組織は規模感によって、できることできないことが変わります。大きければ希望は通りにくいものの受け身な姿勢でもそれなりに過ごしていける、小さければ意思を通しやすいものの主体的な姿勢でないと得られるものが少ない。本記事では、300人規模の企業から30人規模のシスナビに転職した山崎さんのインタビューを通して、小規模組織への転職について理解を深めていただきたいと思います。
<山崎さんプロフィール>
新潟県出身。SES、プロバイダー会社を経て2023年にシスナビ入社。趣味はDIYや飼い猫と遊ぶこと。
対話をできる会社で働きたい、技術的なキャッチアップをしたいのが転職理由
-山崎さんはシスナビが3社目ということですが、どのようなご経歴なのでしょうか
まず新卒で300人規模のSES会社に入社して7年ほど勤務した後、また300人規模のプロバイダー会社に転職し2年、そして現在シスナビに入社し3年目となります。
1社目では開発メンバー、2社目はマネージャー、現在のシスナビでは開発と上流工程を両方担当しています。
-シスナビに転職した理由を教えてください
2点ありまして、対話をできる会社で働きたい、技術的なキャッチアップをしたいというのが大きな理由です。
1社目も2社目も大きな組織だったので帰属意識が持ちにくく、「あまり個人を見てくれていない」と感じることが多かったです。何かこうしてほしいということがあっても、1社目に関してはそもそも要望を会社に上げるという発想も機会もなかったですし、2社目はマネージャーなので権限はありましたが、上げたところでなんのアクションもしてもらえないだろうなという諦めがありました。やはり、そういう組織で諦めながら働いているのって辛いので、環境を変えたいという思いが強くなっていきました。
技術面に関しては、それまで経験したプロジェクト上仕方ないことではありますが、かなり偏ってしまったという実感がありました。自分が実際に開発をしたことがあるのはCOBOLばかりだったのに、Webアプリケーションのプロジェクトをマネジメントするような場面が増え、知見の浅さに壁を感じるようになっていました。
そこで、転職をする際には、
- 数十人程度の小規模な会社
- 一般の開発メンバーとして、業務内で技術的なキャッチアップをできる案件にアサインしてもらえる会社
を基準として選考に参加しました。結果としてシスナビが自分のイメージする会社に一番近かったので入社を決めました。
求められるものに応えつつ、自分の希望とも向き合う
-シスナビ入社後は希望を叶えられましたか
叶えられた部分と100%そうではない部分があります。
私の経歴にマネジメント経験があるため、どうしてもクライアントからは上流工程や工程管理的な業務を期待される部分があります。シスナビに入社して最初の現場は2年くらいいたのですが、当初の想定とは違い開発よりもドキュメンテーションやテスト設計業務の比重が多くて、正直最初は早く現場変えてもらいたいなぁと思っていました。
ただし、続けているうちに、もう少しこの現場で頑張ってみようという落とし所が見つかりました。自分の経験を活かすことで周囲から認められていると実感する場面が増えたんです。
想定よりは比重が少ないとはいえ、開発の業務にも携わることはできていましたし、なんとか業務配分の調整をしながらJavaを中心に業務内で自分のキャッチアップも進めているうちに2年経過し、別プロジェクトに異動となりました。
今年の5月から配属されたプロジェクトでは、やはり要件定義やプロジェクトの推進というところがメインにはなっています。
自分の歩んできた道がそのままクライアントから期待されるところにもなるので、マネジメントや上流工程を担当するのは自然な流れなのかなと思うようになりました。技術的なところに関してはシスナビがSESなので、配属されたプロジェクトごとに開発環境は全く違いますし、以前の2社よりは業務の中でキャッチアップできる機会が多いと実感しています。
自分の発言に対して組織からレスポンスが返ってくるのを実感
-組織としてのシスナビはどうですか
30人程度の組織ということで、自分が動けばすぐにレスポンスが得られたり変化があるのは、これまでの会社では感じられなかったことです。何か上司に提案をして、それを元に上司が動いてくれて、何かしらの結果が出た、変化をしたという経験を積めたのはすごくポジティブなことだと思っています。
それこそ、一現場目を異動したいという思いにもしっかり向き合ってくれましたし、その他のことに関しても採用しよう、いやそれは会社としてこういうスタンスだからごめんみたいな回答が得られるので、納得ができます。以前の会社では言われるがままに働くしかなかったり、上げたものに対してなんのレスポンスもないことが当たり前だったので、シスナビに入社してよかったです。
好きな上流をやりつつ、やっぱりゴリゴリ開発もしたい
-今後はどんなエンジニアを目指したいですか
ゴリゴリ開発するという経験に関してはまだ足りていないと思っていて、ペーペーからでも良いので体に染み込ませたいという思いはあります。とはいえ、自分に求められるのが上流やマネジメントであることも理解できてますし、アサインされたプロジェクト内で自分で開発に関わる機会を作っていく姿勢が大事なのかなと。開発にどっぷり浸かれるプロジェクトは今後も虎視眈々と狙ってはいきます。
そもそも、自分は上流をやりたくないわけではなく、全体を俯瞰するような立場で物事に関わるのが昔から好きなんです。何か流れが滞っている部分を見つけて自分が働きかけることで、プロジェクトが適切な形にまた動き始めるというのが楽しいなと感じます。フローを改善したり、部下に指導したり、関係各所と話して調整したりといったトライアンドエラーを繰り返すというのにやりがいを感じるので、今後もそこはやっていきたいです。そして、繰り返しますが、技術を深めたいのでゴリゴリ開発もしたいです(笑)。
小さな組織では自分が主体的に動かないといけない
-大きな組織からシスナビのような小規模組織に転職を考えている人に向けて何かメッセージをお願いします
大きな組織でとりあえず安定している人ほど、辞められないと悩んでいる人が多いと思います。でも、環境を変えるのってすごく大事なので、僕は悩んでる人に対しては「辞めちゃえば?」とすぐに言ってしまいます。今の環境が合わないと悩んでいる人には、絶対に自分に合う組織はある、選択肢はいくらでもあると伝えたいですね。
ただ、これまで大きな組織にいた人は、小さな組織では自分が主体的に動かないといけないということを頭に入れておく必要があります。一人当たりの発言権や裁量権が大きいのは成長の糧にできるので、そこをメリットと捉えてほしいです。
最後にシスナビで活躍できる人としては、人が好きな人かなと思います。人と一緒に仕事をしているということについてしっかり向き合えるかどうか。それができる人なら、社員会やイベントなどで仲間と交流できる機会は多い会社ですし帰属意識を持ちやすいので、向いているのではないでしょうか。