創業1945年。80年の歴史を持つ調理道具の老舗商社「岸保産業」は今、DXや海外展開を加速させる「第二創業期」の真っ只中にあります。
今回は、その最前線を担う営業部から、責任者の清田さんと、若手ホープの唐木さんにインタビューしました。老舗の安定感とベンチャーのような熱量が共存する、営業部のリアルを語っていただきました。
(聞き手:インターン生 篠田)
目次
1. 「川下」から考える。4万点の品揃えを利益に変える方法
2. 注文対応から「プロデュース」へ。若手が感じる仕事の重み
3. 「人としての基本」が、80年の信頼を支えます
4. 老舗のイメージを覆す「さん」付け文化と、物理的な壁の撤廃
5. 80年の歴史を「踏み台」にして、未来を創ります
1. 「川下」から考える。4万点の品揃えを利益に変える方法
――まず、営業部の存在意義について伺わせてください。岸保産業の強みである「4万点の品揃え」と「即日出荷」。これを顧客の利益に変えるために、大切にしていることは何でしょうか?
清田: 私たちは専門商社として、流通の中では「川上」に近い立ち位置にいます。 でも、営業として常に意識しているのは、一番の「川下」……つまり、飲食店を利用する一般のお客様(消費者)のことなんです。
――飲食店ではなく、その先にいる「食べる人」を意識する、ということですか。
清田: そうです。一般のお客様が満足して初めて、飲食店やホテルの経営が成り立ちます。私たちの在庫を最短で現場に届けることは、利用者の満足に直結します。「3時までの注文で即日出荷」というスピード感は、まさに食のインフラを止めてはいけないという使命感の表れですね。
――そのために、岸保産業では全社員がまず「営業(現場)」からスタートすると伺いました。
清田: ホームページを見るだけでは、お客様の本当の課題は見えてきません。現場で生の声を聞き、泥臭くトラブルを解決する経験こそが人を成長させます。これは営業部以外の部署に行くことになっても、一生の財産になる商売哲学です。
2. 注文対応から「プロデュース」へ。若手が感じる仕事の重み
――唐木さんに伺います。入社3年目ですが、4万点という膨大な商品を「自分の武器」だと思えるようになった転機はありますか?
唐木: 最初は正直、商品数の多さに圧倒されました(笑)。でも、お客様の提供メニューや納期を細かくヒアリングしていくと、その多さが「提案の幅」に変わるんです。「すぐ欲しい」と言われれば在庫品から最適なものを提案し、半年後の開店ならじっくり理想の品を選び抜くことができます。
――単なる物売りではなく、厨房をプロデュースしている感覚ですね。
唐木: はい。自分が提案した道具で作業効率が上がったり、見栄えが良くなったりして、お客様から「助かったよ」と言われる瞬間が一番嬉しいです。街の飲食店で自分が納めた商品を見かけると、日本の食文化を支えているんだな、と実感します。
――接するお客様は、ベテランの方も多いのではないですか?
唐木: 販売店の方は私より年上の方がほとんどです。毎日が勉強ですが、そこで学んだ知識を別のお客様への提案に活かしています。そうやって「教わる立場」から「頼られるパートナー」へと変わっていくプロセスにやりがいを感じます。
3. 「人としての基本」が、80年の信頼を支えます
――清田さんは、若手を育成する上でどのような「基準」を設けていますか?
清田: スキルよりも「人としての基本」ができているかを最優先にしています。挨拶をする、落ちているゴミを拾う、期日を守る、感謝と謝罪がちゃんと言える。これが徹底されている会社は足場がしっかりしています。足場が悪いのに、その上の戦略が成功するはずがないですからね。
――難しいことではなく、当たり前のことを継続するということですね。
清田: そうです。これは社長から新入社員まで全員共通です。商売のコツを一つ挙げるとすれば、「使う人の気持ちになって考える」ことです。これを地道に実践し続けることが、結局はお客様の信頼に繋がり、数字という結果になって返ってきます。
4. 老舗のイメージを覆す「さん」付け文化と、物理的な壁の撤廃
――「老舗企業は上下関係が厳しそう」というイメージを持つ候補者も多いと思います。実際はどうでしょうか?
清田: うちは50名程度の規模なので、誰が何をしているかすぐ分かりますし、距離はかなり近いですよ。取り組みの一つとして、役職ではなく「さん」付けで呼び合うようにしています。
――「清田部長」ではなく「清田さん」と呼ぶのですね。
清田: はい。ただ、これは単に「仲良くしよう」という表面的な話ではありません。実は、この文化を定着させるために、上長の固定席を廃止するといったオフィス環境の抜本的な改革もセットで行いました。物理的な壁を取り払うことで、意見や情報の「風通し」を真に良くしたかったんです。
唐木: 私も入社した時から、厳格すぎる上下関係は感じませんでした。失敗も成功もすぐに上司と共有し、組織として仕組みを改善していく文化があります。
――失敗を共有するのは勇気がいりそうですが。
唐木: 「個人の責任にするのではなく、仕組みで解決する」と教わってから、相談がしやすくなりました。一人で抱え込まず、チームを巻き込むことがお客様への誠実さに繋がるんだと学びました。
5. 80年の歴史を「踏み台」にして、未来を創ります
――最後に、これから応募を考えている方へメッセージをお願いします。
唐木: 今後は、私たち20代・30代の感性が会社のスタンダードになっていきます。デジタルの強みを活かしつつ、先輩方の経験をリスペクトして刺激し合える環境です。何か一つ、自分の強みを磨きたいという方と一緒に働きたいですね。
清田: 80年続いてきた歴史は、先人たちが築いた信頼の証であり、最高の武器です。でも、それを守るだけではなく、感謝を持って「踏み台」にしてほしいと思っています。仕事だけでなく、趣味でもスポーツでも、何かに熱中して継続できる人は、仕事でも最後の一歩が踏ん張れます。
――誠実さと熱量、その両方を持つ仲間を求めているのですね。
清田: 課題から逃げずにやり切れる人なら、岸保産業はいくらでも挑戦の場を用意します。ぜひ、私たちと一緒に次の食文化を創りましょう。
編集後記 : 老舗らしい「人としての誠実さ」を土台にしながら、若手が自律的に動き、組織をアップデートしていく。岸保産業の営業部には、そんな“心地よいギャップ”がありました。「伝統」という重みを「誇り」に変え、変化を楽しめる方にとって、ここは最高の成長環境になります。
インターン篠田より: 記事を読んで少しでも興味を持ってくださった方、まずはカジュアルにお話ししませんか?「話を聞きに行きたい」ボタンから、ご連絡をお待ちしています!