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工芸が紡ぐ、心豊かな社会:次世代へ誇れる日本を築くために

私がこの仕事をしている理由

先日、友人との会話の中で「どうしてその仕事をしているの?」と質問を受けました。会社のビジョンではなく、あなた個人としては?と。
ふと立ち止まり、自分の価値観や、日々の選択の源にあるものをあらためて見つめるきっかけになりました。

今日は、そのとき考えたことを少しだけ、ここに綴ってみたいと思います。
これは私個人の想いであり、肩書きとは切り離された、ひとりの人間としての考えです。

時間を大切にしたい、ということ

私にとって「時間を大切にする」とは、効率を追い求めることではありません。
むしろ、「心が満ちる瞬間をどれだけ味わえているか」という基準で、時間の豊かさを測っているように思います。

情熱を感じる瞬間、人との関わりから得られる喜び、夢中になれる時間——
そうした積み重ねが、私にとっての「生きた時間」です。

仕事でも同じです。どれだけ結果を出しても、心が置き去りでは、虚しさが残ってしまう。
だからこそ、自分が心から大切だと感じられることに向き合いたいと思っています。

続けられるかどうか、という視点

世の中の多くのことは、短期的には「好き・嫌い」や「直感」で動いていると感じます。
どれだけ条件が整っていても、相手に違和感があれば実現しなかったり、逆に少し不利でも「この人となら」と思えれば、前に進んだり。

でも、それが“続けられる関係”かどうかは、もう少し違う軸——つまり「持続可能か」という視点が必要だと思っています。

関わる人がそれぞれに健やかであること。
経済的にも、精神的にも、無理なく続けられる仕組みがあること。

好きから始まったことでも、それを長く育てていくためには「構造」と「仕組み」が欠かせない。
それが、私がものごとに向き合うときに意識することです。

次の世代に、誇れるものを残したい

私たちが「日本人であること」に誇りを持てるのは、きっと、自分の力だけではないはずです。
技術や文化を積み上げてくれた先人たちがいて、その蓄積の上に今の私たちが立っている。

でも今、かつてのように世界をリードできているかといえば、そうではないかもしれません。
資源にも乏しく、技術競争のなかでも優位性が揺らぐ今——これから何を武器に、世界と向き合っていくのか。

私は、「文化」や「伝統」にその答えの一部があると信じています。
形ある資源ではないけれど、それを誇りとともに伝え、必要とされる仕組みをつくっていくことが、
未来の日本をつくる鍵になるかもしれないと考えています。

工芸品には、機能以上の物語や背景があります。
そして、それが使い手の心を豊かにする力を持っている。
そう信じているからこそ、私はこの道を選び、挑戦を続けています。

「心豊かに過ごしたい」という思いと、
「日本の文化を未来へつなげたい」という使命が、
いまの私の仕事の原動力です。

好きなことを追いかけながら、それが誰かの喜びになり、社会にも意味を持つ。
そんな幸せな状況を、一歩ずつかたちにしていけたらと思っています。

そして、同じような想いを抱く人たちと手を取り合いながら、
未来に誇れる日本を、一緒につくっていけたら。

そんな出会いがあれば、これほど嬉しいことはありません。

個人的な語りでしたが、お読みいただきありがとうございました。

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