こんにちは。
12月から岸保産業でインターンをさせていただいている、大学4年生の篠田です!
皆さんは「商社」と聞くと、どんなイメージを浮かべますか? 「世界中を飛び回る華やかな仕事」「スマートに交渉を進めるエリート」……。
実は、私もそんなイメージを抱きながら東京から愛知県にある本社へと向かった一人でした。
しかし、そこで私を待っていたのは、そんな先入観を良い意味で裏切る、圧倒的に「誠実」な現場でした。到着して早々、私が目撃したのは、社長から新入社員まで全社員が一切の妥協なく「3万点の在庫」と向き合う、棚卸しの最前線です。
そもそも「棚卸し」とは、年に一度、倉庫にある膨大な在庫を一つひとつ数え、帳簿上の数字とズレがないかを確認する作業のことです。 多くの会社では外部に委託したり、機械で効率化したりするこの地道な作業ですが、岸保産業では数日かけて、全社員総出で3万アイテムを数え上げる「ビッグイベント」として行われます。
「なぜ、今の時代にこれほど地道なことを全員でやるのか?」
その答えは、この作業が単なる数合わせではなく、商社の利益に直結する一丁目一番地だからです。
2日間、社員の皆さんと一緒に汗を流して初めて見えてきた、「一流の仕事」の正体をお伝えします。
目次
1. 「1分に1回」の真剣勝負。倉庫に流れる、心地よい集中力
2. 「商社の1日」は、「現場の1週間」に直結している
3. 「手を挙げた人が損をしない」環境と、変わり続ける勇気
4. 新卒へのメッセージ:なぜ、今「岸保産業」なのか?
1. 「1分に1回」の真剣勝負。倉庫に流れる、心地よい集中力
倉庫の扉を開けると、そこは「3万アイテム」がひしめく巨大な迷宮でした。 棚卸しのノルマを計算すると、なんと1人あたり「1分間に1種類」のペースで判断を下し続けなければなりません。
現場は、変にピリピリしているわけでも、かといって騒がしいわけでもない、とても自然な活気がありました。時折、世間話や笑い声も聞こえてくるリラックスした雰囲気。けれど、手元だけは驚異的なスピードで、正確に動き続けています。
例えば12本入りのスープスプーンも、出荷の都合で箱の中身がバラバラになっていることがあります。だから、すべての箱を開け、中身の一本一本まで自分たちの手で数え上げます。
なぜ、そこまでやるのか。それは「在庫のズレ」が即、機会損失やコスト増につながるからです。 もし在庫数が曖昧だと、お客様への迅速な回答ができず、その間に他社へ流れてしまうかもしれません。逆に、足りない「1」のために急遽追加発注をかければ、余計な運賃がかかり、流動性の高い現金が商品(在庫)に変わってしまうというリスクも生じます。
「正確な数字は、一円の利益に直結する」。全員がその本質を理解しているからこそ、この地道な作業に本気で取り組めるのだと感じました。
ここで驚いたのが、棚卸しの「厳格なルール」です。 実は数える本人には、「本来そこにあるはずの正解の数」が一切知らされません。 「12個あるはずだ」という先入観を持って数えると、無意識に11個しかないものを12個と見間違えたり、早く終わらせたいという心理が働いてしまうからです。
大手監査法人の厳しい監査にも耐えうるような、嘘のつけない厳格なプロセスを自社で徹底する。そんな環境だからこそ、ほどよく雑談を交えながらも、最後は自分の目だけを信じて実数を導き出す社員の皆さんの姿には、情報の海の中で1ミリの妥協も許さないプロの目利きが光っていました。
2. 「商社の1日」は、「現場の1週間」に直結している
私が参加したこの日は、12月28日。世の中の多くが仕事納めムードに包まれ、誰もが早く帰りたがっている、そんな特別な日の夕方でした。
当初は夕方に終わる予定だった棚卸しですが、最後の最後で数値が合わず、やり直しが必要になる場面もありました。しかし、誰一人として「まあ、数個のズレならいいか」とは言いません。冷え込む倉庫の中、全員のベクトルが「正しい数字」一点に向かい、最終的に完遂したときには外はすっかり暗くなっていました。
そして完了した棚には、一枚ずつ『棚卸し済み』の札がしっかりと貼り出されます。 これは「自分たちの仕事に責任を持った」という証。誰がいつ見ても、そこにある数字が正しいことが一目でわかるように徹底する。この「札」一枚に、岸保産業の誠実さが凝縮されている気がしました。
営業2年目の先輩は、そっとこう教えてくれました。 「私たちが1日出荷を遅らせてしまうと、お客様に届く頃には1週間の遅れになってしまうことも珍しくないんです。ここで『1』を数え間違えることは、遠くの厨房を1週間止めてしまうことと同じなんですよ」
商社は右から左に流すだけではない。お客様の「明日ほしい」に100%の正確さで応える。この札を貼る瞬間の重みこそが、プロの信頼の土台なのだと痛感しました。
3. 「手を挙げた人が損をしない」環境と、変わり続ける勇気
こうした誠実な現場を守り続ける一方で、岸保産業は驚くほど「変化」に対して貪欲です。岸社長は、「やりたい人、手を挙げた人が損をしない環境を作ることが一番大事だ」と語ります。
私が特に驚いたのは、ベテランから若手まで、社員同士の距離がとにかく近いことです。 例えば、営業現場を支えるITツールの構築。それを主導したのは、実は現場を熟知したベテラン社員さんでした。
以前は情報が散乱し、若手が資料作成に追われる状況がありましたが、ベテランの知識とデジタルの仕組みを融合させ、誰もが即座に活用できるシステムを作り上げたのです。
「若手の困りごとをベテランが仕組みで解決し、若手はその仕組みを使って新しい挑戦をする」。そんな世代を超えたチームプレーが自然に行われています。
さらにハード面、つまり「働く環境」そのものも自分たちで変えてきました。管理部を中心としたプロジェクトチームが、業者任せにせず自分たちでDIYでオフィスのレイアウトを劇的に改造したのです。
「確かな土台(老舗の歴史)があるからこそ、その上の仕組みや環境は、自分たちで自由に作り変えられる」。そんな、老舗とベンチャーが同居したような活気が、今の岸保産業には流れています。
※オフィスのレイアウト変更にまつわる驚きのエピソードは、こちらの別記事で詳しく紹介されています!
4. 新卒へのメッセージ:なぜ、今「岸保産業」なのか?
最後に、この現場を体験した私が、同世代の皆さんに伝えたいことがあります。
「老舗=安定」という言葉に甘んじる会社なら、私はここまで心を動かされなかったと思います。
・「自分の仕事が誰かを支えている」という確かな手応え
岸保産業にはまだ「正解」がない部分がたくさんあります。あなたが気づいた課題や、新しいアイデアが、翌日にはチームや会社の新しいスタンダードになる。自分の行動が会社を動かしているという実感は、大きな組織ではなかなか味わえない「キャリアの財産」になります。
・「頑張り」が埋もれない、誠実な集団
この会社の一番の魅力は、単なる給与の額面以上に、一人ひとりの貢献をしっかり見ている安心感にあります。仕事納め直前の夜まで全員で数値を合わせるような誠実な仲間たちだからこそ、誰かの頑張りを「見て見ぬふり」することはありません。 地方都市に根を張りながら、全国規模の仕事に挑み、その貢献を互いに認め合う。「働くこと」の誇りを、本当の意味で感じられる場所です。
「若いうちから裁量を持って働きたい」「でも、社会を支える確かな実感が欲しい」 そんな欲張りな就活生にこそ、この3万アイテムの迷宮に飛び込んでほしい。 まずはカジュアルに、私たちの「熱」を確かめに来てください!