【すごいベンチャー】急成長を遂げるWewillのカルチャーとは? | 株式会社Wewill
中小・ベンチャー企業の管理部門の生産性と信頼性を向上させるBPaaS(※)「コラボ」を展開する、株式会社Wewill。2024年1月に東京支社、10月には日本最大級のオープンイノベーション拠点「...
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事業拡大とともに増えてきたお客さまのニーズにあわせ、Wewillでは新規事業にも積極的に取り組んでいます。分業管理プラットフォーム「SYNUPS(シナプス)」も、もとは社内向けに開発されたシステムから派生した新規事業です。
SYNUPSをはじめ、Wewillのシステム開発を支えてきた立役者が取締役の八城彰仁さんです。2024年8月からは、新規事業開発を担う事業開発部を立ち上げ、部長を兼務しています。
そんな八城さんのキャリアストーリーとともに事業開発部の業務ややりがい、ビジョンについて聞きました!
八城:事業開発部は、これまで培ってきたノウハウやお客さまの声をもとに、新規事業の創出を目指しています。業務の柱は2つ。1つ目は、受託開発です。経営や現場の困りごとに対して、個社の事情にあわせた細やかなシステム開発を行います。
もう1つが、ITコンサルティングです。カスタマーサクセス部でお客様先の困りごとを吸い上げるのですが、中にはシステムの選定から導入まで総合的に検討しなければいけないケースがあります。そのとき、課題の抽出やソリューションの最適化まで、アドバイスや導入支援を行っています。
八城:主なお客さま層は中堅クラスまでの製造業なのですが、既存システムの老朽化や属人化といった課題に直面しています。Wewill本社のある浜松はモノづくりの街として知られます。それは、自動車・輸送機器などの完成品メーカーがあり、サプライチェーンが形成されているためです。
いま導入されているシステムの多くが30年前のもので、リプレイスすべき時期を迎えています。ただし、企業個別にカスタマイズされているケースが多く、単純な入れ替えでは対応できないケースがほとんどです。
そのうえ、企業内にはIT技術者が不足していたり、知見が不足していたりするので「基幹システムを入れ替えなければいけないのに頓挫したまま」の企業がものすごく多い。
そんな中、私たちはお客さまの実情をじっくりヒアリングし、個社の現場の声に寄り添ったシステムのリプレイスや個別開発を支援しています。
八城:入社以来、私が開発を主導してきたSYNUPSは、カスタマーサクセス事業の根幹を支えるシステムとなりました。現在では外部提供も可能となり、さらなる顧客拡大を図るため、CTOの鳥居が事業を引き継ぎ、成長を牽引することになりました。
そのうえで、Wewillとしては事業を多角化していきたいと考えています。これまでの取り組みの中で、同様の課題に直面する製造業の企業が多いことがわかっており、事業として展開する意義があると判断しました。こうした背景から、新規事業の立ち上げを担当することになりました。
八城:システム開発は、現場のリアルな課題に踏み込まなければ、本当に必要なものは見えてこないと思っています。特に製造業のシステム開発では、業務ごとに細かな違いがあり、表面的な要件整理だけでは適切な解決策を導き出せません。
だからこそ、まずは現場に入って、現場の求めるシステムを一緒に作ることが必要だと考えました。経験を積み重ねることで初めて、本当に解決すべき課題が明確になり、次の突破口が見えてくる。 そのプロセスなしに、いきなり最適なシステムを設計することは難しいんです。
既存の開発会社では、採算性の問題から柔軟な開発が難しく、パッケージの導入が前提になりがちです。しかし、それでは現場にフィットしないケースが多く、結果的に使われないシステムになってしまう。
Wewillは、お客さまと並走しながら現場に深く関わり、課題を掘り下げながら開発を進めるスタイルを取っています。製造業向けのシステム開発は試行錯誤しながらの部分もありますが、それも含めて「現場と一緒に作る」ことこそが、最適な解決策につながると考えています。
八城:そうですね。お客さまの実情を丁寧にヒアリングし、要件定義の段階から現場の声を取り入れています。
また、一度にすべてを作るのではなく、まずは使い始められる機能から実装し、運用の中で改善を重ねていきます。実際に使うことで初めて見えてくる課題も多く、アジャイルな進め方を重視しながら、現場に適したシステム開発を進めています。
こうしたアプローチを取っているのは、システムは目的ではなく、課題を解決する手段だと考えているからです。私たちは、システム開発において「私たち自身が腹落ちできるか」という感覚を大切にしています。お客さまにとっても、私たちにとっても、筋の通った仕組みでなければ意味がない。そうした視点が、この進め方にも反映されています。
そのため、単なる業務効率化ではなく、経営者とも対話しながら、事業の武器となる仕組みをつくることを意識しています。
八城:もともと美大で油絵を専攻していましたが、「ビジネスもまた表現の一つではないか」 という考えに至りました。形のないものを構想し、仕組みとして実装し、誰かの役に立つ。そうしたプロセスも、自分にとっての表現の手段になると感じたんです。そうした思いから、エンジニアリングの道に進むことを決めました。その後、国際協力にも関心があり、青年海外協力隊(JICA)に参加。西アフリカ・ブルキナファソに派遣されました。
八城:現地では、文化や現場のニーズを理解することの難しさに直面しました。言葉の壁もあり、「良かれと思って提案したものが本当に役立つのか?」と何度も悩みました。思うように活動できず、自分のふがいなさを痛感する悔しい経験もしましたね。
でも、その悔しさが「本当に現場で使える仕組みを作りたい」という思いにつながり、日本に戻ってからの原動力になりました。今の仕事でも、製造業の現場では、システムを導入するために単にITを知っているだけでは不十分で、業務フローの細かなパターンを理解し、使いやすい画面設計や負担の少ない入力を考慮することが欠かせません。そのため、現場の声を聞き、業務を細かく把握することが求められます。国際協力の経験を通じて「相手の立場で考える力」が鍛えられたことが、今の仕事にも活きています。
八城:はい。Web広告代理店でデータ分析や業務フロー改善に取り組む中で、システムそのものを作るだけでなく、仕組みを通じてビジネスを変えたり、新しい事業を生み出したりすることの面白さを感じました。ただ効率化するのではなく、「仕組みをどう作れば、より良いビジネスにつながるのか」を考えることに強く惹かれたんです。
そうした視点が、新規事業開発やスタートアップで働くことへの関心につながり、Wewillに入社しました。
八城:そうですね。Wewillに入社後、まずは顧客に継続的に価値を届けるための案件管理に取り組みました。
その中で、オープンソースのプロジェクト管理ソフトを導入してみましたが、業種や規模が異なる多数のお客さまを支援するWewillの業務にはフィットしない部分が多くありました。既存のツールでは対応しきれないと判断し、最適なシステムを構築するために自社開発へと舵を切りました。こうして生まれたのが、後のSYNUPSです。
八城:繰り返しになりますが、システムはあくまでお客さまの課題を解決する手段です。そのため、「どのような仕組みなら使いやすいのか」を現場の方々と対話しながら設計することを重視しています。
細部まで作り込むことが多く、驚かれることもあります。たとえば、システム上のデータをスプレッドシートと連携し、ボタン一つでドキュメントが生成される仕組みを構築する場合、そのドキュメントがどのように使われるのかまで考慮します。
さらに、メールアドレスを自動で引用する関数を組み込めば、資料の共有までスムーズに行えます。業務の流れ全体を見ながら、細部の気遣いまで大切にすることで、より実用的なシステムを提供できると考えています。
八城:まず、事業開発部の大きな目標はプロダクト化(サービスイン)になります。いまはお客さま個別の課題に深く向き合っているフェーズですが、いずれ受託開発を通じてノウハウが溜まれば、そこからビジネスモデルを構築していきます。
その過程を一緒に進めてくれるメンバーを募集しています。具体的な職種は、プロジェクトマネージャーとエンジニアの2つです。
プロジェクトマネージャーは、お客さま先の経営や現場と直接向き合う役割です。なので、IT領域の経験やノウハウよりも、現場への気遣いが第一になります。現場を知っていて、現場目線でものを考えられる人が向いていると思っています。
エンジニアは、いろんな開発をしてきたけれど、開発の枠を超えてプロダクト化や新規事業開発までやり切ってみたい人とご一緒したいですね。
事業開発部が目指すビジネスは、社会的な課題の解決につながるものであって、お客さまも幸せになるし、関わるメンバーもワクワクするような事業を作りにいかないといけないと思っています。その過程にチャレンジしたいと思う方に出会いたいです。
八城:正解がない中、自分でアプローチや打ち手を考えていかなければいけないところです。「だって、新しいビジネスを作っているんだから」とメンバーには言っていますけれど(笑)。
お客さまのインサイトを見つけにいっている今の段階では、だれも正解を知りません。だからこそ正解は自分で作らなければいけなくて、試行錯誤するしかないし、いまの私もそんな状況です。
八城:お客さまにとことん向き合って、困りごとを解決するとすごく喜んでもらえるので。それは、やっぱりうれしいし、やりがいを感じますよね。
私が入社したころ、Wewillは数ある中小企業の1社でした。そこから、お客さまに向き合いつづけ、プロダクトを磨いて、資金調達をしてきた。スタートアップとして拡大期に入りつつあるいま、会社としてもWewillはおもしろいと思いますし、その新規事業に携われているのは本当に光栄なことだと思っています。