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異例の大抜擢!大型新人から学ぶ、会社が向き合うべきこと。

とある新入社員の話

入社1年目のとある社員に、ポップ(値札)を書くという役割を任せてみた。

その社員は嬉しそうに毎日ポップを書き始めた。

決してきれいとは言えない字で、少し心配になったが、嬉しそうに書くその顔に免じて(笑)しばらく任せてみようと見守っていた。

しばらくすると、見違えるように上達した。

美味しい食べ方を添えるようになったし、字も丁寧に書くようになったし、全体のバランスもよくなった。お客さんが手に取る回数も増えたように感じた。

「会社で一番きれいなポップを書ける人になりたい。」という目標を自分に課して、先輩の真似をしたり、商品知識を勉強したり、閉店後に練習したりして、どんどん上達していたのだ。


 

その努力は、周りのメンバーに伝わっていた。

「あの新入社員は任せたことを、ちゃんとやる人間だ」という信頼が生まれていた。


そこで、

次に売場のレイアウトを任せてみようということになった。

どこに何を置くか?

どれくらいのフェースを取るか?

自分で考えて、入荷してくる商品を配列してみなさいと指示を出した。

すると、その新入社員はポップの時と同じように、はじめのうちはうまくいいかなくて、不安になったが、しばらく見守っていると…最終的には誰よりもきれいなレイアウトを組むようになった。


「会社で一番きれいな売り場をつくれる人になりたい。」

という目標を掲げて、先輩たちからのアドバイスを素直に聞き入れ、欲張りなくらい頑張った(笑)

例えば、キャベツやダイコンなどの重たい商品を手前に置くことで、お客様が買い物カゴに入れやすいように工夫していた。松茸などの高級品は、台を一つ高くして高級感を演出するようにとポップにもこだわっていた。

 

この新入社員は、入社して数か月で最高のポップを書く技術と、

最高のレイアウトを組む技術を習得していった。

 

そして、前代未聞…入社1年足らずで仕入れを任せられる役割まで与えられてしまった。

異例の大抜擢となった。仕入は、当社にとって花形だ。

時期尚早じゃないかと反対意見が出るんじゃないかと危惧したが、ここまでの努力を知っている周りのメンバーからは不思議と反対意見は出なかった。

 

この社員はチーフとして、ひとつの部門を任される役職をしっかりと全うしているし、売上も利益も見事に叩き出してくれている。

 

「会社で一番の仕入担当者になる。」と意気込んでいる(はずだ)。と想像できてしまう(笑)

 

新人から学ぶべきこと

この一連の事例の中で、学ぶべきことがたくさんある。

・ポップを書くという、はじめに与えられた仕事に対して一生懸命取り組んだ。

・その仕事を嬉しそうに全うした。

・自らに「一番になる」と目標を課した。

・見えないところでも努力を怠らなかった。

・先輩のアドバイスを素直に聞いた。

・先輩の真似をした。

・意図のある仕事をした。

・ひとつ目の仕事と、ふたつ目の仕事を連動させた。

・そのすべてが結果に結びついた。

 

社長としては、このような社員がいることは誇らしく、頼もしい。

この新入社員がすごいところは、周りの信用を努力によって勝ち得ていったことと、大抜擢されても反発が起きなかったことではないだろうか。

 

この一連の流れは、誰にでも可能性のある話。

だれもがはじめはポップを書かされるし、レイアウトを任せられていく。

この新入社員がやったことは、誰もができることでもある。

目の前の与えられた仕事にどれだけ真剣に取り組むかで、未来は大きく変わっていく。


最後に

こういう社員にたくさん入社して欲しいと、社長としては思うわけだが、同時に、会社として大切にしないといけないことがあると思っている。

それは、仕事に真摯に向き合うスタンスを全うに評価してあげることだ。

新入社員だからとか、経験が浅いからとか、そういう理由で昇格昇給を見送るようなことがあってはならない。

当社では“八百屋を、日本一かっこよく。”というビジョンを掲げているので、

ビジョンに沿った評価制度を構築している。「かっこいいかどうか」を基準にしている。

 

こういう「かっこいい社員」をどんどん輩出して、八百屋のスタープレイヤーを育てることが僕の何よりの喜びなのだ。

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