務など、細かなタスクが山ほどあります。そうした“本来の目的ではない業務”を少しでも減らし、先生方が本当に集中したいことに専念できるような支援がしたい。そんな想いから、「Bukatsu Page&アプリ」の開発に取り組んでいます。
長年温めてきた想いを形にするステージへ
――今後の展開について教えてください。
「Bukatsu Page&アプリ」は、ようやく軌道に乗り始めたところですが、まだ道半ばだと感じています。ただ、この5年間で会社としての安定基盤が整ってきたので、今こそ本格的にドライブをかけるタイミングだと考えています。今後は、機能拡張や品質向上に向けて開発体制を強化し、人員も増やしていく予定です。
そして、「Bukatsu Page&アプリ」の収益化が進んだ先には、ずっと温めてきた“福祉系サービス”に本格的に取り組みたいと思っています。福祉の現場では、いまだに紙での申請が残っていたり、市町村ごとにフォーマットが異なるなど、非常に煩雑な状況が続いています。
現場で働く方々は、本来であれば利用者さんへの直接的なサービス提供にもっと時間を使いたいはずです。それなのに、事務作業に追われてしまっている。その状況を少しでも改善したい、という想いがあります。
私自身、今年で48歳になります。あと10年ほどのうちに、なんとかこの構想を形にしたいという気持ちが強くあります。だからこそ、今はスピード感を持って、次のステージに向けて進んでいきたいと考えています。
――「ガツガツした人に来てほしい」とおっしゃっていましたが、どのような方を求めていますか?
現在の社員は、任せたことを確実にやり遂げてくれる、非常に信頼できるメンバーです。ただ、今後の成長フェーズでは、新しいアイデアや提案を積極的に出してくれる人材も必要だと感じています。
現状では企画や提案のほとんどを私が担っているため、壁打ち相手になってくれるような社員が欲しいんです。「こっちの方がいいんじゃないか」「いや、こうした方が」と活発に議論を重ねられる環境を作りたい。そういう意味で、ガツガツと自分の考えを持って挑戦してくる人に入ってほしいですね。
経験の有無は問いません。私自身も若い頃から積極的に考えて提案するタイプでしたので、そういったマインドを持った方と一緒に働きたいと思っています。
――創業メンバーとの長い付き合いが強みでもあり、課題でもあるということですね。
そうですね。長い付き合いなので、全部説明しなくても分かってもらえる部分が多いのが強みです。信頼関係が築けているからこそ、安心して任せられるというのが大きいですね。
一方で、今後さらに成長していくためには、新しい視点や刺激も必要だと感じています。私自身は広くアンテナを張って新しいものを取り入れたり、資格取得などで学び続けているのですが、組織全体としてもっと多様な考え方や新しい風を取り入れていきたい。現在の安定した基盤に、新しい挑戦や発想をプラスしていくことが、次のステージへの課題だと考えています。
挑戦を楽しめる人が活躍できる場所
――アーネストテクノロジーズでは、どのようなマインドを持った方が活躍できると思いますか?
新しいもの好きで、安定志向よりもチャレンジを楽しめる人がいいですね。好奇心が旺盛で、失敗を恐れず、たとえ失敗してもそこから学んで前向きに取り組めるポジティブな姿勢を持った方が理想です。
――最後に、読者のみなさんへメッセージをお願いします!
やりたいことがあるなら、遠慮なく言ってください。環境は整えますし、道もつくります。そして、しっかり任せます。
小さい会社ですが、メンバーはそれぞれ多様なバックボーンを持っています。技術に特化したスペシャリストを目指したい人には、プログラムの専門家がいます。インフラ事業に進みたい人には、その分野の専門家もいます。マネジメントやコンサルティングに興味があれば、私が直接教えることもできます。
現在は「Bukatsu Page&アプリ」を成長させることに注力していますが、新しいプロジェクトを立ち上げる構想もあります。ゼロから何かをつくりたいという方とも、一緒に挑戦できる環境です。
正直、求めるものは多いですし、楽な道ではないかもしれません。でも、学習意欲や好奇心、真面目さと勤勉さがあれば、必ず成長できると信じています。ぜひ一緒に新しい道を切り拓いていきましょう!