人口減少の日本から、成長市場の世界へ。ー「和食」と「Made in Japan」を武器に、厨房用品で世界No.1を目指す岸保産業・国際部とは?ー
岸保産業には、営業部・国際部・業務部・管理部の4つの部署があります。部署紹介シリーズ第1弾では営業部をご紹介しました。第2弾となる今回は、海外に日本の厨房用品を届ける「国際部」の仕事に迫ります。
近年、和食の世界的な広がりとともに、日本の厨房用品も世界で存在感を高めています。岸保産業の国際部は、そうした「Made in Japan」の厨房用品を世界へ届ける部署です。
今回の記事では、国際部責任者の細井さん、そしてメンバーの花森さんにインタビューを行いました。部署の役割、具体的な仕事、海外ビジネスのリアル、そして求める人物像まで伺いました。
目次
1.会社の未来を作る部署、国際部
2.メールの向こうは世界。海外ビジネスの現場
3.海を越えて広がる仕事。世界で実感するやりがい
4.裁量を持って動く。海外ビジネスで求められる判断力
5.挑戦の先に広がる視野。国際部に向いている人
1.会社の未来を作る部署、国際部
ーーまず自己紹介をお願いします。
細井:岸保産業の国際部で責任者をしている細井です。岸保での在籍はまだ2年ほどですが、それ以前から食器関係の仕事で海外営業を長くやってきました。その経験を活かしながら、現在は国際部を担当しています。
花森:国際部の花森です。去年の7月に国内営業から国際部に異動しました。岸保自体も中途入社で、それ以前は全く違う業界で働いていました。
ーー岸保産業の中で、国際部はどのような役割を担っているのでしょうか。
細井:大きく言うと2つあると思っています。
1つ目は売上の役割です。現在、岸保産業の売上の約9割は国内で、国際部は全体の1割程度です。ただ、国内の売上は「今の岸保産業を支える売上」。国際部は「将来の岸保産業を支える売上」を期待されている部署だと思っています。日本市場が成熟していく中で、海外市場にはまだ成長の余地があります。中長期的に見れば、海外に目を向けることが会社の成長につながると考えています。
もう1つは、会社のマインドをグローバルにしていく役割です。海外ビジネスを通じて、会社全体の視野を広げていく。そういう意味でも国際部の存在は重要だと思っています。
2.メールの向こうは世界。海外ビジネスの現場
ーー国際部は、どんな相手に何を販売しているのでしょうか。
花森:海外のディストリビューター(販売代理店)に、日本製の厨房用品を販売しています。岸保産業には東南アジアのシンガポールに子会社があるので、メインの市場はアジア、特に東南アジアです。本社を拠点に世界各国へ商品を販売しています。
ーー商品はどこから発送されるのですか?
花森:商品自体は、愛知県稲沢市にある岸保の倉庫から輸出しています。直接輸出する場合もありますし、一度シンガポールの子会社に送って、そこから出荷するケースもあります。
ーー海外の取引はどのように始まるのでしょうか。
花森:国内ではカタログを見て商品番号で注文をいただくのが一般的ですが、海外では少し違います。国内カタログと英語カタログをお渡しすることもありますが、実際には「この写真のような商品はありませんか?」という問い合わせが来ることが多いです。体感としては、そういう問い合わせが6割くらいですね。
ーー国際部の1日の仕事の流れを教えてください
花森:8:50ごろ出社して、8:55から5〜10分ほど国際部のミーティングをします。その日にやる仕事の確認ですね。その後はメール対応です。国際部のやり取りは8〜9割がメールなので、見積もりや注文の処理を午前中に行います。午後は業務部との連携が多いです。輸出は一人ではできないので、例えば、箱のマーキング、ケースマーク(外箱の表示)、梱包方法、などを業務部と調整します。その後またメール対応をして、定時で帰宅する流れです
ーー朝一番にメールを見るのはなぜですか?
細井:時差の関係ですね。アジアは日本と近い時間ですが、ヨーロッパ、中東、アメリカなど世界中に取引先があります。私たちが寝ている間にメールが届いているので、朝はまずその対応から始まるんです。
ーー海外取引で特に神経を使うポイントは何でしょうか。
細井:一番大きいのは商習慣の違いです。例えば支払い方法一つでも、前払いが当たり前の国、後払いが当たり前の国など違いがあります。放っておけばトラブルは常に起きる可能性があります。だからこそ、日頃から丁寧にコミュニケーションを取ることが大切ですね。
3.海を越えて広がる仕事。世界で実感するやりがい
ーー国際部ならではのやりがいは何ですか。
花森:日本食が世界で流行っているのを実感できることですね。和食が広がると、日本の厨房用品も必要になります。実際に輸出している商品が世界中で使われているのを見ると、やりがいを感じます。
ーーそれを実感するのはどんなときですか?
細井:出張先のレストランなどで、自分たちが輸出した商品が実際に使われているのを見るときですね。
花森:私も同じです。海外の日本食レストランに行くと、つい卓上用品の裏を見てしまうんです(笑)。醤油差しなどを見て「これは岸保産業から輸出されている商品だな」と思うと、自分たちの仕事が世界に広がっていると実感します。
ーー海外で特に人気の商品はありますか?
花森:今一番出ているのは巻き簀(まきす)です。カリフォルニアロールなどの寿司を作るときに使われる道具です。海外でも寿司文化が広がっているので、巻き簀の注文はかなり多いです。
ーー最近印象に残っている仕事はありますか?
花森:英語カタログの刷新です。10年以上前に作られたものを、国際部主導で作り直しました。ページ数も約2倍になって、完成したのはつい先週です。やっと国際部としてしっかり商談できるツールができた、という達成感があります。
4.裁量を持って動く。海外ビジネスで求められる判断力
ーー若手でも裁量を持って仕事ができますか?
花森:できると思います。例えば先ほど話したカタログ制作ですが、リーダーを任せていただきました。商品の選定やレイアウトなども含めて、基本的にはこちらで考えて進めました。やる気があれば、若手でも任せてもらえる環境だと思います。
ーー海外案件でトラブルが起きたときはどう意思決定するのでしょうか。
細井:トラブルの大きさによりますね。現場で判断する場合もあれば、上のレベルで判断することもあります。ただ基本的にはロジカルに考えることです。問題が起きたら、原因は何か、結果はどうなっているか、どう処理するのが最適か、を整理して判断します。海外では「なんとなくの空気」で納得してもらうことはできません。論理的に説明できないと解決しないんです。
5.挑戦の先に広がる視野。国際部に向いている人
ーー国際部に向いている人はどんな人ですか?
細井:まず、いろんなことに興味を持てる人ですね。興味を持つだけでなく、それに挑戦していくマインドがある人。そういう人の方が向いていると思います。海外に出ると、日本を代表しているような気持ちになることもあります。だからこそ、日本の仕事に誇りを持って海外でも堂々と渡り合える人に来てほしいですね。
ーー一緒に働きたい人はどんな人ですか?
花森:まず、どんなことにも挑戦できる人ですね。海外の方は日本人よりも積極的に意見を伝えてくることが多いので、相手のことを考えながらも、自分から行動に移して挑戦できる人が向いていると思います。もう一つは、メリハリをつけられる人。出張も多い仕事なので、仕事のときは仕事、プライベートのときはしっかり切り替えられる人は、国際部に向いていると思います。
ーー国際部に興味を持つ人へメッセージをお願いします。
細井:国際部にいるだけで何かが身につくわけではありません。ただ、努力すれば様々なことを身につけやすい環境ではあると思います。語学もそうですし、海外の人とのコミュニケーションを通して視野も広がります。
花森:
世界には本当にいろんな人がいます。仕事だけでなく、人生の考え方や価値観など、自分の視野が広がる経験ができる場所だと思います。いろんなことに挑戦したい人にとっては、とても面白い環境だと思います。