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まだ見ぬ”セカンダリーのPdM”へスタートアップ・ファイナンスを進化させるための挑戦

※本投稿は12月9日公開のnoteより内容を転載しております。


こんにちは!
スマートラウンドでエンジニアをしている福本です。

皆さまにスマートラウンドのことを知ってもらうため、プロダクトマネージャー(以下PdM)の藤原さんにインタビューを実施しました。

藤原さんは、PdMとしてプロダクトの数多くの機能を手掛けるだけでなく、セカンダリープラットフォームづくりも携わるなど、常にスマートラウンドのメインストリームを作ってきた存在です。

セカンダリー事業部のメンバーについては、以下をご覧ください👇️

スマートラウンド自慢のセカンダリー事業部メンバーを紹介します!|スマートラウンド
こんにちは!スマートラウンドCSOの佐藤です。 スマートラウンドのセカンダリー事業部は、これまで弊社が提供してきたスタートアップと投資家のデータのやり取りを効率化するプラットフォーム「smartround」をベースに、「スタートアップの株式を(発行体の関与を前提に)円滑に売買できるプラットフォームの実現」を目指すために立ち上がった新規事業開発部隊です。 ...
https://note.com/smartround/n/nd1a64c41ea93


今回は、そんな藤原さんのこれまでの経験や活躍、今後の意気込みなどをたっぷり聞いてみました!ぜひ最後まで読んで頂けるとありがたいです。

話す人

藤原 亜希子(PdM)
大学院を卒業後、2020年にヴイエムウェア株式会社に入社。その後、コンサルティングファームにて金融機関向けコンサルティング業務に従事。
2021年より株式会社スマートラウンドにて、プロダクトマネージャーとしてスタートアップ向け、投資家向けサービスのプロダクトマネジメントを担当。東京大学大学院卒業。

聞く人

福本 晃之(プロダクトエンジニア)
2023年5月よりスマートラウンド入社。プロダクトエンジニアとして、日々頑張って機能開発をしている。
書くのと喋るのが好きなので、スマートラウンドの良さを社外にもっと伝えたいと思っている。


目次

  • インターンでスタートアップを知る

  • モノづくりの面白さに気づく

  • そしてスマートラウンドへ

  • 「最初はPdMとして応募していなかった」

  • 藤原流!smartroundの難しい機能を作るコツ

  • 機能だけでなくデータの課題も解決

  • 「セカンダリーのPdM」への挑戦

  • 全員が「スタートアップを支える」思いを

  • さいごに

インターンでスタートアップを知る

福本: 藤原さん、本日はよろしくお願いします!
いきなりですが、まずはこれまでのキャリアについて振り返ってみたいなと。大学院を出られて、その後に新卒でヴイエムウェアに入社されたのがキャリアのスタートですよね?

藤原: そうですね!その前に、大学院時代には、情報系の研究室に所属していました。その時期に、研究室の先生が関わっていた株式会社JDSCでインターンをしていました。先輩にもその会社で働いていている人がいた縁もあって、お声がけ頂き参加することになりました。

福本: 大学院時代にインターンをされてたんですね!具体的には、どんな仕事をされていたのでしょうか?

藤原: 最初はデータサイエンティストとして働いていました。途中からはコンサルのような仕事もしていて、資料作成やPoCのプロジェクトマネージャーのような役割も担当していました。実は昔Pythonを書いていてPandasとか使ってたんですけど、今は全然コードは書けなくなってしまいました(笑)。

福本: ここ1年半の藤原さんしか見ていない自分からすると、藤原さんがPython書いてる姿、確かにあんまりイメージできないですね...。

藤原:私がインターンとして参加したときは正社員5人程度の規模だったんですが、どんどんメンバーが増えていき、最終的に上場もしました。
スタートアップのカオス感や、モノづくりの面白さを経験できて、これが後々スマートラウンドに参加するときの経験に繋がっています。

モノづくりの面白さに気づく

福本: ありがとうございます!インターンでのお仕事や新卒就活を経て、外資系ソフトウェア企業であるヴイエムウェアに入社されたわけですが、そこではどのような仕事をしてたんですか?

藤原: 職種としてはプリセールスで入社しました。元々、プリセールスの仕事に興味があったんですよ。技術のことも話せて、営業のような動きもできるという自分の強みを活かせると思って選びました。

福本: なるほど!入社されたのが2020年ということで、コロナ禍での入社だったんですね。実際に外資系のソフトウェア企業で働いてみて、どう感じましたか?

藤原: 振り返ってみると、自分には外資系企業の働き方があまり合わなかったなと思います。(当時の話)日本支社ではソフトウェアの開発をしていなかったり、マーケティングも別のところにヘッドクォーターがあったりして、モノづくりに関わっている感覚があまりなかったんですよ。

福本: 外資系だと、日本支社の持っている裁量は気になりますよね。その後は、コンサルティング会社に転職されたんですよね?

藤原: はい、独立系のコンサルティング会社に入りました。
その会社では金融系のクライアントを支援していて、暗号資産やベンチャー投資などの領域を支援していました。

福本:面白そう!ここで金融に関わるんですね。

藤原:コンプライアンス部門で、自主規制団体への申請書類の作成や規程の整備なども担当していました。
他にも、マーケティング部門の支援をしていたこともありましたね。

福本:コンプライアンスとマーケティングを両方経験しているパターン、はじめて聞きました(笑)。具体的には、どんなことをやってたんですか?

藤原:取引アプリのUX改善とかMAツールの導入、利用データの分析などを担当しました。アプリ改善にあたって海外の開発チームとのやり取りもあったりして、面白かったですね。

福本:当時から色んなことに関わっていて、とても藤原みを感じます。
面白そうなお仕事だと思ったのですが、そこは退職してその後にスマートラウンドに行くんですよね。

藤原:そうなんですよ。
お仕事自体は面白かった一方で、コンサルティングのお仕事に個人的に課題を感じていました。コンサルタントとしては、案件の継続や案件を増やすことが求められるので、自分が携わっているアプリがグロースしても直接成果に結びつかない面もあって。やっぱり自分でモノづくりと向き合って、もっと良いプロダクトを育てていきたいという気持ちが強くなってきたんですよ。

そしてスマートラウンドへ

「最初はPdMとして応募していなかった」

福本:ありがとうございます!コンサルの知り合いの方からもよく聞く悩みなので、すごく腑に落ちました。
スマートラウンドにいよいよ入社することになりますが、会社を知ったきっかけって覚えてますか?

藤原:求人媒体で検索してたら偶然見つけたんですよ。
インターン先でスタートアップの経験があったのと、金融にいた経験もしていたので、スタートアップでお金周りの仕事が面白そうだなと思っていました。周りにスタートアップをやっている友人も少なからずいて、スマートラウンドでそういう人たちを支える力になれればとも思っていました。

福本:たまたまだったんですね。入社されたのは2021年の秋とのことですが、入社したときの状況って覚えてますか?

藤原:実は、最初はPdMじゃなくてカスタマーサクセスとして応募したんですよ。カジュアル面談のときに「将来的にプロダクトマネージャーをやりたい」と話したところ、CEOから「最初からプロダクトマネージャーでもいいよ!」と言っていただきました。
新卒2年目で開発経験もPdM経験もない状態からのスタートでしたが、チャンスをいただけました。

福本:思いがけずPdMだったわけですね、意外でした!当時のプロダクト開発体制はどのような状況でしたか?

藤原:当時はCEOもPdMとして一緒に働いていましたね。PdM以外だと、デザイナーが1名、エンジニアが6名とかですね。

福本:CEOも最初はPdMだったんですよね。後から入った私はちょっと想像つかないですが(笑)。CEOとの役割分担はどのようになっていましたか?

藤原:CEOから大まかに仕様を表現したワイヤーフレームやプロトタイプが降りてきて、私がそれを細かく実装やデザインに落とし込む仕事をしていました。今思えば、プロダクトオーナー(PO)とPdMという関係性だったかもしれません。

藤原流!smartroundの難しい機能を作るコツ

福本:領域ではなく、プロダクトを企画・定義していく過程で分担があったんですね!PdMとしてこれまで担当された機能って、どんなものがありましたっけ。いっぱいあるのは知ってるんですが...。

藤原:スタートアップ向けの機能では株主総会のリニューアルや、取締役会・事前承諾・ストックオプション(SO)管理といった機能を担当してきました。投資家向けの機能では、投資管理のアップデートだったり、最近リリースされたLP投資管理を担当しました。

新サービス「LP投資管理」でオープンイノベーションとスタートアップエコシステムが加速! | smartroundコラム
こんにちは。スマートラウンドのLP投資管理 プロダクトオーナーの藤原です。スタートアップが成長するためには資金が欠かせません。「資金調達」と言えばVC(ベンチャー・キャピタル、以下VC)から、というイ...
https://jp.smartround.com/column/LP_Investment_Management


福本:いやー、ほんとにいっぱい作っててすごい!
藤原さんに聞いてみたいと思ってたことがありまして、スマートラウンドって複雑な仕様や機能が多いじゃないですか。
ときには法律も絡んだり...。そんな複雑な機能を使いやすい形に落とし込む際に、PdMとして意識されていることはありますか?

藤原:よく意識してることとしては、文献と実務の両方を調べることですね!文献の例としては、会社法を調べたり、実際のSOの契約書を読んだりすることが該当します。
法律にそぐわないモノを作るのはもちろんダメですが、法律をクリアすることだけに注力しても使いにくいモノになってしまうので。

福本:あー、なるほど。

藤原:逆に実務だけを追いかけすぎても、法的な問題が出てくる場合があります。どっちかだけだと絶対にダメなので、両方をバランスよく見ることで、使いやすく、かつ正しい機能を作れると考えています。

福本:確かに!実務を知る方法をもう少し具体的に聞きたいのですが、ユーザーヒアリングを行っていることが多いですかね?

藤原:そうですね!実務のヒアリングはもちろんですが、仕様を固める前にプロダクトの仮説をユーザーの方にぶつけたりすることもあります。
最近リリースしたLP投資管理でも、たくさんヒアリングをさせていただきました。

機能だけでなくデータの課題も解決

福本:ありがとうございます!そんな過去に数々の機能に携わった藤原さんですが、一番思い入れのある機能やプロジェクトってありますか?

藤原:株主総会のリニューアルですねポイントとしては2つありまして、1つ目は株主の招集を「証券データ」からも可能にしたことです。スタートアップの証券データが集まっていることがsmartroundのキモなのですが、それだけで株主総会を招集できるようになりました。

福本:そうか、以前は別に株主のデータを用意しないといけなかったんですね。結局証券のデータがわかれば、招集すべき株主もわかりますもんね。

藤原:そうなんですよ!次の点も証券データに関わるんですけど、その「証券データ入力のユーザー負担が大きい」というそもそもの課題に気づきました。なので、スマートラウンドがユーザーに代わって、無料でデータを入力するサービスも始めました。

福本:社内でいう”入力代行”ですね!これはスタートアップの方からも投資家の方からも好評で、全社的な重要サービスになってますよね。
藤原さんが進めたのが背景だったんですね。

藤原:こういった取り組みの結果として、利用数がかなり増えましたし、スタートアップで働いている友人からも「使っているよ!」と声をかけてもらえるようになりました!
なので、株主総会のリニューアルは個人的にとても印象に残っていますね。

8万通以上の招集通知がsmartroundから送付されるように(株主総会の英語化対応のお知らせより)

「セカンダリーのPdM」への挑戦

福本:ここまでは、PdMとしてsmartroundの機能開発に関わる話をしてもらいましたが、ここからはセカンダリープラットフォーム事業について聞いてみたいなと。
いつからセカンダリーの方も担当されてたんでしたっけ?

藤原:2023年の11月くらいから、セカンダリーのPdMとして関わっています。実は入社時のカジュアル面談の時点で、CEOとセカンダリーについて話が盛り上がってたんですよね。「SOが(退職などで)持ち出せない」などといった業界の課題は感じていて、セカンダリーをやることにはずっと興味を持っていました。(※CEO砂川のセカンダリーnoteもご参考ください)

福本:面談の時点でセカンダリーの話をしてたんですね!業界の理解度がすごい。

藤原:去年の11月頃から色々な法改正の動きも見えてきた中で、CSOがセカンダリーの事業部長として就任し、私がプロダクト側の担当として呼ばれることになりました。

福本:具体的には、どのような業務をされているのでしょうか?

藤原:主に海外サービスの調査をしています。できる範囲でアカウントを作って実際に使ってみたり、利用ガイドや詳細な資料を確認したりしています。また、それを基にプロトタイプを作ったり、ヒアリングを行ったりしてましたね。証券会社への訪問なども行いました。

福本:調査だけじゃなくて、色々活動されてるんですね。

藤原:ただ、具体的なプロダクトの開発はまだやっていなくて、取り組みとしては既存のプロトタイプの改善程度に留めています。
セカンダリーに関するPTSなどの制度が確立していない中で、プロダクトを作り込むことへの投資対効果を考慮した結果です。

福本:ここまで具体的にセカンダリー事業についてお伺いしたのは私もはじめてです(笑)。
すごくざっくりした質問なんですが、PdMとしてセカンダリー事業についての印象というか、何か感じることってありますか?

藤原:これまでのSaaSプロダクトの開発と大きく違う点は、セカンダリーは法制度も実務もまだ確立されていない状態だということです。
金融庁や自主規制団体、証券会社の方々とも協議をしながら、ゼロから作っていく必要があります。
取引のスキームも、まさにこれから私たちが作っていくことになります。

福本:確かに。

藤原:smartroundは既存の実務をDXする...という感じのプロダクトでしたが、セカンダリーはそれとは異なります
ただし、法制度は全くないわけではなく、従来の非上場株式に対する規制など関連する制度はあるんですよね。
なので、それを今回の法律に当てはめながら、関係者と協議して、妥当な形を模索しています。

全員が「スタートアップを支える」思いを

福本:ありがとうございます!セカンダリーのプラットフォームを作っていくの、難しそうですがとてもワクワクしますね。
最後に、ここまで読んでいただいた方に何かメッセージはありますか?

藤原:途中でもお話した通り、私はスマートラウンドに入社し、未経験からプロダクトマネージャーになりました。
プロダクト開発の経験もない状態からのスタートでしたが、色々なチャンスをいただき、たくさんの機能を作ることができました。

福本:そういえば、PdMとしてプロダクトを作っていくのはキャリアでもスマートラウンドが初挑戦ですもんね。

藤原:スマートラウンドはコンサルや金融など、スタートアップやモノづくりとは違う業界からの転職者も多いので、新しいことに挑戦できる文化があると思います。
そういった方々にとっても、活躍できる環境なんじゃないかなと感じています。

福本:なるほどです。ちなみに、そんなスマートラウンドの環境や文化について、具体的にどんなところが良いと感じてますか?

藤原:特に印象的なのは、チームのメンバーみんながとても詳しく勉強してくれることですね!smartroundの機能でいうと、例えば株主総会の機能とかって社員が自分では使う機会が、私も含めてあまりないんですよね。

福本:まあ、自分ではなかなかやらないですからね。

藤原:それでもメンバーみんなが詳しく勉強して、良い機能を作るために色々なことを考えて提案してくれるのは、やっぱりスタートアップを支えることに強い思いがあるからだと感じています。そういうのが基礎になって、良いプロダクトを作れる会社になってると思いますね。

福本:最後にいい話すぎる!私も藤原さんと話していて、スマートラウンドの面白さや良いところに改めてたくさん気付かされました。今日はインタビューありがとうございました!

藤原:ありがとうございました!

さいごに

ここまで読んで頂いた方、ありがとうございました!

藤原さんがスマートラウンドでPdMとして活躍されてきたこれまで、そしてこれから重要となるセカンダリー事業についても話して頂きました。
私もまだ知らない藤原さんの考えが聞けて楽しかったです!

この記事を読んでスマートラウンドやセカンダリー・プラットフォームに興味を持った方、もしくは藤原さん・福本とお話してみたい方がいらっしゃれば、ぜひWantedlyからご連絡下さい!

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