PROFILE
高山 友紀子(Corporate)大学卒業後、地元・北九州市の医療法人に入職。その後、九州電力グループで常務秘書・会長秘書を経験し、ITスタートアップでは秘書業務に加えてバックオフィス全般を担当。2020年にはオンライン秘書や企業研修を主な事業とする合同会社Office Fierteを創業。秘書業務だけでなく、営業戦略・PR・総務・人事・採用の面で中小企業経営者を支援。2025年4月、クロステック・マネジメントにコーポレートメンバーとしてジョイン。
秘書から起業へ──経験を力に変えた挑戦
──これまでのご経歴について教えてください。
大学卒業後、地元・北九州市で複数の歯科医院を運営する医療法人に入職しました。事務職として入社したものの、大学時代に秘書検定を取得していたことがきっかけで、理事長秘書としての業務も任されることになりました。
4年半勤務した後「事業会社で働いてみたい」という思いから、九州電力グループに派遣会社経由で転職。常務秘書やグループ会社会長秘書を務める中で、大企業ならではの緻密さや正確さ、配慮や接遇の重要性を肌で感じました。充実感した日々を送る一方で、派遣という立場ゆえの裁量権や職責範囲の課題に直面し、よりチャレンジしたくITスタートアップに転職。秘書業務に加え、バックオフィス全般を担当し、社長と二人三脚で会社運営に関わる中で、組織作りや意思決定のプロセスを体験することができました。こうした一連の経験を生かし、2020年7月に起業しました。
──なぜ起業することにしたのですか?
ITスタートアップで働く中で、インドやヨーロッパなど海外からフルリモートでジョインしているエンジニアの姿を見て、「働き方はもっと自由であっていい」と感じたことがきっかけです。これまで秘書は社長のそばにいて支えるのが当たり前だと思っていましたが、将来はフルリモートで秘書を担うことも当たり前になる時代が来るかもしれない、そう考えるようになりました。
思い立ったら行動せずにはいられない性格もあり、まだお客さまがいない段階から独立を決意。前職の社長に「やりたいことがあるので独立します」と伝え、ゼロからのスタートを切りました。現在は、オンライン秘書や企業研修を中心に、中小企業経営者の課題解決を幅広くサポートする事業を展開しています。
若い世代に何かを残す―教育と芸術に惹かれた理由
──クロステック・マネジメントにジョインした経緯を教えてください。
これまでは知り合い経由で仕事を紹介していただくことが多かったのですが、再びベンチャーで働きたいという思いが強くなり、Wantedlyに登録しました。正直、最初にクロステック・マネジメントの求人を見たときは、「大学なのに会社?どういうことだろう」と、事業内容を完全には理解できていませんでした。ただ、「柔軟性が高く、自分のこれまでの経験を活かせそうだ」という印象があり、エントリーをしました。面談を通じて、世代や地域を超えた芸術運動を目指す理念「藝術立国」の実現を見据え、アジアにおける教育圏の構築をミッションとして掲げていることを知りました。ここなら自分の力を試しながら新しい挑戦ができると確信し、クロステック・マネジメントへのジョインを決めました。
──面談を通じてどんなところに惹かれたか教えてください。
特に惹かれたのは、教育と芸術の分野に携われることです。会社を起業した当時、事業として企業研修をしていたのですが、研修が終わるとそこで関係も終わってしまうのが少し寂しいと感じ、研修が終わってもキャリア支援などで関わることができるようにキャリアコンサルタントの資格を取得しました。
さらに、高校でキャリアの授業を担当した経験からも、「若い世代に何かを残したい」という思いが強くなりました。自分自身、新卒時には就職活動がうまくいかず、回り道を重ねてきたため、決して華やかな経歴ではありません。その悔しさや、「もっとこうしておけばよかった」という思いがあるからこそ、次世代に伝えたいことがあるのだと感じています。だからこそ、教育に関わる仕事を通じて、若い世代に何か価値を残せるのではないかと考えています。また、芸術的な才能は自分にありませんが、アートに触れることは好きで、教育と芸術の両方に関わる仕事に大きな魅力を感じています。
コーポレート業務の価値を最大化する―効率化と成長を両立させる取り組み
──現在はどのような業務を担当されていますか?
総務人事領域のリーダーとして、契約書作成や管理、契約更新や人員管理、オンボーディングや労務面など、幅広い業務を担当しています。日々意識しているのは、メンバーが働きやすく快適に、コトに向き合える環境を整えることです。単なる手続きの処理ではなく、業務の背景や目的を理解し、必要なサポートを先回りして提供することを心がけています。
──コーポレートとして、今後どのような価値を提供したいと考えていますか?
一般的にコーポレート業務は「コスト部門」と見られがちですが、それにとどまらず、「売れるコーポレート」を目指したいとメンバーと話をしています。具体的には、業務の効率化や自動化を推進し、少人数でも高い成果を生み出せる体制をパッケージ化し、外販できるレベルにするという意味です。たとえば、AIや最新ツールを取り入れて手作業を減らしたり、フローの改善を行ったりすることで、業務の質とスピードを同時に向上させる取り組みをしています。
こうした取り組みの積み重ねは、単に業務効率を上げるだけでなく、将来的には社内外に提供できるノウハウとして価値を持つと感じています。メンバーが安心して働ける環境を作りつつ、組織全体の成果につなげる。その両立がコーポレートとしての自分のやりがいであり、日々の業務に対するモチベーションになっています。
アイデアが形になる瞬間を、間近で見られる喜び
──クロステック・マネジメントで働く中でのやりがいや魅力を教えてください。
「これがあったらいいよね」と話していたアイデアが、短期間で形になり、メンバーが楽しそうに取り組む姿を見るのは、本当に魅力的です。各分野のスペシャリストが集まり、フルリモートでも活発に意見を交わしながらプロダクトを作り上げる環境には、常に刺激を受けますね。方法に固定概念がなく、新しいことを積極的に取り入れる組織文化だからこそ、このスピード感や柔軟性が実現できているのだと思います。コーポレート業務でも、AIや最新ツールを積極的に活用し、効率的かつスマートに業務を進められるのが特徴です。新しいツールや仕組みと出会い、試行錯誤しながら最適化していくプロセスは、自分自身の成長にもつながっていると感じます。
さらに、半年に一度、メンバー全員をオフラインで集めて開催される全社キックオフである「realize」では、各事業部の責任者が独自の技術や工夫を披露します。思いもよらないアイデアに驚かされることも多く、学びや発見が尽きません。こうした自由で前向きな組織文化に触れながら、メンバーと一緒に新しい価値を生み出せることが、日々の仕事の楽しさにつながっています。