みらい翻訳では現在、自然言語処理リサーチャーを募集しています。
本記事では、選考前によく寄せられる質問について、エンジニアリング部マネージャーのkitaroこと北川、yossyこと吉井が率直にお答えしました。Q&Aを通じて、ポジションについて少しでも具体的なイメージを持っていただけたら嬉しいです!
なぜ今自然言語処理リサーチャーを募集しているのか
kitaro:当社は、自然言語処理(NLP)の技術を事業の競争力の核と位置づけています。そのコアとなる領域を担っていただける方をお迎えしたいと考え、リサーチャーのポジションを募集しています。これまで当社ではニューラル機械翻訳(NMT)を競争力の要としてきましたが、技術動向は日々めまぐるしく変化しており、生成AIを活用した製品やサービスも各社で次々と開発されています。しかし、その進化のスピードは非常に速く、社会全体や現場での実用化・応用はまだこれから、という部分も多く残っているのが現状です。こうした最先端技術の動向を積極的にキャッチアップし、研究開発はもちろん、社会やビジネスへの応用にも力を発揮していただける方にご参画いただきたいと考えています。
Q1. エンジニアリング部のミッションを教えてください。また、ミッションに対して現状できていること/できていないことについても伺いたいです。
yossy:私たちの部のミッションは、ものすごいスピードで進化する技術をしっかりキャッチアップし、それをプロダクトに取り入れていくこと、そして今すでにプロダクト化しているものの精度を継続的に改善していくことだと思っています。その意味で、やるべきことがどんどん増えてきている中、少人数(エンジニアリング部全体15名)で対応しているのはすごいことだなと感じています。特に、生成AI技術はまだ成熟しておらず、将来的にどの領域で大きな市場が立ち上がるかを事前に予測するのは困難です。みらい翻訳は様々なドメインのお客様の声を聞けることが強みの一つですので、幅広い課題に取り組むことで新技術の動向や市場の変化に対応していくのが今は最善と考えています。また、様々な課題に取り組むことで得られる横断的な技術が今後重要になっていくと思います。
kitaro:よいユーザー体験を提供するためのコア技術開発については、現状では手が回っていない部分もあります。論文調査から最新の技術を実用に落とし込むまでの一連のリサーチ活動は、もっともっとやっていきたいところなので、そういった業務に力を発揮して一緒に取り組んでいただける方に来ていただきたいです。
Q2. リサーチャーの具体的な業務や進め方について教えてください。課題の設定はどのように行うのでしょうか?
kitaro:このポジションの大きな魅力のひとつは、「個人の裁量がとても大きい」という点です。業務の進め方としては、期の初めなど定期的なタイミングで、エンジニアリング部として「どんな課題を解決すべきか」を全体で話し合い、決定します。その際、各メンバーが「自分はこれが重要だと思う」と提案でき、それが反映された上で「ではこの課題を担当してください」と任されることが多いです。
実際にその課題にどう取り組むかというプロセスでは、リサーチャー自身の裁量が非常に大きいです。例えば、「この課題を解決するにはどのような手法やデータが必要か」「どんな評価方法が適切か」など、進め方や具体的な実施内容については根本的な部分から各リサーチャーに委ねています。もちろん適宜チームで相談しながら進めますが、大きな部分は任せるスタイルです。
課題設定のきっかけとしては、お客様からのフィードバックや、セールスチームから「現場でこういう要望がある」といった情報が寄せられるケース、または最新の研究動向をもとに「新しい技術でこんなことができるのでは?」というアイデアを元に自発的に調査を行うケース、いずれの場合もあります。現場のニーズと技術トレンド、双方をバランスよく取り入れながら、柔軟に課題を設定していくのが特徴です。
Q3. どのようなチームでどのように働くことになるのでしょうか?リサーチチームの雰囲気も知りたいです。
kiraro:リサーチチームは比較的少人数ということもあり、新しいメンバーが加われば、その人の個性やスタイルに合わせて雰囲気も自然と変わっていくような柔軟さがあるように感じます。大規模なプロジェクトを大人数で進めるというよりも、一人ひとりが技術課題にしっかり向き合い、自分自身で考え、実験した結果を定例ミーティングで報告し合う。報告を受けて、他のメンバーが「こんなアプローチもあるんじゃないか」「ここを変えるとうまくいくのでは」といったアドバイスをし合いながら、お互いの取り組みを支え合っています。
毎朝の朝会では、日替わりでメンバーが話を持ち寄り、趣味の話、最近出かけた場所などについて話してもらう、アイスブレイクの時間も設けていています。このアイスブレイクも、気軽に話しやすい環境づくりの一環になっているように感じています。
Q4. リサーチチームとモデル開発チームは業務上どのように連携しているのでしょうか?
yossy:まず、リサーチチームが生み出した研究成果を、私たちモデル開発チームが商用モデルに組み込んでいくことが、大きなミッションのひとつです。
また、私たちモデル開発チームは、実際に提供している機械翻訳サービスの精度や課題を日々評価し、今の我々の精度的な課題は何なのかを分析しています。それをリサーチチームに共有して、何らかの手法で解ける問題なのかということを考えてもらう。そしてリサーチチームから、その課題が解決できそうな成果が出たら、またそれを商用モデルに反映するというようなサイクルを回す関係性です。
▼エンジニアリング部 チーム体制
Q5. 翻訳ならChatGPTでもできるのではと感じるのですが、サービスの差別化ポイントを教えてください。
yossy:確かに、ChatGPTなどの生成AIを使えば翻訳ができる時代になっています。ただ、その使い方や求める機能は利用シーンによって大きく異なります。例えば、簡単な文章やすぐに答えがほしい場合は、ChatGPTで十分という方もいると思います。一方で、例えばファイルを丸ごとレイアウトも維持して翻訳したい場合や、毎回プロンプトを入力する手間を省きたい場合、現状のChatGPTでは対応が難しい部分も多いです。そうした実際の業務ニーズや利便性に応えるために、当社のサービスは存在しています。さらに、特定の業務分野や専門領域においては、GPTよりも当社の翻訳エンジンの方が品質・精度面で優れているケースも多々あります。こうした点も、多くのお客様に当社サービスを選んでいただいている理由の一つです。
Q6. 今後も翻訳だけをやっていくのでしょうか?
kitaro:当社の基盤は機械翻訳サービスですが、「翻訳だけ」に特化し続けるわけではありません。今後は、翻訳技術で培った知見やノウハウを活かし、言語に関するより幅広いソリューションを提供するランゲージサービスプラットフォーマー(LSP)を目指しています。とはいえ、もちろん翻訳技術に強い興味をお持ちの方にとっても、最先端の研究や開発を追求できる環境です。
▼ランゲージサービスプラットフォーマー(LSP)構想
Q7. ランゲージサービスプラットフォーマー(LSP)を目指す中で、どのような心構えを持つ方に来てほしいと考えていますか?
kitaro:お客様が翻訳サービスを使う本当の目的は、「翻訳」そのものではなく、その先にある業務課題の解決や生産性向上です。そのため、翻訳の精度やスコアを高めるだけでなく、「なぜこの翻訳が必要なのか」「お客様の本当のゴールは何か」といった本質にまでしっかり目を向け、自分の言葉や行動で価値を生み出そうとする方に、ぜひ仲間になっていただきたいと考えています。
Q8. 機械翻訳の知見は必須でしょうか?
kitaro:機械翻訳技術に関する専門的な知識については前提とはしていません。要件としては、修士課程で自然言語処理の研究をしていた方や、他分野を専門とされていた方でも入社後2年以上、業務として自然言語処理の研究開発や運用に携わっていた経験がある方を対象としています。統計的自然言語処理の時代からニューラル言語モデルが登場し、LLMの研究が進む現在まで技術の変化が目まぐるしく続いているため、これまでのご経験ももちろん大事ですが「新しい技術を習得し、自然言語処理のアプローチで課題解決する力」を重視しております。他分野であっても、研究でまとまった成果を出されたり、技術開発を主導したといったご経験は活かせるものと考えています
Q9. みらい翻訳のリサーチャーならではの魅力とは、ズバリ何でしょうか?
yossy:生成AIを活用したサービスが次々に生まれる中で、多くの企業が汎用的な技術を組み合わせてプロダクトをつくる流れが広がっています。
そうした中で、私たちは翻訳や自然言語処理の分野に長く取り組んできた実績があり、すでに多くのユーザー基盤を持っている点が大きな強みです。少人数のチームながら、大手企業とも渡り合えるレベルのプロダクトをつくれているのも当社ならでは。技術志向のエンジニアにとって、成長と挑戦の両方がある、やりがいのある環境だと思います。
kitaro:私たちだけで全部やっているというわけではなく、実際にはいろんな外部の機関と連携していることが、この取り組みを支える大きな後ろ盾になっています。たとえば、NTT研究所やNICT(国立研究開発法人情報通信研究機構)など、国内でもトップクラスの研究者たちとやり取りする機会があり、最先端の技術的な知見に触れられるのは当社リサーチャーならではの魅力だと思います。
おわりに
最後までご覧いただきありがとうございました。当社では、技術で事業の核を支える重要なポジションとして、自然言語処理リサーチャーを募集しています。
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