こんにちは、コンフィデンス・インターワークスの陶山です。
今回は男性で育児休業を取得した当社の社員にインタビューを行い、当時のお話を伺いました。
少しずつ社内でも男性の育児休業取得者が増えている実感はあるものの、社会的に見てもまだまだ取得率は低いはず。
そんな中、当社で育児休業を取得された男性社員に育児休業取得に至った背景や実際に取得してみどうだったか?というところを伺ったので皆さまへお伝えできればと思います。
▍育児休業を取得した男性社員へのインタビュー
今回お話を伺ったのは当社へ入社して10年、デバッガーとしてお仕事をされているK.Aさん。
当社では2度育児休業を取得されているので、1度目と2度目それぞれ当時のことを振り返っていただきました。
● 育児休業を取得したきっかけ
ー 最初に育児休業を取得しようと思ったきっかけを教えてください。
K.Aさん:まず、子供が生まれたら小さいときからちゃんと向き合いたいという思いがありました。
というのも、自分の父親が昔から仕事ばかりでちゃんとした会話をした記憶があまりなく、子供ながらに父親とどう向き合えばいいのだろうと感じた経験があったのが大きいと思います。
ー 近くで見守っていきたいという思いがあったんですね。
K.Aさん:そうです。なので自分の子供にはちゃんと向き合いたい、話をしたり子供が何を好きになっていくのか、ちゃんと知って行きたいなという思いがあり育児休業を取得しようと思いました。
ー 社会全体で見ても男性の育児休業の取得率というのは実際にまだまだ低いですが、取得にあたって気になったりしましたか?
K.Aさん:僕はそもそも男性が育休を取れるということを知らなかったんです。ですが1人目が生まれるタイミングで男性の育休についての特集がニュースで流れていたんですよね。
取得率はすごく低いけど男性も育児休業を取れるっていうのをそこで知って、あるのなら活用してみようと思ったのも育児休業を取得しようと決めた理由でもあります。
ー 育児休業を取得した期間はどれくらいでしたか?
K.Aさん:1人目の時は3か月で、2人目のときは半年でした。
ー どれくらいの期間育児休業を取得するか、何か基準にされたんでしょうか。
K.Aさん:当時は周りの男性で育休を取った方が本当にいなかったので、情報も今よりもっと少なかったですが自分でネットで調べて平均の取得期間などを参考にしました。
あとは新生児の育児がどれくらい大変なのか、何ヶ月経てば少し落ち着くのかなどもいろいろ調べて、1人目のときは3ヶ月としましたが実際3ヶ月も取ると長いんじゃないかと少し悩んだ部分もあります。
● 派遣という立場での育児休業
ー 育児休業を取得するにあたって不安に感じたことがあれば教えてください。
K.Aさん:そもそも男性の育休取得率が社会的にも低い中、僕は派遣で勤務しているというのもあって、育休取得の理解を得られるのか?契約終了になってしまうのではないか?という不安は確かにありました。
ですが、子供と向き合いたいという気持ちを天秤にかけた時に、仕事は探せばいくらでもあるかもしれないですが、子供が生まれてからの3ヶ月は二度と帰ってこないので、断然子供のほうが優先だなと思ったんです。
ー 後押しになったのはお子さんとの関係の部分が大きいんですね。
K.Aさん:そうですね。それに配属先で長く勤務していたというのもあり、その中で自分が今まで培ってきた信頼や仕事も評価されていた面があったのでそういった部分からも契約終了に繋がらないと信じて勇気をもって言い出せたというのはあったのかもしれません。
● 育休取得に向けて準備したこと
ー 育休に入られる前に業務上の調整などもちろんあったと思うのですが、その辺りはどうでしたでしょうか?
K.Aさん:1人目が生まれる時、管理職ポジションを任されていたのでそこを他の人に引き継がなければならないというのがありました。
だいたい2ヶ月前くらいから業務の引継ぎを始めたので、そういった準備期間のためにも育休を取りたいという意思はなるべく早めに伝えていました。
ー 育児休業の取得にも手続きが必要かと思いますがそういった部分はどうでしたか?
K.Aさん:分からないことが多く正直不安はありました。
CIWの手続き関係を担当してくださった方とメールでやり取りしていく中で初めて知ることも多かったですが、親身にやり取りいただけたのでよかったなというのはありますね。
● 実際に育児休業を取得してみて
ー 実際に育休を取得してみて率直にいかがでしたか?
K.Aさん:率直に言って、大正解です!
子供が生まれてからは実際にすごく大変だったので育児に集中できるというのが大事だと感じました。
本当にすごく泣くし、言葉でのコミュニケーションも取れないですし、夜中にミルクをあげなくてはいけないので寝不足との戦いでもあり、そんな中仕事のことを考えなければならないとか妻に全部任せっきりにならなくて本当によかったと思います。
ー 夫婦で協力して育児ができたのが一番よかった点ですね。
K.Aさん:本当にそう思います。妻と2人で相談して交代で子供をみれたというのが本当にありがたかったなというのがあるので、育児休業を取ったデメリットは全くないです。1人でこれをこなすのは自分では無理だなと思いました。
ー 職場復帰されてからはどうでしたか?
K.Aさん:職場に復帰する1ヶ月くらい前に、配属先の人と話をする機会を設けてもらって近況や復帰後の仕事について、戻った時にどういうことをすればいいのかすり合わせをしてもらえたんですよ。
なのでそこで1回仕事モードに切り替えることができたので、復帰してからもスムーズに業務に入れましたし何も問題なかったです。
ー 復帰してから周りの反応はいかがでしたか?
K.Aさん:「育休取ったんだって?」と声をかけてもらったり、「戻ってきて嬉しいです」というふうに言っていただけたりと、そこはすごく嬉しかったですね。
● 読者の皆さまへ
ー 男性の中には育児休業を取ることを躊躇している方もまだまだいらっしゃると思いますが、そういった中でK.Aさんが育休を取られて同じ職場の方が取りやすくなったなどもあるのではと思いました。
K.Aさん:育休取得を決めたとき、男性の育休の取りやすさに貢献できたらなとは思っていました。
そもそも男性の育休取得率が低い中、それを超えて派遣という難しさもある中、僕がここで育休を取って続いてもらえたら嬉しいなとも思っていたので、僕が育休に入ることをプロジェクトのメンバーには周知してもらっていました。
実際に続いたかは別として、まずはそういう人もいるということに気付いてもらえたらと思います。
ー では最後に、これから男性で育児休業を取得しようと思っている方に向けてコメントがあったらお聞かせいただければと思います。
K.Aさん:考えなければないらないことはたくさんあると思います。
派遣の場合だと特に同じ職場に復帰できるのかもそうだし、育児休業給付金が出るにしても毎月の収入が下がる可能性ももちろんあるのでそういった不安はあるとは思うのですが、仕事と家庭どちらも大事ですが家庭は本当に代えがたいのでまずは自分がどうしたいかが大事だと思います。
ー ありがとうございました!
▍養育期間標準報酬月額特例制度とは?
最後に、育児休業を取得した人に関わる「養育期間標準報酬月額特例制度」という法制度についてご紹介させていただきます。
育児休業を取得した際、申請を行うことによって育児休業給付金が出るとはいえ休業中は無給であったり給与が下がってしまうことが考えられます。
「養育期間標準報酬月額特例制度」は給与額が著しく下がることにより保険料の見直しが行われた場合、将来受け取る年金額に影響が出てしまうため影響が出ない形に補う制度です。
期間は子供が3歳になるまでとなりますが、従前(養育期間前)の保険料で計算された年金額を将来受け取ることができるためメリットの方が大きいと考えられます。
当社では、育児休業中の給与が著しく下がってしまった社員に対して、復職後に制度の案内をさせていただいております。
案内の際に、そもそも制度を知らなかったという声も多いですが、申請まできちんとサポートさせていただいておりますのでご安心いただければ幸いです。
▍おわりに
今回は育児休業を取得した男性社員へお話を伺いましたがいかがでしたでしょうか。
インタビューの中で、周りで子供が産まれた方でも、そもそも男性が育児休業を取れると思っていない方だったり、収入が減るのでお金の面やいろいろな理由で選択肢に入っていないことが多い印象であると話されていました。
制度のことやさまざまなライフスタイルを知ってもらうことで、この記事を読んでくださっている皆さまの選択肢が広がれば良いなと感じています。
コンフィデンス・インターワークスでは皆さまの希望するライフスタイルで働けるよう、サポート体制を整えてお待ちしております!