芦川佳史(執行役員・TS事業部)
新卒で株式会社リクルートへ入社後、立ち上げ期のMUSUBUへ転職。TS事業部の営業として、MUSUBUの売り上げの約50%を一人で生み出し、業績拡大をけん引。
事業推進部の山本です。今回は、MUSUBUの執行役員である、あっしーこと芦川くんにインタビューしました。
MUSUBUのTS事業部(採用代行サービス)を牽引し、MUSUBUの売り上げの約半分を担っている芦川くん。
普段はおちゃめでみんなからも親しまれていますが、実は、MUSUBUに入ってから順風満帆というわけではなかったようです。MUSUBUに入ってからの日々や、今のTS事業部(採用代行サービス)組織、そして今後の展望を伺いました。
芦川くんのストーリーは、MUSUBUの東京支社、そしてTS事業部誕生の物語でもあります。
是非ご一読ください。
立ち上げ期のMUSUBUへ転職。暗黒の1年半
―リクルート時代の同期、岩佐さんと一緒にMUSUBUに入社されていますが、入社時はどのようなことに取り組まれたのでしょうか?
2020年10月に入社して、人材紹介をやっていました。MUSUBUは現在40名を超える組織ですが、当時は立ち上げ直後で人もおらず、組織とも呼べないような段階で入社しています。
実は、入社当初は人材紹介でかなり苦戦していて、悔しい日々を過ごしていました。
入社するときは、自分自身に対してもMUSUBUの会社に対しても心配はしていませんでした。親会社である不動産SHOPナカジツからのバックアップもあり、社内メンバーもリクルート時代に一緒に働いた優秀なメンバーが揃っていたこともあり、全く不安なく入社しました。
入社してから、桁違いにできるとも思っていなかったけれど、ここまでできないとも思っていなかったので予想外でした。
当時は、法人担当であるリクルーティングアドバイザー(RA)も個人担当のキャリアアドバイザー(CA)も分かれていなかったため、両面で対応していました。
CA経験はありませんでしたが、候補者対応の経験はあったのでできるだろうと思っていたものの、CAとして候補者の転職活動に伴走し切ることがなかなかできず、自分でもできないことに驚きました。
今は人材紹介の仕事はやっていませんが、MUSUBUの人材紹介でCAとしての決定は結局ゼロでしたね(笑)。
―今でこそ活躍していますが、入社時は苦しい日々が続いたんですね。
そうですね。同期の岩佐がMUSUBUでどんどん成果を出す中で、苦しかったです。
2021年5月に親会社の不動産SHOPナカジツから出向を受け入れ(ナカジツは5月が人事異動の時期)、RAとして小島くんと大久保くんが来てくれて、CAにも出向者が来てくれました。そしてRA経験者の亀子さんも入社してくれて、初めてRAとCAで分業する形をとりました。CAチームは岩佐が担当することになり、RAチームは僕の担当でした。
その時も、CAチームはイキイキしているのに僕のチームはなかなか上手くいかず、自分はマネジメントもできないんだ、と思いました。さらに、RAメンバーだった大久保くんがCAに異動して成果が出始めたのを見て、ますます落ち込みました。暗黒の1年半でしたね。
やることも決めず東京支社を立ち上げることに。手探りで営業を開始し、一気に業績を拡大。
―2022年5月に東京に進出したと思うのですが、どういうきっかけで進出したのでしょうか。
実は東京支社の立ち上げが決まった段階でも、東京で採用代行サービス(RPO)をやろう!とも決まってませんでした。
個人としては、名古屋から出て環境を変えたい、という思いで、正直、「東京に行く」ということが目的になっていました。 負けたままMUSUBUを辞められない!、東京でもだめだったら辞めるしかないかな、と思っていました。
東京は今ではMUSUBU単体でオフィスを借りていて、メンバーも10名以上在籍しているのですが、当時は2人での東京への異動でした。オフィスは不動産SHOPナカジツの採用人事2名がレンタルオフィスを借りていたのでそこに間借りする形で、東京への初期投資は自分たちの自宅の引っ越し代程度でした。なので、会社としても「東京でこれをやる」とも実は決まってなかったんです。
ただ、名古屋でも人材紹介をやる中で、人材紹介だけだと紹介する人材も限られ充足まで支援できない企業も多く、「ダイレクトリクルーティングの代行」など、部分的なところから小さく採用代行サービス(RPO)の提案をしていたので、兆しはあったと思います。
―東京に来てからは何に取り組みましたか?
何もやることが決まっていなかったので、とにかくいろんな人と飲みに行ってました。
最初の2ヵ月は架電リストを自分で作り、架電をして「MUSUBU+」(かんたん採用サイト制作ツール)を受注していたのですが、このペースでは目標達成は無理だ!困ったなぁ、と思い、「良い状態で顧客紹介をもらえる体制をつくろう」と思いました。
その時に、元リクルートで独立している先輩から紹介いただいているのが、現在大きなお取引をいただいているクライアントです。
今取引している他のクライアントもそうですが、「まずはダイレクトリクルーティングのスカウト代行から」と小さくはじめ、採用戦略からリクルーター代行、インターンなどイベント企画まで幅広くお任せいただき、大きなお取引をいただける状態になってきていますね。
また、そのころちょうど出会ったRPOに取り組む方からも、「アウトソーサーがなかなかワークしない」と悩みを聞く中で、「MUSUBUにやらせてよ」という話で1社案件をいただき、そこからお客様をご紹介いただけることが増えていきました。
取引の最初は小さく始めて、お任せいただける範囲が拡大していくクライアント、そしてご紹介がどんどん増えていく状況に加え、手が空いたタイミングで新規開拓もしていたので、東京進出の初年度から、売り上げ目標の達成率は200%以上という実績を残すことができました。2年目は、初年度の倍の売り上げ、3年目である今期も売り上げは伸び続けています。
とんとん拍子で進んでいって、悩む暇がなくなりました。
今思えば、新しいエリアである東京に来て、「仕事をもらえるなら何でもやろう」という姿勢が上手くいくようになった転機だったのかなと思います。
リクルート時代に東海のマーケットで人材紹介の経験を積んでいたので、MUSUBUの名古屋本社で人材紹介をやっていたときはプライドが捨てきれなかったのかもしれません。ゼロベースでのスタートとなったことで仕事へのスタンスが変わり、成果の兆し出てきたのだと思います。
―とんとん拍子で売り上げは伸びましたが、大変なことはありませんでしたか?
最初の1年で東京での売上・案件が伸びている中、当時メンバーは名古屋で勤務していました。自分が受注してきた採用代行業務の実務を、名古屋にいるメンバーが担当するため、遠隔で業務の指示をすることが難しかったです。
売上は上げられるようになったものの、業務のマネジメントは自信ありませんでした。自分が思っているクオリティのアウトプットを遠隔でメンバーにやってもらわなければならず、できないと自分がイライラしてしまい、雰囲気が悪くなる悪循環でした。
自分が受注してきた採用代行案件も、結局名古屋にいる同期の岩佐にピンチヒッターとして業務分担や名古屋で働くメンバーのマネジメントを担ってもらいました。業務が円滑に回り始めたのを見て、また負けてしまったと思いました。
当時は自分の強みがわかっていなかったので、「できないことがある」ということに落ち込んでいて、マネジメントができてないことがかっこ悪いと感じ、業績が伸びているにも関わらずしんどかったです。
今は、「苦手なことはやらない」意思決定をしました。業務プロセスのつくりこみやメンバーの成長への伴走は他のメンバーに任せています。できる人がやればいいし、自分は営業として誰よりも圧倒的に成果を残せばいいと思っています。
―営業として、MUSUBUに入ってから変わったところはありますか?
上手く言葉にできませんが、"ちゃんと「営業」になったな"、という感覚はあります。
「採用代行」の仕事をしているからこそ、採用に関わるいろんなサービスについても、人を採用するプロセスに関するノウハウや知識も、全てに詳しくないといけないと思っています。
たまたまではありますが、東京に出て来て、今のクライアントに関わる人は変わった経歴の方が多く、レベルも高い人が多いです。
クライアントの要求レベルや、協働する優秀なパートナーの期待に必死についていこうと取り組んでいった中で、成長して、力がついてきたと感じます。
リクルート時代は成功報酬型の人材紹介の営業でしたが、採用代行サービスでは、ニーズに対してパッケージではないサービスを提案し、夢を一緒に見てもらう場面もあります。
受注して実際にサービスを提供する中で、「採用充足できた」「MUSUBUでよかった」と思ってもらえるよう取り組んでいますが、営業では、受注前の段階で「MUSUBUが一番良いな!」と思ってもらわなければいけないし、その理由を言語化して伝えることを意識しています。
採用代行(RPO)は業界全体も伸びていると思いますが、MUSUBUはただの「工数代行」の業務委託に留まらず、「成果請負」の会社を目指したいです。クライアントがRPOサービスを依頼する意味や意義に同じ目線で向き合い、採用の質や採用充足など、期待に沿えるサービスをつくっていきたいと考えています。
当たり前のことをやり切り、お客様の採用に貢献
―MUSUBUで現在、クライアントに価値提供できているな、と実感できることはありますか?
あるクライアントでは、今期の新卒採用で、会社として創業以来、一番多くの採用人数を達成できました。顧客の充足期待やお任せいただいた業務にはしっかり応えきれていると実感しています。
その成果を出せているのは、本当に何も面白い回答ではないのですが、「基本行動の徹底」ができているからだと思います。
クライアント先で、現場である部門アポを定期的に周り、現場の業務の変化やそれによる採用ニーズの変化、直近の面接を振り返って目線の変化などをしっかりキャッチアップすることや、採用したいターゲットに対して適切なメッセージや情報提供をしていくこと、スカウトをしっかり送りきること、候補者や選考プロセスのタイミングを踏まえたフォロー、転職エージェントへの丁寧な情報提供やフィードバックなど、本当に当たり前のことですが、手を抜かずにやっているというところが大きいと思います。
これはリクルート時代に、「人の介在価値」を大切にする人材紹介に取り組んできたからこそできることだと思います。
↑引地社長の結婚式にて、岩佐さん含めたリクルート時代の同期たちと。
まだまだ伸びしろの可能性のあるMUSUBUのTS事業部
―MUSUBUのTS事業部(採用代行サービス)の今後の展望を教えてください。
まだ東京支社を立ち上げて、2年半弱。
レンタルオフィスから引越し、オフィスを構えて人を増やし始めてからは1年半ほどです。
名古屋から異動してきたメンバーを除き、ほとんどのメンバーが入社2年未満で、ノウハウの蓄積や仕組み化がまだ進んでいない中で、今の売り上げ規模や業務量を回せていることに可能性を感じます。
AS事業部も教育体制が整ってきていますが、TS事業部も教育体制をこれから整えていく予定です。メンバーの教育と、業務プロセスの仕組化・型化が整理されていけば、メンバーの生産性も上がります。一人ひとりが取り組める仕事の幅を広げていくことができれば、もっと事業は伸ばせるのではないかと思っています。
今はまだできていない部分もありネガティブに映るかもしれませんが、取り組む余力やリソースは社内にあるので、伸びしろと可能性が大きいと思っています。
MUSUBUのTSメンバーには、リクルーターとして候補者との面談やフォロー、アトラクトが上手くできるメンバー、ではなく、「事業会社の採用に詳しい・強みがある」と言い切れるメンバーになってほしいなと思っています。
採用の上段として経営や事業を深く理解した上で、なぜ採用をする必要があるのか、その中で採用を知り尽くした上でどのような採用活動が最適なのか、手段を深く知って提案をしていける人材になってほしいですね。
―芦川くんから見て、今のMUSUBUのTS事業部で活躍するためには何が必要だと思いますか?
「まずはやってみる」という姿勢だと思います。
たとえば、僕や他の採用プロジェクトのマネージャーから「こうした方がいいよ」とアドバイスを受けて、その通りにやり切ってみることができるメンバーは成長が早いなと思います。
「行動のコミットメントが強い」ことが大事なのではないでしょうか。
採用は、手を抜こうと思えば意外とやらなくても回っていってしまうことや、今日じゃなくて明日に回してしまっていい業務もあります。それが積み重なると、成果に影響が出てきたり、リードタイムがどんどん遅れていったりすることもあります。
「やると決めたことをやりきる」「タイムリーに対応していく」という姿勢の積み重ねが成果につながると思っています。
―最後に、MUSUBUへの入社を検討する方に一言お願いします!
他のRPO会社と比較すると、「学ぶ」ことができる案件が多いと思います。
たとえば、大手からの案件もあるので、データなどがしっかり整っていて、データ分析を踏まえて、問題や課題・打ち手を考えるプロセスの経験を詰めることや、多くの関係者から学ぶことができる環境があるのではないでしょうか。
採用するために重要なコア業務も理解して、経験の中で身に付けることができる環境があると思います。
人材業界で成果を出せる人材になりたい方は是非一度お話できればと思います!
ーありがとうございました!