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女性活躍のパイオニア企業に習う取り組み事例

女性活躍が浸透しつつある一方で、先月の記事で取り扱ったように、私生活と仕事を両立出来ない女性はまだまだいます。

先月の記事はこちらから閲覧できます:https://www.wantedly.com/companies/company_7433224/post_articles/497558?utm_source=t.co&utm_medium=share&lang=ja

また、仕事をしながらもPMSや更年期障害などの健康課題によってパフォーマンスを最大限発揮できていない女性もいるはずです。

今回はそのような女性の課題をサポートし、パフォーマンス/エンゲージメント上昇、離職率低下を実現するための施策を実例を基に紹介します。

アサヒビールの取り組み

アサヒビールは2008年に女性活躍推進担当の部署を新設して以降、 2010年頃から順調に制度拡充を進めてきた企業です。ここではアサヒビールが導入してきた制度をいくつかご紹介します。

自由な働き方を支える制度

アサヒビールは働き方により柔軟性を持たせる事で、子どもを持つ女性社員だけではなく全ての社員のワークライフバランスを向上させています。

導入されている制度としては主に、「スーパーフレックスタイム制度」「テレワーク制度」「ショートタイム勤務制度」の3つがあります。

「スーパーフレックスタイム制度」では始終業時刻を本人が決定することが出来る上、就労義務のあるコアタイムの設定はありません。これにより、子どもの送り迎えのために勤務時間を調整するなどといった自由度の高い働き方が可能になります。

また、テレワークを積極的に推進しており、全社員にノートPCと社用iPhoneを配備して個々が職場以外の場所でも仕事に取り組める体制を整備しています。フレックスタイムやテレワークの普及によって、不妊治療に取り組む女性が不定期な通院に対応することなども容易になります。

さらに、「ショートタイム勤務制度」ではお子さんを持つ家庭を対象に、1日最大2時間分の就業が免除されます。子どもが3歳未満の期間は免除された時間も有給として扱われ、子どもが3歳〜中学就学前であれば無給にはなりますが、同様に就業免除が可能となります。

子育て&復職サポート

アサヒビールは子育て休暇制度の充実にも力を入れています。現在は、中学就学前の子ども1人当たりにつき年間10日の休暇を取得可能です。また、子どもが3歳になるまでは、そのうち5日間を有給扱いとすることができます。

どの企業でも課題となっているのが、一度出産や育児を理由に休職・退職した社員の復職です。復職のハードルが高いと感じる女性も多く、退職後に別の職場に移る方は一定数います。

この課題を解決すべく導入されているのが「ウェルカムバック制度」です。この制度は、育児や介護などの理由で退職した場合に期間を問わず再雇用の認定をするものです。これらの取り組みにより、アサヒビールは復職率ほぼ100%を達成しています。

明治の革新的取り組み

明治は従来の休暇制度拡充などの他に、少し珍しい取り組みを行なっています。それが、「かがやき塾」です。このかがやき塾では悩みを持つ女性従業員が、異なる部署で働く女性従業員と共に仕事・キャリアの情報共有をしたり、女性特有の悩みを相談したりする事ができます。

かがやき塾には約30人が参加しており、月に一回実施されるオンライン勉強会でPMSや生理、更年期などの体のことだけでなく、出産・育児のことや働き方・生き方に関することなど幅広いテーマに関して話し合っています。また、グループに分かれて自分の思いや考えを話し合う機会も設けられています。

参加者からは、「同じ女性でもさまざまな考えがあることを実感した。相手の状況を想像すること、対話することの重要性を感じた」などの意見が聞かれたということです。これによって、月経や妊活、不妊治療などに関する女性特有の悩みや、キャリアアップについての不安などを気軽に相談できる環境が整備されています。

女性管理職を増やすには

現状、企業における女性管理職の人数はまだまだ多くありません。2022年に実施された帝国データバンクの「女性登用に対する企業の意識調査」によると、女性管理職の割合は9.4%であり、政府が目標としている30%には遠く及びません。そのような状況下で、似た境遇の女性従業員と切磋琢磨し合える場を提供することは、女性のキャリアを後押しする上で非常に重要になると思われます。

女性活躍推進の柱とは

女性活躍に力を入れている企業のほとんどにおいて重要視されているのが、実効性のある出産・育児前後の休暇制度です。ですが、これらは主に子どもを持つ女性に重点が置かれているものであり、比較的間口が狭くなりがちです。そのため、それに該当しない女性も働きやすさを実感できるような制度の導入も合わせて進めるべきだと言えます。

例えば、アサヒビールの例にあったように、在宅勤務や時差出勤、フレックスタイム制等の自由な働き方を推進することも大切です。これらの制度は女性従業員だけでなく、男性従業員にとっての働きやすさやワークライフバランス改善にも有効であり、望む全ての人が自分に合った目的で利用する事ができます。

また、先程ご紹介した明治のかがやき塾も、全ての女性従業員が各自の目的に沿って利用できる制度です。このような相談体制を整えることで、育児と仕事を両立したい人、キャリアアップを頑張りたい人、不妊治療に取り組みたい人…といったそれぞれの希望を叶えるためのサポートが可能になります。

女性活躍推進は既婚・子持ち女性のためだけのもの?

女性活躍推進プロジェクトというと、既婚や子持ちの女性が主な対象で、それ以外の女性は二の次のような印象を持つ方もおられるかもしれません。ですが、これが全ての従業員にとってプラスとなる取り組みであることは間違いないと断言できます。

例えば、休暇制度の充実は介護やスキルアップ、自己実現のためにも休職しやすい環境を作ることに繋がります。また、先ほども述べた通り、勤務形態の柔軟化は、一人一人が自分の好きな時間・場所で働ける職場作りを促すきっかけになります。

また、こうして女性社員の満足度・生産性が向上すると、ひいては社員全体の満足度・生産性も向上することとなり、会社全体の雰囲気や業績に好影響を及ぼす事が期待できます。

アサヒビールや明治の例でご紹介したような取り組みが一層拡充することで、女性が自分らしく働ける環境が増えていくことを切に願っています。Floraはこれからも、女性が意欲的に働ける企業作りをお手伝いしていきます!

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