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年収は上がる?いつまで働ける?フリーランスエンジニアを目指す人に伝えたいこと

Photo by Chris Bemmerl on Unsplash



年収は上がる?いつまで働ける?フリーランスエンジニアを目指す人に伝えたいこと

エンジニアとして働く人の中には、フリーランスへの転向を考えている人も少なくないでしょう。フリーランスには「働き方が自由」といったイメージがありますが、メリットがある反面、知っておきたいデメリットもあります。

今回はフリーランスエンジニアを志す人のために、働き方やメリット・デメリット、年収など気になるポイントについてお伝えします。

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フリーランスエンジニアの種類と働き方


「フリーランスエンジニア」と一口に言っても、扱う業務によって種類はさまざま。それだけでなく、「常駐型」「在宅型」という働き方の違いもあります。

フリーランスエンジニアの種類

フリーランスエンジニアは、業種ごとに求められるスキルや対応する案件が異なります。それぞれの特徴や必要なスキルを見ていきましょう。

システムエンジニア

システムエンジニア(通称・SE)は、情報システム開発の上流工程を担う仕事です。ここでの上流工程とは、「要求分析・要件定義、基本設計、詳細設計、テスト」など。時にはプロジェクトの進捗管理などを担当するため、高いマネジメント力が求められます。

なお、システムの設計はクライアントへのヒアリングをベースに進めていくので、ヒアリング能力や提案力も必要なスキルです。

プログラマー

システムエンジニアが設計したシステムのプログラミングを担当するのがプログラマーです。

プログラマーになるためには、Java、JavaScript、PHPといったプログラミング言語を習得しなければなりません。担当するジャンルによって使用する言語が異なり、多数の言語を扱うことができれば、その分仕事の幅が広がります。

プログラミング言語以外に求められるスキルとしては、論理的思考力や知識を更新し続ける向上心などが挙げられます。また、エラーが発生すればその都度修正しなければならないため、ひとつの物事を成し遂げるねばり強さも必要です。

Webエンジニア

システム構築からWebサイトの制作、サイトの保守など、Webに関連する案件を包括して担当します。仕事内容によって、「フロントエンドエンジニア」と「バックエンドエンジニア」の2種類に分かれます。

フロントエンドエンジニアは、Webサイトの画面といった「ユーザーが使用する部分」のコードを書く仕事です。一方のバックエンドエンジニアは、データベース管理など裏側の処理システムを扱います。

Webエンジニアは、プログラマーやWebディレクターなどさまざまな人と連携してプロジェクトを進めていくのが基本です。もちろんクライアント折衝も発生するため、技術のほかにコミュニケーションスキルも求められます。

Webデザイナー

クライアントからの依頼をもとに、Webサイトのデザインを構築するのがWebデザイナーの仕事です。クライアントと相談しながら、サイトの構成やレイアウトの決定、色合いや装飾といったデザインを作ります。その後、Webサイトのコーディングに入る流れが一般的です。

Webデザイナーの業務は、サイトの見た目やユーザーにとっての使いやすさに直結します。それゆえ、常にユーザー目線でデザインを構築しなければなりません。また、クライアントとコミュニケーションを取りながら進める必要があるため、対人スキルを磨くことも大切です。

フリーランスエンジニアの働くスタイル

働き方としては、主に「常駐型」と「在宅型」の2つに分かれます。それぞれどのようなワークスタイルなのでしょうか。

常駐型フリーランスエンジニア

案件ごとにクライアントと契約し、契約先に常駐して作業を行います。一定の期間を定めて契約・更新するケースが多く、期間の目安は1〜3ヶ月程度が一般的。契約の締結時に報酬額が決まり、契約する期間ごとに報酬が支払われます。

常駐型はクライアント側のニーズが高く、案件を獲得しやすい傾向にあります。また、期間ごとに報酬を得られるため、収入の見通しを立てやすいのもメリットです。

在宅型フリーランスエンジニア

案件ごとにクライアントと契約を結ぶ点は常駐型と同じですが、在宅型は自宅で作業を行います。契約の形としては請負契約と準委任契約があり、前者は成果物に対して、後者は業務遂行に対して報酬が支払われます。

在宅型の大きなメリットは、自分の好きな時間・場所で働けること。また、納品をベースに報酬が支払われるため、案件の規模が大きくなるほど入金が遅くなることもあります。

フリーランスエンジニアとして働くメリット


エンジニアがフリーランスに転向すると、年収や仕事選びなど多数のメリットがあります。

収入アップが期待できる

同程度のスキルを保有しているエンジニアであれば、企業で働くよりもフリーランスとして働く方が収入が高くなりやすいです。というのも、フリーランスは年功序列の賃金体系の影響を受けません。また、福利厚生費のように給与から天引きされる費用もなく、報酬をそのまま受け取れます。

もちろん高い能力を有していれば、その分高単価の案件を獲得できる可能性があり、高収入を得ることも夢ではありません。

希望の仕事を選べる

自分の専門性を生かせる仕事や学びたいジャンルに携われるのも、フリーランスエンジニアの大きなメリットです。必ずしも自分のやりたいことにマッチするとは限りませんが、企業に所属して任された仕事をこなすよりも、その確率は高くなるでしょう。

人間関係に悩みにくくなる

企業で働く場合、人間関係のしがらみに悩まされることも少なくありません。人間関係の良し悪しは仕事のパフォーマンスにも影響するので、働く上では無視できない問題です。

その点、フリーランスエンジニアは仕事上の付き合いを自ら選べます。人間関係におけるストレスを感じにくくなり、業務だけに集中できるでしょう。

フリーランスエンジニアとして働くデメリット


フリーランスエンジニアには魅力的なメリットがありますが、いくつかデメリットも存在します。独立してから後悔しないように、フリーランスエンジニアのデメリットを理解しておきましょう。

社会的信用性が低くなる

企業の一員として見られる会社員と違い、フリーランスは社会的な信用がないと判断されます。社会的信用性が低い場合に何が起こるかというと、住宅ローン審査や金融機関の融資審査に通りにくくなることがあります。

フリーランスへの転向を検討しているなら、今後のライフプランをきちんと考えたうえで決断するようにしましょう。

収入が安定しない

会社員ならば、毎月の収入は給料として保証されます。その点、フリーランスエンジニアは獲得した案件ごとに報酬が支払われるため、抱える案件によって収入が変動する可能性があります。

また、クライアント次第では契約終了の数ヶ月後に報酬が入金されることも。いつお金が入ってくるのか、毎月どれくらい稼げるのかといった見通しが立てにくく、収入が安定しないのは大きなデメリットです。

税金支払いや確定申告の手間が発生する

会社員は給与天引きで納税されますが、フリーランスエンジニアは自ら税金を支払わなければなりません。確定申告を行う必要があり、慣れていない場合は申告に手間がかかります。

また、所得が増えるほどに納税額が上がるため、業務をこなしながら節税対策についても考えなければならないでしょう。

フリーランスエンジニアは何歳まで働くことが可能?


独立を考えているエンジニアの中には、「何歳まで仕事を続けられるのか?」と疑問に思う人も少なくないでしょう。ここではフリーランスエンジニアと年齢の関係についてお伝えします。

IT業界の「35歳定年説」は本当?

一般的な定年退職の年齢が60歳以降であるのに対し、IT業界には「35歳定年説」というものが存在します。これはスキルの伸びしろや体力・学習能力の低下などにより、「エンジニアにとっての転換期は35歳である」という考え方です。

フリーランスエンジニアとして長く働くためには?

努力を積み重ねていけば、フリーランスエンジニアとして長く仕事することは可能です。具体的には、新たな知識やスキルの習得、体力に応じた業務範囲の絞り込みなどが必要になるでしょう。常にIT関連ならではの進化スピードに追いつく姿勢が求められるのです。

フリーランスエンジニアの気になる年収事情


フリーランスエンジニアとして働くなら、「年収」の話は避けては通れません。会社員として働く場合とどのような違いがあるのか、フリーランスエンジニアの年収事情を見ていきましょう。

会社で働くエンジニアの平均年収

まずは比較対象として、会社勤務のエンジニアの年収をお伝えします。今回は厚生労働省「賃金構造基本統計調査(2019年)」から、システムエンジニアとプログラマーの平均年収をまとめました。

調査によると、システムエンジニアの平均年収は568万9,000円、プログラマーは425万8,000円となっています。これは、月収として「きまって支給する現金給与総額」を12ヶ月分に換算し、その値に「年間賞与その他特別給与額」を加えた金額です。

フリーランスエンジニアの平均年収

続いて、フリーランスエンジニアの年収データを確認しましょう。 独立行政法人情報処理推進機構「IT人材白書2016」によると、フリーランスエンジニアの平均年収は以下の通りです。

30代以下の平均年収

300万円未満|35.3%

300万円以上〜500万円未満|27.9%

500万円以上〜700万円未満|19.1%

700万円以上〜1,000万円未満|8.8%

1,000万円以上〜|8.8%

40代の平均年収

300万円未満|32.6%

300万円以上〜500万円未満|31.8%

500万円以上〜700万円未満|15.5%

700万円以上〜1,000万円未満|14.0%

1,000万円以上〜|6.2%

50代の平均年収

300万円未満|31.2%

300万円以上〜500万円未満|29.8%

500万円以上〜700万円未満|19.7%

700万円以上〜1,000万円未満|17.0%

1,000万円以上〜|2.3%

年収データからわかること

フリーランスエンジニアの年収データでは、異なる年代でも収入の差が小さいことがわかります。会社員の場合、収入は会社ごとの給与体系によって決まるほか、年齢など実力以外の部分が評価に影響を及ぼすことも否定できません。

それに対し、フリーランスエンジニアは案件ごとに受け取る報酬が異なります。対応する案件の量なども調整しやすいことから、会社員よりも高年収を目指しやすい環境であると考えられるでしょう。

フリーランスエンジニアの今後の動向


フリーランスエンジニアとして一歩踏み出すなら、今後の動向も知っておきたいものですよね。ここでは、これからのフリーランスエンジニアの需要についてまとめます。

需要はある?フリーランスエンジニアの今後について

結論から言うと、フリーランスエンジニアの需要は今後ますます高まると考えられます。というのも、IT業界では新たなジャンルに対するニーズが急激に上昇中。例えば「AI、IoT、ブロックチェーン」などが挙げられます。

企業は新たな知識・スキルの習得を目指すために社員を育成しなければなりませんが、時間とコストを投じて育成した社員が辞めないとは限りません。また、習得済みのスキルがすぐに通用しなくなる可能性もあります。加えて、将来はエンジニアの需要に対して供給が追い付かなくなることは明らかです。

上記の理由から、すでに高いスキルを保有し、柔軟に対応できるフリーランスエンジニアへの需要は拡大していくと言えます。クライアントのニーズを満たすよう、常に知識や技術をアップデートしていれば、フリーランスエンジニアとしての価値はますます高まるでしょう。

まとめ

業種の違いから年収まで、フリーランスエンジニアについて幅広くお伝えしました。フリーランスエンジニアの働き方が自分に合っていると感じるなら、独立を検討する価値は十分にあります。メリットがある一方、気をつけるべきデメリットも存在するため、両側面からよく考えてみることが大切です。

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