PROFILE
田中 健一(stakeholder success)大学卒業後、株式会社オールアバウトで中小企業・個人事業主向けの新規開拓営業を担当。その後、子会社でカスタマーサポートチームの立ち上げと運営を経験。2014年にみんなのマーケット株式会社へ入社し、カスタマーサポート/サクセス部門の構築と運用をリード。2019年に独立し、カスタマサポート・カスタマーサクセス領域のコンサルタントとして活動。2025年4月、Stakeholder Successとして、クロステック・マネジメントにジョイン。
自分に正直に歩んだキャリア
──就職活動からオールアバウトに入社されるまでの経緯を教えてください。
就活のときはアパレル業界ばっかり受けてたんですけど、ことごとく落ちたんですよ。最終までいったところもありましたが、結局決まらなくて。ただ、自分に正直にっていうのは就活でめちゃくちゃ大事にしてたんです。周りを見ると、自分をよく見せて内定をもらってる人も多かったんですけど、自分の性格的にそうやって入社したら絶対うまくいかないなと思っていて。
結果、2年間就活を続けた中で、唯一内定をくれたのが株式会社オールアバウトでした。自分の性格も含めて「合っている」と判断してくれた信頼感で入社を決めました。オールアバウトでは新規開拓の営業を担当。当時リクルートグループの傘下だったこともあって、営業部門はリクルート流のカルチャーがすごく強かったです。「厳しくも人を信じて育てる」という文化の中で、ビジネスパーソンとしての基礎を叩き込まれた時期でした。
──その後のキャリアの転機や、独立までの経緯について教えてください。
所属事業部が子会社化したことをきっかけに、自分の成長機会が減ったため転職を決意し、当時社員が5人ほどだった「くらしのマーケット(みんなのマーケット株式会社)」に6人目の社員として入社しました。くらしのマーケットでは、カスタマーサポートやカスタマーサクセスのチーム立ち上げ、運用フローの設計などを担当し、最終的には宮崎支社の責任者も務めました。理念やミッションを行動の判断基準にする文化が徹底されており、その点も非常にやりがいを感じていましたね。しかし、会社の規模が大きくなるにつれて、自分の裁量で100%動くことが会社に必ずしもプラスにならない場面が出てきました。そのため、自分が離れることが会社にとって最適だと判断し退職しました。
退職後は、理念に共感でき、それが行動原理として息づいている会社で働きたいと考え、転職活動を続けていました。ただ、当時の自分の価値観にしっくりくる会社がすぐには見つからなかったんです。そんな時、オールアバウト時代の上司から「フリーランスでやってみたら?と背中を押され、フリーランスとして動きながら、自分の理想に近い働き方や関わり方を探ってみようと考え、カスタマーサポート・カスタマーサクセスのコンサルタントとして独立する道を選びました。
家族との関係から始まったジョインの決断
──クロステック・マネジメントにジョインした経緯を教えてください。
実は、2024年11月に妻が先にクロステック・マネジメントにジョインしていたんです。もともと妻から会社の話を聞いていて、面白そうな会社だなと思ってはいたのですが、妻としては「旦那と同じ職場はちょっとイヤ(笑)」という感じだったので、ジョインするイメージは全くありませんでした。ところが、Realizeのタイミングで現在の採用ポジションについて話す機会があり、そこで私のキャリアにマッチするポジションがあったことや、代表の小笠原さんが妻の背中を押してくれたこともあり、面談を受けることに。話をする中で「自分の経験が活かせそうだ」と改めて感じたことがきっかけでジョインしました。
──教育業界にはもともと関心があったのですか?
正直、教育業界自体には特別な関心はありませんでした。ただ、「知らないから興味がないだけで、知れば面白い部分は絶対ある」と思っているタイプなので、業界よりも「自分がどう価値を出せるか」という視点で見ていました。
予想通り、話を聞いていくうちに、教育の現場にテクノロジーでポジティブな変化を起こせる可能性を感じて、ワクワクしました。また、理念に共感できて、それがちゃんと息づいていると感じたことも魅力に感じましたね。
学園とともに学びの未来を創る挑戦
──現在はどのような業務を担当されていますか?
Stakeholder Successは、一般的に言う「カスタマーサポート」や「カスタマーサクセス」の機能を担うチームです。ただし、ここでいう顧客は一般的な意味でのカスタマーではありません。学園に関わるすべての人のことです。学習者、保護者、教職員、地域などを含めたステークホルダーを対象とするという前提で設計されている点が大きな特徴です。
入社当初はチームの人員も少なく、日々の問い合わせ対応で手一杯で、カスタマーサポート業務の一部しかできていないような状況でした。そこで、まずはチーム戦略と中期方針を立て直すところから始め、並行してメンバーの増強も行い、チームとしてできることを増やしていきました。
そうした経緯を経て、現在は問い合わせ対応体制の構築・改善やプロダクト活用の推進、運用ルールの整備、学園担当者との連携など、全体のディレクションを担っています。学園内で扱っているプロダクトは20〜40種類ほどあり、各部門が提供するプロダクトや外部ツールを理解し連携することで、学園全体の業務効率化を支えています。
チームでは、まずカスタマーサポート機能の基礎能力向上を図り、問い合わせ管理や課題分析、改善提案の仕組み化を進めています。同時に、エンジニアがサポート業務に追われない体制づくりを通じて外部プロダクト対応力を強化し、内部プロダクトの理解や連携を深めることで改善依頼を対等に議論できる知見を構築しています。そして、学園側メンバーとの距離の近さを活かし、Slack運用改善やNotionの導入支援などを通じて具体的な成功体験を創出することも重視しています。
──Stakeholder Successとして、学園と直接関わる中で意識していることや、仕事の醍醐味は何ですか?
学園との距離が近く、職員の方と直接やり取りしながら課題を解決できるのは、この仕事の醍醐味だと感じています。ただし同時に、教育という領域で成果を出す責任も強く意識しています。学園の限られた予算を預かっている以上、情けない成果を出すわけにはいきません。Stakeholder Successは学園とのコミュニケーションの窓口でもあり、ここでの成果や対応の質は、クロステック・マネジメント全体の信頼にも直結します。
単に正しいことを言うだけでは不十分で、相手の状況や組織の文化を理解しながら、適切な提案や改善を行うことが求められます。正論だけで押し切るのではなく、話を聞き、現実に合わせて行動することを常に意識しています。学園や学生の学びにとって最善の結果を追求する責任感を持ちながら、チームをリードすることが自分の使命だと思っています。
成果と成長を両立できる唯一無二の環境
──クロステック・マネジメントならではの魅力はどんなところにありますか?
フリーランスや業務委託で活動していると、基本は個の戦いです。 でも、クロステック・マネジメントは成果にフォーカスしながらも、仲間と成長できるという環境があります。ここは本当に他では得られない魅力だと思います。
同じように成果にこだわる仲間がいて、要求も期待もレベルが高い。だからこそ、自分も成長し続けなきゃいけない。フリーランスなのに「成長」や「仲間」というキーワードがちゃんとあるのは、すごく特異な環境です。
もうひとつの特徴は、スキルと成果次第で権限がすぐに広がること。自分で方針を示して、成果を出せば、そのままリードやディレクターとして任せてもらえる。権限や役職がスキル発揮の邪魔をしないんです。そこはやりがいとして大きいですね。クロステック・マネジメントは本気で成果を出したい人にとって最高の環境だと思っています。