「実務者から有識者へ」中途入社7年の成長実感 金融系のインフラエンジニアが語るキャリア形成術
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「ベンチャーから老舗企業への転職で、技術者としてのキャリアは継続できるのか」「エンジニアとして長期的に成長し続けられる環境はあるのか」――こうした不安を抱える転職検討者の方向けに、サイバーコム横浜本社在籍の中澤さんの7年間のキャリア形成に関する当ストーリーをお役立ていただければと思います。
2018年に中途入社してから現在まで、金融系システムのインフラエンジニアとして着実にキャリアを積み重ね、現在は実作業よりも有識者として指示出しや調査を担当するポジションに成長。RHEL7、JP1、Oracle WebLogic Server、Oracle DB、VMwareといったエンタープライズ技術を駆使して、金融系システムの安定稼働を支えています。
今回は中澤さんに、転職の決め手から現在の業務内容、そしてサイバーコムで働く魅力まで詳しく話を伺いました。
「安定した環境でキャリアを積みたい」ベンチャー一期生の転職決断
――サイバーコムへの転職を決めた理由を教えてください。
中澤:前職はベンチャー企業の新卒一期生として入社したのですが、より落ち着いた環境でキャリアを積みたいと考えるようになりました。ベンチャー企業の良さもある一方で、自分としてはもう少し社員数が多く、安定した基盤のある会社での長期的なキャリア形成を求めていました。
――技術的な面での決め手はありましたか?
中澤:教育制度がしっかりしている点に魅力を感じました。サイバーコムではリーダー、主任といったピラミッド構造がしっかりしており、自分のペースで段階的にキャリアアップできる環境が整っています。話しやすい上司との関係性も含めて、安心してキャリアを積める環境だと判断しました。
短期のpython開発から長期の金融系案件へ いくつかの案件を経験した初期から長期案件のPLまで
――入社してから現在まで、どのような案件を担当されてきましたか?
中澤:入社直後は会社に慣れるために様々なプロジェクトを短期間で担当させて頂きました。例えばPython を使ったツール開発案件、Windows サーバーのセッティング案件、同じく金融系の設計業務など多岐にわたります。
現在の金融系案件には約4年間携わっており、これが最初の長期案件となります。最初は上司と一緒に様々な案件で勉強を積み重ね、その後PL として独り立ちする形でキャリアを積んできました。
――PLになられたきっかけを教えてください。
中澤:これまでは現場のリーダーや主任と一緒に案件に携わっていたのですが、現在の案件では現場にリーダーや上司がいない状態で、私とビジネスパートナーの方で案件に入ることになりました。
これまでの経験を評価していただき、「PLをやってみよう」という形で任されました。段階的にステップアップできる環境があったからこそ、自然な流れでマネジメントポジションに挑戦できたと感じています。
「絶対に止められない」金融系システムでのRHEL7・Oracle環境運用
――現在担当されている金融系システムについて詳しく教えてください。
中澤:基盤部分を担当しており、具体的にはサーバー本体のメンテナンス、ミドルウェアの設定、障害発生時の対応などを行っています。物理サーバーを直接触ることはありませんが、仮想サーバー環境での運用・保全業務が中心です。
技術スタックとしては、OS は RHEL7、ミドルウェアは JP1 や Oracle WebLogic Server、Oracle DB などを使用し、仮想化環境は VMware で構成されています。
――金融系システムならではの運用面での工夫について教えてください。
中澤:絶対に止めてはいけないシステムなので、必ず2人体制でのダブルチェックを徹底しています。手順書も、新しく入ってきた人が見て作業できる基準で細かく作成するよう心がけています。
これらの手順書や基準書は、私が現場に入ってから整備したものです。以前はまばらに手順が存在していたのですが、新しく入ってくる人に親切ではない状況だったため、お客様とも相談の上で改善提案を行いました。
――運用・保全業務での技術的な挑戦について具体例を教えてください。
中澤:JP1 の運用で印象に残っているのは、構築メンバーが退職してしまい、有識者不在の期間があったことです。ざっくりとした使い方は分かるものの、詳細な部分で分からないことが多い状況でした。
その中で、仕様上どうしても発生してしまうステータスについて、お客様から「これは障害ではないか」というご指摘をいただいたことがありました。しかし調査の結果、仕様であることをお客様に説明し、最終的には運用の仕方を変更することで解決しました。お客様との技術的な議論と、自分たちの知識を深めることを同時に進めながら解決できた事例です。
「有識者不在の状況」を乗り越えた技術的挑戦とチーム指導
――入社してから最も技術的な成長を感じた経験を教えてください。
中澤:現在の現場で、詳細設計・基本設計から運用保守まで一連の流れを1年から1年半かけて経験できたことが大きな成長につながりました。
それまでの案件では運用の一部分だけ、設計の一部分だけといった断片的な経験でしたが、一つの案件を通して全体の流れを理解できたことで、現在の有識者としての業務にも活かされています。
――サイバーコムでの技術的な成長環境はいかがですか?
中澤:サイバーコムに来てからは、サーバーに触れる案件に適切に配属してもらい、Linux コマンドを実際に打つ時間も確実に増えました。先輩や上司からの技術指導を受けながら学べる環境が整っていることを実感しています。
特に、段階的にスキルアップできる仕組みがあることが大きいと思います。最初は上司と一緒に様々な案件で経験を積み、その後独り立ちしてPLとして活躍できるまでの道筋が明確になっているため、安心して技術力を向上させることができています。
――現在の「有識者として指示出しや調査を担当」という立場について教えてください。
中澤:現場歴の経験の長さを活かして、実際の作業よりもシステム全体を把握した上での判断や指示出しが中心になっています。新しい技術、例えばファイアウォールの導入案件では、現場に有識者がいない状況で一から調べて設計し、チームメンバーに知識を共有する役割も担っています。
技術的な指導では、特にLinux コマンドの安全な使い方を重視しています。ファイル削除コマンドなど、リスキーなコマンドは必ずオプションをつけて確認を取るよう指導し、手順に一度立ち止まるクッションを入れるなど、金融系システムならではの慎重さを徹底しています。
「ほどよい距離感」で働ける横浜本社の環境と在宅勤務
――横浜本社で働く魅力について教えてください。
中澤:やることはしっかりやるという前提で、それぞれのペースで働ける環境があります。強い監視感もなく、相談しやすい雰囲気で、雑談もしやすい職場です。
現在の私の案件では在宅勤務が中心で、週に一回程度お客様先に伺う勤務体系です。チャットでのコミュニケーションが取りやすく、気軽に相談できる環境が整っています。
――上司との関係性やサポート体制はいかがですか?
中澤:賞与面談が半年に一回あり、そのタイミングで細かく相談できます。また、チャットで気軽に質問できる環境があるため、現場で困ったことがあれば上司に細かく聞くことができます。
PLになって部下の管理も任されるようになった時は、「指導の際にはどういう点を意識されていますか」と直接上司に質問し、具体的なアドバイスをもらうことができました。このような相談できる制度と人脈を活用して、マネジメントスキルを向上させています。
「マネジメントキャリアへの興味」技術者からリーダーへの展望
――今後のキャリアビジョンについて教えてください。
中澤:現在の立ち位置での業務が面白く、マネジメントキャリアに興味を持っています。専門知識をバリバリに持った技術者というよりも、実際の作業は後輩に任せて自分はサポートやマネジメントに回る方向性を考えています。
お客様とのスケジュール調整や、「この作業だったら何人月くらいか」といったご相談を受けることも多く、そういった業務にやりがいを感じています。
「自分のペースでやってみたい方に向いている」転職検討者へのアドバイス
――最後に、転職を検討している同世代のエンジニアの方にメッセージをお願いします。
中澤:サイバーコムでは、自分のペースで仕事をさせてもらえる環境があります。相談に対してもちゃんと応答がある一方で、強い監視感や拘束感はありません。放置されている感覚もなく、ほどよい距離感で接してもらえています。
現場は違っても、同じ会社の社員として横のつながりがしっかりあることも魅力です。この業界では各現場に配属されると帰属意識が薄れがちですが、サイバーコムでは横のつながりを大切にする文化があると感じています。
――どのような方がサイバーコムに合うと思われますか?
中澤:自分のペースでやってみたいという方に向いていると思います。すぐに自分のペースでできるようになるわけではありませんが、将来的にはそういう働き方をさせてくれる会社です。
言われたことを黙々とやりたいタイプよりも、自分でこういうふうにやってみたいと考えている方、将来こうなりたいなというビジョンを持っている方の方が合うかもしれません。
編集後記
中澤さんのお話で最も印象的だったのは、ベンチャー企業から老舗企業への転職を経て、7年間で着実にキャリアを積み重ねている点でした。「段階的なステップアップ」を重視して転職先を選んだ判断が、現在の有識者ポジションという成果につながっているのを感じました。
また、金融系システムという責任重大な環境で、技術的な成長と同時にマネジメントスキルも身につけている姿が印象的でした。「JP1 の有識者不在」「ファイアウォール導入」といった技術的挑戦を、お客様との密なコミュニケーションで解決している経験談からは、単なる技術者ではなく、ビジネス視点も持った人材への成長が伝わってきました。
エンジニアとして7年間キャリアを継続し、マネジメントポジションまで昇進している実例は、同じような不安を持つ転職検討者にとって大きな参考になるでしょう。
以下のような方は、ぜひサイバーコムへの応募をご検討ください:
● ベンチャーから安定企業への転職を検討している中堅エンジニア
● 金融系システムのインフラエンジニアとして専門性を高めたい方
● Oracle、VMware などエンタープライズ技術を扱いたい方
● 段階的なキャリアアップを重視する方
● 技術とマネジメントの両方を経験したい方
● エンジニアとして長期的なキャリア形成を考えている方
● 横浜拠点で安定した環境で働きたい方
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