創業のストーリー:問いからはじまった旅路
僕は20年以上、物流の現場に身を置いてきました。営業、管理職、役員と立場は変われど、常に感じていたのは、物流業界の構造的な課題でした。
たとえば、情報がうまく連携されず、誰かが無理をして成立してしまっているような構造だったり、非効率や属人性が当たり前のように放置され、結果として働く人の安心感や余裕が削られていく状態。
そんな風景が、業界の“あたりまえ”として続いていました。
「もう少し見方を変えれば、現場も、運ぶ側も、受け取る側も、もっと良くできるのでは?」という感覚も、ずっと持ち続けていました。
そこで、勤めていた会社の事業部門を引き継ぐ形でMBOという選択をし、「だったら、自分の手でやってみよう」と決断しました。
小さなチームだからこそできた、挑戦の積み重ね
創業からの数年間で、僕たちは大きな組織では味わえない手応えをたくさん経験しました。
当社は、少数精鋭。社員数は多くありませんが、パートナーや業務委託メンバー、リモートワーカーなど、多様な立場の人たちがオンラインでつながり、それぞれの強みを活かして協力しています。
特徴的なのは、「画一的なマニュアル」ではなく、一人ひとりが状況を読み取り、自ら考え、動き、仕組みに落とし込んでいくスタイルです。日々のオペレーションに創造性が求められる一方で、それを再現可能な形に整えていくスキルが求められる文化があります。
チャットツールやNotion、最近では生成AIを使いこなしながら、地域やライフスタイルに縛られない、フラットで自律的なチーム運営を続けています。
目の前の業務をこなしながら、同時にその“やり方そのもの”を磨いていく積み重ねが、組織としての進化につながっていると感じます。
これから:物流の未来を「社会インフラの再設計」から捉える
僕たちが見ているのは、目の前の配送業務やシステムの提供だけではありません。
物流という社会インフラをより持続可能で、人にも地球にも優しい形へとアップデートしていく。そのための仕組みを、現場発でつくっていくことが、エスワイ・リンクのミッションです。
“届ける”という行為の中には、本来もっと多くの可能性があるはずです。
届ける側も、受け取る側も、関わるすべての人が「気持ちよくやりとりできる」という体験、それこそが、僕たちが定義する“より高いLX(Logistics Experience)”です。
「仕組みで、物流をもっと良くする。」
その一歩ずつを、これからも、僕たちは続けていきます。