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【創業の原点】母親から学んだ「人に優しい経営」。伝説のサービスをする大繁盛店をつくる

株式会社CLOVERは、2010年12月に設立。今年でちょうど10周年を迎えます。元コンサルティング会社出身の香丸と野口が共同経営で立ち上げ、この10年で高齢者デイサービス、放課後等デイサービスは合わせて10店舗になりました。

クローバーは「福祉は究極のサービス業」と考え、常にお客様のファン化を考えてきました。今回は、その原点になっている代表・香丸のこれまでに迫っていこうと思います。

1972年5月1日生まれ。東京都出身。㈱セブン−イレブン・ジャパン、㈱ベンチャー・リンクを経て経営コンサルタントとして独立。IT企業や外食企業の役員などを歴任して2010年に㈱CLOVERを創業。

母親から学んだ人に優しい経営。「人が集まる幸せなコミュニティつくり」の原点

母親は小料理屋を経営、父親もエンジニアで独立していて、他の親戚も自分で経営をしているという環境で育ったので、「将来は自分で起業する」ということが当たり前だと思ってきました。小さい頃、母親の小料理屋をよく手伝っていて、クローバーのビジョンである「人が集まる幸せなコミュニティつくり」は、それが原点になっています。

その店は駅から10分くらい離れたところにあったんですが、17時にオープンすると20席くらいがすぐに満席になるような大繁盛店でした。母親は常連さんの家族構成や生まれ、いまどんなことで困っていて、どんなことを楽しんでいてということまですべて把握していて、他のお店で出入り禁止になってしまうような方も受け入れていました。みんな母親のことが好きで、母親の応援団という感じだったんだと思います。

母からはよく、近所の高齢者の方が遅くまで飲んでいった時には「家まで送ってきて」と頼まれたり、しばらく姿を見かけない方がいたら「様子を見てきなさい」と言われました。高齢者見守りサービスがなくても、こうやって地域を見守る機能を果たしたコミュニティがあったらいいんじゃないかなと思うんです。

母親がそういう人だったので、自分も社員やお客様に対して思いやりがあって、人に優しい経営がしたいという想いはずっと持ってきましたね。

伝説のサービスをする「大繁盛店」をつくる

新卒時代の就職活動も、とにかく経営が学べることを軸にしていて、その中でも一番ピンと来たのがセブンイレブン・ジャパンでした。セブンイレブンと聞くと、当時の自分は「コンビニのレジ打ち仕事」のイメージが強かったんですが、会社説明会に行くと経営の話がほとんどだったのが印象に残っています。新卒で入社して4年間、店舗の売り上げを伸ばすことや、新規店舗の立ち上げをしてきました。周りの3倍くらいの仕事量をこなしていて、社会人で一番苦労した時代だと思います。

いまクローバーで目指していることは、「伝説のサービスをする大繁盛店」をつくることです。

セブンイレブン時代、売り上げが一度も黒字になったことがなく、昨対比割れがずっと続いていた店舗の管理を任されたことがありました。売り上げを伸ばすためにまず何をしたかというと、「床を徹底的に磨くこと」。これは嘘みたいな話なんですが、あまりにも床が綺麗だから、靴を脱いで入ってきたお客さんもいたんです。

他にも、常連でいつもコーヒーを買う人、決まったおでんの具材を買う人には、こちらから先に差し出したり、突拍子も無いことではないけど、普通コンビニでそこまでやらないような接客をスタッフに呼びかけてきました。その結果起きたことで一番印象に残っているのは、常連だった近所の高齢者の方が亡くなった時に、ご家族からアルバイトスタッフにわざわざ電話連絡が入ったことですね。「いつも母がお世話になっていた、ありがとうございました」という内容でした。

いまクローバーでやっている高齢者デイサービスも放課後等デイサービスも、福祉であり、サービス業です。「普通、そこまでやるか?」と感じるような相手の期待を超えるサービスをしたいし、「なんであそこはそんなに人が来るの?」と思われるくらいの大繁盛店にしていきたいと思っているんです。

「現状維持=衰退」。事業に必要なことは、変化への対応

どんな事業もサービスも、関わる人が幸せになることが経営のあるべき姿だと思っています。「事業を通じて人々を幸せに~Happiness(ハピネス)を提供する~」という経営理念には、そういった想いを込めています。

コンサルタントとして様々な企業や事業に関わってきた経験で、事業を続けていくために必要なことは、「社会性」「タイミング」「収益性」だと思っています。

「社会性」は、世の中や人に必要とされ、役に立つものかどうか。クローバーが行なっている福祉という分野は、人々の生活を支えている事業です。医療現場と同様、福祉はエッセンシャルワーカーであり、コロナ禍においても、お客様のニーズに応え、営業を続けてきました。

「タイミング」は、それがいま、必要とされているものかどうか。例えば、コロナでマスクが不足したら、マスクを販売したら必然的に売れますよね。そうやって常に新しい社会のニーズを汲み取っていく必要があります。

「収益性」は、社員の給料や働く環境の改善に必要ですし、資金がなくては、新しい事業に挑戦していくこともできません。

時代が変われば、世の中に必要とされるサービスは変わります。だから事業をやっていくためには、「現状維持」では「衰退」とイコールなんです。変化に対応して、新しいことをやっていく姿勢が問われると思います。

コンサルタント時代に見た介護現場の現実「自分ならもっと良いサービスができる」

セブンイレブン・ジャパンに入社する前は、「入社して3年で起業しよう」と思っていました。でも実際は、入社して4年たってもどんな事業をしたらいいのかノーアイデアで。1社の経験だけでは、分からないことが多すぎました。

その後、当時「起業家輩出機関」と言われていたベンチャー・リンクで7年間コンサルタントをしていて、その間もずっと、良い事業があったら起業したいとは思っていましたが、結局、介護という業界に出会ったのは、フリーで独立した時です。

介護施設の立ち上げに関わり、様々な施設をリサーチしていたんですが、当時自分の中にあった「介護現場で働く人」はマザーテレサのようなイメージでした。ですが現実は、利用者の方に対してタメ口だったり、手が出て叩いている人もいたんです。

特別養護老人ホームの待機人口は50万人と言われています。世の中的にも必要とされ、社会性のある事業。「自分だったら、この業界でもっと良いサービスができる」という確信が生まれ、CLOVERを設立しました。

「お客様に来て欲しい」という気持ちが最高のサービスをつくる

目指している「大繁盛店」を作っていくために一番必要なことは、「お客様に来て欲しい」という気持ちであり、来ていただけることに対する感謝です。だからクローバーでは、「どんなお客様も断らない、応える」というスタンスを持って、サービスを提供していきたいと思っています。

最近では、クローバーを使うために、大阪から東京にわざわざ引っ越してきたい方がいると聞いて嬉しかったですね。実はかつて、奥様がクローバーのデイサービスを利用してくださっていて、病院に行っても良くならなかったことが、クローバーに来て改善され、ご家族も大変喜んでくださいました。その後奥様は亡くなられてご主人は大阪に引っ越されたのですが、自分もデイサービスを利用することになり、それならまた東京に戻ってクローバーに行きたいとおしゃってくれたんです。

介護や療育のスキルや知識は、後からでも身につきますが、そういうサービスができる人は、相手視点に立てる、元々の「人柄」だと思っています。だからクローバーの採用基準は、「人の喜びを自分の喜びにできる人=ギバー(与える人)」ということ、ただそれだけです。この業界が未経験の方でも、相手の悲しみに寄り添えて、幸せを一緒に喜べる方、そのために学ぶ姿勢のある方に、ぜひ来ていただきたいと思っています。

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