こんにちは、unname代表取締役の宮脇啓輔です。
「どうすればいいかわからない、だから動けない」
問題が発生した時やミスが続いた時、そんなふうに思って立ち止まってしまう人が少なからずいます。しかし、わからないまま立ち止まっても事態は良くなりません。そして『解決できる自分』にもなれません。ビジネスシーンでは、誰かが正解を与えてくれるわけではないのです。そして、与えてくれたとしてもそれが間違っていることもあるのです。
一方で、ビジネスパーソンとして大成するためには、自分で考え、自分で解決し、自分で成長していくのが何よりも重要だと思っています。そこで今回は、自分で育っていくため(自育)の方法についてお話します。
目次
正解がわからない時は、一旦仮説で動け
正解を考えるのではなく、何かをやってみる
困ったら、うまい人に方法を聞け
自走ではなく、自育できる人になれ
正解がわからない時は、一旦仮説で動け
部下と振り返りをしていると「どうしたらいいかわからなかった」と言われることがあります。自分で考えてやってみたもののうまくいかず、「うまくいかなかったのですが、どうしたらいいと思いますか?」と相談されるのであればいい。しかし、中には「わからないので、やってませんでした」と言う人がいます。
そんな発言を聞くと、思わず「おいおい頼むよ」と言いたくなります。
できないことがあった場合、どうすればいいかわからないのは誰だって共通です。それは、ものすごく仕事ができる人であったとしても、何かしらで同じ壁にぶつかります。しかし、成果を出している人は、「ひとまず、試しにこうしてみよう」と動いているだけ。上手くいくかはわからないけど、何もしないよりマシであることを経験則的に知っているから。その姿は、周りからは正解がわかって動いているように見えるのかもしれませんが、その時点で考えられる最善策を試しているだけなのです。
優秀な人を見ていると正解を知っているように見えるが、意外にそんなことはない
正解がわからなくても、一旦行動してみる。
そうすればそれが正解だったのか、もっと他のところからアプローチする必要があるのか見えてきます。それをせずに頭の中で考えるばかりで行動に移さなければ、現状は何も変わりません。
これは、科学の実験と同じです。研究職のみなさんは当たり前ですが「こうしたらこのような結果が得られる」という確証を持って研究しているわけではありません。「こういう特性があるのであれば、この条件下ではこのような結果が出るのではないだろうか?」といった仮説をもとに実験し、その結果を確かめているのです。きっと仮説が外れることの方が多いはずです。しかし、実験してみて仮説と違う結果が出たら、それをもとにまた仮説を立てて試してみる。そのようにして、「違った」という事実を積み重ね、次成功する確率を高めているのです。
考えれば考えるほど「行動しない理由」が生み出される
正解を考えるのではなく、何かをやってみる
例えば、夜中に子どもが熱を出した。初めての子で、対処法がわからないとします。この場合、「わからないから、何もしない」なんてことはありませんよね? 症状から対処法を検索する、救急病院に行った方がいいか調べる、親に聞いてみる、病院に電話する……そのように、「したほうがよさそうなこと」を片っ端からやってみるはずです。こうした経験を重ねることで、判断材料も増えていくし、要領も良くなるのです。
これは、ビジネスシーンでも同じです。例えば「上司から『結論から話せ』と言われてうまくできない」と悩んでいたとします。でも、「自分は上手く話せないんだよなあ」と思い悩んだまま何もしなければ、一生成長することはありません。まずは、自分なりに「一旦次はこの方法を試してみる」と決めて、やってみるしかないのです。
- 報告を求められそうなことを、結論から書いてまとめて準備しておく
- ひとまず話す時には「結論から言うと〜」と冒頭に言う癖をつけてみる
- 結論がない時は、「わかりません」と言ってみる
思いついたことをしばらく試してみて、合わなければまた別の方法を試す。トライ・アンド・エラーを繰り返すしかありません。片っ端から試していけば、偶然しっくりくる方法が見つかるものなのです。それを正解と名付ければ良いのです。
他人にとっていい方法が自分に合うとは限らない。だから試すしかない。
また、会議をしていると全然発言をしない人っていますよね。そんな人に発言を求めた時「アイデアが浮かばなくて…」と言って何も意見を言わないのは実は「思い浮かばないことにしている」だけなのです。
本当にアイディアが浮かんでいないのか?
おそらく、口にするほどのアイディアではないと思い込んでいるだけなのです。つまり「良いアイデアが浮かばないから発言しない」のであり、自分のプライドや恥の感情が発言のハードルを高くしているだけなのです。本当のアイデアマンとは、完璧なアイデアではなくても、多方面に考えながらどんどん発言して議題の場にのせていく。そうすることで周囲からも意見が出しやすくなり、アイデアが練られていくのです。
「思いついたら発言する」ではなく「必ず1つアイディアを挙げる」に認知を書き換える
「わからないから」「思いつかないから」と立ち止まっていることに、何のメリットもないことをしっかり理解しておきましょう。あなたの言動や行動なんて、他人は思っているほど気にしていないのです。
困ったら、うまい人に方法を聞け
とにかく試してみるのは大事ですが、もう一つ同じくらい重要なのが「人に聞くこと」です。
表層的な眼にみえる部分を見て盗むのではなく、潜在的な裏のプロセスや方法について、うまい人のやり方を聞いてみましょうということなのです。
自分で仮説を立てて試してみることは非常に重要ですが、わかっている人、うまい人に聞いてみるのも悪いことではありません。しかし、立ち止まってしまう人の多くは、なぜかわかる人に聞かない人が多いのです。自分なりに考えて動いてみてうまくいかないなら、できている人に「あなたはどのようにしているのですか?」と聞いて教えてもらえばいい。黙っていても相手の方から教えてくれるということはないのです。
また、聞かないことで、考える時間が無駄になることもあります。例えば、あなたが野球部で、毎日素振りを100回しているのになかなか打てるようにならないとします。人によっては、「俺って野球のセンスがないんだな」と思って、素振りをやめてしまうこともあるでしょう。しかし、強打者の先輩に相談したら、「俺は毎日1000回素振りしているよ」と言われるかもしれません。やっている"こと"自体はあっているのに、単に"量"が足りないだけかもしれないのです。このように、聞いてみるだけで一歩進める例はたくさんあるはずです。
私の部下にも仕事はできるのに、タスク漏れをよく起こす人がいました。「なぜタスク漏れを起こすのか」と聞くと、「忙しくなると忘れちゃって」と言う。「どのように対策するのか」と尋ねると「次は気をつけます」「漏らさないような対策を立てます」と答えるのですが、また同じ結果になってしまう。なぜなら、タスクを絶対に漏れない方法ばかりを考えていて、タスクを漏らしてしまった時の対策を立てていないからです。忙しくなるとタスクを見落としがちになるのは、誰だって同じです。なので、「タスクを漏らさない方法」ばかり考えるのではなく、「タスクを漏らしてしまった時のリカバリー方法」も用意する必要があります。
タスク管理が上手い人は、漏れても大丈夫なセーフティネットを複数張っている
私は、日々さまざまな人からSlackで連絡が来るので、1日に3回ほどすべてのスレッドとメンションをざーっと見返す時間を取っています。すると、会議中にメンションが来ていて、既読にしたために返信し忘れていたものなどが見つかることがよくあります。また、いよいよ業務がパツパツになると見落としの可能性が上がるので、最終手段として「今、パツパツすぎて連絡漏れしている可能性があるので、返事がないものがあれば再度メンションして連絡お願いします」と伝えたりもします。そういった対策をすることで、タスク漏れ、返信漏れが起きてもリカバリーできるようにしているのです。
タスク漏れに限らず、「なんで自分はできていないのに、この人はできているのだろう」と思う人がいるのであれば、どうしているのか聞いてみればいいんです。教えてもらったことを取り入れていくのは、成長スピードを高めるためには必要不可欠なのです。そして教えてもらった方法が合わなければ、また別の人の方法を取り入れてみてください。ただ、それだけなのです。
自走ではなく、自育できる人になれ
現代では、インターネットで少し調べたらすぐに答えが出てきます。さらに、AIが正解へのアクセスを加速度的に楽にしてくれています。手軽に解決策にアクセスできるようになったことで、解決策や正解がわからなければ「どうしていいかわからない」という人が増えているのかもしれません。しかし、世の中必ずしも上司がフィードバックをくれたり、調べたら正解が出てきたりすることばかりではありません。そんな時は、科学実験のように自分で「こうしてみたら、次はうまくいくかもしれない」と仮説を立てて試していくしかないのです。うまくいく確率は高められないので、試行回数を増やしていきましょう。
自分なりに仮説・実験・検証をできる人であれば、自分で自分を育てていくことができます。大人になると、誰かが育ててくれるのを待っているだけではいけません。若いうちは特に、できないこと・わからないことの方が多いはず。それはみんな同じなので、自分で答えを探そうと動ける人の方が当然成長は早くなりますし、それができる人とできない人の差はどんどん開いてしまいます。
正解がわからない時でもそこで立ち止まってしまうのではなく、とりあえず試してみることが大事です。自走だけでなく、自育ができる人になっていってきましょう。
これからの時代自走は当たり前で、その上で自走できるスキルを身につけよう
自育というスキルは、最も汎用性が高く万能なスキルなのです。転職が当たり前の時代、どこに行ってもうまくアンラーニングできて、勝手にハードスキルを身につけられることは、キャリアのお守りとなるのです。自育のスキルを高めるために、どんどん仮設ベースでうまくいきそうな方法を、科学実験のように試して行ってみてください!