「大企業の新規事業に行くか、小さなベンチャーを大きくするか」
──迷った末に、後悔しない道を選んだ。
USENでの営業経験を皮切りに、広告代理店での新規事業立ち上げや80名規模のマネジメント、スタートアップでのビジネス部門立ち上げなど、着実にキャリアを重ねてきた三島さん。順調なキャリアの中でも「小さな組織から挑戦し、事業を大きく育てたい」という思いを抱き続け、2025年にISSUEへ参画しました。
本記事では、三島さんのこれまでのキャリアやISSUEに加わった経緯、そして今後実現したいことについてお話を伺います。
ネット広告・新規事業・スタートアップで培った経験
── これまでの経歴を教えてください。
1社目はUSENで1年間toC営業を経験し、その後、2社目の広告代理店フルスピードに11年ほど在籍しました。ここでは広告営業やディレクションを経験したのち、新規事業の立ち上げにも携わり、80名規模のマネジメントも担当しました。3社目では美容師向けのSaaSを扱うスタートアップに移り、ビジネス部門の立ち上げを担当しました。4年間勤めたのち、2025年8月からISSUEに参画しています。
── 新卒でUSENに入社されたのは、どのような理由からだったのでしょうか?
当時同社が「GyaO」という動画サービスを展開しており、新しい領域に早い段階から挑戦している点や、若いうちから活躍できる環境に魅力を感じたからです。ところが入社直後に「GyaO」がYahoo!に売却され、自分は全く違う事業部に行くことに。そこで自分の描いていたキャリアとのギャップを感じ、より成長できる場を求めて1年ほどで転職を決意しました。
もともと関心のあったネット広告業界に挑戦するため、未経験からでも採用してくれるフルスピード社に入社しました。
── フルスピード社では、どのような経験を積まれましたか?
11年間在籍し、前半はプレイヤーとして、後半はマネージャーや事業責任者として経験を積みました。
前半はSEOやリスティング広告を中心に、EC・金融・人材などの顧客を担当しました。新規開拓から広告運用・解析・改善提案まで幅広く取り組み、デジタルマーケや営業の基礎を身につけました。
数年間取り組む中で一定の手応えを得られるようになった一方、さらに成長するには新しい挑戦が必要だと感じていました。ちょうどその頃、会社で新規事業立ち上げの話が持ち上がり、2015年当時のインバウンド需要拡大を背景に、中国人旅行客向けのマーケティング事業に取り組む方針が決まったのです。
もともとスタートアップや「面白い人・事業」に携わりたい思いがあったことに加え、中国支社立ち上げ経験を持つ事業責任者と働ける機会でもありました。「この人と一緒に挑戦したい」という気持ちが強く、新規事業に飛び込む決断をしました。
新規事業責任者から、80人規模の組織マネジメントへ
── その新規事業では、どのような役割を担われたのですか?
最初はメンバーとして参画しましたが、1年後に引き継ぐことになりました。知見がない中で、若手中心のチームを率い、必死に事業を進めました。数年かけて単月黒字化を達成し、2020年には年間黒字化に至り大きな自信となりました。しかしその矢先にコロナが直撃してしまって…。売上が95%減となり、ピボットが遅れたことは大きな反省です。
その後は新規事業に加えて既存事業も任され、最大80人規模の組織を統括しました。数人のチームから一気に大人数を率いる経験はチャレンジングで、大規模組織を動かす難しさや学びを得る貴重な機会になりました。
一方で、改めて「スタートアップのような小さな組織規模から挑戦し、事業を伸ばしていきたい」という思いも強くなっていきました。
── そうした思いから、次の転職へとつながっていったんですね。
はい。当時自分を担当していた美容師さんが、美容師向けのSaaSの企業を立ち上げており声をかけてもらいました。当時35歳でスタートアップで挑戦したい気持ちが強く、転職を決めました。
入社後は主にビジネス部門の立ち上げを担当し、セールス組織やカスタマーサクセスの構築を進めました。課題も多い中で試行錯誤を重ねる日々でしたが、その過程で組織づくりや人材の定着に関して多くの学びを得ることができました。
4年ほど在籍し会社は成長しましたが、自分としてはできることが少なくなってきたと感じていました。その頃ちょうど子どもも生まれ、家庭を意識しながら働く必要性も出てきました。とはいえチャレンジは続けたい。
そこで「大企業の新規事業部に入る」か「まだ小さいベンチャー企業を大きくする」か、2つの選択肢を考えました。リスクはありましたが、後悔しないのは後者だろうと判断し、旧知の代表・水野さんの会社で挑戦することを決めました。
友人から共に働く仲間へ。代表・水野さんとの関係
── 三島さんは、水野さんとはもともと高校の同級生だとか。
そうですね、高校からの友人です。高校時代には卒業旅行も一緒に行ったくらい仲良かったです。社会人になってからも定期的に会って、よくお互いの仕事のことを話していました。
── 水野さんがISSUEを創業したときはどう思われましたか?
「もう作るんや!」って感じでした(笑)。元々ITベンチャーの役員やコンサルティングファームでの経験もある人なので、「また新しいチャレンジを始めたんだな」という印象でした。
実は創業時に「一緒にやろうよ」と誘ってもらっていましたが、そのとき自分はちょうど前職に入社したばかりで、タイミングが合わず参加できませんでした。前職を一区切りつけたタイミングで、改めてISSUEに参画することを決めました。
── ISSUEに魅力を感じたのはどのような点ですか?
ISSUEが扱うM&Aやコンサルティングの領域は、私にとって未知であり、強く興味を持っていた分野でした。分野自体は未経験でしたが、これまで培ってきた事業立ち上げや組織マネジメントの経験を活かしつつ、新たな視点から企業の課題解決に挑める点に大きな魅力を感じました。
ISSUEでの担当業務は?
── 現在ISSUEではどのような業務を担当していますか?
主に「デジタルマーケティング事業の立ち上げ」「営業企画」「組織づくり」の3つをミッションに、基本的にはその周辺のことを担当しています。あとは「社長がやらなそうなことをやる」という感じですね。
具体的には、ISSUEは今はまだ社長自身がプレイヤーとして動かないといけないので、「誰に何をお願いするか」といった整理が十分にされていない部分があったりします。そこを仕組み化して、整えています。また、今まさに取り組んでいるのは「どういうカルチャーにしていくか」という設計です。制度や文化づくりを含めたフォローを進めています。
── 実際に入社してみて、ギャップや新しい発見はありましたか?
新しい発見で言うと、「みーさんすごいな」と実感したことですかね。高校時代から水野さんのことを「みーさん」って呼んでます(笑)。
例えば、大企業の新規事業案件でクライアントから厚い信頼を得てリードしている姿には正直驚きました。また、AI関連企業など、自分では関われない領域でもしっかり成果を出していて、「自分よりもずっと先を走っているな」と感じました。
これは入社前に定期的に食事に行く友人関係だけでは気づけなかった部分です。少しひねくれた言い方かもしれませんが、「みーさんって、仕事で関わる人から想像以上に信頼され、尊敬されているんだな」と発見でした。一緒に働いて初めて、その強い求心力を社内外で目の当たりにできたのは大きな気づきでした。
── チームの雰囲気について、どのように感じていますか?
いいなと思うのは、インターン生が本当に優秀なことですね。自分にとっても学びがあるくらいで、年齢関係なく人として優秀な人が多く、皆さんのことを尊敬しています。
いつも「この年齢でここまで物事を考えているのか」と驚かされますし、仕事の進め方もしっかりしている。しかも偉そうにするわけでもなく、素直で良い人ばかり。「自分の状況をもっとよくしたい」という前向きさも感じられて、いいメンバーが揃っているなというのが率直な印象です。
よく求人で「若手が活躍しています」と書かれていますけど、ISSUEは本当に優秀な若手が会社を支えて活躍している。そのことを肌で感じられて、いい雰囲気だと思います。
社長が描く構想を最短スピードで実現したい!
── ISSUEで今後実現したいことはありますか?
基本的には「社長が描く構想を最短スピードで実現すること」です。
具体的には、自分たちでしっかりキャッシュを稼ぎ、事業を自ら運営しながら成長させ、将来的にはM&Aやグループ会社の拡大といった形で会社を大きくしていくことを目指しています。
同時に、人が自然と成長していける文化をつくりたいとも考えています。そのための制度やカルチャーを根付かせ、組織全体が継続的に強くなっていく環境を実現していきたいです。
── 一緒に働きたいと思うのは、どのような人ですか?
「素直で、いいやつ」ですね。もちろんスキルがあるに越したことはありませんが、それは後からいくらでもついてきます。大事なのは、素直に学び、愚直に努力できること。そして「いいやつ」というのは、成長意欲があるという意味です。
これまで自分が育成してきたメンバーを振り返っても、伸びていったのはやはり「素直でいいやつ」でした。現時点で何もできなくても構いません。空っぽであっても、水を注げば吸収して成長していける人は必ず伸びていきます。やる気と成長意欲のある人なら、間違いなくISSUEと相性が良いと思います。
── 最後に、三島さんにとって「ISSUEらしさ」とは何でしょうか?
難しいですね(笑)。でも、一言で言うなら「やるしかねぇ」でしょうか。
水野さんがよく口にする言葉なのですが、自然とカルチャーの一つになっていると感じます。追い込まれたときには誰しも「やりたくないな」と思う瞬間がある。でも本当の成長は、そうした局面に正面から向き合うことでしか得られないと思うんです。
「やるしかねぇ」と本気で向き合っている人は、やっぱり強い。実際にインターン生の間でもこの言葉が浸透していて、ポジティブな合言葉のようになっています。
もちろん「根性論で押し切る会社」というわけではなく、いい意味で体育会気質がある会社だと思ってもらえると(笑)。でも「やるしかねぇ」という言葉が象徴する、覚悟を持って前向きに挑戦する姿勢こそが、ISSUEらしさだと思います。